八幡side
しかし、陽乃が通ってる大学は千葉の国立大だったのか………もっと分野の多い専門的な大学に行ってるもんだと思ってたが、距離が近いからか?まぁそこは本人の意思だから別にいいか。にしても広いもんだ、大学ってのは初めて来たが、ここまで広いもんなんだな。
八幡「なぁ、陽乃はこの大学で何を専攻してるんだ?正直に言うと、俺はお前の事を人柄以外はあまり知らないから気になってた。」
陽乃「あぁ〜そういえば私の事は八幡君には話した事なかったっけ?うん、ちょうど良い機会だから色々話そっか!私はこの大学の理工系を専攻してて、その中の建築系分野を専門としてるんだ。まぁ家が建設をやっているって理由も含まれてるけどね。まぁ今は跡目の事もあるけど、八幡君に頑張って惚れさせるように頑張りなさいっていうのが多いんだけどね。」
八幡「何さり気なく家の事情まで話してんだよ。しかも跡目の話から何でそうなった?」
陽乃「ほら、4月頃に私、誘拐されちゃったでしょ?それで八幡君に助けられて家に送ってもらった後、お母さんが家族の大切さに目覚めちゃったみたいでさ。その後は人が変わったように『貴女の自由にやってみなさい。』みたいな事を言ってきたんだよね。そしてその後にさっきみたいな流れになったっってわけ。」
俺の知らない所でなんか事が色々と進んでない?まぁ陽乃ん家の事だから知らなくて当然だけどよ。
陽乃「まぁ身も蓋も無い話をしちゃうと、私がこの大学に居る意味はほぼ無くなっちゃったって感じかなぁ〜。まぁ今は楽しいから良いんだけどさ。」
八幡「聞きたくなかったわ、その事実。」
陽乃「まぁそんなわけで私は此処の理工系の建築系分野を専攻してるってわけ。良かったら私が出入りしてる研究室にも行ってみない?」
八幡「そこ絶対俺が行ったらダメな所じゃないのか?行っても大丈夫なのか?」
陽乃「大丈夫大丈夫!その研究室に入ってる人達、割とそういうのどうでもいい人達だから。まぁ今居るかは分からないけどね。」
ーーー研究室ーーー
陽乃「こんにちは〜!」
八幡「お邪魔します。」
………ありゃ、誰も居ない。
陽乃「うん、誰も居ないから案内はしやすいね。此処が私の入ってる研究室。此処で建築するにあたっての知識や技術を学んだりしてるんだ。例えばコレ。」
その後は陽乃の建築についての事を色々と教えてもらった。俺は正直言って興味は無いが、こうして楽しそうに話す陽乃を見ているのは退屈しないし、悪い感じもしない。
陽乃「まぁこんなところかな。じゃあ次は………時間もいい感じだし、食堂にでも行こうか。ウチの大学、結構充実してるんだよ〜。」
八幡「陽乃はいつも食堂で食べるのか?」
陽乃「日によってバラバラかな。食堂の日もあれば自分で作る時もあるし、コンビニの日やその辺のカフェで済ませる事もあるよ。」
八幡「……この辺りの事はお前に聞くのが早そうだな。次来た時は頼りにするか。」
陽乃「近くに居たらご一緒するからね♪」
ーーー食堂ーーー
ザワザワ……
八幡「……何もかも広くないか?」
陽乃「まぁね、私も最初来た時はそう思ったよ。そこの券売機でお金を入れて食べたいのを選べば食券が出てくるから。」
八幡「俺がやってもいいのか?」
陽乃「多分バレないと思うよ?」
八幡「信じるからな?」
実際に買ったのは高校生でした、なんて事になって作れませんってなったら大人しくコンビニに行ってやる。それか飲み物だけで済ませる。
結論から言うと、大丈夫だった。バレたかばれなかったかで言うと正直分からんが、まぁ買える事は判明した。バレなければな。(分からんけど。)
俺が頼んだのは炒飯セット。最近新しい味にも挑戦したいと思ってたんだ。同じ味ばっかの特製炒飯も改良しようと思ってたしな。因みに陽乃はサンドイッチセットだ。
陽乃「問題無かったね。」
八幡「あぁ、そうだな。それよりも思うんだが、こんなにも注目を浴びるものなのか?」
陽乃「ううん、なんか今日は視線がやけに集まるなぁって思ってたんだ。何でかな?」
八幡「気にしても仕方ねぇ、食べようぜ。」
陽乃「それもそうだね。」
「雪ノ下さん、一緒に食べてもいいか?」
陽乃「ん?」
「覚えてないか?同じ分野を専攻してるんだ。」
陽乃「うん、覚えてるよ。けど今日は彼と一緒だからさ、彼に聞いてくれない?ねぇどうかな八幡君?」
八幡「ん?あぁ、俺はいいぞ。」
陽乃「分かった。じゃあ「なら行こうぜ。」いっし………え?」
「いや、俺らは別にソイツとは食いたくない。雪ノ下さんと食いたいんだよ。」
陽乃「……けど今日は八幡君と食べてるんだ。だからまた今度にしてもらえないかな?」
「………おい、お前も何1人で黙々と食ってんだよ。お前でモメてんだぞ!」
八幡「………」モグモグ
陽乃「ちょっと!」
「無視してんじゃねぇよ!!」
………折角味わいながら食ってたのによ、誰だよ邪魔した野郎は?
