この素晴らしい読者様に祝福を!   作:めむみん

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お待たせいたしました。
先週は創作できる精神状態ではなく、回復したところにいせパズがリリースされたのでできず、今週は投稿前に眠るなどして遅くなりました。
すみません。
今回はカズクリエリです。
何を祝しての更新かと言いますと、柴犬さんにウォルバクさまとちょむすけのイラストを描いていただけたからです!
リンク張っておくので是非柴犬さんのかわいいイラストをご覧ください!
https://twitter.com/shibakenhr/status/1430562136896335874


地獄と天国

-DIGOKUTOTENGOKU-

 

目が覚めると知らない天井だった。

隣を見るとクリスが眠っている。

そういや昨日クリスとまた同じ宿で泊まって添い寝したんだっけ。

寝顔を拝めるとは、来た甲斐が有るってもんだ。

カメラがあれば撮りたい。

でも魔道カメラって高いし、簡単に手に入らないからな。

 

「ふわぁあああ」

 

寝起きも可愛い。

 

「カズマくん。おはよう」

「おはよう。クリスって寝顔も寝起きも可愛いな」

「・・・だからそう言うのはダクネスやめぐみんに言ってあげてよ」

 

ことある毎にダクネスとめぐみんの名前持ってくるよな。

別に二人と付き合ってるわけじゃないのに。

 

「ちょっと何言ってるか分からない」

「・・・それが分かったら彼女も出来るんじゃないかな?」

 

余計に意味の分からない事を言い出した。

仮にかわいいとか言えてたとしたら紅魔の里から帰って直ぐって言うか、爆裂魔法を覚えさせた時にめぐみんに告白してると思う。

多分、お前のこと一生支える的なこと言って安心させるのも含めて。

その直前にゆんゆんとかに俺のこと私の男とか言ってたし、前日にはバレンタインチョコ渡すとか好きとか言ってたからな。

彼女を作るって意味では多分こうだと思う。

 

「クリスに可愛いって言ってるからクリスが彼女になってくれると?」

「誰もそんなこと言ってないんだけど、と言うか前にめぐみんに好きかもしれないとか言ってたんだよね?」

 

クリスには求婚してるって面において、一番関係進んでると俺は主張したい。

がしかし、ここで問いただしたいのは別にある。

 

「それはそれ。これはこれ。てかめぐみんのやつあの時のこと話してるのか?」

「・・・そ、そうだよ。ゆんゆんに自慢しててね」

 

これは多分、めぐみんは話してないな。

よく俺らのこと見てるとか言ってたし。

 

「・・・クリス。いや、エリスさま。何処まで見てました?」

「え、えっと、二人が混浴したり、褒め合ってる所や抱き合って寝てたなんて見てませんからね!」

 

間違いなく絶対見てるなこの人。

なんなら仮に誰かと一線超えても見てるんじゃないか?

まあ、相手がクリスだったら話は変わるんだけども。

 

「・・・帰ったらやっぱり今回の旅のこと洗いざらいめぐみんに話します」

「ちょっと!なんでそうなるのさ!」

「俺はここで誠実な所を見せて更なる進展を!」

 

めぐみんからの信頼を厚くして、この旅をめぐみんルートを進む踏み台にする!

と言うか盗賊団に憧れてるめぐみん的には俺の活躍聞いたら喜ぶんじゃないか?

 

「添い寝とかラブホテルに泊まったことは?と言うかダクネスには言わないの?」

「・・・それは隠す方向で。ダクネスに言うと単純に説教されそうだから」

「確かに・・・。でももし、めぐみんに話してたらあたしが言うからね」

「・・・やっぱり何も言いません」

 

宿泊関係は隠さないとまずい。

多分、一番困るのはクリスだろうけど少なからず俺も絞られるだろう。

 

「よろしい。で今日はどんなクエスト受けるつもりなの?」

「クリスを攻略するクエストとか?」

「これ以上言ったらカズマくんに迫られたってギルドに広めるよ?」

 

俺としては全く問題ない。

前にクリスが俺のパンツ盗ったの見てた冒険者がその話広めたせいで、変態カップルかもしれないとか何とか噂されてたのをダスト経由で聞いたから間違いなく困るのはクリスだ。

自分から外堀を埋めにいく行為だからな。

 

「じゃあ俺はクリスに二人旅に誘われて同じ宿に泊まったって広める」

「・・・もう話を広めるとか報告するとかで駆け引きするのやめにしない?」

 

