アーネストとの試合から数日。ガラードワースの生活も自分で言うのは変だけど、ほぼ馴染んできたと思う。初めての学園生活だったから、最初は困った時もあったけど、アーネストさんやレティシアさん達が親切にしてくれたお陰でそんなに苦労はしなかった。
何より………
「ノエル、ここに行くにはどうすれば良いかな?」
「10号館の第12講義室ですね。でしたら、私が次に受ける授業の教室も近いので、一緒に行きましょう。シオン兄さん」
僕には専属のようにノエルが付いていた。入学したての頃にあまり困らなかったのは彼女の存在が一番大きいと思う。
実は僕が入学してきた翌日、ノエルが僕の部屋の前で制服姿で待っていたんだ。
どうやら、合格通知を貰った日からノエルも事前に受かった生徒として授業を受け、学生寮に生活するように言われていたんだって。
ノエルが僕の専属のサポートをしているのは僕とノエルの仲を知っているアーネストさんの計らいだとか。ガラードワースの授業のシステムは必修以外は好きな授業を選ぶ履修制だし、まだガラードワースの生活に不安な所があったからノエルの履修科目に合わせたんだ。それにより必修以外はほとんどノエルと行動している。
さて、次の授業を行う教室に向かう間にこの数日にあった出来事を話そうか。実はこの数日間に色々な出来事があったんだよね。
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まずは序列についてかな。結論から話すと、公式序列戦で序列6位になりました。
そして、ノエルも公式序列戦を行って、序列は7位。入学したてなのに大出世だよね。
理由はアーネストさんが僕達に公式序列戦の推薦をしてきたことかな。色々な特典等の話をされて、断る理由がなかったから引き受けてみたけど、まさかその数時間後に公式序列戦の挑戦が来るとは思っていなかったよ。しかも、序列6位と7位だ。
挑戦を受けて、戦った後に分かった事なんだけど、序列6位と序列7位の二人はもう少しで大学部を卒業して、この学園を去ることになるから、それまでに自分達の序列の後継者となるような生徒を探していたんだって。
そんな時に、生徒会長であるアーネストに相談したら、僕とノエルをその後継者に推薦したらしい。
何から何までアーネストさんの手のひらで転がされているような感じはするが、最終的に決めたのは彼らだったわけだし、肩の荷が下りたと喜んでいたから、アーネストさんには何も言わないでおこう。
もう一つは生徒会に入ったことかな。ガラードワースでは序列上位12名の
最初は自分はライブラリーの人間だから、EPが運営のガラードワースの最上位機関に所属するのはどうかと、アーネストさんに流石に固辞したんだけど、既にEPの人にも許可を頂いていたとか。
EPの人達もよく許可を出したよね。数年前まで同盟の『ど』の字も出ない関係だったのに。EPの最高責任者変わったんじゃない?
まぁ、そんな事は置いといて、EPも許可した以上、固辞する理由も無くなったから生徒会に入ることになりました。
生徒会に入って、最初にやったのは事務作業だった。星武祭の後始末や入学してくる生徒のデータ整理、やることは膨大だったけど、ライブラリーではカーリーさんの代わりに事務作業をやって来た経験があったから、生徒会の即戦力となった。事務作業に慣れていないノエルの手伝いもしたよね。
後は初日みたいにガラードワースの生徒に悪い意味で絡まれなくなったこと位だね。公式序列戦の時に改めて多くの生徒に見せた実力と生徒会に入った事が原因かな?普通に同級生とも仲良くなったし、後輩や先輩からも挨拶をされるようになった。
それをカーリーさんとアーネストさんに報告したら、それは良かったと言ってくれてたけど、二人から同じ忠告もされたんだよね。
『シオン君はこの数日でアスタリスクの新たな台風の目となってしまった。今もアスタリスクは君の話題で持ちきりだろう。だからこそ、他の学園の人達は君に興味を抱いている。くれぐれも外出する時は注意してね。特にあの
ライブラリー報告書
▼本宮シオンの煌式武装
・多様式型煌式武装『メルヒェン・イマジンズ』
ライブラリーが誇る技師と設計者が考案した本宮シオン専用の煌式武装。
多種多様な能力を扱うシオンのために想像すれば、武器もそれに合った形に変化するという特殊性を持つが、未だに銃や剣系統以外の姿を見せた事がない。
これでは煌式武装の持ち腐れだが『これはシオンが使う今の能力にあった形が銃や剣しか無いのか』それとも『シオンが戦いにくいから使わないのか』と製作者二人が白熱した議論を繰り返しているのはライブラリーの製作関係部署の人達しか知らない秘密である。