やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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八幡流シノギ

 

 

八幡side

 

 

なんか理由も聞かされないままシノギの指南役として関西まで呼ばれました、比企谷八幡です。けど何で俺が?本部長の司馬さんが経理をしてると思うが、そんなに落ちてるのか?理由を聞いても竜胆さんも工藤も口を固く結んで回答を拒否するし、司馬さんは何故か困ったような顔になる。霧崎さんだけはいつも通りだったな。

 

まぁ取り敢えず神戸連合のシノギのやり方を見てみる他無いよな。話はそれからだ。

 

 

ーーーシノギ見学後ーーー

 

 

………う〜ん、分かるよ?分かるんだけど、なんか恐喝しに行ってるような感じがする。行った時の皆の様子が一気に変わってた。怯えてるような、怖がっているような、それでいて来て欲しくないような雰囲気だった。よし、それじゃあ次は俺がやるか。

 

 

八幡「よし、大体アンタ達のやり方は把握した。その上で次は俺が行く。」

 

「はっ!?ちょい待てや!!勝手な事されても困るわ!ウチ等にはウチ等のやり方があるんや!それを変えろ言うんかっ!?」

 

八幡「恐喝紛いなシノギを続けてもいずれは誰もついて来なくなるぞ。やり方が間違ってるとは言わんが、それじゃガタが来る。ウチのやり方を1度見せる。」

 

 

ーーー次のシノギーーー

 

 

八幡「どうも、○○組の者です。」

 

「ひっ!こ、今月のぶ、分ですね!?い、今すぐ「まぁまぁ、少しお待ちになってください。」持って……え?」

 

八幡「別にこっちとしても、怖がらせながら金を毟り取りに来たわけじゃないんです。まぁ極道が何言ってんだって話なんですけどね。取り敢えず座りながらでも話をしましょうよ。」

 

「は、はぁ………」

 

 

滑り出しには成功。シノギってのはウチ等極道にとっては命綱のようなもの。決して無碍には出来ない家業だ。そしてそれはウチ等だけでは絶対に成り立たない。他の店から金を貰う以上、それなりの敬意ってもんが必要だ。『その店守ってやってんだから金寄越せ。』なんて言い方じゃダメだ、ウチ等の、指しては提携してる店の未来の為でもある。

 

 

八幡「良い雰囲気じゃないですか、店長さんがお考えに?」

 

「え、えぇ……私は6代目でして。私の先祖が作り上げた場所になっとります。」

 

八幡「成る程、古いからこそ味がある。古典的だからこそ特有の雰囲気がある。この店の魅力が少し分かりましたよ。この店のケツ持ちをしている以上、どうしても下の奴等は金にしか目が行かなくなる。ウチの若いモンが本当に申しわけ無い。」

 

「あっ、いやぁ……い、いいんですよ!しかし貴方も相当若くお見えになりますけど、今おいくつで?」

 

八幡「17です。」

 

「17!?その年でヤクザをっ!?」

 

八幡「ウチのカシラに憧れを持ちましてね、だから自分もこの世界に入ろうって思ったんですよ。」

 

「はぁ、成る程………」

 

八幡「金銭に入る前に、困ってる事とかありませんか?職場の不満とかそういうの以外で。」

 

「い、いえ、特には………」

 

八幡「そうですか?些細な事でもいいんですよ?例えば『毎月集金に来るヤクザの顔が怖い。』だとか『屯してるヤクザが居るせいで商売にならない。』だとかそんなでも良いんです。」

 

「と、とんでもない!○○組の皆さんは確かに少し怖い方が多いですけど、ウチの店は守ってくれはります。良い人達なのは変わりありまへんので。」

 

 

………ほう。

 

 

八幡「何だお前等、ちゃんと守れてるじゃねぇか。店長さんからのお墨付きだぜ?」

 

「へ、へい!」

 

八幡「そうなんですよ、コイツ等って顔の割に意外と優しい一面もありましてね。誤解されやすいんですよ。今日は俺でしたけど、次からはまたコイツ等に行かせますんで、まぁコーヒーの一杯でも淹れてやってくださいよ。」

 

「そ、そうでしたか……いやぁそれならこちらも申しわけ無い。様子を伺っていると、いつ怒るのかと常々思っていたものですから………次からはよろしくお願いしますね。」

 

八幡「次からもしっかりな。」

 

「へい!」

 

八幡「じゃあ集金なんですが……」

 

「はい、只今お持ちしますので。」

 

 

そしてその後は何気無い話をしながら、回収作業が終わった。

 

 

ーーーシノギ終了後ーーー

 

 

八幡「どうだお前等、アンタ等がやってるのと俺がやってるシノギの方法では、奴等の顔色が違うだろ?怯えてる風に見えたか?」

 

「いや、見えんかった。それどころか生き生きしているように見えたわ。」

 

八幡「そうだ。それとこれは大事な事だからお前達に伝えるぞ。ケツ持ちをしている店は金の成る木じゃねぇ、ましてやカモでもねぇ。ビジネスパートナーだ。それだけは絶対に忘れるな。奴等もお前達と同じで必死こいて働いてんだ、そんな奴等に金を脅しながら回収すんのはカツアゲと変わらねぇよ。だから最低限の敬意、最低限のマナー、これはお前等でも出来るだろ?相手を怖がらせるような真似はさせるな。他所の店にウチを売り出す時の致命的なダメージになる。今からでも遅くはねぇ、来月から新しい回収だからな?気合い入れろよ?」

 

『うっす!!!』

 

 

………まぁ、こんなもんだろう。

 

 

その後何故か俺は三次団体の連中から「師範!!」っと呼ばれるようになっていた。俺お前等の師匠じゃねぇし。

 

 

 

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