やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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約束の日

 

 

カナエside

 

 

カナエ「♪〜♪〜」

 

 

あっ、皆こんにちは〜。胡蝶カナエといいます。千葉仁堂会っていう極道組織の直系の組長を務めています。堅苦しい挨拶は抜きにしましょうか!今私は自分の屋敷である花屋敷である人を待っています。そのある人とは約束事をしていて、今日はその約束をしてもらおうって思っているの♪だから今はとても良い気分なのよ〜♪

 

 

甘露寺「あっ、カナエさん!どうしたんですか、何だか嬉しそう!」

 

カナエ「あら、そう見えるかしら〜?」

 

甘露寺「はい、何だかとても嬉しそうというか、楽しみで待ちきれなさそうな顔をしています!」

 

 

あらぁ、蜜璃ちゃんには見抜かれちゃったわ。でも別に教えて困る事じゃないから良いのだけどね〜。

 

 

カナエ「それはね〜「甘露寺、此処にいたか。」ん〜?あら、伊黒さん。」

 

伊黒「……胡蝶めの姉か。こんなところで何をしているのだ?お前は我らを率いているのだぞ。普段からもっと気を引き締めておくべきではないのか?そんな事だから妹の胡蝶めに言われることが多いのではないのか?」ネチネチ

 

 

彼は伊黒小芭内さん。胡蝶組《九柱隊》の1人で黒と白の服装で金色と碧色のオッドアイが特徴。甘露寺さんとよく見かけることが多いわ。

 

 

カナエ「まぁまぁそう言わずに。私は優しい伊黒さんが好きだなぁ〜♪」

 

伊黒「……俺は優しくなどないぞ。大体、俺がいつ優しくなどした?」

 

カナエ「あら、そうかしら?ねぇ蜜璃ちゃん、伊黒さんって優しいわよね?」

 

甘露寺「優しいです!いつも食事に誘ってくれたり、甘いお菓子をお裾分けしてくれたり、お休みの日にはお出掛けにも付き合ってくれるから、伊黒さんはとても優しい人です!」

 

カナエ「だそうよ?」

 

伊黒「………そ……うか。」

 

 

そしてもう1つの特徴。甘露寺さんにはなんだかんだで甘い♪

 

 

カナエ「あっ、そうそう!蜜璃ちゃん、伊黒さん。もうすぐ屋敷にあるお砂糖と餡と蜂蜜が切れそうだから、もし暇だったら買いに行ってくれないかしら?蜜璃ちゃん1人でも大丈夫だと思うけど、何かあったら心配だから伊黒さんは蜜璃ちゃんを守ってあげて?」

 

伊黒「その役目、全うしよう。」

 

 

甘露寺(伊黒さん!いつになく真剣な表情!カッコいいわ!)

 

 

うふふふっ、楽しいデートになる事を祈っているわね?伊黒さん♪

 

私も自分の部屋に行って八幡さんを待たなきゃ♪

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

カナエ「♪〜♪〜」

 

 

コンコンッ

 

 

来たかしら?

 

 

カナエ「は〜い、どうぞぉ〜♪」

 

八幡「失礼します。文化祭ぶりですね、カナエさん。ご無沙汰しております。」

 

カナエ「もう、そんな堅い挨拶はしなくてもいいの!ほら、こっちにいらっしゃ〜い♪」

 

八幡「……自分で言うのもおかしな話ですが、そんなに楽しみだったんですか?」

 

カナエ「うん、楽しみだったの!だからね、お休みの日で何も用事のない日に八幡さんに思う存分撫でてもらおうって思ってたんだ〜♪」

 

 

そ・れ・に……人払いもしてあるしね♪しのぶとカナヲには悪いけど、この時間は私と八幡さんの時間♪誰にも邪魔されるわけにはいかないから!

 

 

カナエ「じゃあ八幡さん、早速お願い!やり方は任せるわ!八幡さんの思うようにナデナデしてみて!私はされるがままになるから!」

 

八幡「……分かりました。じゃあカナエさん、ソファに座らせてもらいます。カナエさんも俺の隣に座ってください。」

 

カナエ「は〜い♪」

 

 

どんな風に頭を撫でてくれるのかしら?もしかしてこのまま?それだと少しつまら……ん?肩を掴んで………っ!

 

 

八幡「どうです?男でも膝枕は良いものでしょう?固いかもしれませんけど。」

 

カナエ「………えぇ、そうね〜。少しビックリしちゃったけど、落ち着くわ。」

 

八幡「まぁまだ頭を乗せただけですけどね。」ナデナデ

 

カナエ「これが本命だものね♪あぁ………八幡さんの撫で方、上手ね〜。」

 

 

この撫で方、そんな気は無い筈なのに、無意識に甘えたくなっちゃうわ。

 

 

カナエ「………ねぇ八幡さん。」

 

八幡「何ですか?」

 

カナエ「……文化祭の時、屋上で私と八幡さんが2人きりだった時にした事、覚えてる?」

 

八幡「………あんな事を忘れられるとでも?」

 

カナエ「そうよね。八幡さんはどう思ってる?あのキスの事。やっぱり尻の軽い女だって思って「それはありません。」………どうして?」

 

八幡「カナエさんあの時言ってたでしょう。誰彼構わずキスしたりしない、俺だからするって。俺はそれを信じますよ。」

 

カナエ「八幡さんはやっぱり優しいわね。もしかして私の事好き?」

 

八幡「好きではありますが、恋愛対象としては見ていないです。恋なんてした事ないので。」

 

カナエ「そうなの?私は恋してるわよ。だっていまこうされてるだけでも落ち着き半分ドキドキ半分だもの。惚れた弱みっていうのかしらね〜。八幡さんの言う事とかは聞いてあげたくなっちゃうし、八幡さんに甘えたくもなっちゃうの。」

 

八幡「………そんな風になるものですか?」

 

カナエ「なるものよ。実際に私、今はこうやって膝枕されながらナデナデされてるけど、もっと八幡さんに甘えたいもの。八幡さんにギューってしたいくらい。」

 

八幡「欲張りですね。」

 

 

ふふふっ、好きな人には貪欲になっちゃうものなのよ?覚えておいてね、八幡さんはーと

 

 

 

 

 

 

 

 


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