お互い損しかしない脅しだと気付いたようだ。

こっちとしてもめぐみんルートとダクネスルートの可能性が少しでも減るアクションは起こしたくない。

まあ、そのままクリスルート突入ならそれはそれで構わないけれども。

 

「始めたのクリスだろ?でもそうだな。もうやめとこ」

「今度こそ、クエスト行ってみよう!」

 

朝から変な話してたけど、俺達の冒険が今日もまた始まろうとしている。

しかし、いつもウチでクエスト行くよりも楽しんで行くのは、アクア達に申し訳ない気分になる。

複雑な気持ちだ。

なんと言うかクリスじゃないけど、それこそ浮気してるみたいな感じがする。

 

 

 

いざクエストと意気込んでギルドに着いたものの、大半のクエストが受注済みで残っていたのは採取系のみだった。

もっとこう戦う系のクエストがしたかった。

 

「なんで冒険者がキノコ狩りするんだ?」

「そりゃあ魔物に襲われる可能性があるからだよ。あと男の人はアレがいるからね」

 

存在を過ぎらせるだけでも身震いしてしまう。

相当トラウマとして刻まれてるらしい。

 

「・・・と、ともかく。早く終わらせて帰ろう。ギルドの食堂に居れば情報も入るだろうし」

「じゃあ今日はもう帰ろうか」

「まだ終わってないだろ?」

 

五十個以上は必ず採取しなければならないって言ってたのに、まだ三十も採れてない現状で、何言ってるんだろうか。

こんな所でクエストのペナルティくらうのは割に合わない。

 

「実はね。キノコ狩りは出来高制で特に個数指定はないのさ」

「五十は取らないとって言ってなかったか?」

「目標は高くって言うでしょ?」

 

・・・嘘は言ってないってか。

やってること悪魔と変わらないだろ。

 

「俺もう帰っていいか?」

「だ、ダメだって!カズマくんが居ないとダメなんだから!」

「そうか。クリスにとって俺ってばそんなに大事な存在になってたのか」

 

めぐみんにもダクネスにもこんなこと言われたことないしな。

こう必要とされてる気がして嬉しい。

 

「そうなんだけどそうじゃないって言うか、カズマくんすぐそっち方面に持ってくよね?」

「それがどうかしたか?」

「・・・と、ともかくギルドに戻って再調査だよ!」

 

逃げるように街の方へと駆けていくクリスを見ながら俺は思った。

こういう冒険も悪くないなあと。

一度色んな町を回ってクエスト受けるなんてのをみんなでやるのも楽しそうだな。

宴会気分でアクアが盛り上げて、めぐみんが爆裂して、ダクネスのお家パワーでVIP待遇。

悪くないなって思えたら気が楽だけど、現実はアクアがアンデッドを呼び寄せて、めぐみんが変な所で爆裂して大騒ぎで、ダクネスが魔物目掛けてまっしぐら。

楽しむどころじゃないか。

 

「はぁ、楽しく生きたい」

「あら、じゃあ私たちと楽しく生きてみる?」

 

声のした方を見るとそこにはオークの集団がいた。

クリスは居ないし、街まで十分以上はかかる。

やっぱり来るんじゃなかった!

 

「・・・お断りします!」

「ちょっと待ちなさい!逃げたわ!囲め囲め!」

 

こんな所で捕まってたまるか!

てかさっきよりオークが増えてるんだが!?

 

「今よ!突撃!」

 

あっ、捕まった。

もう終わりだな。

せめてアクアの支援魔法があれば・・・

ダクネスのデコイでもいい!

めぐみんの爆裂魔法は・・・俺も死ぬな。

爆裂魔法?

あっ、マイトモドキがあった。

 

「こっち来んじゃねえ!『ティンダー』!擬似爆裂魔法三十連発くらいやがれ!『エクスプロージョン』!!」

 

ポケットに入れてた俺に感謝だ。

魔法を使った事で警戒して、距離を取ってくれたのも使いやすかった。

 

「「「ぎゃああああああ」」」

 

こうして俺は何とか逃げ切ることが出来た。

めぐみんには悪いけど、今後ダイナマイトを増産するしかないと思うのであった・・・

 

 

 

何とか貞操の危機を脱して、街に着いた。

なんだってトラウマを再び体験しないといけないんだ。

門の前で待っていたクリスを見つけるとクリス目掛けて走っていき、そのまま抱き着いた。

トラウマのせいだろうか。

クリスに縋り付きたい衝動を抑えられなかった。

 

