やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

45 / 321
神戸連合の幹部会

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーー関西・神戸連合本部ーーー

 

 

関西の某所にある、大きな城のような建物。この場所こそが西の最大極道組織、神戸連合の本部である。今日はこの本部で直参組長たちによる幹部会が行われていた。

 

 

幹部1「んで3代目?決起はいつですかい?」

 

会長「……なんの話や?」

 

幹部2「惚けんといてや。東の千葉仁堂会に攻め入る話に決まっとるやないですか。」

 

幹部3「そうや親父!ワシらもう準備は出来てんねんで!それなのにいつまで待たせるんや!?」

 

会長「……お前らは何か勘違いをしているようやな。ワシは千葉と事を構えるつもりはない。」

 

幹部1「何やと!?どういう事や!?」

 

会長「そのまんまや。ワシがこの席に着いとる間は千葉とは戦争せん。この話はワシが3代目を継いだ時にしたんやがなぁ……違うか、工藤?」

 

工藤「いや、ちゃいませんな。自分もそん時此処におりましたからよう覚えとります。お前も居たやろが。それなのに覚えとらんのか椎橋?」

 

椎橋「うっさいわ!!そんなもん一々覚えとられるか!!千葉を攻める好機やぞ!」

 

 

3代目神戸連合 直参椎橋組組長 椎橋謙三

 

 

椎橋「俺には分からん!今のうちの戦力なら千葉にだって充分に勝てる!あっちは直系80団体の構成員が20000人以下。こっちは直系110団体の構成員23000人やぞ?負ける理由があらへん!せやのになんで攻めんのや!?」

 

幹部4「椎橋、よう考えろや。相手には比企谷組がおるやろが!あの組は千葉だけやない。あちこちの極道組織で盃交わしとる。それを考えたら、18000人の構成員じゃ済まん。俺らの考えとる規模よりももっとデカい敵かも知れへんのやぞ?今はやめとくべきや。」

 

椎橋「はんっ!おどれらそれでも男かいな!!?こん中の奴らん中の穏健派は牙だけやのうてタマも取られたようやな!比企谷組かナンボのもんじゃい!!そんなもん蹴散らせばええ話や!!」

 

幹部5「椎橋、それくらいにしろ!お前、会長のご意向に背く気か!」

 

椎橋「会長のご意向だぁ?んなもん知らんわ!!俺は暴れたくてこの世界に入ったんや……なのに1番楽しみにしとった東との戦争をしない?アホちゃうんか!?千葉倒してこそ、俺ら神戸連合が最強の極道組織だって言えるんやろが!!」

 

幹部5「椎橋、お前………!」

 

工藤「………椎橋、今は少し黙れや。」

 

椎橋「あぁ?お前に「黙れ言うとんのが聞こえへんのか?」っ………」

 

工藤「喋りすぎなんやお前は。耳障りな演説ばっかしとるやないぞ餓鬼が。」

 

 

工藤が立って話し続けている椎橋に向かって威圧を放った。その威圧に怯んだのか、椎橋はそのまま黙ってしまった。直参工藤組組長である彼はもう1つの顔を持っていた。

 

 

3代目神戸連合若頭 兼 直参工藤組組長 工藤龍凱

 

 

つまり神戸連合の2番頭なのだ。

 

 

工藤「3代目、続きを。」

 

会長「……千葉についてはさっきも言った通りや。ワシらからは手を出さん。それは絶対や。もし手ェ出すんやったら、それなりの覚悟はしとくんやな。牙剥くゆう事は牙剥かれる覚悟あるゆう事なんやからな。」

 

会長「ワシは確かに言うたからな?もしこれを破ってみぃ。おどれらタダじゃ済まさんからな?」

 

工藤「(さっきまでやる気やった過激派の奴らも萎縮したのう……流石は親父や。)……聞いたな?これが親父の方針や。これを破る奴は例え直参組長でも例外なく処刑対象や。つまり組の解体を意味するって事や。これは親父が言った言葉や。意味は分かるな、お前ら?」

 

 

この言葉には全組長が驚きを隠せていなかった。それもそうだ、会長の方針に逆らえば自分は処刑、組は解体の宣告をされたら当然の反応だった。

 

 

工藤「特に過激派のお前ら、勝手な真似するんやないぞ?無断で千葉に攻めてみろや、そん時はお前らの首が飛んとるからな?」

 

過激派「「「………」」」

 

 

その後は特に何もなく、解散になった。

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

各直参組長が本部から出て行くと、そのまま残っていた工藤と会長の2人が話していた。

 

 

会長「工藤、お前の組を総動員させて工藤組を除く過激派の組員とその組長を24時間見張れ。」

 

工藤「1組につき3人くらいでいいですよね?流石に1人だとキツ過ぎますから。」

 

会長「あぁ、それでええから頼むわ。」

 

工藤「分かりました。今日から動きます。」

 

会長「そんで、千葉の会長はんには伝えたんか?」

 

工藤「はい、確かに。ただ、相手も警戒しとります。信用3の疑惑7っちゅう所です。相手がそこらの組織やったらまだ信じるんでしょうけど、神戸となると1番のライバル関係ですから。」

 

会長「………」

 

工藤「しかし会長、面白い奴に出会いました。」

 

会長「………面白い奴?」

 

工藤「はい。ウチの組で勝手に暴れた奴らの話では、10代後半から20代前半くらいで、頭の天辺にアホ毛が立っとる少年が居たんですわ。しかも5〜6人おった奴らを1人で倒したんで、腕っ節も確か。あれはかなりの大物です。」

 

会長「………名前は?」

 

工藤「それが聞き忘れてしまいましてね……分からないんすよ。面目ないです。」

 

会長「ふむ……まぁいい。お前も休めるうちに休めや。これから忙しくなるで。」

 

工藤「そうさせてもらいます。何でウチの組織は聞かん坊ばっかなんでしょうかね?」

 

会長「それワシに言うてるんか?俺があまりにも戦争仕掛けないから奴らがいきり立ったって言いたいんか?」

 

工藤「いや、そういう訳やないんですけど……会長ってなんでそない戦争したないんですか?なんか理由でもあるんですか?」

 

会長「まぁ、そんな所や。ワシには千葉と戦争したない理由がある。それだけや。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





千葉と似たり寄ったりなような………

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。