やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

39 / 321
職場見学 後編

 

八幡side

 

 

昼食を食べ終わってからは、子供たちはお昼寝の時間になっていた。先生たち曰く、『この時間は休眠期間で、活動期間が目を覚ました後。』みたいだ。つまりは暴れまわるって事か?

 

 

狂三「ふふふっ、こうして見るとどこの子も可愛い寝顔ですわね。とてもさっきまで騒がしかったとは思えませんわ。」

 

八幡「この頃は誰もが無邪気みたいなもんだろ。俺だってそうだったかもしれないしな。」

 

狂三「八幡さんが無邪気に走り回る姿なんて、今では想像も出来ませんわね。」

 

沙希「確かに。なんか気持ち悪いね。」

 

八幡「思ってもそんな事言うなよ。俺だって気持ち悪いって分かってんだから。」

 

 

ーーー休眠期間終了ーーー

 

 

先生1「はい、それじゃあ今から皆で自由に遊ぶ時間で〜す!おもちゃとかブロックも沢山あるから、独り占めしないでお友達と仲良く使ってね!分かった人〜?」

 

「「「はーい!!!」」」

 

先生1「後、沙希先生たちも遊んでくれるから、皆で仲良く遊びましょう〜!」

 

 

そこからは確かに寝ている時間が休眠と呼ばれていてもおかしくないくらいの激しさだった。え?子供ってこんなに動けるの?体力無尽蔵かよって思う。俺も普段から鍛えてなかったら危なかったかもな。

 

え?何でそんな事言ってるかって?俺が今新体操みたいなことをやらされているからだよ。

 

 

「すげぇ!!空中を後ろに回った〜!!」

 

「どうやったら出来るの〜!?」

 

「もう一回やって〜!!」

 

 

いま俺がやったのは、ロンダートからのバク宙。やはりこういうのは男なら、出来た方がカッコよく見えるからな。ん?俺は別に練習してたわけじゃないぞ。親父にコツ教えてもらったら、あっという間に出来た。

 

 

 

 

 

「狂三先生の髪サラサラ〜!」

 

「お姫様みたい〜!」

 

狂三「あらあら、そうですの?」

 

「「うんっ!!」」

 

 

狂三(やはりこの年代の子供は正直ですわね。とても可愛らしい反応や言動をしますわ。)

 

 

「ねぇ狂三先生、聞いてもいい?」

 

狂三「何ですの?」

 

「狂三先生は、八幡先生とお付き合いしてるの?」

 

狂三「あらあら〜どうしてそう思うんですの?」

 

「パパとママがね、一緒にいる時にお手手繋ぐんだ。さっき先生たちもそうしてたから、そうなのかなぁ〜って。」

 

 

狂三(ま、まさかあのお昼寝の時間に見られていたなんて………ですがどのように答えてあげたらいいのでしょうか?)

 

 

狂三「そうですわね………八幡さんとはお付き合いはしておりませんが、切っても切れない繋がりを持っている。というところでしょうか。」

 

「「???」」

 

狂三「つまり、お2人のようにとても仲が良いのと同じ事ですわ。」

 

「「そうなんだ〜!!」」

 

 

狂三(何とか誤魔化せましたわね。それにしても、このお2人はとても鋭いですわね。将来、侮れない存在になるかもしれませんわね。)

 

 

 

 

 

沙希「あの2人、ホントに初めて?」

 

 

沙希(全くそうには見えないんだけど。)

 

 

???「ねぇさーちゃん。」

 

沙希「ん?どうしたのけーちゃん?お友達と一緒に遊ばないの?」

 

 

沙希(この子は私の妹の京華で、川崎家の末女。年は離れてるけど、私の可愛い妹。)

 

 

京華「さーちゃんと一緒に来た先生のところに行きたいの。」

 

沙希「どっちの先生に会いたいのかな?」

 

京華「男の先生。」

 

沙希「じゃあ行こっか。」

 

沙希「うん!」

 

 

比企谷は今………何やってるんだろう?

 

 

八幡「おっ、良いねぇ〜!でんぐり返し上手じゃねぇか。よし、じゃあ今度は後ろ回りに挑戦だな。」

 

「うん!!」

 

 

沙希(………何でコーチしてるの?)

 

 

沙希「ちょっといい、比企谷?」

 

八幡「あっ、ちょっと休憩〜!休んでて良いぞ〜!」

 

「「「はーい!!」」」

 

八幡「んで、どうした?」

 

沙希「アンタ、何やってんの?」

 

八幡「いや、でんぐり返し教えて欲しいって言われたから教えたら、人数膨れて10人超えのレッスン教室になっちまった。それでなんかあったのか?」

 

沙希「うん、ウチの妹がアンタに会いたいって言うから、会わせに来たんだ。けーちゃん、この人だよ。挨拶して。」

 

京華「かわさきけーかです!」

 

八幡「おう、宜しくな。俺は比企谷八幡って言うんだ。言えるか?」

 

京華「うぅ〜ん……はーちゃん!」

 

沙希「ちょっとけーちゃん、先生に向かって「おう、はーちゃんだぞ。宜しくな、けーちゃん。」………」

 

京華「うん!」

 

沙希「驚いた。アンタってあだ名つけられるの嫌だって言ってたのに。」

 

八幡「俺が嫌いなのは苗字を弄られる事だ。名前なら別に構わない。ましてやこんな子から付けられたんだ、嫌がる方が野暮ってモンだ。」

 

京華「なんのお話〜?」

 

八幡「ん〜?けーちゃんが家ではお利口さんにしてるかどうかを聞いてただけだ。」

 

京華「けーか家ではお利口さんだよ!好き嫌いしないでご飯いっぱい食べるもん!」

 

八幡「おっ、それは良い子だ!将来はお姉ちゃんみたいになれるぞ!」

 

京華「ほんとう!?」

 

八幡「あぁ、なれる!」

 

沙希「ちょっと比企谷……」

 

八幡「良いだろ別に?おだてておけば子供ってのは大いに喜ぶんだからよ。」

 

 

それから暫く子供たちの相手をして職場見学終了時刻になった。俺らは途中まで方向が同じだった為、一緒に帰った。俺と狂三は組の事務所に行って休む事にした。俺と狂三が今日1日、園児たちと遊んで思った感想はこうである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園児の体力ハンパじゃねぇ………

 

 

 

 

 

 

 




長引かせても意味は余りないので、チャチャッと終わらせました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。