双子の心と秋の空   作:蒼奈涼音

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第十八話「愉快な小向さん家」

 

 

 

第18話「愉快な小向さん家」

 

 

 

 

現在時刻は午後6時半…双子が説教を受けてる間に日はすっかり傾いてしまっていた。

 

 

幸「すまないな跡部。うちの小向が迷惑かけたな」と苦笑する幸村に跡部は「気にすんな。うちの村上も似たようなもんだ」とため息を吐いていた。

 

 

犠牲者は明らかに氷帝側の方が多いんだけどね(笑)

 

 

『ねぇ…僕もうちょっと 跡「ダメだ」え!!!まだ全部言ってないよ!!!!跡部ってエスパー!!?』

 

跡「誰がエスパーだ!!そんなの言わなくても分かるに決まってるだろ」と跡部はため息を吐く。

 

『えー』と頬を膨らませる春に日吉が「携帯があるんだからメアドと電話番号交換すればいつでもメールできるし話せるだろ」というと春はハッとした顔でポンと手を叩いた。

 

『そういえばそうだ!!!!』

 

日「まさか…気づいてなかったのか…?」

 

『うん!!さすが若!!!』

 

日「いや、普通は気づくだろ。さすがとか言われても嬉しくない(−_−;)」

 

 

この時その場にいた全員が思った…。

 

 

全員((((((((この子…色々抜けてる…)))))))))

 

この後柚瑠と春はお互い番号を交換し、春は東京に帰って行った。

 

 

 

 

 

そして柚瑠はテニス部と別れ家路についていた…

 

 

 

 

 

のだが……。

 

 

 

 

 

 

「で…なんでついて来てんだ…魔王」と柚瑠は隣を睨みつけた。

 

そこには先程別れたはずの幸村がいた。

 

対する幸村は「オレの家こっちだから」と涼しげな笑みを浮かべている。

 

幸「それに君は一応女だからね。送って行こうと思って」

 

「一応は余計だ。それに送ってもらう必要性はまったくない」

 

幸「いくら空手や柔道やってても夜道に女の子が一人で歩くのは危ないよ。世の中物騒だしね」

 

「こんな時だけ女扱いすんじゃねーよ!!!!」と柚瑠はブツブツ文句を言っていた。

 

 

そして少し歩いたところで柚瑠は「ここでいい…」と呟いた。

 

幸「遠慮しなくても家の前まで送ってくよ」

 

「いや、もう家の前だから」という言葉を聞いて幸村は目の前の立派な門構えの日本家屋を見て「ここが小向の家?随分風格のある家だね」と感嘆の息を漏らした。

 

「こっちは道場。家はそっち」と柚瑠は隣の二階建ての家を指差した。

 

そして幸村は「じゃあ小向、また明日ね」と歩いて行こうとするが柚瑠は「ちょっと待て」と引き止めた。

 

幸「ん?なんだい?」と首を傾げる幸村に背を向けたまま柚瑠は「一応送ってくれたんだ…茶くらい出してやる」と吐き捨てるように口にした。

 

幸「いいのかい?」

 

「何回も言わせんな!入るのか?入らねーのか?」

 

幸「フフッ、じゃあお言葉に甘えるよ」と幸村も門をくぐった。

 

そして「ただいま」と家に入るとリビングから「あ、おかえりなさい柚瑠君」と黒髪眼鏡の下宿人一号、浜野が顔を出したのだが浜野は幸村を見て固まった…。

 

 

 

そして…

 

 

 

浜「たっ、た、た大変です!!!!!柚瑠君が…柚瑠君が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女を連れてきました!!!!!!」と叫びながら奥に走って行った…。

 

一瞬状況を把握できなくなる二人…そこに「何ぃ!!!!!!!!!!」と不良っぽい下宿人二号の秋本がリビングから出てきて更に話はややこしくなる。

 

秋本は幸村を見るなり「こりゃあ大変だ!!!!!」と声を荒げ「おい眼鏡!!!!!!赤飯だ!!!!!赤飯炊けぇぇぇ」とキッチンに猛ダッシュして行った。

 

浜野と秋本という名の嵐が去って二人はようやく我に返り、幸村は「彼女って…この場合…俺だよね…」とかなり苦い顔をした。

 

それもそうだ、だって女に間違えられたんだからな。

 

それに対して柚瑠は頭を抱え必死に考えていた。

 

(前に…と言っても大分前だが…友達(女)を家に連れてきた時はこんな反応ではなかったはずだ…彼女?こんな腹ん中真っ黒な彼女オレが男だったらごめんだ!!!!てかコイツ一応男だし!!!!!!!!!)

 

幸「小向…一応ってなんだい(黒笑)?」

 

「テメェはこんな時まで心を読むなぁぁぁ!!!!!!」と叫んでいると「なんだい騒々しい」とリビングから下宿人最年長の香山が出てきた。

 

香山は固まった二人を見て「柚君おかえり。そっちの君はいらっしゃい」と微笑んだ。

 

「た、ただいま…」

 

幸「お、おじゃましてます…」

 

香「あ、堅くならなくていいよ。オレは誤解してないから。それにしても珍しいね柚君が男の子連れて来るなんて」

 

「うちの部活の部長だ…送ってもらったから茶でも出してやろうと思っただけだ」

 

香「フフッ、そっか。とりあえずあがんなよ。オレはお茶淹れるついでに赤飯作ってる馬鹿達シメてくるから」と香山は笑顔でキッチンに向かって行った。

 

すぐにドーンドカーンと地鳴りが響く。

 

そんな香山を見て幸村は「楽しそうな家族だね。お兄さんかい?」と苦笑しながら聞いてきた。

 

「あ?違ぇよ。うちに下宿してる道場の門下生達だ。とっとと靴脱いで上がれ」

 

幸「あ、うん」

 

 

そしてリビングで待っているとほどなくして香山がお茶を持ってきた。

 

「全く…どーせ親父が妙なこと吹き込みやがったんだろ。あんのクソ親父」と香山が持ってきた湯飲みを手に取りながら柚瑠は吐き捨てた。

 

香「まぁまぁ、師範なりの愛情表現だと思ってあげなよ。柚君大人でしょ?君もごめんね〜あのアホ二人にはきっつーく言っといたから」と笑顔で謝罪すると幸村も「気にしてませんよ」と笑顔で返した。

 

(なんかコイツら似てる(・_・;)

 

香・幸「「はい?」」

 

「な!!!何でもない!!!!!(魔王共め…)」

 

その後…道場から帰って来た父と柚瑠は喧嘩を始めるが、その喧嘩は香山・幸村組によって鎮圧された。

 

幸村は晩飯を共にしてから帰って行った。

 

香山と幸村が仲良くなったのは言うまでもない。

 

 

to be continued




本当に間が空いてしまって申し訳ないです。

久しぶりの投稿です。
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