やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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めぐり、卒業します!

 

 

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総武高校では今、卒業式が行われている。現在は1人1人が体育館のステージに登壇して卒業証書を受け取る流れを繰り返し行なっている。在校生からしてみれば、退屈な流れ作業に見えてしまいがちだが、3年生にとっては人生で1度きりしか無い舞台、失敗はしたくない思いで緊張している事だろう。

 

 

在校生のとある2人を除いては………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………おい、夜架。」

 

夜架「はい、何でしょうか?」

 

八幡「お前、いい加減俺の手に自分の手を絡めるのと、身体をくっつけてくるのをやめろ。」

 

夜架「旦那様が寝ないように私が常にこうしていれば問題無いでしょう?」

 

八幡「大有りだから。寝ないからやめてくんない?今って卒業式なんだよ?」

 

夜架「はい、お断りしますっ♪」

 

八幡「このぉ……帰ったら覚えてろ……」

 

夜架「お仕置きですか?いけない従者にキツい仕打ちをしでくださるのですね?喜んでお受けいたしますわ♪私、旦那様限定のM体質なのです♡」

 

八幡「こんな所で自分の性癖暴露する事じゃねぇよな?何でそれを今言っちゃうかなぁ?」

 

 

小声ではあるが2人のそんなやり取りに、周りは睡魔も忘れ、2人の会話を聞きながら目の前の卒業証書授与に集中する事が出来ていた。

 

そして、卒業証書が全員に渡し終えた。在校生の送辞では雪乃が学校生活と自身の思いを込めた言葉を混ぜた送辞を送った。

 

 

『続いて卒業生答辞。卒業生代表、城廻めぐり。』

 

 

めぐり「肌寒い風が吹きつつも、暖かい日差しが私達を照らす今日この日、私達卒業生の為にこのように厳かで、晴れやかな卒業式を挙行していただき、心より感謝いたします。これからの未来に対して、期待や不安が入り混じる中、こうして無事旅立ちの日を迎える事ができました。本当にありがとうございます。」

 

 

長い答辞が続いてめぐりが3年生の思い出の場面に入った………

 

 

めぐり「3年生になり、高校生活最後の1年の時になると、風景も慣れ、この先の将来の為に受験勉強の事も視野に入れた1年になりました。しかし、この最後の1年間は私達………いえ、私にとってはとても意義のある、特別な1年となりました。最後の文化祭では、最初から最後まで自分の力不足のせいもあり、1人の後輩にとてつもない苦労を押し付けてしまいました。文化祭は最後までやり遂げる事が出来ましたが、その後輩には申しわけ無い気持ちで一杯です。体育祭でも毎年考える目玉種目で知恵を借りました。そのおかげで例年を大きく上回る盛り上げを作る事が出来ました。そして全生徒にとっては記憶に新しい爆破事件では、拐われた生徒4名を助ける為に闘ってくれました。私はその後輩には感謝しても仕切れない思いで胸が一杯です。」

 

めぐり「その生徒の名前は………比企谷八幡君。彼は千葉の極道組織の1人ですが、彼は私達に暴力を自発的に行なったり、誘発するような事は1度もしていません!それどころか、彼には何度も窮地を助けていただきました!私と似たような思いをした人はこの学校の生徒の中にも少なくない筈だと思ってます。私は思います、極道だから、ヤクザだから関わるべきではない、そう思っている方は今すぐその認識を改めるべきだと。確かに極道やヤクザは恐ろしい方達だと思っていますが、この学校の生徒である比企谷八幡君は別です!彼はとても思いやりがあり、優しい生徒です。その証拠に私はこの場で無事にこうして卒業式に参加出来ています。比企谷八幡君、本当にありがとうございました!」

 

めぐり「最後になりましたが、このような卒業式を開いていただいた先生方やご来賓の方々にはとても感謝しています。そして今まで育ててくださった保護者にも多大な感謝で一杯です。今後ともこの総武高等学校のさらなる発展を祈ると共に答辞を終了させていただきます。卒業生代表、城廻めぐり。」

 

 

会場全体に拍手が鳴る中、めぐりは1度も涙を流さずに答辞を言い終えた。その目の先には八幡が居たからであろう。

 

 

『以上を持ちまして、第○○回、総武高等学校の卒業式を終了します。卒業生退場!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「まさかあんな事を言うとは………」

 

城廻父「うん、僕も驚いたよ。まさかめぐりがあんな大胆な事をするとは思わなかった。」

 

城廻母「そうね……一体誰に似たのかしら?」

 

めぐり「お父さん、お母さん!」

 

城廻母「めぐり!答辞、立派だったわよ〜!」

 

めぐり「えへへ、ありがとう♪八君も、改めて本当にありがとう。」

 

八幡「そんな改まっていう事でもねぇだろ。照れ臭いからやめろよ。」

 

めぐり「えへへ、ちゃんと言っておこうと思ってさ。この先、君とは会いづらくなっちゃうから。」

 

八幡「………」

 

城廻父「……めぐり、その事なんだけどね。比企谷君がめぐりの為に住む部屋を見つけてくれたんだ。そこに住んでみる気は無いかい?」

 

めぐり「え!?八君が!?ど、何処にっ!?」

 

八幡「……お前と見たあの屋敷だ。俺も4月からあの屋敷に住もうと思ってる。お前さえ良ければの話だが、あそこに住んでみる気は無いか?勿論、他にも住む人は居るけどな、これが部屋の内装なんだが……どうだ?」

 

めぐり「………」

 

城廻母「比企谷君がね、めぐりの為に家具も全て比企谷君持ちで新しく買ってくれたのよ。勿論私達のお店でね。だからめぐり、この前自分で決めた部屋にするか、比企谷君の部屋にするか、自分で決めなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐり(そんなの、答えなんて1つに決まってる!)

 

 

めぐり「ありがとう八君!!私、この部屋にする!!八君と一緒に住む!!」

 

 

 

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