麗side
八幡、あの様子ならどの大学に行くのかは自分で決められそうね。あの子は1度決めたら最後までやり通す子だから、きっと大丈夫。
カナエ「それにしても意外でした、麗さんが世界でもトップクラスを誇る大学の卒業生だったなんて驚きましたよ〜………それも博士号まで。」
麗「私も本気だったもの、それが実現したと思えば納得も出来るわ。夢も無いままその場の時間だけを浪費したとしても、得るものは何も無いわ。何事も一生懸命な子が1番強いものなのよ。」
カナエ「そうみたいですね。そういえば今年3年生の皆は進路は決めてるのかしら?」
有栖「私は組の未来の為にも司法の勉強をしたいので、法学科のある大学か、法科大学院に行こうと考えています。もしくは予備試験を受けるのも考えています。」
しのぶ「有栖は弁護士になるの?」
有栖「いいえ、弁護士の知識を身に付けたいだけです。いざという時に役に立つと思われますので。」
陽乃「成る程なぁ〜……それで、雪乃ちゃんは?やっぱり私と同じ大学の国公立?」
雪乃「少し悩んでるわ。母さんから自由にして良いって言われてからは、進路をどうするか決めかねているのよ。」
今の口ぶりから考えたのだけど、雪ノ下家は母親が進路を決めるしきたりでもあったのかしら?
雪乃「だから進学するにしても、進学先を考えているわ。今の麗さんのお話でそう思ったから。」
陽乃「同じ大学にして欲しいなぁ〜。雪乃ちゃんと一緒に大学キャンパスを楽しみたいのに〜。」
姉妹揃って同じ大学というのも良いわね、私と八幡はそんな機会が無かったのよね。私がまた大学に入ればいい話かしら?
カナエ「それで?2人はどうなのかしら〜?」
狂・夜「八幡さん(旦那様)と同じです(わ)。」
カナエ「あら〜ブレないのね〜。」
雪乃「いつも一緒に居ますから。学校では今の言葉が生温く感じる程にベッタリです。」
………羨ましいわね、私なんてそんな機会滅多に無いのよ?代わって欲しいわ。
しのぶ「まぁ人それぞれですから、人の進路に文句は言えませんよ。つける気もありませんけど。」
麗「けど一言助言を付け加えるとしたら、後悔の無いように選びなさいって事くらいね。」
麗sideout
八幡side
行きたい大学なんてなぁ……考えた事も無かった。正直、学びたい事だってあるにはあるが、そこで身に付くかどうかは俺次第なのと、その大学と俺の相性が合うかどうかにもよるよな。
東京の大学にでも行ってみるか?それとも思い切って関西とか地方の大学に行ってみるのも?けどそこまでの距離をいく程、学びたいというわけでもないから、近場の方が良いよなぁ………そう考えると、陽乃ん所の大学か?それがまぁ自然だわな。
八幡「これじゃあ俺、インテリヤクザになっちまうな。いや、計算とか学びに行くわけじゃないからそうでも無いか。」
まっ、取り敢えずこの欄には国公立大学進学っていう風に書いておくか。これなら奴等(狂三と夜架)が見ても分かる事は無いだろう、多分。
八幡「あぁ〜なんか使ってない頭使ったような気がするから、なんか疲れたな………風呂にでも入るか。けどこういう時って………いや、言ったらおしまいだ。何も言わずに風呂に入ろう。」
ーーー風呂場ーーー
1度身体も心もサッパリした方が良いよな。今日は少し長めに入るか。
ガチャッ
八幡「………え。」
有栖「……八、幡さん?」
………え、嘘……まさかの入浴中?
八幡「す、済ま「静かにしてください。聞こえてしまったらもっとマズい状況になります。」っ!………」
有栖「ほっ……八幡さんが自分から来てくださるなんて、とても嬉しいです。」
八幡「アホ言え、そんなわけあるか。入ったらお前が居たんだよ。まぁ確認してなかった俺も悪いんだけどよ。悪かった。」
有栖「いえ、折角何ですからご一緒に入りましょう?久し振りに八幡さんと一緒の湯船に浸かりたいですし、いけませんか?」
八幡「………脱いだ服を着るのも面倒だしな。」
有栖「ふふっ、素直ではありませんね。まぁ、そこが八幡さんの魅力の1つですけど♪」
既に入っている有栖の少し離れた所で俺も一風呂に入った。すると有栖はすぐに俺の隣へと移動して来て、腕を絡めてきた。
八幡「そんなに良いもんか?」
有栖「はい。きっとこの屋敷に住んでいる誰もが思っている筈です。貴方の腕の中はどの空間よりも安全で安心出来て、私達に癒しをくれる腕だと。」
八幡「そんな大層なモンじゃないけどな。」
有栖は湯船に俺よりも浸かっているからか、顔がほんのり赤くなっている。そして何故か俺に向けて視線を向けていた。
八幡「………俺の顔に何かついてるか?」
有栖「いいえ。ただ、本当に素敵なお顔だと思っていただけです。私の惚れた殿方の横顔を眺めていただけですわ。とても凛々しく男らしく、逞しいお顔です。勿論、身体も私好みの細くてしなやかな筋肉………ずっとこの腕に抱かれていたいと思ってしまう程に。」
八幡「………そうかよ。」
有栖「はい、そうです。」
急に褒めるのは止めて欲しいものだ。褒められるのはあまり慣れてないから。