八幡side
八幡「皆様の娘さんとお孫さんのこれからの人生を、私に任せてはもらえませんでしょうか?」
宗右衛門「………それは、そういう意味と受け取ってもらってもいいのかな?」
八幡「はい。今回の件が……いえ、狂三さんと夜架さん、雪乃さんとめぐりさんを拐われた時、自分はとてつもない敗北感と虚無感を味わいました。そして何が何でも助けてやる、自分の手を血で汚してでも助けると決めていました。そして実際に助けた後には、狂三さんから言われる筈の無い言葉である『助けてくれてありがとう。』という言葉をくれました。その時に俺は思いました、コイツ等無しにはこれからの組は成り立たない、と。そして俺の人生も成り立たない。なのでこの場に居る皆様にお願い申し上げます。時崎狂三さん、坂柳有栖さん、羽々斬夜架さん、雪ノ下陽乃さん、雪ノ下雪乃さん、城廻めぐりさん、以上の6名と結婚を前提としたお付き合いを許可していただきたく、伏して申します。」
俺からのこの願い、虫が良過ぎるのは分かっている。だが俺はこの事件で奴等に対する想いが変わった。アイツ等が全力で来るのなら、俺も全力でその想いに応えたい。勿論の事だが、今言った6人だけじゃない。カナエやしのぶ、麗姉さん、未織の想いにも答えるつもりだ。
秋乃「比企谷さん、質問をしても?」
八幡「どうぞ。」
秋乃「その婚約が成立したとします。その場合は娘2人も比企谷さんの率いる八十神会に入る事になるのでしょうか?」
八幡「いえ、それは強制しません。雪ノ下建設さんも家督の相続もあるでしょうから、そこは家族での話し合いで決めていただいて構いません。」
秋乃「……もし2人が入りたいと希望しても、比企谷さんは止めないと?」
八幡「はい。彼女達の人生を貰う代わりに、俺の人生も彼女達に差し出しますので。」
秋乃「………」
………質問は終わりか?
霧崎『比企谷さん、今回の一件では神戸連合若頭補佐である霧崎組若頭が誘拐されたという事実もございます。その責任も全て取る上でのご発言ですか?それとも勢い任せですか?』
やっぱりそこには突っ掛かってくるよな。夜架は今現在俺の護衛をしている立場だが、本来は霧崎組の若頭だ。立場的には俺よりも上だ。だが………
八幡「勿論全責任を取る上での発言です。全て私の判断ミスで起こした事件です。ならばその責任は喜んで引き受けましょう。それがムショ行きでも拷問でも、たとえ
霧崎『………千葉仁堂会と神戸連合の同盟が破棄されたとしても、ですか?』
八幡「その時はまたきっかけを作ってみせます!また全国の極道社会の均衡を保つ為にも!」
霧崎『………』
宗右衛門「………霧崎殿、もうそれくらいにしてはどうですかな?答えはもう既に決まっておるのです。これ以上無駄な質問をしても、彼には意味を成さないでしょう。」
霧崎『……そのようですね。比企谷さん、私は……いえ、我々は貴方にとても失望をしました。』
………まぁ、そりゃそうだ。娘を守れないような男に娘の人生を預けるなんて危険な前はさせる筈ねぇもんな。
霧崎『私は東西の会合の際に申し上げた筈です、娘と結婚を前提としたお付き合いをして欲しい、と。それが何故、貴方から申し出を受ける事になるのですか?寧ろ私はその答えを聞きたかった方なのですが?』
八幡「………え?」
狂四郎「そうだぜ兄弟!此処に居る全員、面識は無くとも思いは伝わってる。それに娘の顔見て気付いてんだよ、お前に惚れ込んじまってるって事をよ。そして今回の件でも傷1つ付ける事無く救出してくれた。その事実は俺等親にとっては1番ありがてぇ事なんだよ。だからよ八幡、オメェになら俺の娘を、狂三を安心して預けられる!俺からは文句も何もねぇよ!!」
秋乃「雪乃との交流から始まり、陽乃の誘拐の一件、そして八十神会への庇護下になってからは、娘達の表情がとても豊かになりました。これも全て比企谷さん、貴方の力があってこそです。それに私は今回の事件があったからといってその人の信用を無くそうと思う程、浅はかではありません。結婚を前提としたお話、喜んで引き受けましょう。」
城廻父「僕と君の交流は皆と比べたら少ないけど、それでも娘の顔を見ていれば分かるよ。君は絶対に悪い子じゃない、娘を蔑ろにしたり、裏切るような事をする子じゃないってね。1人の人間としても、1人の父親としても、君になら娘を、めぐりを任せられる。僕も君のお願いを聞き入れるよ。」
宗右衛門「……私の言いたい事は殆ど皆様が言って下さったから、これだけ言っておこう、比企谷総代。孫娘のこれからの人生、よろしく頼む。」
………嘘だろ、全員同じ気持ちだったってのか?
霧崎『比企谷さん、これでお分かりになられたと思いますが、私達が貴方へ向けている信用はそれだけ大きいという事です。それに、結婚を前提としたお付き合いの件に関しましては考えるまでもありません。勿論、お引き受けしましょう。そして貴方の想いはしかと受け止めました。画面を少し動かしますね。』
八幡「っ!!?」
動かしてから止まった先には、神戸連合3代目会長の竜胆会長に工藤と司馬さんが居た。
竜胆『おう比企谷殿のお孫さんや!そんだけ若いのに大した胆力と度胸やのう♪その想い、ワシはお前さんを気に入ったわ!!同盟破棄なんてバカな真似はせん!!これからもよろしゅう頼むで!!』
工藤『八幡、お前も大した男やで!!流石は俺が見込んだ男やで!!そして俺の兄弟分、俺の目に間違いは無かった!!お前の想い、ちゃんと伝わったで!!神戸の若頭も全力でお前を支援したるっ!!』
灯夜『………君の言葉を聞いては認めざるを得ない。霧崎の娘同様に私の娘だが、君を好いている。実際に聞いたが婚約も考えていると言う程に。画面越しの答えになるが宣言しよう。君のその願い、神戸連合本部長の私も聞き届けよう!これからの娘を頼むぞ。』
八幡「………」
狂四郎「へへっ、つ~わけだ。お前が望まなくても、きっと誰かはこうしてると思うぜ。だから八幡、俺等の事はもう気にすんな!後はお前に想いを告げてる奴のとこに行ってやんな!お前の口からハッキリと言ってやれ!『俺の女になる覚悟はあるか?』ってな!」
八幡「………すみません、アイツ等の所に行かせてもらいますっ!!!」
俺はそう告げてから、組長室を出た。今はとにかく答えが聞きたい。アイツ等が、俺について来てくれるのかどうかの答えをすぐにでも聞きたい。
走れ八幡!!