やはり俺「 」の幻想郷は間違っている   作:ハンド

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今回は少し長いです
そしてまた間隔が空いちゃいましたね
お盆には出したかったですが
感情が難しいなぁって
おかしな部分が多少あると思いますが
オオメニミテクダサイ


19話・紅魔・其の後6・能力

〜フランサイド〜

 

 

 

最初はただかまって欲しかった

 

一緒に遊んで欲しかった

 

どこでも連れて行って欲しかった

 

それで物を「わざと」壊して

 

気を引いてかまってもらえると思った

 

だけど、お姉様は違った

 

この紅魔館の主人として

 

きちんとした振る舞いをしなきゃいけなくて

 

一人で頑張っていた

 

そんな事を知らない顔して

 

遊んでるフランは

 

毎日毎日、何か困らせてばかりだった

 

ある日お姉様の部屋の机に

 

物が置いてあった

 

とても綺麗で小さい物

 

輪っかになった紐にとうしてある物

 

それを手に取りしばらく見ていると

 

ドアの方から話し声が聞こえてきた

 

この声はお姉様とパチュリーの声だ

 

通り過ぎると思ったけど

 

ドアの開く音がして

 

少し手に力が入った

 

 

 

 

手にあったものは簡単に壊れてしまった

 

するとお姉様は

 

「フラン、貴方はなんでそんなに

   物を壊すの!!」

 

 

悪気があってやった事じゃないのに

 

今回も許してくれると思ったのに

 

 

 

 

それからお姉様の言う通りに

 

人間を捕まえたときに使う檻に入った

 

それから与えられるのは

 

ご飯とおもちゃ、人間

 

生きていくのには不自由しなかったけど

 

とても退屈だった

 

気が狂うほどに

 

だから

 

壊した

 

新しいおもちゃもオモチャも

 

今回もまた

 

壊していいオモチャが来たと思った

 

けど違った、白黒は逃げた

 

フランは楽しくて破壊しながら

 

白黒の顔を見ながら追いかけた

 

あれは白黒の仲間かな?

 

その人間の横を通り過ぎる瞬間に

 

左腕を掴んだ、そう掴んだだけ

 

なのに破壊してしまった

 

その人間は叫んだ

 

あの檻で聞いた叫び声

 

でもなぜかその叫び声は

 

いつもと違ったように聞こえた

 

だから少し戸惑ってしまった

 

それからすぐいつもと同じ感覚が戻ってきた

 

それからすぐまた逃げたから追いかけた

 

楽しかったでもすぐに終わってしまった

 

怪我をした人間が残って

 

白黒は行ってしまった

 

すぐに◯せると思った

 

怪我してるからすぐに◯せると

 

でもよくわかんない物で

 

防がれてしまい◯せなかった

 

そして

 

フランの心を締め付けるような事を

 

言ってきた

 

人間「破壊したくないんじゃないのか?」

 

 

そんなことはないと思った

 

「破壊する程度の能力」があるから

 

楽しまないとと思った

 

破壊することしかできないから

 

楽しまないと

 

人間「その能力が嫌なんだろ!」

 

そんな事ない!!

 

そんな、、事

 

人間「少し困った顔ような

悲しむような顔してたんだろ!!」

 

・・・

 

本当は!!

 

フラン「フランはもうこの能力は

   嫌だーうぇーん」

 

すると『あの人』は

 

頭を撫でてくれた

 

優しく、そっと

 

泣き終わっても撫でてくれた

 

突然あの人が何かに気づき

 

この場を離れた

 

ちょっとたってお姉様達が来た

 

お姉様、咲夜とさっき見た白黒と赤白の人間

 

びっくりして

 

最初の方の声を聞いてなく

 

「え、えーへへ」としか言えなかった

 

よく聞くとさっきのあの人を

 

探しているようだ

 

白黒が「八幡が」と

 

赤白が「落ち着きなさい」と

 

話を聞いていると

 

お姉様が

 

レミリア「フラン!、さっきまでいた人は

    どこに行ったの?!」

 

フランは

 

フラン「わからない」

 

と答えるしかなかった

 