「ちょっ、ちょっと。守衛さんたちに見られてるから!急にどうしたのさ!」

「オーク怖かった。クリスの膝枕欲しい」

 

今ので色々察したのか守衛さん達は俺に同情の視線を送った後、違う方向を向いてくれた。

これはもう普通には癒えることのないダメージなのだから。

 

「ええっと、怖かったのは宿屋で話聞いてあげるから落ち着いて」

「膝枕してくれないなら、俺アクセルに帰ってめぐみんかダクネスになでなでしてもらう」

「わ、分かった!膝枕すればいいんでしょ」

 

クリスに膝枕してもらえる日が来るとは思いもしなかった。

・・・こんな状況下じゃなかったらもっと嬉しいけど、それはそれとして置いておこう、

 

「ねえ、カズマくん。さっきから戻ってきた冒険者から凄い視線を感じるんだけど」

「・・・」

 

クリスの言う通り、男性冒険者からは羨望の眼差しが、女性冒険者からは場所を弁えろと言った視線が飛んでくる。

でも傷心してる俺には関係ないことだ。

 

「そろそろ戻ろう?ギルドにキノコ持ってかないとだし、その、膝枕は宿屋で続きしてあげるから」

「・・・ああ」

「オークってそんなに怖いの?」

「「「怖い」」」

 

守衛さん達も声を揃えて言った。

あれは全種族の雄にとって敵だ。

 

「そ、そうなんだ。あの、こんな所ですみませんでした」

「彼は英雄だよ。お嬢ちゃん。迷惑なんかじゃない。一人で逃げられたということはオークを討伐してくれたのだろう?」

 

そうか。

アイツら相手に走って逃げるとかできないのか。

この世界はほんとろくでもないな。

 

「お邪魔しました」

「敬礼!」

 

警備兵の皆様方からの最高級の敬礼がこの街の抱えてたオーク問題の根強さを感じさせる。

こういうの悪くないな。

 

 

 

「勇者カズマにカンパーイ!」

「「「カンパーイ!」」」

 

ギルドに到着し、討伐報告すると受付の人が『オークを三十五体も討伐!?』と叫んだ為に、気付けば勇者扱いでよいしょされてる。

今日の食費がタダになったのと、この街で一番のホテルの一番高い部屋に泊めて貰えるそうだ。

 

「魔王軍幹部と渡り歩いて来た人はやっぱり違うな!」

「一人でオークをあんなに沢山倒せるなんて凄いよ!」

 

とまあ非常に心地のいい状況で、オークのトラウマなんて吹っ飛んだ。

今は俺がいない所でみんな盛りあがっている。

調査をしても怪しまれないと、クリスはギルド内を捜索してる。

俺はと言うと静かにタダ飯を頂いていた。

すると記者風の手帳にペンを持った女性が取材してもいいかと尋ねてきた。

 

「サトウカズマさんは四人パーティーですよね?後の二人はどちらに?」

「俺の仲間は今アクセルにいます。クリスと二人で旅に出てるので」

 

この記者が書いた新聞がアクセルに届くことはないだろうと思って答えてるけど、大丈夫だよな?

王都の記者だって言うし、王都の新聞はアクセルに届かないからな。

わざわざ取り寄せない限り知る由もない。

 

「あの方はサトウさんの恋人ですか?」

「そうだと嬉しいんだけど、クリスはただの友人だ」

 

何度かプロポーズしたことはあるとか言いかけたけど、危ないなこれ。

酒飲む前で良かった。

 

「なぜ二人でこの街に?」

「ここで路銀稼いで目的地に向かうためかな。冒険者としてやるべきことがあるんで」

 

このギルド内にある神器の回収とか言えないし、最終目的地は貴族の屋敷らしいし、濁す他ない。

 

「やるべきこととは?」

「詳しくは言えないけど盗賊スキルが活きてくる活動かな」

「なるほど、サトウさんとクリスさんは盗賊職の同業者として組んでいるのですね」

 

普通そう思うよな。

まあ、盗賊職がオークを短時間に三十五体も倒せるわけないんだけどな。

 

「いや、クリスは盗賊だけど、俺は冒険者だからな。ほらこんな風に『クリエイト・ウォーター』」

 

近くにあった空のコップに水を入れる。

記者は意図が分からず困惑しているが、続けて盗賊スキルを使う為に俺はクリスに向けて手を翳し唱えた。

 

「『スティール』」

「あっ!?」

 

クリスがこちらを睨んでくるが無視だ。

にしてもなぜ俺の窃盗スキルは下着が盗れるのだろうか。

こういう時にパンツが盗れると困る。

 

