狂三side
救出ゲームが全部終わったので、結果を申し上げますわ。1年生は男女共に白組の勝利。2年生はどちらも赤組の勝利。最後3年生も赤組の勝利で終わりましたわ。何故かは分かりませんけれど、八幡さん達2年男子の救出ゲームが終わってからの赤組の勢いがとても凄まじいものだったからです。特に男子はがですわね。
そしてこの後は最終種目である男女混合選抜リレーが行われます。学年別に1チーム8人のチームを2つ作り、全部で4チームで速さを競います。八幡さんはその内、赤組の1チームのアンカーに選ばれています。そしてリレーのアンカーだからかもしれませんが、長い鉢巻きが用意されています。因みに私も走ります。私は八幡さんの前に走りますので、女子内でのアンカーという事になりますわね。
八幡「やっぱり付けてるんだな、眼帯。」
狂三「えぇ。他の方にはできるだけ見られたくありませんもの。」
八幡「余計に目立つんじゃないか？そんなの付けてたら。俺は気にしないが、髪がズレた拍子に眼帯してるって気付く奴だっていると思うぞ。」
狂三「その時はその時ですわ。左目の下は見られたくないから隠しているだけだと誤魔化しますわ。もしも無理矢理見てこようものなら、襲われたと叫びますし。」
八幡「男なら絶対に勝てないな。無理矢理って強姦と一緒だし。」
えぇ。私はこの目を他人に晒すのは好きではありません。目の色が違うというだけで関心をもたれたくありませんし。ただ、八幡さんという理解者がいてくれればそれで構いませんわ。八幡さんだけは私の目と共に私の全てを受け止めてくださった方ですから。
狂三「ふふふ♪」
八幡「？急にどうした？」
狂三「いえ、何でもありませんわ。ただ、八幡さんになら無理矢理襲われても構わないと思っただけですわ。八幡さんが私を望むのなら、私はその全てを受け入れますから。」
八幡「………襲わねぇからな？」
狂三「疑問形で返してくるという事は、可能性はあるという解釈で捉えてもよろしくて？」
八幡「ノーコメントだ。」
狂三「ふふふふ、分かりましたわ♪」
召集場所に集合して、グラウンドの真ん中まで駆け足で行った後、偶数と奇数で分かれますわ。女子は奇数側ですので、八幡さんとはここでお別れです。ですが八幡さんにバトンを渡す役目は私なので良しとしましょう。
さて、今のところは赤組が優勢ですが、白組がここで2回勝利に持ち越したら分からなくなりますわね。1位に30点、2位に20点、3位に10点、4位は0点と1位と2位を取られただけでも随分と変わってきますわ。2位は必ず獲っておきたい所ですわね。
ーーー5分後ーーー
教師「位置について、よぉ〜い……」
パァンッ！！
放送係『さぁ始まりました！！男女混合選抜リレーの1組目です！最初に走る1年生はどんな編成できたのでしょうか！？まず最初は白組の2チームがリードしています！赤組は頑張って下さい！』
赤組の作戦はこうですわ。まず最初は選抜の中で遅い人(それでも速い人ですわ。)を早い走順に入れて白組にリードをさせておきます。その後に徐々に速くしていくという作戦です。まぁ流石に速い同士なので、差はそこまで離されてはいませんが、此処からですわね。
放送係『ここで第4走者にバトンが渡りました！それと同時に赤組の1人が白組を抜きました！！速いです！！』
作戦がハマりましたわね。後は今4位のもう1チームが3位に上がってきてくれれば、同点に持ち越せますわね。
放送係『残すは後半です！現在の順位は白組、赤組、白組、赤組となっております！そして今、2位の赤組が1位の白組を抜きました！そして4位の赤組が3位の白組を抜きました！赤組が勢いに乗ってきました！！白組、頑張ってください！！』
これで点差は広がりますわね。ここで粘るか、もう１つの白組を追い抜いてくれれば良いのですが、最後まで分かりませんわね。
放送係『さぁ最終局面です！先頭が第7走者にバトンが渡りました！1位赤組、2位白組、3位赤組、4位白組です！両組とも頑張って下さい！3位の赤組が2位の白組を追い抜く勢いです！白組は頑張って下さい！』
ふふふ、頑張っていますわね。
八幡(よく粘っている方だとは思う。だが……)
狂三/八幡(手遅れですわ。)(手遅れだ。)
放送係『さぁアンカーにバトンが渡りました！先頭の赤組は独走状態です！3位の赤組が追い上げます！！ここで2位の白組を抜きました！白組、諦めずに頑張ってください！』
最後は先頭の赤組がぶっちぎりの1位で、2位に赤組、3位と4位に白組と作戦勝ちという結果になりましたわ。これで白組との点差はもっと広がりましたわ。流石は八幡さん、戦略家ですわね。
因みに言い忘れていましたが、この作戦を立案したのは八幡さんです♪
さて、次は私たち2年生の出番ですわ。私もしっかりと八幡さんにバトンを繋がないといけませんわね。八幡さん、1位でバトンをお渡し致しますので、まっててくださいまし♪