やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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インスピレーションが湧き出ましたので、2連続投稿しました!!


潰す………

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーー体育館ーーー

 

 

騒ぎが落ち着いた所で、残っている総武高全生徒と教職員は体育館に集まっていた。教師は逃げ遅れた生徒がいないか確認しに行ったり、生徒の様子を見守っている。残っている生徒は互いに慰め合ったり、悪い雰囲気の中でこの状況について話していた。

 

だがその中でも特に異質な空気を放っていたのが八幡だった。天元と2人で生徒の輪に入らずに俯いていた。

 

 

天元(八幡………)

 

 

八幡「………」

 

天元「………」

 

 

天元でさえも今の八幡には声をかけられずにいた。あの場で最も強い責任感と敗北感を味わった八幡、天元はその様子を痛々しくも見ている事しか出来ずにいたのだ。

 

 

「なぁ、さっきのアイツらってさ、あの比企谷の関係者なんじゃね?」

 

「うん、それ思ってた。なんか知った風に話してたもんね。」

 

「もしかしたらよ、俺等ってそれに巻き込まれただけなんじゃね?だとしたら………」

 

「けどさ、今まで比企谷君が私達に迷惑かけた事なかったじゃん。これだって……」

 

「そりゃそうだけどよ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元「………ド派手に地味な奴等だぜ、言いてぇ事があるのならハッキリと言やぁ良いのによ………」

 

八幡「………」

 

 

耳の良い天元は会話を聞こえていたようだ。だがその言葉にも八幡は反応していなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山「比企谷っ!!どうしてあの場で雪ノ下さん達を助けなかったんだ!!」

 

八幡「………」

 

天元「あ?なんだお前は?」

 

葉山「俺は今比企谷と話してるんです、貴方は口を出さないでください!!どうしてなんだ!!?君なら助ける事が出来た筈だ!!」

 

八幡「………」

 

葉山「しかも時崎さんと羽々斬さんをも手放した!!自分の保身の為か!?その為に2人も差し出したのか!?君はなんて最低な奴だ!!」

 

八幡「………」

 

葉山「なんとか言ったらどうなんだ!!俺は「よぉお前、ド派手に文句言ってるとこ悪りぃけどよ………マジで黙れよ。」あがっ!!?」

 

天元「今の俺の弟の状況分かって言ってんのか?だとしたらテメェはとんでもなく空気の読めねぇ野郎だな?俺の弟が人を見捨てるような男に見えるか?自分とこの組員を自分の保身の為に差し出すようなバカな男に見えるか?テメェの目に弟がどんな目で写ってるのかは知らねぇけどな、テメェの勝手なご都合解釈だけで決めつけてんじゃねぇよ。ド派手にムカつく野郎だな………テメェには弟の拳や口から流れてるモンが何か分からねぇのか?それを見てからモノを言いやがれ。」

 

葉山「がはっ!!はぁ……はぁ……はぁ……い、一体、何を………っ!!?」

 

 

葉山は八幡の作っている握り拳を凝視した。八幡の握っている拳からは血が流れていて、体育館の床にポタポタと滴り落ちていた。そして口からも唇を噛み過ぎて血が流れていた。

 

 

葉山「ひ、比企……谷………」

 

天元「テメェがどんな思い抱えてっかは知んねぇけどな、ただ地面の上に大人しく座ってた奴が、弟を責めても良い理由にはならねぇんだよ。今1番こん中で責任を感じてる奴は誰だと思ってんだ?ホンッッットに派手なくらい頭ン中がお花畑な野郎だな、おい。」

 

八幡「………」

 

 

「教頭先生、逃げ遅れた生徒はいないようです。どうやら此処にいないのは4人の生徒で、3年の城廻と2年の雪ノ下、時崎、羽々斬の4名です。」

 

教頭「そうですか………しかし、一体何の為にこんな酷い事を………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………潰す。」

 

天元「っ!八幡、行くのか?」

 

八幡「あぁ………あのクソッタレが集まった組、塵1つ残さずに潰すぞ。天元、怪我の無い奴等を全員八十神会の本部に集合させろ。日付が変わる前にあの組の人間1人残さず滅ぼしてやる………」

 

天元「……って事はよ八幡、アイツらを殺してもいいんだな?」

 

 

すると周囲の空気が一気に重くなった。人を殺す、その言葉が高校生や教師の耳に入ったのだ、反応せずにはいられないだろう。

 

 

八幡「あぁ、構わない。だが敵意の無い奴は殺すな。それとあの組の組長と若頭、それとあの調子に乗ったクソガキは俺が始末する。いいな?」

 

天元「良いじゃねぇか!それでこそ俺の弟だぜ!ド派手に良い顔になってきやがったぜ!!よし、じゃあ「待て比企谷っ!!」行こ………あ?」

 

葉山「比企谷、殺しをするなんてダメだ!!人殺しは犯罪だ!!それは俺が許さない!!」

 

八幡「テメェの許可なんざ知るか。部外者がしゃしゃり出てくるんじゃねぇよ……退け。」

 

葉山「退くわけにはいかない!!他に方法がないか話し合いで「そんな暇ねぇんだよ。」っ!あ、あるかもしれながっ!!?」

 

八幡「なぁ葉山よぉ、俺達は遊びやおままごとで極道やってる訳じゃねぇんだよ………マジで極道やってんだよ。人殺しはダメだっつったよな?なら俺は既に人を殺してるぜ?それも10人以上な。それによ、俺の家族が敵に捕まってんだよ、それを黙って指を咥えたまま好き勝手されるのを見てろって言いてぇのか?ふざけた事抜かしてんじゃねぇぞゴラァッ!!!

 

葉山「ぐあっ!!」

 

 

八幡は葉山を勢いよく壁に投げ飛ばした。

 

 

八幡「テメェそれでも男か!?理屈や話し合いで解決出来んのなら、裁判もケンカも殺し合いも戦争も起きねぇんだよ!!家族を守る為なら、俺は犯罪でも何でもやってやるよ!!クソ真面目に討論なんてモンをしてても時間の無駄だってのが分かんねぇのか!!?助かるって思ってんのなら、そこでずっと1人討論会でもやってろ!!!」

 

 

八幡(奴等は潰す、完膚無きまでに………これは決定事項だ。)

 

 

八幡「天元、時間が惜しい。すぐ本部に行くぞ。」

 

天元「あぁ………」

 

 

そして八幡達も学校を去り、八十神会本部へと向かった。この先の戦いに………いや、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦争に向けて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





八幡、ついに動く!!

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