色んなシリーズでどれが筆のるかやってたら、全部中途半端に出来て、時間かかりました……
今回はなんと、9999字でした!?
-TABINODAISYOU-
クリスとの義賊活動が無事?終了した俺はやっと屋敷に帰ってこれた。
バニルからめぐみんは大丈夫と聞いているから、アクアとダクネスが問題を起こしていないかが気になるが、どうなんだろうか。
何も無いといいんだけどな……
そんなことを思いながら帰っていたら城壁の近くから爆裂音がした。
そう、間違いなく爆裂魔法の炸裂した音だ。
めぐみんはやらかさないって話じゃなかったのかよ!
くそっ!あのバカ何やってんだ!
まさか、俺が街に戻ってからやらかすからゆんゆんの監視はいらないとかバニルが思ってたとか?
もしそうならアクアを嗾けよう。
全速力で音の鳴る方へと走った。
現場に到着すると親方達に囲まれるようにして地面に伏しためぐみんがいた。
俺はすぐさま親方の元まで走り、土下座して言った。
「ウチのバカがすみませんでした!お詫びにお金と俺とアクアとコイツとで作業手伝います」
「・・・おお、お前さん帰ってたのか。彼女を連れ帰ってくれればそれでいいぞ」
「いやでも」
明らかに城壁の一部が壊れてるし、これは弁償金額も結構なことになりそうだ。
それをめぐみん連れ帰るだけでいいって、意味が分からない。
土下座を続けたまま、めぐみんの方へと視線をズラす。
するとめぐみんもこちらを見ていて、呆れ顔で言った。
「何勘違いしてるんですか?私は依頼されて爆裂魔法を使ったのですよ?ちょっとは信頼して貰いたいですね」
「・・・え?」
「全く、帰ってくるなり活躍してる私にバカ呼ばわりとは、失礼極まりないですよ。あっ、おんぶお願いします」
・・・依頼でやってたのか。
それは仰る通り失礼なことを言ってるな。
うん。
バニルの言葉を信じとけば良かった。
「悪い。てっきり俺に会えなくてむしゃくしゃしためぐみんが遂にやらかしたのかと」
「まあ、カズマに会えなくてむしゃくしゃしてたのは事実ですけど。いくらなんでもそんなことしませんよ。ダクネスみたいに……」
話を聞きながらめぐみんをおんぶする。
ちょっとくらい照れるかなとか思ってたけど、全然照れてないな。
魔性のめぐみんは伊達じゃない。
てか今何か気になることを言ってたような。
「・・・お前、今何つった?」
「ダクネスが魔物売りから生きたところてんスライム買ってきて、自分の部屋で、スライムを誤ったのか故意なのか、出してしまって、大惨事でしたよ。アクアのおかげで浄化して済みましたが」
「・・・屋敷の中だけなら大丈夫。か?」
人様に迷惑かけた訳じゃないなら、お土産渡してもいいか。
もちろん、他にやらかしがあったら渡さないけども。
「いえ、ご禁制のところてんスライムを買ったことが親父さんにバレて、今は実家で軟禁されてます。カズマが帰ってくるまではと」
「そ、そうか。もういっそ、向こうで更生するまで引き取って欲しいんだけど」
何故俺が帰ってくるまでの時限式なのか。
これは俺が居ないが故の過ちだとしか認識してないのだろうか。
俺いてもやらかす時はやらかすと、一度親父さんとは話し合う必要があると思う。
はぁ、これでお土産はなしだな。
今度の誕生日プレゼントまで、置いておこう。
親父さんとこには、菓子折りでも持っていこう。
「それはダクネスをパーティーから追い出すのと一緒ですよ?」
「めぐみんから見ても更生は無理だと?」
「スライムまみれになって、カズマには到底見せることの出来ない蕩けた顔してたダクネスが更生できると思いますか?」
「その話詳しく!」
「・・・これ以上は話しませんよ」
ダメか。
ダクネスがナニしてたのか凄く気になるんだけども。
俺に見せることの出来ないって所が物凄く気になる。
「因みにアクアはいつも通りでしたよ」
「そうなのか?アイツが一番人様に迷惑かけてると思ってたんだが、違ったのか?」
「もちろん、やらかしてますよ。いつも通りと言ったじゃないですか。カズマがウィズに監視を頼んでたおかげでマシでしたけど」
「・・・なあ、めぐみん、このまま二人で紅魔の里行って、暮らさないか?」
「とても魅力的な誘いですけど、責任から逃げたいだけなのが丸見えなのでダメです」
ダメかあ。
俺としてはもう帰りたくない。
だって!アクアがいつも通りだとすると借金作ってるだろ?
