やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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役割分担

 

 

八幡side

 

 

宗右衛門さんのおかげで、組員の数は問題無いどころか一気に解消してしまった。100人も俺に任せてくれるなんて、あの人の組は大丈夫なのかと心配になってくる。けど使える物や人材は出来る限り使っていきたい。宗右衛門さんの言う限りでは、腕利きの構成員みたいだが、どっちの腕利きなのかが気になる。武闘派なのか、計算派なのかで、組の内部は大きく変わってくる。それに有栖もウチの組に入って来たから色々と組織内図も変えていきたいしな。

 

 

役職も大事だ。今はこんな感じだ。

 

組長:比企谷八幡

若頭:時崎狂三

若頭補佐:浅見

 

このように簡単な役職しかつけていない。人数も増えてきたから当然、相応しい役職を与えないと、下の者達も勝手な事をするだろうしな。

 

 

コンコンッ

 

 

八幡「入ってくれ。」

 

 

「「「失礼します。」」」

 

 

中に入って来たのは、現在幹部にしている2人と有栖だ。有栖の頭脳は誰も追いつけないと俺は思っているから、戦闘以外の幹部にする予定だから、ここに呼んだ。

 

 

八幡「さて、お前ら呼んだのは今後の組の役職や編成についてだ。今のままでは当然、内部分裂が起きる。それだけは絶対に避けたい。だから此処は有栖の指導の元に編成をしていく。そして役職も同様だが、これは大きく変えるつもりはない。若頭、舎弟頭はそのままにして、有栖を顧問にしたいと思っている。有栖、どう思う?」

 

有栖「………お見事です。私もその配置が良いと思っていましたので。それで八幡さん、編成は如何するのです?」

 

八幡「坂柳組の構成員100人の資料は目を通したが、それだけじゃ分からない。だから有栖、お前の中で編成を決めてもらいたい。分け方は簡単だ。武闘派と計算派に分けてくれればいい。どちらも出来るって場合は武闘派に回してくれ。戦術も組んでくれそうだしな。」

 

有栖「分かりました。ですがその前に1つよろしいでしょうか?」

 

八幡「ん?何だ?」

 

有栖「編成するにあたって、それぞれリーダーを決めておきたいのです。その方がまとめ役として隊を束ねることが出来ますので。」

 

八幡「ふむ……もう決めてあるのか?」

 

有栖「大体は、ですが。」

 

八幡「……分かった。25人ずつだ。4部隊に分けて編成しろ。今はそれが限界だ。」

 

有栖「ふふふっ、でしたら簡単ですわ。」

 

 

何だよ………もう頭の中で計算していたのか?早過ぎるだろ……やっぱ有栖は役に立つな。中学からそうだったしな。

 

浅見「それで若様、私たち11人もその隊の中に?」

 

八幡「いや、お前たち元々いた組員はそのままの編成でいて欲しい。無理にねじ込んでも意味はない。コミュニケーションは必要だが、今回みたいな他派閥から来た構成員とそりが合わないかもしれないからな。考え方の相違性がある内はそれぞれの部隊に分けて徐々に理解させてから、協力し合うのが良いと思っている。」

 

浅見「成る程………」

 

八幡「だから今後の組織図はこんな感じだな。」

 

 

組長:比企谷八幡

若頭:時崎狂三

顧問:坂柳有栖

若頭補佐:浅見

舎弟頭:4名

舎弟頭補佐:4〜8名

 

 

八幡「舎弟頭は4部隊のリーダーが務めること。その補佐は1でも2人でもいいが、3人以上は増やすな。絶対に頭候補とかで揉めるからな。まぁそれ以上上は無いんだけどさ。」

 

有栖「分かりました。シノギはどうしましょう?」

 

八幡「今やっているのは、当然だが殆どウチの構成員だ。シノギ拡大やシノギの回収はなるべく顔の良さそうな奴に行かせるようにする。最初は浅見んところの奴らと一緒に行動して、慣れてきたら1人で行かせる。そんな所でいいだろう。」

 

狂三「雪ノ下建設はどうするんですの?あちらは八幡さんが直接取り立てに行っているようですが?」

 

八幡「雪ノ下は俺が直接取り立てに行く。これは今後も変わらない。他の奴らに任せるわけには行かないところだからな。親父から譲ってもらった稼ぎ頭なんだ、失うわけにはいかない。」

 

 

もし今後は必要ないだなんて言われたら、親父に合わせる顔がない。それだけは何としても避けなくちゃいけないからな。

 

 

狂三「承知しましたわ。私からは何も言うことはありませんわ。」

 

有栖「私もです。浅見さんはありますか?」

 

浅見「いえ、特にないのですが……若様、1つだけお聞きしてもよろしいでしょうか?」

 

八幡「何だ?」

 

浅見「神戸連合の動きは、どうなのですか?」

 

八幡「………」

 

 

そうだよな……確かにそれは心配だ。俺だって懸念すべき点だ。だがなんの情報も入ってこないんだよな。風間からの定期連絡は怠っていないが、有力な情報は入ってこない。あるのは穏健派と過激派、中でも過激派の奴らが戦争の準備をしている、ってだけだ。

 

 

八幡「今のところは大きな進展はない。まだ様子見って所だ。俺たちも迂闊には動けない。分かっているのは、あっちの親玉は戦争する気がないって事と、その子分連中の大半が俺らを潰したくて仕方ないってことだけだ。」

 

狂三「っ……では!」

 

八幡「あぁ……当然、勝手な行動をする組もいるだろうな。そこが懸念するべき点だ。流石にその組の情報までは分からないからな。一応下の連中にも言っておけ。用心しておけと。」

 

「「「分かりました。」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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