やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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陣中見舞い

 

 

八幡side

 

 

文化祭も終わり、全生徒が片付けを進めている。まぁウチのクラスは演劇だったから、そんなに片付ける物もない。あるとしたら背景に使われた段ボールくらいだ。それくらいだから今はもうお休みムード全開である。クラス内では机に突っ伏している奴が殆どだ。それくらい本気で楽しんだという事だろう。

 

 

そして今の俺の状況は………

 

 

狂三「うふふふふっ、今は私が八幡さんを独り占めですわ♪この時をどれほど待ちわびたか………学園祭を一緒に回れなかったのはとても残念ですが、この時間は誰にも邪魔をさせませんわ。うふふふふふ♡」

 

 

………狂三が俺の腕にくっつい……いや、そんなレベルじゃないな。俺の腕に身体ごと密着させて、頭も俺の肩に乗せて頬擦りをしている。椅子は俺と狂三が使っているのとで2つである筈なのに、狂三がくっついているせいか、1つしかないという錯覚になる。狂三さんって幻術使い?

 

 

狂三「うふふふふ♡」

 

八幡「………狂三、少しくっつき過ぎじゃ無いか?もう少し離れないか?」

 

狂三「嫌ですわ。本来なら今すぐとっても熱ぅ〜い接吻を絡ませたいのを我慢しているんですのよ?今はそれを抑える為にこうして抱き締めているんですの、八幡さんが接吻を絡ませても良いと仰るのであれば、遠慮なく絡ませて頂きますが?」

 

 

ねぇおかしくない?おかしいよね?何でこいつキスの事を「交わす」じゃなくて「絡ませる」って言ってるの?もう例のアレ入れる気満々だよね?彼女のタンを俺の口の中に入れる気満々だよね?

 

 

八幡「分かった、体勢はそのままで良い。けどHRの時には離せよ?」

 

狂三「そこまではやりませんわよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山「比企谷くん、少しいいかい?」

 

八幡「?どうした葉山?」

 

葉山「雪乃ち……雪ノ下さんの事が気になってね………彼女の容態はどうなんだい?」

 

八幡「文化祭のエンディングセレモニー終了直後は放心してたが、戻ってきた時にはもう平気そうだったぞ。まぁ念の為、この後あいつのいる部室棟まで行く予定だけどな。」

 

葉山「それ、俺も同行してもいいか?彼女の事が少し心配でね。」

 

八幡「俺は別に構わないが、雪乃に何か言われても、俺は責任なんて取らねぇからな?」

 

葉山「はははっ、そんな事しないよ。」

 

 

予想外の奴がついてくる事になったが、まぁいいか。俺は興味ねぇし。

 

 

狂三「葉山さん、私と八幡さんの2人っきりの時間をよくも邪魔してくれました。」

 

葉山「ご、ごめんよ時崎さん。」

 

狂三「嫌です、許しませんわ。今すぐ私と八幡さんの2人きりになれる時間を戻してくれるのなら、許してあげます。」

 

八幡「無理じゃね、それ?」

 

 

ーーー放課後ーーー

 

 

八幡「んじゃ行くか……って狂三、歩く時くらいは離れてくれ。歩きづらいだろ。」

 

狂三「良いではありませんの。今日1日八幡さんとは居られなかったのですから、これくらいの接触は当然の事ですわ。」

 

 

絶対当然じゃないよ、このレベルは。

 

 

葉山「ははは、やっぱり仲が良いんだな。」

 

八幡「それなりにはな。」

 

狂三「八幡さん、この密着状態をそれなりの仲で済ませられるとは思えないと思うのですが?」

 

 

いいんだよ、こいつの前では!

 

 

ーーー特別棟・奉仕部部室前ーーー

 

 

八幡「此処だな………雪ノ下、比企谷と連れが2人いるんだが、入っても大丈夫か?」

 

雪乃『えぇ、どうぞ。』

 

八幡「それじゃあ失礼する。」

 

狂三「失礼しますわ。」

 

葉山「お邪魔するよ。」

 

雪乃「………お邪魔するのだったら帰って結構よ、葉山くん。」

 

八幡「……お前、何やったらこんな風に嫌われるわけ?俺には分からん。」

 

葉山「あはは………」

 

八幡「様子を見に来たんだが、大丈夫そうだな。」

 

雪乃「えぇ、わざわざありがとう。私の代わりに締めの挨拶をしてくれたそうね、ありがとう。それとごめんなさい。」

 

 

いやいや、あれは仕方ないだろう。雪乃は気に病んでいるようだが、あの状態でまともに締めろという方が無理だ。

 

 

八幡「気にすんなよ。お前は実行委員長として充分働いたんだ。誰もお前を責めたりなんてしねぇよ。あの2人がバカなだけだ。」

 

狂三「その通りですわ、雪乃さん。彼らが自業自得で得た傷ですわ。雪乃さんは何も間違ってなどおりませんもの。八幡さんの言う通り、責務を全うしただけですもの。」

 

葉山「俺は作業を見ていたわけじゃないから大袈裟な事は言えないけど、近くで見てた2人がこう言っているんだから、雪ノ下さんは胸を張っていれば良いと俺は思うよ。」

 

 

誰もが雪乃の働き振りを認めていたし、雪乃のおかげで文化祭は終わりまで迎えられた。確かに望まない結果にはなったと思うが、それでも文化祭は始まりを切れて終わりを迎えられたんだ。その事実は変わらない。

 

 

雪乃「………ありがとう、3人のおかげで少し気が楽になったわ。それで、比企谷くんと時崎さんはどうするのかしら?葉山くんは何か用事があって?」

 

八幡「俺はお前の様子見がてらに報告書書こうと思ってた。狂三も同じ。葉山は心配だからついてきた事しか知らん。」

 

葉山「……俺は失礼するよ、今の雪ノ下さんはもう大丈夫そうだからな。」

 

 

……本当に様子見に来ただけだったのかよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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