多分、俺の口座からいくらか引き落とされてるんだよな……
どうしてくれようか……
「・・・でめぐみんは俺が居ない間何してたんだ?」
「私は何もやらかさずに……いえ、カズマのこと悪く言ってた子供を数人絞めたのと、同じくカズマのことをバカにしてた冒険者をボコボコにしたことは先に謝っておきます」
「・・・めぐみん、よくやった。ただ、子供の親御さんとこには謝りに行くから着いてこいよ」
これくらいならバニルの言ってた通りやらかしてないか。
いや、まあ、本当は何一つ起こしてないの想定してたんだけども。
うん。
だってコイツめぐみんだもんな。
「わかりました。怒らないのですか?」
「俺の為だろ?だったら別にいい」
「そうですか。私が何していたかですよね?」
特に照れるでもなく、普通に返してきたな。
ある意味クールな魔法使いだと思う。
普段が短気じゃなければ……
「ああ、それが聞きたい。俺の話は一応、アクアとダクネスからめぐみんの話聞いてからな。ほら、やらかした奴には土産話もしないって言ってたろ?」
「基本は屋敷でカズマが帰ってくるの待ってましたよ。街を歩いてたらカズマが監視頼んだせいでゆんゆんに付け回されたので、屋敷でのんびりと過ごしてました」
「爆裂散歩はどうしてたんだ?」
「最初はダクネスに頼んでたのですが、連れて行かれてしまってからはアクアにお願いして着いてきてもらいました。そう言えばゆんゆんが尾行してる気配がしなくなったのですが何か知ってますか?まさかゆんゆんが途中から盗賊職の人雇った訳じゃないですよね?」
俺もゆんゆんに会うまでは監視やめてるなんて知らなかったし、めぐみんからしたらゆんゆんの隠蔽スキルが上がったとか盗賊職の人が手伝ってたとかそういう話になるのか。
「ゆんゆんなら旅の途中であったぞ。バニルからめぐみんは俺のことが心配で何もしないって聞いたら切り上げて里に向かってたらしい」
「・・・あの悪魔何言ってくれてるんでしょうか。まあ、そうですね。この後話してくれるであろう内容を心配してました。心配で夜しか眠れませんでしたよ」
「その、心配かけたな。これ、お土産先に渡しとくよ。夜しか眠れない程か…爆裂散歩のあとも?」
普通に考えると寝られてるだろと思うかもしれないが、めぐみんの場合爆裂散歩の後は高確率で眠っているから、それが無いのは気になる。
「いいんですか?アクアとダクネスの話聞かなくて。爆裂散歩の後は全く眠れませんでしたね。やはり、カズマじゃないと満足出来ない身体になってるみたいです」
「・・・どの道めぐみんには全部話すつもりだからな。でも、そうだな。お土産はみんな揃ってからにするか。あと、誤解受けそうな言い方はやめろ」
クリスからも話しといてと言われてるし、俺としても話しておかないと色々と怖い。
特に紅魔の里から手紙が届いたりしたら……
クリスが泣く羽目になる。
「二人には話さないのですか?あと、私は事実を言ってるだけですよ?カズマの採点がないとムズムズしますし、カズマの背中じゃないと落ち着かなくなりましたし」
「片方は面倒事にしてくれるし、もう片方は説教されるだけだからな。よし分かったから、それ以上は言うな。あと、人がいる時にそういう言い方はするな」
こくりと頷くとめぐみんはなんでもないかのように会話を続けた。
俺はもっとこう深い問題の話してるはずなんだけども。
特に外聞に関わる重要な……
「私の予想通りの活動してた訳ですね。今度またと言う話は何処に行ったんですか?」
「今度ダンジョンに行く予定出来たんだけど、めぐみん来るだろ?」
「いやですよ。ダンジョンなんて私の存在価値皆無じゃないですか」
俺は覚えている。
めぐみんがこのパーティーに入る時に言ったあのセリフを。
「荷物運びでもなんでもするってパーティー入る時言ってたよな?」
「・・・今夜カズマの部屋に行けばいいんですか?」
「いや、時期は追って連絡するから…」
「いえ、なんでもするの方でカズマの部屋にですね」
こ、コイツはあれか?
