八幡side
まさかあの先輩達が俺に仕事押し付けていたなんてな、全く気が付かなかった。狂三はよく気付いたな……仕事量が増えてきたから、増えるとこんなもんかって思ってたけど、意図的に増やされていたなんて思ってもみなかった。
「ごめんなさい比企谷君!私、貴方がそんな状況だったの全く知らなくって……」
八幡「いえ、俺も全く気付いてなかったんで。それに礼なら狂三にお願いします。コイツが雪乃に報告してなけりゃ、俺はずっとこのままだったと思うので。」
狂三「いえいえ、いいんですのよ。あんな会話を聞いてしまっては黙ってなどいられませんもの。それに、こんな事を企む先輩方はもう信用なりませんもの。」
「……そうね、これを機に再編成しましょう。」
その後、少しだけ時間を割いて役割の分担をした。俺は今まで通りの有志統制と許可の下りた資料のプリント作成、そして余裕があったら係別に資料をファイルに綴る作業をやる事になった。女子の先輩達も男子には任せられないと思ったのか、自分達で資料作成に励む事にした。それと例の先輩男子3人はというと………仕事すら与えられていない状態だった。呼び出しを受けて生徒指導室から戻った男子3人が何かしようと話し合いに参加しようとすると、記録雑務の代表をしている先輩からこう言われていた。
『役割?もう無いけど?アンタ達に頼める仕事なんてもう1つも無いから。私を含めてこの中にアンタ達の事を信用してる人なんて1人も居ないから、仕事なんてやらせないよ。クラスで楽しく出し物の準備でもしてれば?』
……と言った。まだ学生なのに中々厳しい。けど分かる気もする。信用出来ない奴に仕事なんてやらせたくないしな。
「じゃあ役割は決まったし、人数が減った分仕事が増えたから、急ピッチで行くよ!手が空いていたり、余裕がありそうだったら、可能な限り助け合ってね!それじゃあ作業に取り掛かって!」
俺と狂三も定位置に戻って作業を開始する。
八幡「狂三、ありがとな。」
狂三「それは言わないでくださいまし。八幡さんのサポートをするのは私の役目ですもの。これくらいの事、造作もございませんわ。」
八幡「………俺は良い相棒を持ったもんだな、お前を若頭にして良かった。」
狂三「っ………勿体無いお言葉ですわ///」
けど、これで雪乃のフォローには行き辛くなったな。先輩3人減った分の仕事をカバーするのもそう簡単じゃないからな、俺も出来るだけ仕事は早めに進める事にしよう。
ーーー帰宅時間ーーー
八幡「今日も疲れたな……」
狂三「えぇ、そうですわね。」
八幡「雪乃も済まない。今日から少し忙しくなりそうだから、フォローに行き辛くなる。」
雪乃「いえ、いいのよ。できる範囲でお願いしているのだから、比企谷君の無理のない程度に手伝ってちょうだい。それだけで充分よ。」
八幡「あぁ、分かった。」
狂三「それにしても、何故先輩方はこんな無駄な事をしたのでしょう?」
雪乃「……恐らく、嫉妬ね。」
「「嫉妬?」」
雪乃「比企谷君は記録雑務の中で1番仕事が早くて正確だから、係の中でも無意識に比企谷君を頼る傾向があったわ。その影響かは分からないけれど、先輩方は自分よりも仕事が出来る比企谷君に嫉妬したのだと思うわ。だからこんな手を取ったのでしょう。」
八幡「それは俺がもっと普通だったらって事か?」
狂三「何故そうなるんですの?そうではなくて、先輩方の醜い妬みだと思えばいいんですのよ。」
雪乃「その通りね、比企谷君が気に病む事では無いわ。貴方は今まで通りで大丈夫よ、その方がいつもの貴方らしいもの。」
八幡「俺は別に落ち込んでるわけじゃないからな?」
八幡sideout
有栖side
有栖「はぁ………もう八幡さんとはもう3日も会っていません。元気にしているでしょうか?ここは1度、様子を見に行った方が……いえ、八幡さんには組を任せられている身、それに狂三さんからも頼まれています。組から離れるわけには参りません。ですがはやり気になってしまいますし………」
???「そんなに気になるのなら行ってくればいいじゃない。浅見さんも居るんだから。」
有栖「そんな身勝手な事は出来ません。あくまでも今は私が総代代行なのです。あまり魅力的な提案をしないでください、真澄さん。」
神室真澄さん。αチームの構成員で、αチームの攻撃陣チーム所属です。αチームは攻撃派と防御派に分かれていて、真澄さんはその攻撃派に居ます。
???「言ってやるなよ神室、今に始まった事じゃねぇだろ。坂柳の総代についての愚痴はよ。」
神室「まぁそうだけど、近くで聞いてる私の身にもなりなさいよ。なんならこの席代わってあげるわよ、橋本。」
橋本正義君。真澄さんと同じ攻撃派所属で舎弟頭補佐をしています。攻撃派の中でも切れ者で戦略の立て方も上手い人です。正直に言いますと、防御派の方々が要らないと感じてしまう程です。
橋本「そいつは遠慮しておく。俺には耐えられそうにねぇからよ。まぁ総代はまだ居なくなったばかりだ、何とか耐えていこうぜ。最後までやり抜いたら、総代もとびっきりのご褒美をくれるかもしれねぇんだからよ。なっ、坂柳総代代行。」
有栖「………分かっています。」