「あの、これは」

「ランダムに物を盗る盗賊のスキルですよ。パンツが取れたのは偶然ですから気にせずに、クリス悪い・・・この人に向けてやる訳にはいかないだろ」

「・・・そりゃそうだけど、出来れば呼んでからにしてよ」

「分かった。とまあ、冒険者として色んな業種のスキルが使える訳です」

「オークを一掃されたのはどのような方法ですか?」

「えっと、それは・・・」

 

ダイナマイトの存在はあまり公にしない方がいいよな。

 

「説明が難しいというか、俺自身殺るかヤラれるかだったんで、ガムシャラに戦って勝てた感じでどうやったか覚えてないですね」

「ギリギリの戦いだったということですね。今日はありがとうございました」

「こちらこそありがとうございます」

 

これでまた俺の名が売れるな。

アイリスも喜んでくれるだろう。

 

「やっと終わったみたいだね」

「まあな。それでどうだった?」

「全然見つからなかったよ」

 

結構調べてたのに、見つからないとは。

本当にここに神器があるのか?

 

「場所間違ってるんじゃないか?」

「そう思ってスキル使ってみたらやっぱりこの建物なんだよ」

「あの関係者以外立ち入り禁止の所はどうだ?」

 

唯一怪しいとすればあの場所だけだ。

関係者以外立ち入り禁止とあるが、関係者らしき人物が通った所を見たことがない。

 

「となると潜入しかないかもね」

「その前にあの厳かな感じが何かだけでも聞いてみないか?」

 

という事で聞き取り調査をした所エリス教の御神体等々宗教的な物が安置されてるらしい。

何故か信仰対象である当の本人はここの存在を知らないみたいだったが、ある策を俺は思いつき、作戦の決行は明日になった。

そして、所変わって今は宿屋にて、休養を取っている。

 

「膝枕するとは言った。言ったけどこれ絶対違うよね!」

「これも膝枕の一種だ。何も違うことはない!」

 

顔を上げて抗議して、また元に戻す。

うつ伏せ膝枕最高だ。

この旅に来てからと言うもの役得なことが多いと思う今日この頃。

 

「これバレたら絶対面倒な事になるよ」

「ここ最高級のホテルで防音対策バッチリだって」

「はぁ、それでこれはいつまですればいいのかな?」

 

まだ始めて五分も経ってないのに何を言い出すんだろうか。

俺がトラウマを負った永遠にも等しい恐怖はこんな短いものじゃない。

 

「あと十分くらい」

「そんなに!?」

「で、一旦休憩挟んだらエリスさまの格好でまたお願いします。仰向けとうつ伏せ各十分づつで」

「えっ!?」

 

めっちゃくちゃ顔赤くしててかわいいな。

これだよこれ!

俺が求めてたものは正にこの癒しだ!

 

「やってくれなかったら俺今から帰る」

「うっ、わかったよ。この後でいいんだよね?」

「そうそう」

 

これで三十分間の休養が確定した。

俺もうこのまま成仏してもいいわ。

 

「はあ、あたしの幸運値ってなんなの?」

「それは俺も常々思ってるよ」

 

まあ、今は自分の幸運値の高さに感謝して、膝枕を堪能してるけども。

日常生活では、誰かが借金抱えてくるわ。魔王軍幹部と戦う羽目になるわで、幸運値高いってなんだよってなる。

 

「カズマくん。一つ聞いてもいいかな」

「どうぞ」

「もし、あたしが一時的に身動き取れない状態になっても何もしないって約束できる?」

 

なんてことを言い出した。

質問の意図がよく分からないが、俺としては何を今更と言いたい質問だった。

 

「愚問だな。爆裂散歩って知ってるか?」

「・・・そうだったね。その、クリスとしてより、ちゃんとエリスとしての方がいいかなあと思ってね」

「えっ、わざわざエリスさまとして俺に膝枕する為だけに降臨してくれるんですか?」

 

俺としてはエリスさまぽい服と髪型に近付けてって思ってたけど、どうしよう。

ここに来て俺の幸運値が仕事を始めてる気がする。

 

「この街の男性の反応からして、相当怖かったのだろうと思いまして、先に帰ってしまった負い目もありますから」

「エリスさま、結婚してください」

「・・・やっぱりやめます」

「謝るんでなかったことにしないでください」

 

はね起きて、土下座して頼み込む。

エリスの膝枕だけは何がなんでも体験しなければ!