脅しに使ってたヌルヌルプレイでもなんでもって方をやろうとしてるのか?
いやいや、そうと見せ掛けて俺をからかうつもりかもしれない。
魔性のめぐみんめ!
「めぐみん、カズマの部屋で何するの?」
「あ、アクア!?えっと、カズマから土産話を聞くためにそのですね」
「怪しいわね。私に内緒で美味しいお菓子二人で食べるつもりじゃないでしょうね?」
「グルメ関係でお前に黙って食べることはそうないぞ。てかお前、俺が居ない間も色々とやらかしてたみたいだな」
アクアへ仮に黙ってるとしたら、自分の分しか手に入らなかったとか、その場にいる人間で食べきらないと鮮度や賞味期限が切れちゃうとか、そういうの以外はちゃんと情報共有して食べてる。
「私は何もしてないわよ。ちょっと、酒樽の一つや二つ水に変えちゃったり、宴会芸でギルドの備品数個を消しちゃっただけだから」
「完全にやからしてんな。おい。お土産のお酒はなしだな」
「カズマさんってそこはかとなくイケメンよね」
露骨だ。
露骨過ぎるご機嫌取り。
しかも逆効果な部類の……
いやまあ、的確な気遣いとか出来たらそれはもはやアクアでは無い気がするけども。
「煽てても何も出ないし、そんな煽て方で誰が乗るよ」
「魔剣の人はこれでお金くれたわよ」
「・・・アイツと俺を一緒にするな。てか金貰ってんのかよ」
ミツルギとかセシリーがコイツ甘やかすから付け上がるんだよな。
ウィズもだけど、ウィズの場合は自分の生き死にに関わってるのもあるし、止めろとはあまり言い難い。
だがしかし、前者二人には是非とも甘やかすのをやめて欲しい。
言っても聞かない二人なのが悩ましい……
「そのお金で、酒樽代とギルドの備品代は何とかなったわ」
「・・・本当なのか?」
「はい。アクアのやらかしはそれくらいで、全部解決済みです」
「そうか。じゃあ、魔剣の人に免じてお土産をやろう」
想定よりもやらかし度合いが小さくて助かった。
いや、アクアのは偶然金ズ、じゃなくて親切な冒険者がいただけだから、やらかしてはいるか。
ダクネスのも、親父さんに話つけてたから、それ以上のことにはなってないし。
「カズマさんありがとね。どんなお酒なの?」
「まだ俺も飲んでないから分からない。それよりもダクネスを引き取りに行くか」
とダクネスの実家までやってきた俺達だったのだが・・・
屋敷に着くなり帰りたくなった。
「お嬢様落ち着いてください!これも貴族として必要なお茶会なのですから!」
「どうして私がこんな服を来てお茶会にでなければならないのだ!もう少しフリフリの着いていない服もあるだろう!」
「お嬢様への罰だと旦那様が仰られてますので、お諦めください!」
絶対に関わりたくはないけど、見てる分には楽しいといつもギルドで言われているのを実感している今この頃。
執事とかメイドさんとか大変そうだな。
と考えながらカバンに入れてた魔道カメラを取り出して俺はシャッターをキった。
「こんな服着てるのを見られて見ろ。ララティーナと言ってアクア達に…」
カメラを構えた俺を見て絶望の表情に変わるララティーナに追い打ちをかけるべく、その表情もまた一つカメラで記録させて貰った。
そして、なんとこの魔道カメラ最新型でチェキのように即現物が出てくる仕様なのだ。
つまり、この写真をさっきララティーナが言っていた人物に渡せば面白いことになる。
「よう、ララティーナ。愛しのカズマさんが帰ってきたぞ。アクア、この写真ギルドで広めてこい」
「分かったわ。大量に複製して最速で広めてくるわね」
「ま、待て!何が愛しのカズマだ!おい逃げるな!それとその写真は絶対に見せるな!お前達あの二人を取り抑えろ!」
とララティーナちゃんが言ってはいるが誰一人として命令に従うものは居なかった。
多分、この後で回るであろうララティーナちゃんの写真後で欲しいんだろうな。
みんなララティーナちゃんの方見ないようにしてるし。
「まあまあ、落ち着いてくださいよ。ここに居ることになったのはダクネスがあんなことしたからですよ?ね?私の愛しのカズマ」
途中までナイスフォローだと思ってたのに、急にこの子ぶっ込んでくれたよ!
