やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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真実と今

 

 

八幡side

 

 

八幡「まぁ、こんなところだ。流石に2年間もあの生活を強いられたのはキツかったが、卒業式に全部暴露してやったから、そいつらの面子は丸潰れになったから結果オーライって感じだな。」

 

陽乃「そんな事があったんだ……何ていうか、今の八幡くんらしくないっていうか………」

 

八幡「そうかもな。中学までは義務教育がついてきたから大っぴらには動けなかったが、高校からは自己責任になってくる。だから今は動けているんだと思う。まぁ事件を起こす気はねぇけどよ。」

 

有栖「ですがあのいじめがバレた瞬間のクラス内でいじめに参加していた人の顔はとても痛快でしたね。目に見えて顔が青くなっていたんですもの。」

 

八幡「俺のクラスなんて俺を睨む奴までいたぞ。いやいや、自業自得。それにいじめなんてしなければこんな事にはなってないって心底思ったな。」

 

 

陽乃(八幡くんと有栖ちゃんって容赦ない………っていうか怖過ぎるよ。)

 

 

陽乃「それでさ、その後の彼らはどうなったのかは知らないの?」

 

八幡「知るわけねぇだろ。俺としてはこれに懲りて静かに学校生活を楽しんでいればそれで良いと思ってるぞ。イジメなんてまた公表されたら堪ったもんじゃねぇだろ。」

 

 

中学に続いて高校もイジメに関係してるなんて世間に広めてみろ、そいつもう顔出して歩けねぇよ。

 

 

八幡「一応これが俺の中学時代って事になるが、どうだ?良い話じゃねぇだろ?」

 

陽乃「う、うん……想像してたのよりヘビーだったよ。君の事だから中学にも関係者がいると思っていたけど、そんなにいなかったんだね。」

 

八幡「……まぁそん時はまだ名ばかりの若頭だったからな。比企谷組の奴等を従えさせるのにも1年は掛かった。まぁ当然だがな、組長の息子といっても才能や統率力、カリスマ性が無けりゃ組を引っ張るなんて無理に等しい。まぁ今では全員俺について来てくれているから頼もしい。」

 

 

最初なんて俺の言った事を空返事でやってたからな。当然だよな、中学生のガキに何か出来るんだってなるよな、大人のあいつらからしてみりゃ。

 

 

八幡「有栖、お前の学校では平気か?何かされてないか?」

 

有栖「ご安心下さい。八幡さんが想像されているような事は起きてはおりませんから。逆に起きていたとしても、八幡さんと同じように倍返しでお返し致しますから。ふふふっ。」

 

八幡「なら良いんだが、何かあったら言えよ。俺も出来る限り力になるからな。」

 

有栖「お心遣い、ありがとうございます。」

 

陽乃「……気になったんだけどさ、有栖ちゃんは八幡くんとどんな関係なの?」

 

有栖「……そういえば自己紹介をしていませんでしたね。私は千葉仁堂会相談役 兼 直系坂柳組組長の孫です。そして今は八十神会顧問をしています、坂柳有栖と申します。」

 

陽乃「直系組長さんのお孫さんなんだ〜。だから八幡くんとは小さい頃からの知り合いなんだね。」

 

有栖「はい。小学、中学は八幡さんと同じ学校で過ごしました。そして今では将来の夫婦を誓い合った関係です。」

 

八幡「違ぇよ、何捏造してんだよ。何が夫婦を誓い合った関係だ。普通に上司と部下の関係だろうが。狂三といいお前といい、勝手に俺を夫にするんじゃねぇよ。」

 

陽乃「………苦労してそうだね。」

 

 

全くだ。有栖ときたら抱き着いてきたり、泊まると言ってベッドの中に入り込んできたり、風呂では背中を流すと言って入って来たり、食事の時も食べさせようとしてきたりともう大変だ。しかもその時は狂三もセットだから耐えるのに大変だ。

 

 

有栖「八幡さんはもっと素直になるべきだと思います。八幡さんがもっと素直に、開放的になってくだされば楽になると思いますよ。」

 

八幡「俺が悪いみたいに言っているが、お前らが解放的過ぎるんだよ。夜伽って何?お相手って何?そんなの俺の辞書にはまだ無いんだが?」

 

陽乃「八幡くんってさ、意外とそういうの気にするんだね。18歳超えるまではダメですよっていうの守るんだね。」

 

八幡「いや、普通守るのが当たり前でしょう。まぁ破ってる奴らが殆どですけど。法則っていうのは破る為にあるってよく言いますけど、俺はそんな危険冒す程身の程知らずではありませんよ。」

 

有栖「八幡さん、何度もお誘いしているのですがとてもガードが固くて……誘惑もしているのですが、ダメなのです。私の身体が貧相だからなのですか?やはり殿方は大きい方が良いのでしょうか?」

 

八幡「俺を見ながら言うな。俺は別にそんなの気にしねぇ。俺は好きになった奴しか抱かないってだけだ。誤解しないでほしいんだが、別にお前の事が嫌いなわけじゃない。ただまだ好きという感情が分からないだけだ。」

 

 

ヘタレだと笑ってくれても構わない。だが俺はそれくらい真剣に考えている。好きでもない奴に初めてをやっても嬉しくねぇだろ。まぁこれは俺の考え方だけどよ、他は知らねぇよ?

 

 

有栖「では八幡さん、18歳を超えたらお相手をお願いしても?」

 

八幡「俺がお前の事が好きだったらな。」

 

 

有栖(言質は取りましたからね♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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