なんで焦っているかわからなかったけど

 

普通に考えればすぐわかる事だった

 

怪我をしている、大量に血が出ている

 

『普通の人間』が

 

あの人が死ぬと分かった瞬間

 

嫌だと思っただから

 

探しにいく咲夜に

 

あの人を連れて帰ってきて

 

お友達になりたいから

 

と頼んだ

 

そして連れて帰ってきた

 

よかったとも思った

 

それからフランは

 

自分から地下にこもった

 

なにも壊さないように

 

今、あの人がどんな状態か知らないけど

 

生きているといいな

 

もし、もしもこの能力がなかったら

 

お友達になって欲しいかった

 

私が、壊れる前に会いたかった

 

〜フランサイドアウト〜

 

 

 

 

・・・

 

 

 

「よう」

 

薄暗い所で

 

腐った目をした人間はそう言った

 

綺麗な羽の生えた少女は

 

びっくりした顔で

 

「なんで」

 

と言った

 

「なんでだろうな」

 

とそう答えた

 

ーーーーー

〜八幡サイド〜

 

 

 

 

 

今から俺がやろうとしている事は

 

無理かもしれない

 

いやそれ以前に

 

望まれてない事だ

 

彼女たちは今の状態でいいと考えている

 

この状態でいれば悪化はしないだろうと

 

だが俺はそれが気に食わない

 

気に食わないなんだそれ

 

誰だよそんなこと言うのは

 

神様か?そんな偉い奴になった覚えはないが

 

とにかくそれが嫌いだ

 

どんな結果になろうと

 

現状を打開したいならば

 

動くしかないのだ

 

誰かが、

 

彼女たちは彼女(フラン)

 

に寄り添いたいのだ

 

だけど

 

彼女は近づけさせないだろう

 

能力のせいで

 

『破壊する程度の能力』

 

その能力のせいで

 

大きな壁がある

 

だがその大きな壁が

 

なくなったら?、壁が小さかったら?

 

彼女たちは寄り添えあえるだろう

 

 

 

・・・

 

 

 

さてこんな事をしようと考えてる奴は

 

どんな奴だろう

 

正解は

 

ただの人間

 

自分が気に入らないから行動を起こしている

 

自己満足野郎だ

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

部屋の前、壊れた柵の手前で

 

八幡「よう」

 

そんな言葉に力なく

 

フラン「なんで」

 

と答えてきたから

 

八幡「なんでだろうな」

 

自分でも心底思う言葉を言った

 

八幡「まぁ、はっきり言って

   自分のためなんだわ」

 

フラン「自分の?」

 

八幡「そ、俺のため

   俺がこうしたいから、ここにいる」

 

フラン「なら、すぐ戻った方がいいよ

    なんでも壊しちゃうから、フラン」

 

そう言うとフランさんは俯いた

 

八幡「戻らないんだよなぁ

   お前に用があるからフランさん」

 

フラン「なんでさん?」

 

八幡「いや、だってこうやって

   話すの初めてだし親しくないし」

 

フラン「フランでいいよ」

 

八幡「いやっでも、」

 

フラン「フラン」

 

八幡「フランさ、」

 

フラン「フラン」

 

八幡「フラン」

 

フラン「うん、で何のようなの?」

 

八幡「あぁ、そうだな

   単刀直入に言わせてもらう

   フラン、お前、能力をどうにかしたいと

   思った事はあるか?」

 

その時のフランの少し反応したのを

 

俺は見逃さなかった

 

フラン「あるよ、言ったじゃん嫌だって」

 

八幡「言ってたな、でも何かしたか?」

 

フラン「してないよ、だって能力だもん」

 

八幡「能力だからって、何もしてないのか」

 

フラン「うん」

 

八幡「もしかしたら何とかできる

   かもしれない」

 

フランは一瞬こっちを見たが

 

すぐに俯き

 

フラン「できるわけない」

 

八幡「そうか、今日、夜な

   みんなで宴会をやるんだよ」

 

フラン「えん、かい?」

 