使用人さん達が、お嬢様ドンマイとか口パクしてるのはちょっと意味が分からない。
だってめぐみんが勝手に言ってるだけだからな。
俺の矢印が誰に向いてるかなんて一切話に出てないからな。
因みにアクアはもうこの場に居ない。
「よし、めぐみん、お前は一旦黙ってろ。アクアが写真ばら撒くの見逃してくれたらお土産あげるぞ」
「な、なんだその脅しは!私はお土産なんぞで釣られる女では無い!」
「そうか。折角、クリスの花柄のティーセット見つけたのにな。残念だ」
流石にクリスと言う名前が出てきた以上反応するか。
さっきまでの戦闘モードから変わって動揺してる。
「待ってくれ。その話詳しく…」
「めぐみん。ダクネスはまだ反省してないし、更生の見込みもないみたいだから帰ろう」
「そうですね。教育は家でやってもらわないとですね。私達は帰りましょう」
「スライムの件は本当に悪かった。それにアクアについても見逃すから人をもう手遅れみたいな言い方はやめてくれ!」
「「手遅れじゃないと?」」
期せずしてハモった。
ダクネスが手遅れじゃないならどこからが手遅れだと言うのか聞きたい。
実際に神器がダクネスの手に渡ってた時は、親父さん全面協力になるくらいには、手遅れだと思う。
イグニスさんの心労を考えるといたたまれない気持ちになる。
「・・・なあ、二人とも私の事どう思ってるのだ?」
「「変態」」
「・・・分かった。二人の認識はよく分かった。しかし、淑女としてその発言は」
「ところてんスライムまみれになって興奮してた人に言われても説得力皆無ですよ。セシリーがマシに思えましたし」
めぐみんが言うセシリーの方がマシは重みが違うな。
いや、まあ、実際にやばさ度合いで言ったらダクネスの方が犯罪臭のするヤバさあるけども。
「ちょっと待ってくれ、アクシズ教のレベルは超えてないと思うのだが…」
「いや、セシリーとだったら明らかにお前の方が上だぞ?」
「・・・」
普通に考えて、美少女のことを性的に好きな奴と、男やモンスターに無理やり襲われることを理想のシチュエーションとしてる奴どっちがマシかと聞かれたら圧倒的に前者だろう。
ここに、アクシズ教とエリス教の情報を入れて初めて、前者が問題性高くなるくらいだ。
「お嬢様、もう少し淑女らしい振る舞いをお願い致します」
「くっ」
「そうだ。ダクネス。逆にめぐみんが何かやらかしてないか知らないか?」
一応、相互監視的な意味で、めぐみんが完全にダクネスを売ってるこの状況下で庇うなんてことはしないだろうから聞いてみる。
めぐみんに関してはゆんゆん経由のバニル情報からそこまで心配はしてないけども。
「・・・めぐみんか?私が屋敷にいる間は、カズマの部屋の周りで時たま見かける以外は特に普段と変わりはなかったぞ」
「・・・それを言うとダクネスもカズマの部屋の周りで何かしてましたよね?」
「お前ら俺が居ない間に部屋入ったりしてないよな」
二人の顔を見ると全く目を合わせようとしない。
コイツら入りやがったな。
しかも、目を逸らす時点で何かやらかしてるだろ。
「おい、お前らなにしたか言ってみろ」
「アクアの作ってた人形を回収しただけで他は何もしてないぞ。一緒に入ったゼル帝がカズマの日記を落として、中身を見てしまったりはしてないぞ」
「そうですよ。アクアが自分だけ守った着脱式フィギュアを回収しただけで、カズマのベッド上でびっくりしたちょむすけがトイレしちゃったりなんかしてませんよ」
人に迷惑かけるなと言う所は全く破られてないけど、めぐみんも結構やらかしてるなこれ。
はぁ、やっぱりまともなやつとか居ないなウチのパーティー。
とは言え、自分のフィギュアが勝手に作られてたら回収したくなるのはよく分かるけども。
「・・・お前らホントなにやってんの?てかフィギュア返せよ」
「「断固拒否する!」」
「はぁ、でも誰かに迷惑かけてないならいいや。めぐみん先帰っててくれ、ダクネスから見たアクアとめぐみんの話聞きたいから」
「分かりました。夕飯作って待ってますね」
「おう。それまでにはアクア連れて帰るわ」
めぐみんを見送った俺はダクネスに話を聞く。
と言ってもダクネスが軟禁されるまでの話しか期待できないけども。
「で何か二人がやらかしてる話さっきの以外でないか。アクアのは酒樽とかは聞いてる。分かる範囲で教えてくれ」
「では、アクアはそれくらいだったと思うぞ。めぐみんは色々とギルドから暴力事件について呼び出されていたと思うが、まあ、いつも通りではあったな」
「それは本人から聞いてるのと変わらないな」
ダクネスからは情報が聞き出せそうにないか。
監視役のゆんゆんがバニルのせいかおかげか街から離れてたからウィズにしか聞くことが出来ない状況か。
