「そう言えば黒崎さん知ってます?鷹山仁が生き返ったって話」
そう、眼鏡の青年、札森一郎が問いかけてくる。
「あるわけねぇだろ、んな話」
当たり前だ。そんなことがあるわけがない。赤いアマゾン、鷹山仁は俺たちの目の前で死んだ。そのご死体は野座間製薬が回収したと聞いている。
「ですよねぇ、でも、政府から連絡があったんですよ」
「で、俺たちにいけと?」
そうならこの上なくめんどくさい。だがどうせそうなのだろうと腰を浮かせたとき、
「あぁ、そういうことじゃないんで大丈夫です。それに、政府から連絡と言っても、ただ政府経由で野座間から連絡が来ただけですから、でも何でわざわざ政府を介してやるんでしょうね?」
そう言われて、俺はまた座りなおした。
「本当に良かったのですか、会長」
目の前に座る野座間製薬会長に、水澤令華は問いかける。
「良いんだよ、水澤くん。鷹山仁を游がせておけば、確実に生き残った食用アマゾンは滅びる」
「それになにか意味があるのですか?」
絶対に得になるとは思えないのだが。
「ああ、大いにあるさ。彼の目的はアマゾン全員を滅ぼすこと。そのなかには勿論、悠君も入る」
そことで会長は言葉を切る。
だが、悠が鷹山仁が殺す対象に入って、なにかいいことがあるのだろうか。
どうにも、この男が言うことは意味がわからない。
赤いアマゾン、鷹山仁は
かつて自分が鎖で繋がれた場所に来ていた。
ここの近くに、悠の妹が生き残りのアマゾンと暮らしていると聞いた。
「さて、どこかねぇ」
彼は建物へと踏みいった。
「へぇ、これをあの悠がねぇ」
建物の中には死体ーと言ってもただの黒い液体と血だけだがーがあった。
水澤悠。彼は決して人に危害は加えないと思っていた。少なくともあの性格ではできないと思っていた。だが現に彼はそれをやってのけた。ずいぶんとたくましくなったもんだ。
そんなことを考えているとき、物音がどこからかしていることに気がついた。
*
「ここか」
仁はひとつのドアの前に来ていた。
この中から音はしている。何より、アマゾンの気配もしているのだ。確実にいる。
予想通り、中にはひとつの人影があった。
「!?」
「アマゾン」
alphhhhhhSIGMA
爆発が起こり、熱風が吹き荒れる。
「やっやめ....」
VIOLENT STRIKE
「悪いな、無理だ」
そういって、彼は相手を貫いた。
そして数秒でさっきまで人の形をしていたものが辺り一面に黒い液体となって散らばっていた。やはりこの近くにはアマゾンがいる。
アマゾンは全員ーーーーーーー
「殺す」
NEXT KILL Episode3 Endress Suicide