やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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麒麟と豹

 

 

八幡side

 

 

さて、どうしたもんか………アイツ、ズボンのポケットに手を突っ込んだままだが、それでも隙が見えない。どっからでも対応してやるから掛かって来いとでも言っているようだ。だが、かといって俺も棒立ちしているわけにもいかない。動かねぇと、奴も動きを見せないからな。

 

 

城「あぁ〜ちょっと待て。」

 

八幡「?何だ?」

 

城「あぁ………おいお前等、今から俺とアイツとのサシでの勝負だ。邪魔しやがったら、アイツの前にテメェ等を潰すからな?分かったな?」

 

『は、はいっ!!』

 

城「テメェもだぞ、クソ親父。男の勝負にバカな真似すんじゃねぇぞ。」

 

「わ、分かっている!さっさと倒してこい!」

 

城「……悪い、待たせたな。」

 

八幡「お前、立場どうなってんだ?親であるその男に対してその言葉遣い………殺されるぞ?」

 

城「あぁ、俺ぁもう北陸の極道じゃねぇんだよ。さっきそこで抜けるって言ったしな。」

 

 

………は?抜ける?コイツ本家の若頭だろ?そんな組織にとって大黒柱とも呼べる男が抜ける?

 

 

八幡「………そんな冗談、鵜呑みにすると思ってんのか?冗談はもっと上手く言えよ。」

 

城「冗談じゃねぇよ、マジだ。俺は前代の会長には喜んで担ぐが、この男には死んでも御免だ。何でこんな頭の悪くて叫ぶ事しか能の無い奴を俺が担がなきゃならねぇんだ?そっちの方が冗談に聞こえるぜ。」

 

 

………コイツの喋り方や口調から察するに、嘘は言っていないのだろう。それにあの会長が何も言わないところを見ると、事実なのか?だとしたらこの組織、ガタガタじゃねぇか。俺とコイツが戦わなくても自然消滅するんじゃね?

 

 

城「けど俺は強い奴と戦うのが好きだ。そして俺を屈服させる事が出来るのは、俺より強い奴だけだ。俺を止めたかったら、俺を倒してみな。」

 

八幡「………因みに嫌だと言ったら?」

 

城「嫌でも戦わざるを得ない状況を作るまでだ。」

 

八幡「ったく………俺の周りってのはいつからこんなに、戦闘好きが集まったのやら。」

 

城「へっ、良いじゃねぇかよ。減るもんじゃねぇんだ。楽しもうぜ?」

 

 

彪牙が右手をスーツの左肩に手を掛け、思い切り外側に引いた。すると上半身は丸裸となり、鍛え上げられた肉体が顕となっていた。そしてその背中には白い毛に黒い斑点、牙を剥き出しにして人骨を加えながら、青い瞳から鋭い眼光を飛ばしたかのような、白豹の刺青が彫ってあった。

 

 

城「俺はよ、相手が強いと思った奴にしかこの刺青を見せねぇ………意味分かるよな?俺をガッカリさせるなよ?期待してるぜ、比企谷八幡?」

 

八幡「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕方ねぇ………相手にここまで評価されたんなら、俺もやるしかねぇよな。

 

俺もスーツに手をかけて、一気に脱いだ。

 

 

城「……やっぱ想像通りだ。お前は強い、そんじょそこらの極道よりもずっとな。お前の背中の麒麟も嘶くわけだぜ。」

 

八幡「俺は一刻も早くこの戦いを終わらせたいんだが?」

 

城「つれねぇなぁ……楽しい時間は長ければ長い程良いもんだと思わねぇか?俺はお前と戦えると思うとワクワクしてくるぜ!さっさと始めようぜっ!!」

 

 

彪牙は叫び出してから、俺の方へ向けて勢いよく走り出してきた。俺もそれと同じように走り出して豹牙に向かう。彪牙はその場で勢い良く前へ飛び、右膝を突き出してきた。俺はそれに対して状態を前に倒して右肘を突き出してそれに対応する。

 

 

城「クハハハハッ!!良いぜお前、俺の初手に対応した奴はこれで2人目だ!!さぁ、激しく殴り合おうぜっ!!!」

 

八幡「行くぞコラァ!!!」

 

 

八幡sideout

 

ーーーーーー

 

 

八幡と城は攻防一体の戦闘を繰り広げていた。殴られれば殴り返す、蹴られれば蹴り返す、その繰り返しであった。たったそれだけ、たったそれだけの事なのに、その場に居合わせている全員がその喧嘩に魅了されていた。

 

 

「なんつぅ喧嘩や………」

 

「す、すげぇ………」

 

「アイツ、カシラと渡り合ってるどころか、対等に戦ってやがる………」

 

 

その喧嘩には華があった。ただ殴り合うだけではない、漢の戦いだった。その殴り合いには今起こっている戦争や、勝つ為等という理由はどちらにも存在していなかった。八幡もいつの間にかこう思っていたのだ………

 

 

『この男に勝ちたい。』っと。

 

 

八幡「オラァ!!」

 

城「グフッ!!まだまだぁ!!」

 

八幡「ンウグッ!!ラァッ!!」

 

城「ぐぅおぁぁ!!んっ……らぁ!!」

 

 

「ふ、ふん!!あんな古臭いやり方では天下なんて取れるわけが無い!!今の内にあの2人を始末してしまえばいい話だ!!おいお前、あの2人を撃て!!」

 

「か、会長………ですがカシラは邪魔するなと言ってました。」

 

「アイツはもう俺達の仲間ではないっ!!勝手にこの組織から抜けた男だ!!そんな男をどうしようと俺達の自由だ!!撃てっ!!奴等のどちらかが残る前に!!」

 

「やらせる思うてんか?おぉワレ?」

 

「っ!!?お前は比企谷八幡の仲間のっ!!」

 

「仲間?俺は関西、神戸連合のモンや。奴とは同盟関係にあるだけでそれ以外は何もあらへん。せやけどこんな喧嘩、邪魔する方が無粋っちゅうもんや。もしお前があの2人弾くゆうんなら、俺はお前をボコボコにしてまで止めるで?それでも構へんゆうならやってみぃや。」

 

「ぐっ……!!」

 

「何や、あの男の言っとった事ホンマやな。マジで吠える事しか出来へん奴やなお前。まぁそこで見てろや、あの2人がどんだけすげぇかをのぉ。」

 

 

 

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