八幡side
秋乃「ではこちらが契約書になります、城廻店長。立会人は比企谷さんでもよろしいでしょうか?」
父親「勿論です!比企谷君なら嘘を言うような子ではないので信頼出来ます。しかし夢のようです……あの雪ノ下建設さんとこうして契約を交わせるなんて………」
秋乃「私はこの城廻インテリアSHOPに本物の価値を見ました。△△カンパニー社長のような金の亡者ではなく、人々が快適により良い暮らしを提供する為に尽力なさっているという意思が伝わってきました。今後ともよろしくお願いします。何かございましたらご連絡ください。私共も新しい物件が完成次第、ご連絡させていただきますので。」
父親「はい、勿論です!」
あの△△カンパニーの社長が無様に店から逃げた後、俺等は店内の事務所へと案内されてから、雪ノ下建設と城廻インテリアSHOPの提携契約をしていた。城廻さんからしてみれば良い事の連続だろう。家具の一式が3つも売れて、寝具も3つ売れた上に、大手企業との直接契約だ。今日はずっと夢のような気分だろうな。
父親「そういえば比企谷君、娘はどうだい?」
八幡「落ち着いていますよ。今は俺の姉が様子を見てくれています。」
父親「そっか………けどどうして比企谷君は雪ノ下建設さんの社長と知り合いなんだい?」
八幡「雪ノ下さんと俺の組は城廻さんの店と同じような関係なんです。まぁ要するにケツ持ちってヤツですよ。ウチの親父からずっと続いてたんですけど、それを俺が引き継いだって訳です。」
秋乃「それに、比企谷さんには返し切れない程の大きな御恩があります。私の愛する娘達を何度も助けていただきまして………この恩義には必ず報いねばなりませんから。」
父親「そうだったのですか………とても素敵なお話を聞かせて貰いました。」
とにかく、これで契約は完了だな。さて、めぐりの様子でも見に行くか。
めぐり「………」スヤスヤ
八幡「……寝てるのか。」
麗「えぇ、泣き疲れたのね。」
八幡「姉さん達がごぞって褒めちぎるから涙腺が全壊したんだろうよ。」
麗「あら八幡、それは私達のせいだと言いたいの?とても心外だわ。」
八幡「本当の事だろうがよ、まぁいい。家具はどうするんですか?」
父親「それなら僕がトラックで運ぶよ。雪ノ下社長、ご要望の品は全てトラックに積んでお届けいたします。もし今日すぐに必要というようであれば、あの後すぐにでも出発出来ますので。」
秋乃「それはとてもありがたいです。それと1つ、クッション1つは私が運びます。あの触り心地が気に入りましたので。」
父親「はははっ、めぐりもその言葉を聞いたらとても喜ぶ事でしょう。」
そしてその翌日………
八幡「………よぅ、めぐり。」
めぐり「あっ、比企谷君!!」
俺は店に来て店内で手伝いをしているめぐりに声を掛けた。まぁ昨日はめぐりの目を覚ますのを待たずに帰ったからな、あの後が気になってたところだ。
八幡「体調はどうだ?」
めぐり「うん、全然平気!今日も頑張ってお手伝いしてるよ〜!比企谷君は今日もお買い物?」
八幡「いや、今日はお前の様子を見に来た。お前が泣き疲れて眠った後はそのまま帰っちまったからな、それで気になってたから来たってだけだ。」
めぐり「そ、そっかぁ〜……///えへへ、うん、ありがとう!凄く嬉しいよ♪」
八幡「そうそう、お前の作った枕とマットを昨日早速俺の使ってるベッドで試してみたんだけどよ、すげぇ眠れた。ベッドに入った途端、10分もしないで眠れたわ。効果絶大だったわ。」
めぐり「本当に?やったぁ♪」
八幡「麗姉さんからもメール来てたぞ、『今までで1番良い睡眠を摂れたわ。良い品を作ってくれてありがとうってあの子にもそう伝えておいてちょうだい。』だってよ、良かったじゃねぇか。」
めぐり「う、嬉しいなぁ〜……今までこんな風に言ってもらった事って無かったから、凄く嬉しい。それに、比企谷君があの時あんな風にあの社長の人に言ってくれたのも嬉しかったんだ。」
八幡「あんなの俺が思った事をそのまま言っただけだよ。一生懸命作ったモンをあんな風に言うのなんて、絶対間違ってるに決まってる。」
色んな方法を試行錯誤して、失敗を何度も繰り返してようやく完成品が生まれるんだ。完成品しか知らねぇあの屑野郎は、生産ってところから研修し直して来いって言ってやりてぇよ。そして俺なら『お前が立ってるその地位は、汗水垂らして日々生産に勤しんでる奴等の努力がなければ絶対に無ぇ。』とも言ってやりたいな。
八幡「お前は立派にやってるよ。あの野郎がおかしいってだけだ。逆にめぐりは客の事を考えて物を作ってるんだ。それが当たり前だが、それをマジな思いで出来る奴ってのは少ないもんだ。誰が作ったのかって聞かれたら、自分ですって胸張って言える作品だと俺は思う。」
めぐり「比企谷君………」
チュッ
八幡「っ!?」
めぐり「/////い、今のは昨日のお礼だよ………そ、それから時崎さんに伝えて欲しい事があるんだけど、いいかな?八君?」
………
めぐり「私もこれからは本気だって!」
ついにめぐりんまでも八幡によって完全に堕とされた!!