八幡side
神戸連合を後にした俺は荷物を持って神戸駅へと向かっている。新幹線に乗って千葉まで帰るからである。この1週間、なんか思ってたよりも短く感じた。これなら修学旅行の時の方が長かったかもしれない。いや、実質3日間だけど、俺はそれ以上居たようなもんだからさ。
けどまぁ、これで暫くはこっちに来る事は無いだろう。俺も千葉に居てやらんと、向こうで待ってる奴等が暴れ出しかねない。早く帰らないとな。とはいえ、此処から千葉まで4時間くらい掛かるけどな。
未織「……もう行っちゃうんよね。なんかあっちゅう間やったなぁ。もっと八幡ちゃんといっぱいデートしたかったわぁ………」
八幡「また来てやるよ、いつになるかは分からんが。それかお前が千葉に遊びに来ればいい、歓迎してやるからよ。泊める部屋なら幾らでもあるしな。宿泊には困らないぞ?」
未織「そらえぇ事聞いたわ、今度行かせてもらうからね?そん時また、昨日の続きしよ?」
八幡「あぁ、今度は俺がお前に千葉を案内してやるよ。どのくらい案内出来るかは分からんけどな。」
未織「期待しとく♪」
八幡「じゃあ、俺もそろそろ行く。」
未織「………ん。」
八幡「?」
未織「お別れのキス、してぇ?」
八幡「………おでこじゃダメか?」
未織「ちゃんと唇じゃなきゃ嫌や。」
八幡「………ったく、最後までわがままなお嬢様だな、全く。」
未織「んっ……」
俺は未織の肩を掴んで未織の唇に自身の唇を合わせた。
八幡「………これでいいか?」
未織「うん、満足っ♪」
八幡「それじゃあな。」
未織「八幡ちゃん、また会おうね〜♪」
ーーー新幹線内ーーー
八幡「これで関西とも暫くはお別れだな。この日になってつくづく思うが、あっという間だ。帰ったらまた忙しくなりそうだな………」
肉体的な意味でも精神的な意味でも。まぁ、それが俺の日常みたいになってるし、今更か。あの時俺が守ってた平穏な生活ってのもいつの間にか消えてたしな。そして気付いたら色んな事が起きてた。
八幡「……やっぱ俺って何かに巻き込まれ体質なのかね?自分でも嫌になるぜ。」
ーーー千葉駅ーーー
1週間ぶりに帰って来たぜ、千葉〜!叫ぶような性格じゃないから心の中で叫んでみたが、やっぱ俺にはこういうの似合わんな。
八幡「まぁまずは爺ちゃんに報告だよな。」
ーーー千葉仁堂会・本部ーーー
八幡「此処に来る事、月に1度くらいしか無いから妙に緊張するんだよなぁ………まぁ今日は爺ちゃんには連絡入れておいたから問題は無いよな。多分本部には居るだろうし。」
「会長ならずっと事務作業をしておられるんですよ。坂柳顧問とお話をしながら。」
八幡「爺ちゃん、する事無いのか?」
「極論になると………はい。」
爺ちゃん……まぁ俺がとやかく言う事じゃねぇな。
「会長、八十神会総代・比企谷八幡総代が神戸よりお戻りになりました。」
修作『入りなさい。』
「では、どうぞ。」
八幡「あぁ、済まない……失礼します。」
中に居たのは爺ちゃんは勿論なのだが………何故か婆ちゃんも居た。え、何で?
修作「八幡よ、神戸への遠征ご苦労じゃったな。まずはそこにかけなさい。」
八幡「は、はい………」
水守「んもうっ!アンタも言葉が足りないのよ!!今は私達だけなんだからいつもの態度でいいとか、肩の力を抜きなさいだとかあるでしょう!?八幡ちゃん、私達にいつも接しているような感じで構わないわよ〜。」
八幡「わ、分かった……じゃあ神戸の報告をさせてもらうな。まずは………」
そして俺は神戸連合で俺が教えてきた内容を自分なりにきめ細かに爺ちゃんに教えた。婆ちゃんが何故か何回も頷いてるけど、アレ何なんだ?
八幡「以上が報告になる。尚、後の4日間は神戸の街を探索していた。それから………コレ、神戸でのお土産だ。爺ちゃんと婆ちゃんこういうのよく食べてただろ?」
水守「八幡ちゃんが私達の為にお、お土産を………あ"り"がどぉ〜!!!!」ゴウキュウ
八幡「婆ちゃん大袈裟だって。修学旅行の時もお土産あっただろ?輸送でだけど……」
水守「箱で貰うのと八幡ちゃんの手渡しでもらうのとでは気持ちが全く違うのっ!!」
それを言うって事は俺に直接来て欲しかったんだ………なんか、ごめんな?
修作「お土産までありがとうな、報告もご苦労じゃった。今日は帰ってゆっくり休みなさい。」
八幡「あぁ、そうさせて貰う。じゃあまた。」
水守「八幡ちゃん、まったね〜♪」
修作「……儂じゃ、八幡を送ってやれ。今本家から出て来る少年じゃ。頼んだぞ。」
ーーー車内ーーー
「お疲れ様でした、比企谷総代。しかし、かなり急でしたね。今回の件は………」
八幡「そうだな。しかも俺を指名ときたからびっくりしたもんだ。けど俺、久しぶりにまともな姿の爺ちゃんを見た気がする。」
「……会長はいつもどのようなお姿を?」
八幡「いや、姿っていうか……最近は事ある毎に婆ちゃんからめっちゃくちゃ殴られてんだよ。タンコブ出来てたり、頬が叩かれ過ぎて膨らんでたり、目の辺りが青くなってたりと。」
「………凄いですね。」
八幡「いや、お前も機会があればその場に居てみ?俺の婆ちゃんが叫びながら爺ちゃんを殴ってるから。あんま見たくないだろうけど。」