やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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希望者とお昼休み

 

 

八幡side

 

 

俺が比企谷組の中で組を持つことが決定したその次の日、朝に親父から組員のリストをもらったのが始まりだった。

 

 

八幡「なぁ親父、1つ聞いても良いか?」

 

涼「何だ?」

 

八幡「なんで俺の組に入る予定の人全員、女なんだ?男はどうした?」

 

涼「いや、それがな………昨日お前と話し終わった後、取り敢えずメンバーをリストアップしておこうと思って色々考えてたら、組内の中の1グループのリーダーの浅見、まぁ若中の1人なんだが、そいつが俺んところに来て直談判して来てな。どうも俺とお前の会話が聞かれていたみたいでな。そしたらそいつが『私を含めて私の直轄の団体なら若の条件に出した人数に当てはまります!組長、どうか私たちを若の組に入れて下さい!』って言われてよ………」

 

八幡「それで入れたと?」

 

涼「まぁ……その通りだ。」

 

八幡「いや何で?親父組のトップだよな?何女組員に遅れ取っちゃってんの?」

 

涼「いや、そん時の浅見の目が尋常じゃないくらい本気でよ………目で語ってたんだよ、『入れなかったら殺す。』って。」

 

 

いや怖いよ。どんな目つきしてたんだよ。見たくねぇけど見てみたいわ。

 

 

涼「そんな訳だ。八幡、こいつらと一緒に組の経営、頼んだぞ〜。」

 

八幡「つーかよ、この組員って皆母ちゃんとこの連中だろ?勝手に貰っていいのか?俺が指名したのは1人だけだぞ?」

 

八千代「心配ないわよ。だって私も知ってるから。それに毎日のように聞いてたからね。あんたが組を作ったら絶対に入るって。」

 

八幡「そうか、まぁそれなら俺は何も言わない。」

 

 

今日、家から帰ったら早速挨拶に行くか。

 

 

ーーー学校ーーー

 

 

またコソコソ話をされてた……なんかもう慣れたが、流石に指差されながらされると腹が立つ。つーか何なんだよ、俺の何がそんなに気になるってんだ?

 

 

八幡「はぁ……まぁいいや。今日は何して時間潰すかかなぁ〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「比企谷くん。」

 

八幡「ん?」

 

 

教室の扉を開けて俺の名前を呼んだのは、この総武高校で1番の美少女と呼ばれていて、この学校の国際教養科にいる人物だった。長い黒髪にスレンダーな体型をしており、片手にはスクールバッグを持ちながら何かの包みを持っている。

 

そう、雪ノ下雪乃だ。

 

 

八幡「おう、雪ノ下か。どうした?」

 

雪乃「いえ、たいした事ではないのだけれど、先日姉がお世話になったと聞いたから。それで母さんが貴方にってこれを。」

 

八幡「そんなのわざわざ気にするなって母ちゃん経由で伝えたはずなんだがな……」

 

雪乃「それでは母の気が済まないみたいなのよ。だから受け取ってちょうだい。」

 

 

ここで受け取らないのは返って嫌な奴だな。仕方ない、ありがたく受け取っておくか。

 

 

八幡「じゃあお言葉に甘えさせてもらうな、サンキ……ん?コレ、お前の弁当か?」

 

雪乃「あぁ、それは私からの気持ちよ。姉さんを助けてくれたお礼。良かったら今日のお昼休みにでも食べて頂戴。」

 

八幡「マジかよ。こりゃ今日の昼休みが楽しみだな。お前の作る飯は美味いからな。ならよ、今日はお邪魔しても良いか?」

 

雪乃「ふふふっ。えぇ、貴方なら歓迎するわ。」

 

 

俺たちの会話に耳を傾けているクラスメイトだが、心底どうでもいい。つーか何驚いてんだ?

 

 

雪乃「じゃあ私はもう行くわね。お昼休み、例の場所で待ってるから。」

 

八幡「あぁ、俺も弁当持ってすぐ行く。」

 

雪乃「えぇ、待ってるわ。」

 

 

雪ノ下は俺に微笑みながら、教室から出て扉を閉めた。取り敢えずは釘を打っておかねぇとな……

 

 

八幡「そういう訳だ、お前らついてくんなよ。」

 

「は、はぁ!?なんで俺らがついて行くみたいになってんだよ!?」

 

「そうだ!言いがかりだ!」

 

八幡「ならいい。」

 

 

けどよ、お前らの目がそう言ってねぇんだよ。

 

 

ーーー昼休みーーー

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

担任「じゃあ今日はここまで。」

 

 

起立〜礼っ!着席〜!

 

 

クラス中からダルさ全開のため息が聞こえて来た。さて、俺はあいつが待ってるところまで行くか。

 

 

八幡「………」テクテク

 

 

………

 

………………やっぱ何人かついてきてるな。

 

 

はぁ………撒くのめんどくさいけど、やるか。

 

 

俺は適当に選んだ教室に入って、奴らを待つ事に。そしたら奴等も入って来た。

 

 

「なっ!?」

 

八幡「ついてくんなって行ったよな?日本語も理解できないのか?」

 

「うるせぇ!!何でお前みたいな奴が雪ノ下さんのお昼を一緒にするんだよ!?」

 

八幡「何でって………誘われたからだろ。お前ら会話聞いてたんだろ?」

 

 

俺の言っていることが本当の事だからか、全員だんまりだった。

 

 

八幡「分かったならもう教室に戻れ。来んなよ?来てお前の姿見た瞬間、絶対に不機嫌になるから。」

 

 

俺はそう言い残してから教室を出て、雪ノ下のいる特別棟を目指したのだった……誰に言ってんだ?

 

 

八幡sideout

 

ーーーーーー

 

 

ーーー特別棟・とある教室ーーー

 

 

雪乃「………」

 

 

まだかしら、比企谷くんは?ちょっと遅過ぎる気もするけれど………心配だし、ちょっとだけ様子を見に行こうかしら?

 

 

ガラガラ〜

 

 

八幡「はぁ……悪い雪ノ下、遅れた。」

 

雪乃「っ!い、いえ、いいのよ。どうせ貴方のクラスメイトが尾行してたのでしょう?」

 

八幡「まぁな。」

 

雪乃「ご苦労様。今はお水かお茶のほうがいいかしら?」

 

八幡「………水は兎も角、お茶はあるのか?」

 

雪乃「両方持ってきてあるもの。」

 

八幡「準備良過ぎだろ……けど、ありがたい。お茶頂くわ。」

 

雪乃「えぇ、今準備するわね。」

 

 

この時、八幡はそうでも無いのだが、雪乃の心はとても踊っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




八幡と雪乃の仲が良い………だとっ!?


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