やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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2年混合リレー

 

 

ーーーーーー

 

 

男女混合リレーの1年生が終了して、次は2年生が走り出そうとしていた。赤組の1チームには7走者に時崎狂三、アンカーに比企谷八幡がいる。対する白組には、徒競走ではそれなりの速さで1位になった7走者の三浦優美子、アンカーに葉山隼人がいる。もう1つの白組のチームには、陸上部のエースがアンカーになっている。

 

 

「また会ったな比企谷くん、次は負けない。」

 

葉山「そうだな、今度は勝たせてもらうよ。」

 

八幡「まぁ、ボチボチ走る事にするわ。」

 

戸部「べーわ、比企谷くん余裕過ぎっしょ〜!」

 

八幡「俺は1走から7走が繋いでくれるバトンを最後まで持っていくだけだからな。順位は良いに越したことはないが、そいつらを信頼して待つだけだ。」

 

「そうだな、まずは同じチームの奴らを応援しないとな。」

 

 

八幡の言葉に触発されたのか、話を聞いていた3人は自チームの応援に徹しようとしていた。

 

 

八幡(体力が減らない程度の応援なら良いか。)

 

 

ーーー女子待機場ーーー

 

 

狂三「………」

 

三浦「時崎さん、ちょっといい?」

 

狂三「?はい、何ですの?」

 

三浦「いつも話す機会ないから今話すけどさ、リレーでどっちが速くても恨みっこは無しだかんね?」

 

狂三「勿論ですわ。私は私の最善を尽くすだけですから。それを八幡さんに託すだけですもの。」

 

三浦「………あんさー、前からずっと思ってたけど、えっと、比企谷………だっけ?」

 

狂三「八幡さんの本名は、比企谷八幡です。」

 

三浦「そうそう比企谷!それでさ、そいつってそんなに良い奴なん?」

 

狂三「……そうですわね。少し昔の話になりますが、ある事情で私は私自身が大嫌いでした。それこそ生まれてきたのを後悔する程に。そんな時に八幡さんと出会い、私を受け入れてくれたのです。今の私があるのは、全て八幡さんのおかげなんですわ。もし八幡さんが私に全てを捧げろと命じたら、私は迷わずに全てを差し出しますわ。」

 

三浦「そ、そうなん…………(聞くタイミング間違えたかもしんない。こんな話だと思わなかったし。)」

 

 

パァンッ!!

 

 

放送係『一斉にスタートしました!!やはり最初は白組がリードしています!!赤組はそれを追いかけます!!頑張ってください!!』

 

 

狂三「話しているうちに始まったようですわね。ではお互いに頑張りましょう。」

 

三浦「負けないかんね!」

 

 

狂四郎『狂三ィィィ!!!頑張れよおぉぉぉ!!』

 

 

狂三(………無視しましょう。)

 

 

それから次、また次へとバトンが渡されて行き、現在は第6走者まで来ていた。現在の順位は白が先頭で僅差に赤と来て赤と白だった。4チームとも互角の勝負だった。

 

 

三浦「ウチらんところが先頭ね。時崎さんのところが2位………追い抜かれないようにしないといけないね。」

 

狂三「追い抜いて見せますわ。」

 

 

白組の1位が三浦にバトンを繋ぎ、その後に狂三もすぐにバトンを受け取った。その後にも赤組と白組のチームもバトンを受け取って女子アンカーの対決になっていた。

 

 

狂三(流石に速いですわね……でも、追いつけない程ではありませんわ!)

 

 

放送係『ここで、2位の赤組が白組を抜いて1位になりました!!しかし、白組も負けじと食いつきます!頑張ってください!』

 

 

三浦(速い!でも食らいついてやるしっ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山「勝負だね、比企谷くん。」

 

八幡「別に勝負に興味はねぇが、乗ってやるよ。」

 

 

カナエ「八幡さ〜ん、頑張って〜♪」

 

しのぶ「絶対に勝ちなさいよー!!」

 

麗「八幡、1位を取ったらご褒美を上げるわ。」

 

カナヲ「………頑張って、八幡兄さん。」

 

 

八幡(………無視しよう。)

 

 

「比企谷くん、君は凄いな。」

 

八幡「いま俺に喋りかけないでくれ、羞恥心が込み上がっている最中なんだ。」

 

葉山「君にもそういうのがあるんだな。」

 

八幡「あるに決まってるだろ、俺だって普通の人間だぞ。お前は俺を何だと思ってやがる。」

 

 

そんな話をしている内に女子は目の前まで来ていて、八幡は少しずつ助走をつけた。

 

八幡がバトンを受け取ってその後に葉山がバトンを受け取った。葉山もこの学年の中では運動神経は良い方だ。足も速い。だが、前を走る八幡との距離を詰めようにも突き放される一方だった。

 

 

葉山(は、速いっ!?まさかここまでだなんて!?)

 

 

その後八幡は2位との差を広げて1位でゴールした。2位は葉山隼人の白組、3位に陸上部のエースがいる白組、4位に赤組と結果的に2年生の混合リレーは引き分けで終わった。

 

 

葉山「はぁ……はぁ……本当に速いな。」

 

八幡「こんなもんだろ。」

 

「いや、それはないって。お前すごい速いんだな……何か習い事でもしてるのか?」

 

八幡「お前、俺の噂知ってる?知ってて尚、俺が習い事やってると思うか?」

 

「あぁ、ヤクザの事か?アレ本当だったんだな。俺は確証が得られるまで信じないようにしているんだ。けど、そうなんだな。まぁそれならやっているとは思わないな。」

 

 

八幡(コイツ、意外と人を見てるんだな。しかも噂に惑わされないし、自分の意見も言える。良い奴じゃねぇか。)

 

 

八幡「まぁそういうわけだ。残すは3年だけだから待ってようぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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