やはり俺「 」の幻想郷は間違っている   作:ハンド

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21話・1通の手紙・その1

〜◯◯◯サイド〜

 

 

 

 

私は今、とある教室の椅子に座っている

 

それはいつものことだった

 

でもいつもと違うことが

 

2つあったのだ

 

一つ目は、彼と彼女がいないのだ

 

その二人と私は一緒の部活を

 

しているのだから

 

放課後はこの『奉仕部』に

 

いつもいたのだが

 

彼は『とある件』の後

 

居なくなってしまったのだ

 

『この世から』

 

そう、死んでしまった

 

修学旅行から帰ってきた

 

次の日、彼はこの部活に来なかった

 

いや、それ以前にもう放課後には

 

死んでしまっていたのかもしれない

 

その報告を知ったのは

 

比企谷八幡が死んでしまった

 

2日後、なぜそんなに時間がかかったのか

 

小町さん曰く、

 

『お兄ちゃん、サイフ以外何も持たずに

 

出かけちゃってて、身元がわかるような

 

物を一切持ってなかったみたいなんですよね

 

何してるんでしょうかね

 

うちの兄は、あはは』

 

と言っていたが

 

笑えていなかった

 

そしてもう一人

 

由比ヶ浜さんは

 

その事を知って

 

膝から崩れ落ち、泣いていた

 

何時間も

 

『ヒッキー』と呼びながら

 

それから数日間、数週間

 

この部活に来ていないのだ

 

度々、学校で見かける事があるから

 

学校に来ていることはわかるが

 

顔を見ても元気がなく

 

葉山君のグループやいろんな人が

 

話しかけるが顔色は暗いままだ

 

なぜ部活に来ないのかと考えていると

 

葉山君のグループの人に遊びに誘われて

 

いるらしい事がわかった

 

彼らなりの優しさだろうか

 

どちらにしても

 

『比企谷君と由比ヶ浜さん』

 

が来ない1人だけの教室

 

とても

 

 

 

 

さみしく感じるわ

 

 

 

そしていつもと違う

 

もう一つの理由は

 

『待ち合わせをしている』という事

 

待ち合わせといっても

 

とある手紙が私の靴箱に入っていた

 

普通なら見て捨てるのだけれど

 

見た手紙の内容が私に衝撃を与えた

 

名前も書いていないし

 

内容は3行で終わっているけれど

 

その内容が

 

 

 

   彼の事を知りたければ

 

 

  放課後、あなた達が知っている

 

 

     あの教室に来い

 

 

                 」

 

 

彼とはいったい誰のことだろう

 

普通ならそう思うのだろう

 

でもなぜか私にはわかってしまった

 

彼の事、比企谷君の事だと

 

一瞬の疑いもなく

 

間違いさえないと

 

なんの迷いもなく

 

そうだ比企谷君の事だと

 

そうして放課後になった私は

 

冷静だった、ふと気づけば

 

わかる話だった

 

死んでしまった

 

彼の事など、今更どうでもいいと

 

そうなのだけれど

 

突然、ドアが開く音がした

 

その方向を見ると

 

 

 

〜雪ノ下サイドアウト〜

 

 

 

 

 

 

 

 

〜◯◯◯サイド〜

 

 

 

 

突然

 

私の愛犬を助けた人が死んでしまった

 

私の知り合いが死んでしまった

 

私のクラスメイトが死んでしまった

 

私の近寄ろうとした人が死んでしまった

 

私の『スキ』な人が死んでしまった

 

死んだと聞かされた時は

 

とてもとても悲しかった

 

涙がたくさんでた

 

授業中、『彼』のいる方を見た

 

けれどいない

 

お昼ご飯の時に『彼』のいそうな

 

場所に行っても

 

いない

 

放課後に部活に行こうと誘おうとしても

 

『彼』はいない

 

そんな日々が続いたある日

 

優美子達から遊びに毎日

 

誘われるようになった、けど

 

あまり楽しくなかった

 

まったく楽しくなかった

 

ごめんね、優美子まだ元気になれないや

 

そんなある日だった

 

下駄箱に手紙があった

 

中身を見てみると

 

 

   彼の事が知りたければ

 

  放課後に、彼と過ごした

 

    あの教室に来い

 

               」

 

そう書いてあった

 

私はわからなかった

 

彼とは、変な手紙だと思った

 

でも、彼で最初に考えたのが

 

『ヒッキー』だった

 

もしそうだったら

 

そう考えただけで嬉しくなった

 

楽しくなった

 

会えると思った

 

だから私は、『あの教室』を考えた

 

その答えは、すぐにでた

 

だから私は今その扉の前にいる

 

 

 

〜由比ヶ浜サイドアウト〜

 

 

 

 

 

 

 

 

〜◯◯サイド〜

 

 

 

 

彼が死んでしまった事は

 

すぐにいろんな人に

 

知れ渡った、けど

 

ほとんどの人物が

 

『誰?』

 

と言う

 

俺は少ししか関わっていなかったが

 

彼は凄い人物だと思う

 

俺のやり方とは全く違う方法を出し

 

それでほとんど成功しているのだ

 

少し羨ましいと思った

 

そんな彼が死んでしまった、だなんて

 

彼は自分の価値をちゃんとみるべきだった

 

周りには嫌われているとか言っていたが

 

俺から見れば彼に惹かれた

 

者達は少なからずいた

 

結衣や雪乃ちゃんもその人達だと

 

結衣は見るからに

 

元気がなくなってしまっている

 

だから俺と優美子で遊びに誘っていた

 

けれどやはり元気がない

 

どうすればいいのだろうか

 

そして雪乃ちゃんは

 

普通通りに振る舞っているみたいだが

 

些細なミスが多くなってきている

 

自分では気づいてないみたいだけど

 

やはりこっちも元気がない

 

たまに陽乃さんから連絡が来るが

 

『雪乃ちゃんが面白くなくて

 

  つまんなーい』

 

とそう言うのだ

 

なぜ彼は死んでしまったのだろうか

 

だがそんなある日のことだった

 

1通の手紙下駄箱に入っていた

 

その中を見てみると

 

 

   彼の事を知りたければ

 

  放課後に、彼の慣れ親しんだ

 

     場所に来い

 

                」

 

そう書いてあった

 

普通のラブレターと思ったけど

 

全然違うものだった

 

彼とはいったい誰だろう

 

慣れ親しんだ場所とは

 

人違いの手紙かと思った

 

いたずらだと思った

 

でも考えていくたび

 

彼の可能性が高い人物が思いついた

 

そう彼とは、ついこの間死んでしまった

 

ヒキタニの事だろうと

 

なら慣れ親しんだ場所は自ずと見えてくる

 

あの教室に

 

だから今、俺は階段を上がる

 

 

〜葉山サイドアウト〜




今回も夜中に書いていたので
おかしな点があれば教えてください
少し短かったですが
あと
前の話でブラックボールを作ってた時は
黒い手を使用しております
考えた私が左腕がない事を忘れる
なんて事はないでしょう
(少し忘れてた)
最後に
来週で俺ガイルが終わるううううぅ
嫌だ嫌だぁぁぁぁぁ

失礼しました
ではまた次回

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