「私が実家に連れられるまでは大体そんな感じだったぞ。買い出し以外は基本的に屋敷から出ていなかったからな」
「・・・とりあえず、ヤバい案件はなさそうでよかった。俺は親父さんと話してくるから先帰っててくれ」
「分かった」
親父さんにお詫びの品を持って来たのに、逆にいつもこんな娘を抑えてくれてありがとうと高級酒を貰ってしまった。
話を聞いた限り家でも色々とやらかしてたみたいだけど、まあ、身内での問題は聞かなかったことにしよう。
俺はアクアを呼びにギルドに来ていた。
そして、アクアが壁サークル並の列を作ってるのを発見するに至る。
売り子はセシリーがやってるのか。
ウィズは、これを問題なしと判断したのか、それともこの二人に押し切られたのか……
後者だな。
ギルドの机に突っ伏してぐったりしたウィズを見つけたし。
「あっ!カズマ遅かったわね!見てよこの儲けを」
「これ全部ダクネスの写真求めてんのか?」
「違うわよ?カズマを巡るめぐみんとダクネスの恋愛バトル本よ?めぐみんとダクネスを支えるゆんゆんとクリスも出てくる作品で、みんなカズマのことはどうでもいいけど、気になってはいるのよ」
「・・・ちょっと読ませてくれ。あと、最後の一言はいらない」
勝手に俺のことで商売しやがって全く。
俺を取り合う話じゃなかったら引っぱたいてたぞ。
「一冊千エリスよ」
「ネタ元なんだからタダでよこせ。えっと、なんで俺の本命お前なんだよ!ふざけんな!俺のメインヒロインはエリス様一択だろ!」
「ちょっと人の作品にケチつけないで!ちゃんと※で実在の人物とは一切関係ないかもしれませんって書いてるでしょ!あと、あんたとエリスが釣り合うわけないでしょう」
何が嬉しくてアクアを本命にしなきゃいけないんだ。
今すぐ全品回収してエリスに変更させたい。
「かもしれませんってなんだよ。関係ないって書いとけ。喧嘩なら買うぞ・・・」
「あっ、そうだ。これがダクネスの複製のやつよ。こっちはお金とってないわ」
「これは貰っておこう。でこの本最後はどうするつもりなんだ?」
内容としては普段の生活を多少脚色して、一部捏造があるくらいだけども、
「終わりの方に書いてるじゃない」
「終わり?・・・この先の展開は現実でお確かめください?おいこら、実在の人物もろ関わってんじゃねえか」
「だからかもしれませんって書いてるじゃない。ちょっとケチつけてばかりいるなら、そろそろ完売しそうだからそれ寄越しなさいよ」
「・・・ああ、いいぞ」
こんなクソみたいな終わり方なのにみんな並んでるのか。
いや、無料配布のララティーナの可愛い写真目当てだなこれ。
完売って話出たのに列が無くなってないし。
「はい。次の人で完売です!後ろのみんなはこのララティーナちゃん生写真だけで我慢してね!」
「にしても凄いなこの列。完売するほどってことはもっと並んでたんだよなって、あれ?クリスお前何してんの?」
「何ってダクネスの生写真貰う列でしょこれ?」
「そうだけど最初は同人誌販売だったぞ」
まあ、クリスがあんなよく分からない本買うとは思えないし、さっき完売したからクリスは持ってないよな。
と思ったのが悪かったのか、クリスはカバンから俺が表紙に乗ってる本を出した。
「これのこと?」
「・・・なんで買ってんだよ!」
「さっきまでカズマくんが持ってた最後の一冊はあたしが買ったんだよ。なぜかについては、カズマくんの日常が知れるからだよ。今は写真があっ、アクアさん、あお二枚お願いします」
「いくら、クリスでも一人一枚だからね」
ちゃんと個数制限がかかってるらしい。
と言うかよく考えたらこの短時間でこんなに複製したのか。
漫画の方は俺がいない間に暇潰しでつくってたんだろうけども。
「・・・カズマくん一緒にもう一回並ばない?」
「一人一枚俺もクリスも貰ってんだからそんな転売ヤーみたいなことはできねえよ」
「だってこんなフリフリの服着たダクネスの写真なんて滅多に手に入らないし、保存用と観賞用と携帯用が必要だと思うんだよね」
「そこには激しく同意する。アクア余ったらくれないか?」
これは持って帰ってめぐみんにも渡さないとだし、何よりイグニスさんにも渡すべだと思う。
疲れたし、一旦帰るか。
この様子だとウィズからもアクアからも話聞けそうにないしな。
「余らないわよ?この列の最後尾で終わるもの」
オリジナルは別で持ってるみたいだし、帰ってから複製貰えばいいか。
どの道終わってから貰うつもりだったし。
「それなら仕方ないね。カズマくん?」
「なんだこの手は。渡さないからな」
「ふーん。『スティール』ッ!ん?なんだろこれ」
この人、俺の事言えないと思う。
うん。
いくら、親友の可愛い写真が欲しいからって人から取るなんて……
って、あれ?
