サバゲーやってると、負の感情もあるかも……色々と。
大切な幼馴染を守る。
そんな大それたものではない。
いや、あるか。
取り敢えず味方であるイケメンスーツ野郎に勝つ為には、優希に認めて貰わねばならない。
見た感じ、技量で俺は負けている。
だってさ、この野郎はハンドガン(種類は知らん)1丁のみでライフル群相手に無双しているんだぜ?
「ヒットー!」
「これで6人目だね」
15メートル以上離れの片手撃ちで全弾命中。
俺、未だノーキル。
無理。 俺ちゃん勝てない。
何ですかそのスキル。
主人公補正でもあるんでしょーかね。
NTR系主人公。 嫌過ぎる。
ソレを断じて認めるわけにはいかないから、俺も頑張る。
付き合いは俺の方が長いんだ。
そう考えると、少し心に余裕が───。
「凄いんだな君は」
「いえいえ。 優希ちゃん程では」
「なら、この後シューティングレンジにでも」
「お連れ様も?」
「ふたり で話そう。 隼人はシューティング苦手だからな」
馬鹿な、ハブられた……だと!?
おのれ、イチャつきおって。
「苦手? 得意じゃないだけだしぃ? ホップとか難しいと思うだけだしぃ?」
「それ、苦手というのでは?」
「普通って言って欲しいなぁ」
言い返しつつ、フルオートで弾をばら撒く。
敵には当たらなかったけれど、周辺の遮蔽物にビシバシと当たる。
それで脅して敵を引っ込ませる事には成功した。
でも、その繰り返しで進展がない。
「うんうん。 引っ込ませるのが上手いね」
「引っ込ませるのは、な」
スーツ野郎に言われてムスッとした。 誰得。
「引っ込ませるのも重要ですよ。 ほら、隼人君の お陰で味方が前進してます」
そう言って、稜線の影から様子を伺うスーツ。
釣られて見やれば、確かに。
味方が俺の弾幕で引っ込んだ隙を突いて前進していた。
「これも立派な戦果です。 当てるだけが全てではないのですよ」
「むぅ」
敵に褒められてる感じで、変な気分。
このスーツ、悪いヤツじゃないのかも。
とか思った刹那。
遠方より弾が1発飛んできて……額に当たってしまった。
「ヒットー!?」
痛い。 なんというHS。
隣で、そんな俺をクスクスと笑う優希とスーツ野郎。
それが1枚絵として美しく映えている。
なんだか俺の不幸を踏み台にして、仲良くしているカップルみたいに見えて……俺はイラッときた。
たががゲーム。 されどゲーム。
やはりコイツは敵……!
男の嫉妬ほど醜いものは無いかも知れない。
だがしかし、俺はコイツを倒したいと思ってしまうのであった……。
「優希」
「死人に口なし。 ヒットした人は情報を喋っちゃダメだぞ」
「いや、そうじゃない。 ただ」
「うん?」
「俺、次は赤に行けたら行く」
「寝返るのか」
「寝取られるよりマシ」
「ナニを言ってるんだ」
俺はスタッフに掛け合い、敵……赤に行けたら行く事にした。
せめて、スーツは撃ち倒したい。
そんな感じで。
更新未定。
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