「まだ無視続けんのか?ならこれでどうだよ?」
反応しない俺に余程腹が立ったのか、水の入ったコップを俺の頭にかけてきた。
陽乃「ちょっ、何してるの!?」
「反応しねぇコイツが悪い!おい、何とか言ってみろよ!言えよ!」
八幡「……まだ半分も食ってもねぇのに。陽乃、掃除用具何処にある?食器も割れちまってるし、危ねぇから片付けねぇと。」
「っ!!この野郎ォォ……」ピクピクッ
八幡「………で、何?人の食事を邪魔してまで構って欲しかった理由は?」
「お前に好き好んで話しかけるわけねぇだろ!!何澄ました顔してんだよ!!」
八幡「いや、これが普通なんだが?」
何コイツ?さっきから何にキレてんの?俺に八つ当たりでもしてんの?だとしたらすっげぇ性質悪いんだけど。大丈夫かコイツ?
陽乃「八幡君、持ってきたよ。」
八幡「あぁ悪い、そこ置いといてくれ。なんか今少し絡まれててな、構って欲しいみたいだから話終わったら掃除する。飯食っててくれ。」
陽乃「この状況でご飯なんて食べられないよ。」
「おい、テメェ何会話弾ませてんだよ?」
八幡「だから何なんだよ?話があるならさっさと言えよ、無駄に2枚も食券買わなくちゃならなくなった俺の身にもなれよ。早く言わないとお前の飯もひっくり返すぞ?」
「俺と雪ノ下さんがお前でモメてたのに、何我関せずと飯食ってんだって言ってんだよ!!」
八幡「そんなの俺が知るかよ、お前等で解決すりゃあいい話だろうが。すると何か?俺がお前等と食べるのが嫌だって言ったら丸く収まんのか?」
まぁ絶対収まんないと思うけど。
陽乃「それよりもさ、八幡君に謝ってよ。人のご飯を床にバラ撒いた挙句に人の頭に水まで落とすなんて……やっていい事じゃないと思うんだけど?」
「いやいや、反応しねぇコイツの責任だろ。そんな奴の飯や水がどうなろうとどうでもいいだろ。」
陽乃「っ!!貴方ねぇ「陽乃。」っ……八幡君?」
八幡「………」
「な、何だよ……」
八幡「用があるのは俺だろ?違う奴相手にいびってんじゃねぇぞ………」
「は、はぁ?何言って「陽乃、俺は掃除やってるからお前は飯済ませとけ。済んだら行くぞ。」お、おい!雪ノ下さんは「ううん、私も手伝う。」え、ちょっ、雪ノ下さんは一緒に食べようぜ!」
陽乃「食べるわけ無いでしょ。あんな事を平気でするような人となんてご飯は勿論、今後一切関わりたくない。もうやめてくれる?」
「い、いや、ただ一緒に飯を食うだけなのに、何でそこまで「おい、テメェいい加減にしろ。」言われなぐおっ!?」
八幡「分かんねぇのか?常識も知らねぇガキはさっさと帰れっつってんだよ……何、お前そんなに構ってもらいたいの?なら飽きるまで構ってやろうか?そのムカつく顔面を人様に顔向け出来ねぇくらいボコボコにしてやろうか、あぁ?」
「うぐっ、ぐおぉぉ!」
八幡「………はぁ、もういいわ。掃除してさっさと此処から出て行くか。」
俺は掃除を始めて床に散らばった炒飯と他の料理、水を片付けてから調理してくれた人に謝ってから食堂を後にした。陽乃も飯を食べずに掃除を手伝ってくれたから早めに済んだ。
名も知らぬ大学生よ、もう出てこない事を祈る。