やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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まさかの参加

 

 

狂三side

 

 

ーーー回想ーーー

 

 

狂四郎「済まねぇな、今回もちと都合が合わなくてよ………行けそうもない。」

 

狂三「いえいえ、予想はしておりましたので。父上はお忙しいご身分ですから。」

 

狂四郎「なんなら夢子に「いえ、母上にもご都合があるでしょう。お気持ちだけ受け取っておきますわ。」……そうか、分かった。」

 

 

ーーー回想終了ーーー

 

 

本当に何とかなりましたわね。もしあの時、母上にこの事を言っていたらどうなっていたか………

 

 

八幡「どうした?少し思いつめた顔をしてるが……悩み事か?」

 

狂三「い、いえ、大した事ではありませんわ。それより八幡さん、今日の参観日にはご家族の方は出席なされますの?」

 

八幡「いや、都合が合わなくて今回も無しだ。まぁ仕方ねぇよ。」

 

狂三「そうですわね。」

 

 

ですが、1度も来ていないとなると、少しだけ寂しそうに感じますわ。

 

 

八幡「同情なんて要らないからな?俺にとってはこれが当たり前だ。だから何ともねぇよ。」

 

狂三「………」

 

 

狂三sideout

 

ーーーーーー

 

 

ーーー昼休みーーー

 

 

八幡「………」モグモグ

 

めぐり「比企谷くんはお母さんがお父さん、授業参観にくるの?」

 

八幡「んぐっ……いや、来ねぇよ。忙しいから見に来る暇もねぇんだわ。」

 

めぐり「そっかぁ……何だか寂しいね。」

 

八幡「ンな事ねぇよ。これが俺にとっての当たり前だから慣れた。めぐりの所は来るのか?」

 

めぐり「うん、お母さんが来るんだ!」

 

八幡「……親に見られるってどんな感覚なんだ?」

 

めぐり「うぅ〜ん……ちょっと難しいけど、なんか見られているっていうのが分かるね。視線を感じるって言うのかな?」

 

八幡「成る程な……」

 

めぐり「良かったら比企谷くんのクラスにも行ってあげるようにお母さんに言っておく?」

 

八幡「いや、やめてくれ。」

 

 

ーーー某所ーーー

 

 

???「ふふふっ、そろそろ時間ね。車の準備をお願い。」

 

「………社長、無粋ながらひとつお聞きしてもよろしいでしょうか?」

 

???「何?」

 

「何故、本日の会合やお食事、会議等を全てキャンセルしてまで此方に?」

 

???「そんなの決まっているじゃない、私の可愛い弟の姿を見るためよ。」

 

「……左様ですか。」

 

???「あの時は偶々見かけたけど、益々逞しくなっていたわ。今は別居しているから中学生の姿しか見ていなかったけど、本当に立派になっていたもの。」

 

「………」

 

???「まぁ他にもあるけど、1番は3〜4年ぶりに弟の顔が見たくなったからよ。」

 

「………お答え頂きありがとうございます。車の準備、すぐに致します。」

 

 

社長室から出ていった男を見送った女性は窓の外を眺めていた。

 

 

???「貴方の勉強する所、しっかり見させてもらうわよ、八幡。それと、あの時電話しておいて正解だったわね、母さん。」

 

 

ーーーーーー

 

八幡side

 

 

ーーー6時間目の前ーーー

 

 

八幡「毎度の事だけど、保護者が来るってだけで大袈裟に騒ぎすぎだよな。」

 

狂三「私には分かりかねますが、こういうものなのでは?普段ない事ですから。」

 

八幡「まぁ、そうだよな。」

 

 

「おい見たか!?あの超絶美人!」

 

「え?何の事?」

 

「いや見たんだって!誰かの母ちゃんが学校に入ってくんのを!めっちゃ美人だったわ!」

 

「へぇ〜どんなの?」

 

「それがよぉ〜長ぇ銀髪に切れ長の目で、スタイルもスッゲェんだよ!」

 

「マジ?ヤベェな………誰の親だよ。」

 

 

狂三「……男子が騒いでいた理由は保護者が来るからではなかったようですわね。どうやらとても美しいお母様がいたようですわね。」

 

八幡「らしいな。まぁどうでもいいけどな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「あら、折角見に来たのに冷たいことを言うのね。少し傷ついちゃったわ。」

 

 

…………………………こ、この声は、まさか!?

 

 

???「久しぶりね、八幡。会いたかったわ。」

 

 

や、やっぱり………麗姉さんだ。

 

 

よりにもよって何で姉さんが来るんだよ!!?嘘であってくれよ!!今海外視察中でイギリスに行ってたんじゃなかったのかよ!!?

 

 

八幡「………海外視察は?」

 

麗「終わったわよ。それにしても八幡ったらひどいじゃない。何で言ってくれなかったのよ?」

 

八幡「いや言うわけねぇだろ。何で言わなくちゃいけねぇんだよ。」

 

麗「貴方は昔からそうなんだから……でも八幡のそういう所、私は好きよ。」ホホ スリスリ

 

 

姉さんは右手を俺の左頬に添えて、そのまま撫で始めた。久しぶりの再会を楽しむように。つうかやめて欲しいんだけど、ここ教室だから。

 

 

八幡「それよりも早く後ろに行ってくれ。アンタはいるだけでも目立つんだから。」

 

麗「しっかり見させてもらうわよ。」

 

 

やっと行ったか……しかしクラスの男連中、姉さんに釘付けだな。いや、まぁ確かに美人なのは分かる。姉さん日本人のクセして全く日本人の要素ねぇんだもん。

 

 

八幡「あぁ〜なんかどっと疲れた気がする。」

 

狂三「麗お姉様が来るのは予想外でしたわね。」

 

八幡「あぁ、けどどうやって参観日のことを知ったんだろうな?母ちゃんには話したけど、母ちゃんが姉さんに電話するとは思えねんだよな。緊急事態以外は連絡するなって言われてたから。」

 

狂三「………八幡さんと小町さんはどうなのですか?」

 

八幡「小町も母ちゃんと同じ。俺は何故かいつでも連絡してきていいって言われた。」

 

 

狂三(……なんと無く分かりましたわ。麗お姉様は八幡さんの事を愛しているんですわ、この世で1番。)

 

 

 

 





オリジナルキャラクター、比企谷麗さんです!!

キャラ像は【ダンまち】のフレイヤ様です!!

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