なんか下半身がいつもより開放的な感覚がする。
・・・そう言えばララティーナちゃんの写真まだ俺の手にあるな。
これってもしかしなくてもアレ取られたよな。
「・・・下半身が落ち着かないんで、パンツ返してください」
「あれ?いや、もう一回、『スティール』ッ!」
「ちょっとクリスさん!パンツ盗った上にベルトとるとか何考えてんだ!カズマのカズマさんがポロンする所だったぞこら!」
「いやいや、狙ってないからね!次こそは」
俺は知ってる。
一度めぐみんと実験がてら窃盗スキルの取れる物確認やったら、見事三回でめぐみんがスッポンポンになってしまったことを……
即時中止して、俺は取ったものを地面に置いてすぐ部屋から出た。
アレはホントに予想外の出来事で二人とも数日喋れなかった。
「待った!これ絶対次ズボン行くやつだろ!やめろ!俺を犯罪者にしたいのか!」
「・・・カズマくん。犯罪者になるか、今ここでその写真渡すかどっちがいい?」
「なんて卑怯な…あっ、ルナさん。今回の主犯はコイツです。アクアが無許可でやってた責任全部こいつが負います」
バニルが以前相談コーナー設けてたけど、ルナさん怒らせて許可が降りなくなったと嘆いてたからここの中は許可制だと知っていた俺は、ここが無許可営業の可能性に、今、ルナさんの眉間にシワのよったキレてる顔を見て気付いた。
これにより、クリスに全責任を擦り付けることに成功した。
「えっ?」
「そうですか。ではクリスさん少しお話があるので来てください。販売やってた二人も逃げないでくださいね。逃げたら今度から報酬減らしますからね」
片付けを素早く終わらせ逃亡を図っていたアクアとセシリーだったが、逃走出来なかったようだ。
そして、今、アクシズ教の不始末をエリス教のクリスが負わさせられる面白い状況が出来上がった。
みんな自分達も何か言われないか怯えてるからこの状況をあまり楽しめてない。
「ちょっ、ちょっと待ってあたしは何も。ねえ、みんな、私ただ買ってただけだよね?」
「「「う…」」」
ここはみんなが肯定する前に、提案しないと。
アクアとセシリーのやらかしとか、100パーセント俺が席に取らさせられるのは目に見えてる。
紅魔の里で結局膝枕出来なかった分の代わりとして、身代わりになってもらおう。
偶には俺以外の誰かに責任をな擦り付けたい。
「今日は俺の奢りでみんな飲んでいいぞ。んじゃ俺は帰る。そうだみんな。今回の即売をやっていた主犯が誰かルナさんに教えてやってくれ」
「「「クリス」」」
「クリスさん、諦めください。ちょっと書類書いてペナルティ受けてもらうだけですから」
「なんでさ!」
と、証人の買収に成功した俺は、配布せずに撤収することになったララティーナちゃんの写真を全て手に入れるのであった。
そして、イグニスさんに数枚プレゼントした後に帰路についた。
前回帰宅後とか書きましたが帰ってません……次回は、ちゃんとカズマさんがお家に帰ります。お土産渡しとめぐみんとのお話がメインです。
次の更新は早く仕上がると思います……思います……