やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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チョコプリン

 

 

八幡side

 

 

小町「ね〜ぇ〜お兄ちゃ〜ん、そのプリン小町にもちょうだいよ〜。今なら夜架さんが居ないから1つだけ貰ってもいいじゃん♪」

 

八幡「いや、俺も最初はそうしようと思ったんだが、俺の良心がそれを許さなくてな。夜架が俺にだけ特別に作ってくれたプリンだからな。幾ら妹のお前でも了承しかねる。それに譲った時の後が怖い。」

 

小町「うぅ〜じゃあ一口!一口ならいいでしょ?1つじゃないんだからさ、ねっ?ねっ!?」

 

夜架「あら?もしかして八幡さんの間接キスを狙う可愛い子猫ちゃんでも居るのでしょうか?」

 

小町「っ!!?」

 

 

………さっすが暗殺も得意な夜架さん。忍足もお得意なようで。ていうか小町の目的は間接キスじゃねぇから。しっかりとチョコプリンだから。

 

 

夜架「小町さん、お夕食の後にも申し上げたと思いますが、こちらのプリンは全て八幡さんの為に作った特製のプリンなのです。幾ら義妹(いもうと)である小町さんでも、お気軽にお渡しする事は出来ません。」

 

小町「えぇ〜。」

 

八幡「……なぁ、このプリンってそんなに手間がかかるのか?」

 

夜架「いえ、特には。ですがこのプリンは八幡さん以外が食べると変な味に変化するようにしてあるのです。」

 

小町「何その特殊効果みたいなプリンッ!?え、本当に?本当にそんな嘘みたいなプリンになっちゃってるの!?」

 

夜架「はい、そうなんです。なのでやめておいた方がよろしいかと。」

 

 

いや、それ逆に気になっちゃうわ。

 

 

小町「ち、因みにどんな味になるっていうのは分かるんですか?」

 

夜架「可能性があるのは草味、砂味、泥味の3つですね。私ならどれもお断りしたい味ですね。」

 

八幡「けどなんか気になるな。なぁ小町、一口食ってみるか?」

 

小町「え、いいのっ!?」

 

八幡「あぁ、けど一口な?スプーンはお前が用意しろ。それなら平気だろう?」

 

小町「あいあいさ~♪」

 

 

小町の奴、食べる事が出来て嬉しそうだな。まぁ普通なら信じらんねぇからな。チョコプリンの味が草や砂、泥みたいな味がするって。それに俺も信じてねぇし。だってこんなに美味いんだぜ?

 

 

小町「じゃあお兄ちゃん、夜架さん、一口貰いますね〜♪」

 

八幡「おう、その代わり自己責任な?」

 

夜架「ちゃんと忠告はしましたからね?」

 

小町「大丈夫ですよ〜あ〜むっ♪」パクッ

 

 

小町はスプーンに乗せたチョコプリンを口の中へと入れて咀嚼している………だがその咀嚼が止まり、何故か口を抑え始めた。しかも顔を青ざめながら。

 

 

八幡「……え?お、おい、小町?」

 

小町「〜〜っ!!!」

 

夜架「こ、小町さん?」

 

 

小町は台所へと走って行き、コップに水を入れると口に流し込んでそのまま飲み込んだ。

 

 

………え、何?何があったの?

 

 

八幡「こ、小町?」

 

小町「………お兄ちゃん。今お兄ちゃんが食べてるソレ、本当にチョコの味がするの?」

 

八幡「……は?何を当たり前な事聞いてんだよ?チョコの味しかしねぇに決まってるだろ。他にどんな味がするって言うんだ?」

 

小町「嘘言わないでよっ!!そのプリン、すっごく不味かっ……じゃなくてすっごく苦かったんだけどっ!!?」

 

八幡「はぁ?」

 

 

俺は謎に思いプリンを掬ってから頰張る………うん、チョコの味だ。そして食べ応えのある食感がまた美味さを引き立ててる。とっても美味です、はい。

 

 

八幡「………普通に美味いんだけど?苦いってどんな味がしたんだ?」

 

小町「なんか………そう!秋刀魚の内臓みたいな舌に残る嫌な苦さだったんだけど!?」

 

八幡「………因みに夜架、秋刀魚の内臓を入れたりなんて、してないよな?」

 

夜架「入れるわけないではありませんか。私はデザートをゲテモノにする趣味はありません。」

 

八幡「………だよな。」

 

ホントどうなってんだ?俺は別に何とも無い。ていうかもっと食べたいって思える程の美味だ。けど小町には秋刀魚の内臓のような苦さに感じると………まさか夜架の言っていた事は本当だったのか?けど最初に夜架が言ってたどの味にも当てはまらなかったんだけど?

 

 

八幡「……試しにもう一口行ってみる?」

 

小町「行くわけないでしょ!?」

 

八幡「遠慮しなくてもいいんだぞ?」

 

小町「今の小町を見て遠慮してるように見えるのなら、お兄ちゃん眼科と精神科行って検査受けてきた方がいいよ!?」

 

 

ひでぇ言い草だな。けど本当に何でだろうな?美味いって感じるのは俺だけなのか?まさか本当に夜架の愛が効いてるとか?

 

 

八幡「……なぁ、夜架は食べたのか?」

 

夜架「はい。でないと安心して渡せませんから。」

 

八幡「………一口どうぞ。」

 

夜架「ではお言葉に甘えて一口頂きます。」

 

 

…………………………

 

 

夜架「……我ながらよく出来ていると思います。」

 

八幡「マジどうなってんの、このプリン。」

 

 

その後、親父と母ちゃんにもプリンを食わせてみたんだが、2人も小町と同様の反応をしていた。味の感想に困っていたから秋刀魚の内臓かと聞いてみたら、2人して『それだっ!!』と即答した。

 

 

八幡「このプリン、美味しく味わえるのは俺と夜架の2人だけって事か………ある意味ちょっと恐ろしいな。呪いでもかけた?」

 

夜架「八幡さんが美味しく食べられるようにと、愛情は注ぎましたが?」

 

八幡「………謎だな。」

 

夜架「はい、謎ですね。」

 

 

結論、チョコプリンは謎に包まれている。

 

 

 





僕が食べても秋刀魚の内臓みたいな味がするのかな?
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