やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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八千代「何で都合がつかないのよ!」

 

八千代side

 

 

八千代「………はぁ、ダメだわ。何処をどう調整しても参観日の日に空きを作れないわ。」

 

八幡「母ちゃん、だからいいって。そんな気にすることじゃねえんだからよ。」

 

八千代「でもね、私も少し罪悪感を感じてんのよ。小学から今まで参観日に行けなかった私は、アンタの授業受けてる姿、1度も見てないから。」

 

八幡「いや、普段から見せるようなもんじゃねぇから。気持ちだけで充分だって。」

 

小町「お兄ちゃん、お母さんの気持ちも汲んであげなよ。お母さんだってお兄ちゃんの参観日、いっつも行きたくても行けなかったんだからさ。」

 

八幡「………そうか、悪りぃ。少し言い過ぎた。」

 

八千代「いいわよ。これに関しては、私も涼も何も言えないから。」

 

 

何か良い方法はないかしらね………

 

 

ーーー数時間後ーーー

 

 

八千代「……という訳なんです。突然お電話した挙句、不躾な質問をして申し訳ありません。」

 

修作『いやいや、構わんさ。しかし、その事は儂も懸念しておった。1度も八幡の授業参観に参加しておらなんだからな。行ってはやりたいのじゃが、儂らの立場がそれを許さんからのう………』

 

八千代「おやめ下さい!坂柳組長は千葉仁堂会の重鎮ですよ!?そんな人を参加させるなんて出来ませんよ!?」

 

修作『冗談じゃ。しかしながら儂も暇な日というのがほぼ無い。儂が八幡の授業参観に行くのも無理そうじゃ、すまんな。』

 

八千代「いえ、いいんです。会長の立場は私も重々承知しておりますので。」

 

 

とはいえ、会長もダメみたいね。困ったわね………

 

 

修作『……すまん、どうやら仕事が入ったようじゃ。すまんが八千代さん、切るぞい。』

 

八千代「えぇ、わざわざありがとうございました。」

 

 

はぁー………他に誰かいたかしら?八幡の参観日に行ってくれそうな人。

 

 

八千代「はぁ……流石に組員を行かせるわけにもいかないし、かといって他に組の人には任せられないし……八方塞がりだわ。」

 

 

八千代sideout

 

八幡side

 

 

八幡「そうか、お前ん所も来ねぇのか。」

 

雪乃『えぇ、仕方ないわ。母さんは会社の社長だし、自分の時間を作るのも大変だもの。』

 

八幡「そりゃそうだ。流石にそれに対して『時間を作れ!』なんて言えねぇもんな。そういう奴は無神経ってもんだしよ。」

 

雪乃『えぇ。流石にないとは思うけれど、姉さんだけは来ないで欲しいわね。』

 

八幡「あぁ………秋乃さんがテーブルとかに置きっぱだったら可能性あるんじゃね?まぁあの人が大学の授業がその日なくて暇だったらの話だけど。」

 

雪乃『それ以上はやめて頂戴。これ以上先の事を想像したくないわ。』

 

 

雪乃の頭を抱えている光景が想像つくな。しかし、参観日ってのは親じゃなきゃダメなのかね?兄と姉とかってアリなんだろうか?もしくは祖父祖母とか、その他血縁者。まぁどうでもいいけど。

 

 

八幡「………普通は来るもんなのかねぇ?」

 

雪乃『どうかしら。忙しいという理由でこない親だっているのだから、一存にそうとも言えないわね。貴方の親もそうでしょう?』

 

八幡「まっ、その通りだな。今の比企谷組は組長がいない状態だ。まぁこれに関しては前からあった事だからそんなに大した事じゃないが、この時期は居なくなってるのが多いしな。」

 

雪乃『……あまり他人の家庭を探るような事はしたくないのだけど、家庭内崩壊はしてないのよね?』

 

八幡「ん?あぁ、至って普通だぞ。ヤクザの普通が一般家庭とどれだけ重なっているのかは分からないけどな。」

 

 

それから暫く話をしてから、俺は雪乃との電話を終わりにした。

 

 

八幡「まぁ来ない親もそりゃいるわな。なんかちょっと安心した気がするな。」

 

八幡「………なんかアイス食いたくなってきたな。少しコンビニにでも行ってくるか。」

 

 

ーーー玄関ーーー

 

 

八幡「小町〜、母ちゃ〜ん!俺コンビニ行ってアイス買ってくるけど、何かあるか〜?」

 

 

すると2階から扉を開けて勢い良く階段を降りてくる我が妹の小町が正面に立った。

 

 

小町「ホントッ!?じゃあ小町○リ○リ君買ってきて!味はソーダね!」

 

八幡「了解。母ちゃんは?アイス以外でもいいぞ。」

 

八千代「そうだねぇ……じゃあサイダーをお願い。少しシュワッとしたいから。」

 

八幡「分かった、じゃあ少し出てくる。」

 

2人「行ってらっしゃい〜!」

 

 

ーーーコンビニーーー

 

 

八幡「ん〜2人の聞いたはいいが、俺何にするか決めてなかったな………漠然としか考えてなかった。んー……取り敢えず黒イナズマ(ブ○ックサ○ダー)でいいや。後マッ缶。」

 

 

甘いもん尽くしだな、俺。いや、別に良いんだよ!だって普段から頭使ってるし!

 

 

八幡「それにしても参観日かぁ……母ちゃんは必死になって時間作ろうとしてたけど、あそこまで行きたいものなのか?あの気持ちは確かに嬉しいけどよ。」

 

八幡「まぁ母ちゃんも無理っぽそうだったし、今回も無しだな。次はどうなるかねぇ?まぁ大体の予想はつくんだけどな。」

 

 

さて、アイスが溶けない内に帰らないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ふふふふっ。」

 

 

 

 

 

 

 


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