メインヒロインの膝枕を望まない主人公がいるだろうか?

いや、居ない!

 

「しょうがないですね。ちょっと待っててくださいね」

 

言ってクリスは椅子に深く腰かけると、直ぐに魔力切れを起こしたかのようにぐったりして目を閉じた。

なるほどこのことか。

でもこの椅子窮屈そうだし、ベッドに移した方がいいよな。

そう。

これは別に意識のないクリスを勝手にお姫様抱っこしたくなったとかそういうのでは無く、ただ単にクリスを思っての行動だ。

よし、これでいい。

後はエリスを待つだけ。

でもどうやって出てくるのだろうか。

そもそもクリスとエリスってどうなってるのだろうか?

と考えてるとクリスの身体が激しく光り、発光が終わるとそこには横になった俺のメインヒロインがそこにいた。

・・・この抱き枕売ってたら全財産注ぎ込むなこれは。

 

「あれどうして天井をってあれ?ベッドの上ですね?カズマさん何かしましたか?」

「ベッドに運んだだけで、何もしてないです。嘘発見器持ってきてもいいくらいです。あと、膝枕は今度はベッドの上で、正座だと足痺れますし」

「そ、そうですね。えっと、これでいいですか?」

 

ベッドの端に座り膝をポンポンと叩くエリスに俺は見惚れていた。

 

「あのう。そんなに見られてると恥ずかしいです」

「その綺麗なので見とれてました」

「そう言うのいいですから早くしてください!恥ずかしいんですからね!」

「はい」

 

怒ってる所も可愛いな。

俺もうこのままエリスルートに入りたい。

これが好意からやって貰えてるなら期待できるけど、ご厚意でやってもらってるだけだからな。

脅したからだろうって?

ちょっと何言ってるか分からないな。

 

「それじゃあ失礼します」

「先にうつ伏せなんですね」

 

俺は何も答えずにエリスの枕に顔を埋めていた。

幸せだ。

今エリスに魔王倒して来いって言われたら単騎突入も辞さない覚悟ができる。

何度か語りかけられた気がしたけど、全部無視していると声がしなくなった。

俺はこの天国のような心地を無の状態で浸っていたかった。

膝枕開始からどれくらい時間が経っただろうか、うつ伏せ膝枕に満足して顔をあげるとエリスは眠っていた。

えっ、これってあれか?

仰向けで寝顔を拝みながら膝枕出来るのか?

俺は明日死んじゃうのか?

等と考えながら仰向けになった訳だが、目を開けると天使がいた。

いや、女神なんだけども。

とにかく超かわいくていつまでも見てられる。

カメラがあれば撮りたい。

俺の脳内カメラに焼き付けられるだけ焼き付けとこう。

 

「・・・にゃう・・・・・・」

 

にゃうって何?

可愛すぎて無理、辛い。

これをエリスが目覚めるまで続くって考えたらヤバい。

俺、マジで成仏されないかな?

心が洗われて、未練なくこの世から去りそうなくらい幸せなんですけど。

 

「・・・・・・かずまさん・・・」

 

あっ、不味い今のでかずまさんが起きた。

どうしようかこれ。

このままだと限界が来そう。

多分十分はもう経ってるよな。

よし、今日は寝よう。

戦略的撤退をしなければ。

 

「・・・・みゅ〜・・・・・」

 

やっぱり後ちょっと見とこうかな。

こんなこともう二度とないだろうし、こんな可愛い生物見なきゃ損だ。

 

「・・・んー?カズマさん??えっと、おはようございます」

「おはようございます。エリスさまって寝顔も寝言も可愛いですね」

 

と言ったのを最後に俺は気を失った。

 

 

 

「・・・『睡眠』ッ!!ああ、反射的に眠らせてしまいました。でも始めてから一時間は経ってるみたいですし、もう大丈夫ですよね?早くクリスに戻って寝ないと明日に響きますからね。・・・可愛いですか、カズマさんの寝顔も・・・って私は何を!?」

 

朝まで独り、悶々とするエリスさまが居たとか居なかったとか・・・。




あなたさまがこれを読み終えているころ。私はめぐみんに命を狙われ、逃亡生活を送っている事でしょう。探さないでください。
みなさんくれぐれもめぐみんを怒らせないように気を付けましょう。
次の更新は日曜日で、幼馴染の子が主人公のシリーズです。
何故命を狙われたかと言うと、めぐみんのフリしてカズマさんにプロポーズして進展させてあげようとしてバレました。以上です。
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