八幡「そうだ、みんなで集まって

   ご飯を食べる

   多分な、えーと門番にメイドにメイド長

   図書館の魔女と悪魔

   そしてお前の姉も来る」

 

フラン「それで」

 

興味なさげに反応するフランに

 

こう言ってやる

 

八幡「一緒に、みんなで

   ご飯を、食べないか?」

 

と一文字ずつはっきりと言う

 

フランはまた少し反応する

 

フラン「フランは、いい、行かない」

 

八幡「能力をどうにかできるかもしれないと

   言ってもか?」

 

今度はこっちを見て目を離さない

 

フラン「どうやって」

 

八幡「フランの昔の事を聞いた

   昔は物は壊れる事は少なかった、んだよな」

 

フラン「う、うん」

 

八幡「なら、そこまでできればいい」

 

フラン「無理だよ、今は、絶対壊れる」

 

八幡「なぜ決めつける、

   やった事ないんだろ?」

 

フラン「そ、そうだけど」

 

八幡「ほれ」

 

近づいて頭に右手を乗せる

 

するとフランは手を

 

払い除けようと手を出すが

 

途中で止める

 

八幡「何で止める」

 

フラン「壊しちゃうから」

 

八幡「じゃあ、こっちは?」

 

影で作った左手を乗せるが

 

払われた、そして壊れた

 

八幡「もし、今のが本当の手だったら」

 

フランはまた反応した

 

八幡「もしも、なんて考えたくないよな

   でも、お前が破壊する程度の能力

   の制御ができないを破壊しなきゃ

   いけねぇんだ」

 

フラン「制御できないを破壊?」

 

八幡「昔は、そこまで破壊しなかった

   でも今は、絶対破壊する

   昔はそこまで能力が強くなかった

   今は能力が強いから制御ができない

   なら制御できないを破壊して

   制御できるようにしないと

   だって絶対破壊するんだろ?」

 

フラン「?」

 

目の前でフランは首を傾げる

 

八幡「あーまぁ、要するに

   できないと思ってる事を

   破壊すればいいんだよ」

 

フラン「あーー、うん

    できる、かな?」

 

八幡「できるようにしないと

   宴会は参加できないなぁ」

 

フラン「宴会、みんなと、お姉様と

    一緒に、ご飯、

    できない、破壊

    できないを破壊」

 

とぶつぶつと言い始めた

 

集中している

 

そう俺が考えていたのは

 

こう言う事

 

集中して能力を逆手にとり

 

『破壊する程度の能力』ではなく

 

『制御できる破壊する程度の能力』

 

にする事、

 

人間、フランは人間じゃないけど

 

目の前で何かしら手にしたい物を

 

ぶら下げられれば誰だって努力する

 

無理だと思っていても

 

その道筋を書いてやればいいのだ

 

それがフランにとって

 

「制御できないを破壊する」

 

と言う心の持ちようなのだ

 

昔は、完全に破壊する事ができなかった

 

でもできるようになったなら

 

話は早い、簡単だろう

 

でも一番肝心なのは

 

それが本当に実際にできるかどうかだ

 

側から見ればこんなの自己暗示だ

 

できるかどうか、できなかったら

 

相当かっこ悪いな

 

どうしようか

 

深く考えすぎていたのか

 

声がする

 

その方向へ顔を向けると

 

フラン「ねえ!見て!!」

 

物を持っている

 

少し壊れているが

 

「今」壊れたように見えない物が

 

しっかり持っていた

 

フラン「持てたよ!ほら!ほら!」

 

そこら中に落ちている物を持って見るが

 

壊れない、ちゃんと持っている

 

恐る恐る右手を出して見る

 

フランは少しびっくりしながら

 

そーっと手を伸ばした

 

手が少しずつ近づいて、、

 

触れる、触る、触れる、手を握る

 

痛くない、破壊されない

 

フラン「フラン」

 

突然声がかかる、とっさに

 

八幡「えっ?」

 

フラン「私の名前は

フランドール・スカーレット」

 

フランは、そう言って微笑んだ

 

フラン「あなたの名前を教えてください」

 

八幡「俺は、比企谷八幡」

 

フラン「八幡!

  私とお友達になってください」




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