やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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京都へ

 

 

八幡side

 

 

八幡「つー訳だから俺の組は大丈夫だ。何かあったら有栖から母ちゃんに応援頼むように言ってあるから安心してくれ。もしそれでも不安なら母ちゃんが様子でも見に行ってくれれば良い。」

 

八千代「アンタは本当に抜け目ないね。まぁ私もそれなら安心だよ。じゃあとりあえずは問題無いって事でいいんだね?」

 

八幡「あぁ、そういう事だ。そんでなんか欲しいものあるか?可能な範囲で買ってくるぞ。」

 

小町「お兄ちゃん、昨日生八ツ橋とあぶらとり紙って言ったじゃん。」

 

八幡「お前は昨日聞いたから知ってる。今は母ちゃんに聞いてんの。」

 

八千代「私はいいから楽しんで来なさい。関西なんて事によっては行く機会が増えるんだし。」

 

八幡「戦争って理由ならお断りだからな?」

 

八千代「そんな理由なわけないでしょう?それよりも早く行きなさい。」

 

小町「いってらっしゃ〜い、お兄ちゃん!」

 

八幡「あぁ、行ってくる。」

 

 

修学旅行当日の朝、俺は目の前にいる母と妹に見送られながら家を立った。別に楽しみって程でもないが、高校生活における最大イベントの1つだから楽しまないと損だよな。

 

 

ーーー千葉駅ーーー

 

 

……やっぱ大体集まってるみたいだな。俺も班のところに向かわないとな。

 

 

葉山「比企谷くん。」

 

八幡「ん?よう葉山。なんか用か?」

 

葉山「あぁ、昨日の事なんだ。結局俺と戸部は依頼を言えずに追い出されてしまったからね。そこで君にお願いしたいんだ。」

 

八幡「おいおい、何で俺なんだよ?やめてくれ、俺は面倒事なんてゴメンだ。頼み事なら他を当たってくれ。それに俺も雪乃と同じで受けたくない事は受けない主義だ。」

 

葉山「っ………」

 

八幡「大体よ、昨日お前のグループにいる眼鏡の奴も来たが、一体何なんだよ?人様に言えないようだが、俺なら構わないという理由も気になる。」

 

葉山「………」

 

八幡「無いのなら行かせてもらう。プライバシーを侵害してまで聞き出そうとは思わんからな。」

 

 

そう言ってから俺は自分の班がいるところに向かった。後ろから葉山の視線を感じるが、俺は睨まれる程度じゃ構うなんて面倒な事はしない。

 

 

ーーー新幹線ーーー

 

 

八幡「速いもんだな………」

 

狂三「そうですわね、何だか別の世界に行くみたいですわね。」

 

八幡「まぁそんなもんだろ。今から行く場所は別の世界も同義なんだからよ。」

 

狂三「八幡さんは関西へ行くのは初めてなのですか?それとも行ったことがおありで?」

 

八幡「俺は初めてだ。まず関西なんて俺らからしてみれば敵の本拠地だからな。好んで行く所ではないしな。」

 

狂三「それもそうですわね……あら八幡さん、こちら側に富士山が見えますわよ。」

 

八幡「ん?本当か?」

 

 

どれどれ………ほほぉ〜立派なもんだな。流石は日本一の山にして世界遺産だ。あの山から見下ろす景色ってのは格別なんだろうなぁ〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狂三「ふふふっ♪八幡さんの頬、頂きましたわ。」

 

 

チュッ パシャッ!

 

 

……………え?

 

 

八幡「お、お前……今何した?」

 

狂三「八幡さんの頬にキスをしてから、写真を撮りましたわ。修学旅行、やはり思い出を残すには最高のイベントですわね。早速思い出ができましたわ♪」

 

八幡「おい、今すぐその写真を消「しませんわよ。これは私の宝物ですわ。いくら八幡さんの命令でも聞けませんわ。」……必死過ぎだろ、おい。」

 

戸塚「ふふふっ、やっぱり八幡と時崎さんってすっごく仲が良いんだね。」

 

 

すると左の方から戸塚の声がした。まさか今のやり取り見られてないよな?

 

 

狂三「えぇ♪私と八幡さんはとても仲が良いんですのよ!私は自信を持って言えますわ!」

 

戸塚「良いなぁ……僕はそういう友達いないからなぁ。羨ましいよ。」

 

八幡「これから作ってけばいいだろ、急ぐ事でもねぇよ。俺は友達なんて出来たこともねぇよ。」

 

戸塚「じゃあ八幡は僕とそういうお友達になってくれる!?」

 

八幡「そういうのはなっていくもんだと俺は思うぞ、自然とな。まぁ俺は戸塚となら構わねぇぞ。」

 

戸塚「っ!!うん♪」

 

 

戸塚の奴、ホントに邪心の無い笑顔だ。

 

 

戸塚「所でさ、八幡と時崎さんは付き合ってるの?さっき時崎さんが八幡に何かしてるのを見てたんだけど……それにいつも一緒にいるからそうなのかなぁって思ってさ。」

 

 

………見られてたよ、さっきの。

 

 

狂三「………残念ですが、私と八幡さんはそのような関係ではありませんわ。私としても八幡さんの彼女になりたいと切に願っているのですが……」

 

 

いや違うだろ。お前の場合、狙っているのは彼女ではなく本妻だろ?お前といい有栖といいカナエさんといい、何で俺が良いのか訳が知りてぇよ。

 

 

戸塚「そうなんだ……でも頑張って時崎さん!僕も応援するよ!出来ることなら何でも協力するから!」

 

狂三「はい、ありがとうございます♪戸塚さんはとても優しい方なのですね♪」

 

八幡「おい、そんな会話をそのボリュームで話すんじゃありません。俺が恥ずかしいから。」

 

 

その後も新幹線での旅は続いて、新幹線内でお弁当を食べた約3時間後に京都へと到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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