やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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陽乃とのデート?

八幡side

 

 

陽乃「ふふふっ、どう?中々良いお店だと思わない?お姉さんのお気に入りだぞ〜!ここを誘ったのは君以外初誰もいないんだからね?光栄に思いなさいよ〜?」

 

八幡「それはいいが、取り敢えず聞かせろ。何故こんな密室でしかも2人きり、更には人が出入りしなさそうな店を選んだ?」

 

陽乃「君と2人で話がしたかったからだよ。だって私、君の事全然知らないんだもん!君の事、凄く興味があるし、色々聞きたいからさ、ねっ?」

 

八幡「面白い話なんてないぞ?」

 

陽乃「良いの良いのっ!面白いかどうかはお姉さんが判断するから!」

 

 

何ともまぁ自分都合な返答だが、まぁいいだろう。

 

 

八幡「分かった。何が知りたい?言っておくが、俺の答えられる範囲でなら答える。」

 

陽乃「分かってるよ。じゃあ最初の質問!君ってさ、彼女っているの?」

 

八幡「ちょっと待て。何だそのとてつもなくどうでもいい質問は?」

 

陽乃「私にとっては重要なの。答えて。」

 

八幡「いねぇよ。」

 

陽乃「じゃあ次っ!付き合いたいって思えた人物はいる?」

 

八幡「いない。」

 

陽乃「……次ね。気になっている人は?」

 

八幡「いたこともない。」

 

陽乃「ちょっと八幡くん?君の人生って灰色過ぎない?好きな人が今までに居なかったって………流石に1人はいたでしょ?」

 

八幡「いや、いません。断言します。」

 

陽乃「………その理由はある?」

 

八幡「組の経営で忙しかったから。2年前は親父が出払ってて俺が組を繋いでたから。」

 

陽乃「………納得。」

 

 

納得してくれて何よりだ。

 

 

陽乃「じゃあ質問の内容を変えるね。君の立場を教えてくれない?答えられる範囲でいいよ。」

 

八幡「比企谷組若頭 兼八十神会総代。」

 

 

それからも色々な質問をされた。だが、陽乃が何を知りたいのかがよく分からなかった。俺のことを知りたいとは言っていたが、どれが本題につながっているのかも分からないから、突っ込み辛い。

 

 

八幡「………なぁ、聞いていいか?」

 

陽乃「ん〜?」

 

八幡「お前さ、一体何が聞きたいんだ?」

 

陽乃「………」

 

八幡「さっきから質疑応答はしているが、お前の真意が見えてこない。回りくどいから本題を出せ。出せないなら俺は出る。」

 

陽乃「あ〜出たりはしないで、言うから。比企谷八幡くん、これは雪ノ下家の総意でもあって私の意思でもあるんだけど、結婚を前提にお付き合いしてくれない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?

 

 

八幡「……どういう事だ?」

 

陽乃「実は私のお母さん、君の事がとても気に入っちゃったみたいでさ。私が雪乃ちゃんのどちらかを君に嫁がせて、今の関係をより強化したいみたいなの。まぁ私自身も君の事は嫌いじゃないし、むしろ気に入ってるからお付き合いしても良いかなって思ってるから、どうかな?」

 

八幡「そんな答え決まってるだろ、お断りだ。」

 

 

お断りだ。そんな理由で俺と恋人なんて、ナメてるにも程がある。

 

 

陽乃「………理由を教えてもらっても?」

 

八幡「まず1つ目は、俺の事が好きでもない奴と付き合う気はない。お前の俺に対する好きはLoveじゃなくてLikeの方だろ?2つ目は関係を強化したいというのが気に食わない。俺は自分の感情を二の次にした付き合いはしない主義だ。そして3つ目だが、何よりもお前の本意を感じない。俺は自分に嘘をつく奴は嫌いでな、特にその薄い鉄仮面つけてるから分かりやすいんだよ。」

 

陽乃「………やっぱり君には分かっちゃうか〜。そう、確かに私は君に恋愛感情は抱いてないよ。でも君が気に入っているのは嘘じゃないからね。お付き合いしたいっていうのもね。」

 

八幡「俺と付き合いたいのなら、まず俺を本気に好きになる事だな。でないと始まらんぞ。」

 

陽乃「ははは、そうみたいだね。」

 

八幡「それにな、ウチは極道だぞ?そんな軽い気持ちで嫁がれてもこっちが困るわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陽乃「あはははっ♪こりゃ参ったよ八幡くん、私ますます君の事が気に入っちゃったよ。」

 

八幡「そうか?俺も今のお前の方が断然好きだぞ。仮面つけてないお前の方が弄り甲斐がある。」

 

陽乃「そう?」

 

八幡「あぁ。まぁ好きなだけであって愛してはいないけどな。」

 

陽乃「こりゃ君を惚れさせるのは無理みたいだね〜。地道にコツコツとやっていこうかなぁ〜。」

 

八幡「そうしろ。俺にはそういうの効かねぇから。地道に頑張んな。」

 

陽乃「うわぁ……そのドヤ顔腹立つんだけど。」

 

 

別に良いだろ、一度言ってやってみたかったんだから。それに本当の事だからいいじゃん。

 

 

八幡「んじゃあそろそろ出てもいいか?」

 

陽乃「あぁ、ゴメンね。まだ出ないで。最後にこれだけは聞いておきたいんだ。」

 

八幡「何だ?」

 

陽乃「君の中学時代ってどんな感じだったの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陽乃「っ!!?」

 

八幡「気になるんだったら自分で調べるんだな。ただ1つ言っておく。俺は中学の頃の事を話すつもりは無い。」

 

 

陽乃(な、何これ………なんか物凄い重圧感。質問すらも許さないような息苦しさを感じる。まさか………八幡くんが?)

 

 

八幡「………悪い、少し感情的になった。もう出てくわ。じゃあまたな。」

 

 

中学の頃、か………2度と思い出したくねぇな。

 

 

 

 

 

 

 




まったくデートじゃないですね。

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