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「若ァ!!!若はいらっしゃいますかぁ〜!!!?」
教師「きゃあっ!!」
八幡(………あぁ、終わったな。俺の学校生活。)
「っ!おぉ若、こちらにいらっしゃいましたか!!大至急、ご連絡がありましたので報告します!!」
八幡(………周りからの目線が半端じゃない。はぁ、もうバレたようなモンだからいいか。)
八幡「………何だ?」
「今日の14時より、緊急幹部会が行われます!!若には至急、本部に来るよう組長代行から言われたので、参上しました!!」
八幡「何故俺も?組長代行だけでいいだろ。」
「八千代の姉さんが言うには、本部からは組の頭とその代理の者を1名ずつ連れて来いとの事です。親父は今組を離れていますので、必然的に若も召集対象なんです!どうか、準備を!」
………行くしかねぇ、と考えている八幡。そう決めた八幡はその場で立ち上がった。
八幡「分かった。だがその前に……そこに立て。」
「?は、はい。」
八幡「オラァ!!」
バゴォッ!!
「ブグフォ!!?」
あろう事か、八幡は知らせに来た組員を殴りつけた。その理由はたった1つだけだった。
八幡「テメェ……此処何処だと思ってる?学校だぞ?しかもあんなデケェ声出しながら走り回りやがって。授業の迷惑だろうが!!」
「す、すいやせん!!!」
八幡「もういい、それよりも急ぐぞ。今急いだとしても遅刻は確定だ。それでも飛ばして行くぞ。俺のスーツは用意してあるな?」
「は、はい!車の中にっ!!」
八幡「よし………というわけで、先生。」
教師「は、はい!!」ナミダメ
八幡「諸事情により、今日は早退します。」
教師「わ、分かりました………」
八幡は自分の机の上の荷物をまとめていた。
「あっ、若!!荷物は俺が責任を持って家に運びます!!若はそのまま本部へ!!」
八幡「………任せた。後、教室から出る時、必ず一言謝れよ。」
「分かりました!!」
八幡が先に教室から出ると、荷物をまとめ終わった組員も教室から出るところだった。
「それでは失礼致します!先程はご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした!どうか、続きを!」
そう言って退室したのだが、授業終わりの鐘が鳴るまで、狂三以外の思考回路は完全に停止していた。
狂三「あぁ……あの時の八幡さんの表情、堪りませんわぁ〜♪本物の雄の顔、でしたわね……♪」
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八幡side
八幡「しかし、なんだってこんな急に幹部会なんだ?学生の俺には苦し過ぎる時間だ。」
「本当に急ですね。しかし若、姉さんも緊急幹部会って言ってたんで、やはり西の奴らが動き出したんじゃないですかね?俺にはそうとしか………」
八幡「………とにかく今は可能な限り、車を飛ばしてくれ。他の直系組長や若頭はもう集まってるだろうからな。」
「はい!!」
八幡sideout
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ーーー千葉仁堂会本部ーーー
白石「……チッ、おっせぇな。」
カナエ「仕方ないではありませんか、八幡さんはまだ高校生。授業があります。」
白石「けどよ、そんなガキを若頭にする組も組ってもんだ。」
八千代「何?アンタ、ウチの組にケチつける気?」
白石「いやいや、別に八千代の姉貴の事ではないですよ。ただ、まだ高校生のガキを若頭にするのはどうかと思ってるだけですよ。」
八千代「あの子の実力は若頭では埋まらない程だけどね。それこそアンタが身に染みて分かってんじゃないの?何回も比企谷組のシマにちょっかい出してるけど、全部八幡に返り討ちにされてるんだからね。」
白石「………」
八千代「私に口喧嘩で勝てないなら、八幡に勝つことも無理だね。」
狂四郎「オメェら2人だけで楽しそうじゃねぇか。俺も混ぜろよ。八幡の話題なら俺も負けねぇぜ?」
八千代「あら?何かあるの、時崎?」
狂四郎「あぁ、この前俺と八幡は盃を交わしたんだよ。五分のな。」
「お、おい嘘だろ……」
「時崎と五分?」
「マジかよ……」
八千代「ふぅ〜ん……あんたも随分と八幡が気に入ったんだね。」
狂四郎「あぁ。流石は比企谷の親父と姉さんの息子だぜ。ありゃ将来、大物になるぜ。」
カナエ「あらあら〜羨ましいですね〜。私もこの幹部会が終わったら、八幡さんと盃を交わそうかしら♪本部にも神酒くらいはあるわよね〜。」
???「うむ、流石は親父殿の息子なだけはあるな。力もあれば信頼もある。天晴なり。」
狂四郎「おっ、アンタもそう思うかい?
千葉仁堂会直系 夜忍一派頭目
闇烏「親父殿の息子の噂はかねがね聞いている。武勇もそれと同じくらいに。我々の組に入って欲しい程にな。」
???「そいつは譲れねぇな、闇さんよぉ。あの坊ちゃん狙ってんのはウチも同じだぜ?」
千葉仁堂会直系 新庄一家総長 新庄弥彦
新庄「あんなとんでもねぇ男、スカウトしねぇ方がおかしいって。見ろよ、今集まってる直系の中でも上の奴らが奴をベタ褒めだぜ?そんだけスゲェって事だろ。」
八千代「だからってアンタにはあげないよ。」
新庄「かぁ〜手厳しいね〜!」
八幡が来るまでに少々和みのある幹部たちの話し合い?だった。