やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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ご褒美タイムと競技終了

 

ーーーーーー

 

 

E「くそぉっ!!またハズレだ!!」

 

D「おいおいマジかよ……」

 

A「何処にあんだよ……」

 

 

赤組はこれで6回連続のハズレだった。何故こんなにも回数が多いのかというと、最初の八幡の罰ゲームで赤組9人の非リア充に火がついたのか、なりふり構わずアイテムを持ってきまくった結果がこれなのだ。八幡には罰ゲームが与えられるはずなのだが、端から見れば罰ゲームではなくご褒美ゲームになっていた。この罰ゲームが余計に男達を燃え上がらせていた。

 

 

教師「じゃあ次は……好きなお茶請けを食べさせる、だな。それではお願いします。」

 

 

赤組2年メンバー「またご褒美じゃねぇか!!」

 

 

周囲の男達からの殺気がより一層強くなった。既に赤組白組の男子達も競技には目も暮れずに八幡がいるプレハブにだけ目を向けていた。それもそのはずで、美女が2人と美少女が2人のハーレムを築いている八幡を羨望と嫉妬と殺意が込められた混沌の視線を向けているからだ。

 

八幡は視線に敏感だからその視線には気付いているが、鬼役である女性4人は………

 

 

麗「ふふふっ、じゃあ誰からにしましょうか?」

 

カナエ「カナヲからにしませんか?いつも私達からですし、ここは若い子達にも譲ってあげましょう♪いいでしょうか?」

 

麗「えぇ、順番が回ってくるのなら構わないわ。」

 

カナエ「じゃあ最初はカナヲで次がしのぶ、3番に麗さんで最後に私の順番でいきましょう♪」

 

カナヲ「……分かった。」ニコニコ

 

しのぶ「私は別にやらなくてもいいのに……」

 

カナエ「そう?じゃあ私が「先生からの指示だからやらなきゃダメでしょ?」あらあら〜ふふふっ♪」

 

 

見られている事なんて全く触れずに、罰ゲームの順番を決めていた。周りの事は本当に見ていないのであろう。

 

 

八幡「な、なぁ……さっきから食べさせてもらってるから、もうそれで良いんじゃないか?」

 

麗「ダメよ。食べさせていたのは私とカナエさんとカナヲちゃんの3人で、しのぶちゃんは食べさせていないのだから、ちゃんとやらなきゃ。」

 

八幡「いや、それならしのぶにだけ食べさせれば良いんじゃ「じゃあ私とカナエさんとカナヲちゃんは口移しで食べさせようかしら?」………普通って良いよな、シンプルイズザベストって言うし。」

 

麗「うふふふ♪」

 

 

中にいる八幡に拒否権等は無いに等しかった。拒否しようとすると、罰ゲームの倍以上のことをやらされる為、口出しはほぼ無駄になっているのだ。

 

 

八幡「なぁ頼む、早く俺を自由にしてくれ。」

 

カナヲ「……あ、あ〜ん。」

 

八幡「あむっ………んっ、美味い。でないともっとひどい罰ゲームが待ってるかもしれない。俺からの切実な願いだ。」

 

しのぶ「八幡、口を開けなさい。」

 

八幡「あいよ。あむっ………んっ、美味い。出ないと俺、ただの餌付けされている絵しか写らないから。鬼か俺を解放してくれないから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤組2年メンバー「言われんでも探してくるわ!!!待ってろよこのリア充極道がっ!!!」

 

 

八幡(………なんか、この学校に敵がどんどん増えていってる気がする。俺、何も悪い事してないのに。)

 

 

カナエ「早く自由にしてって……八幡さんもひどいわ。ずぅ〜っと此処でもいいのに♪」

 

 

カナエは八幡の右腕に抱き着きながら、嬉しそうに言う。カナエのこの言葉には嘘偽りはないだろう。

 

 

麗「そうよ八幡。そんな寂しい事を言わないでほしいわ。せっかくこうして仲の良い姉弟のコミュニケーションを取っているのだから、もう少し触れ合っても良いじゃない。次は私ね。八幡、あ〜んして♪」

 

 

麗は横座りになりながら、八幡にお菓子を食べさせる。食べさせる際には片方の手にはお菓子を摘み、もう片方の手では八幡の頬に手を当てていた。これはもう誰から見ても八幡はハーレム野郎だった。

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

J「よしっ、これで開ける!!」

 

 

八幡(頼む!!開いてくれ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャッ

 

 

赤組2年メンバー「っ!!」

 

八幡「っ!!」

 

 

鍵のロックのようなものが外れる音がして、メンバーの1人がドアノブを捻って手前に引くと、ドアが開いた。2年赤組男子の悲願が叶った瞬間だった。

 

 

放送係『競技終了〜!!勝者は赤組です!!!いやぁ〜これは凄いものを見られましたね。中にいた生徒は罰ではなくご褒美を貰っていたような気がしますが、この競技に勝ったのは赤組です!おめでとうございます!!!』

 

 

J「よっしゃ〜!!開いた〜!!!」

 

E「ナイス!!」

 

D「これでもう見なくて済む!!」

 

A「よく見つけたな!!」

 

 

9人が揃って互いを称え合っていた。八幡もお礼を言いたい気分だったが、流石に輪に入れなかった。

 

 

すると、八幡の周りからとんでもないプレッシャーを放つ2人がいた。

 

 

八幡「えっ!?」

 

カナエ「あらあら〜もう終わらせちゃったのかしら?ねぇ何で?何で終わらせちゃったの?もっと長引かせることも出来たわよね?なのにどうして?何でなのかしら〜?」

 

麗「もっと出来たわよね?何故早く終わらせたのか理由を聞きたいわ。八幡と一緒に過ごす時間は私にとってかけがえの無い貴重な時間よ。それをこんなに早く終わらせるだなんて………許せないわ。」

 

しのぶ「ね、姉さん!それに麗さんも落ち着いて下さい!もしこれが長く続いていたら、八幡の走る姿、リレーのカッコいい姿が見れないじゃないですか!八幡はアンカーなのよね?」

 

八幡「お、おう……俺がアンカーだ。」

 

しのぶ「ならそれを見なくても良いんですか?良いのなら2人は八幡と一緒にいても良いですけど。」

 

 

八幡(いやいや無理だろ。今のこの2人にリレーが見れないなんて些細な問題だろ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カナエ「それもそうね!八幡さんのカッコいい所が見られなかったら元も子もないわ!競技を終わらせてくれた子には感謝しないといけないわ♪」

 

麗「真剣に走る八幡の姿や顔は普段では見られない……そうね、早く終わってしまったのは残念だけど、今は八幡の勇姿を見ることが最優先だわ。」

 

 

意外と簡単に丸め込んでしまった。

 

 

八幡「………なぁ、ウチの姉とお前の姉って意外と単純か?」

 

しのぶ「否定しないわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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