やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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1時間の休憩?

 

 

八幡side

 

 

八幡「………なぁ、これでいいのか?」

 

しのぶ「他にやる事がなかったのだから仕方ないじゃない。それに意外と気持ち良いしね。」

 

カナエ「ごめんなさいね、八幡さん。でもこれすごく気持ち良いから、八幡さんの時間が来るまでこのままでいても良いかしら?」

 

八幡「いや、それは構わないんですが、これ1時間って退屈じゃないんですか?」

 

カナヲ「……退屈、じゃない。良い時間、潰しに、なってる。」

 

八幡「ならいいけどよ……」

 

 

結局見たいところがなかった3人が思いついた末に実行しているのが、芝生の上で寝転ぶだった。しかも何故か俺も寝転ぶ事が確定していて、4人で仲良く空を見つめながら楽しんでいるというわけです。因みに場所なんだが、カナエは俺の右腕を枕にしていて、しのぶとカナヲがその反対側で同じように寝転んでいる。俺の腕はしっかりと枕の役割を果たしているというわけだ。

 

八幡「……これ、俺の枕無くしたらどうなるの?」

 

カナエ「八幡さんがいる方に身体が引き寄せられていくから、自然と身体がくっついちゃうわね♪」

 

カナヲ「私も、そうなる。」

 

しのぶ「私は八幡の上に乗っているわね。」

 

八幡「なぜに全員俺にくっつく?」

 

カナエ「試しに1度腕を引っ込ませてみたら?」

 

八幡「しませんよ。そしたら皆一斉に俺に寄ってくるんでしょう?」

 

カナエ「うん♪」

 

 

そんな事を笑顔で返さないで欲しかったです。

 

 

カナエ「でも、手を引っ込めずとも八幡さんの身体に寄る事はできるから、良いんだけどね〜。すぅ〜………はぁ〜………八幡さんの匂いってやっぱり麻薬ね♡癖になっちゃうわ。」

 

八幡「人の匂い勝手に嗅ぐのやめてもらえませんかね。恥ずいんで。」

 

しのぶ「姉さんの行為は少しだけ度が過ぎてるけど、その意見には賛成ね。八幡の匂いはすぐに特定の人物を依存させる成分が含まれているもの。」

 

八幡「ちょっと?人を覚醒剤扱いするんじゃありません。タバコでもないからな。」

 

カナヲ「……兄さん、もう手遅れ。私たちはもう……この麻薬に依存しちゃってる、から。」

 

八幡「麻薬言うな。俺が麻薬だったら俺にくっついている奴ら完全にOUTじゃねぇかよ。」

 

 

そいつらもう完全に中毒者だよね。だって思い切り抱き着いたりしてんだもん。

 

 

カナエ「……ねぇ八幡さん、少し顔をこっちに向けてくらないかしら?」

 

八幡「?何です……か………」

 

 

当たり前の事だが、顔を向けるとカナエさんの顔が正面にある。しかもかなり近い距離で。

 

 

カナエ「ふふっ♪八幡さんも私たちの匂いを嗅いでもいいのよ?因みに私は大歓迎だから、どれだけ匂いを嗅いでても怒らないから安心して。」

 

 

カナエさんはそう言うと、俺との距離を詰めて来て、身体の密着度は0になり、顔は少し前に寄せればキスしてもおかしくないくらいの距離だった。そしてもう1つ………すっげぇ良い匂い。

 

 

カナエ「今日は私たち3人の我儘に付き合ってくれてありがとう。おかげで凄く楽しかったわ。さっき程じゃないけれど、お礼よ♪」

 

 

チュッ

 

 

カナエさんは俺の唇にまたキスをしてきた。だが今度は軽く触れ合うようなキスだった。

 

 

八幡「………」

 

カナエ「ふふふっ♪」

 

しのぶ「八幡、こっちも向いて。」

 

八幡「お前もかよ………」

 

しのぶ「姉さんがやって私がやらないわけにはいかないから。それに、私も姉さんと気持ちは一緒だから、八幡とキスする事に抵抗なんてないわ///」

 

八幡「その割には顔赤いぞ。」

 

しのぶ「っ!だ、だって初めてするんだから仕方ないじゃない!そ、それよりもいくわよ!」

 

 

チュッ

 

 

しのぶ「/////」

 

八幡「………顔真っ赤だ。」

 

しのぶ「わ、分かってるわよ///!」

 

 

しのぶの顔が近くにあるから気付いたが、こいつも花の香り、藤の花の香りがするから良い匂いが漂ってくるんだよな。

 

カナエさん程ではないにしろ、しのぶも充分良い匂いだ。これだと俺が匂いフェチの変態に思われるかもしれないが、それくらいこの2人の匂いはすげぇんだ。こういう匂いが部屋に広がってたら、すぐに眠れる自信ある。

 

 

カナヲ「………私、出来ない。」

 

カナエ「カナヲはダメよ。カナヲの唇はいつか好きな人が出来た時の為に取っておきなさい。まだまだ出会いの多い時期なんだから。」

 

カナヲ「………」ギュッ

 

 

カナヲさん?キスが出来ないからって俺の手を握らなくてもいいから。あっ、この子頭良いぞ。いや、狡賢いって言うのか?自分の腕を枕にして俺の手を自由に使ってやがる。しのぶもいるから大きな事はできていないが、今は俺の手を頬に当てている。

 

 

八幡「後……30分とちょっとか。なんか長かったようで短かったな。しかも最後の1時間がこれって何なんだよ。面白いな。」

 

カナエ「ふふふっ、そうね。」

 

しのぶ「でも、良い息抜きにもなったし、楽しかったわ。また来年来れるから、その時も皆で来ましょう、姉さん。」

 

カナエ「そうね。そうしましょう♪」

 

カナヲ「……八幡。」

 

八幡「ん?」

 

カナヲ「次は、私の学校の、学園祭に……来て、欲しい………ダメ?」

 

八幡「………予定が無かったら行く。」

 

カナヲ「っ!う、うん!来て!」

 

 

カナエ「カナヲがこんなに喋ってくれてる……お姉ちゃん嬉しい!カナヲ〜お姉ちゃんにも何か喋って〜♪なんでも答えちゃう〜!」

 

カナヲ「え……あ、えっと……」

 

カナエ「カナヲ可愛い〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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