ゲゲゲの鬼太郎 クロスオーバー集   作:SAMUSAMU

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ようやく書けたので投稿します。

FGO系列第二弾。おっきーこと、刑部姫のクロスオーバーです。
今回の話で念のため程度に付けていた『R-15』のタグの必要性がようやく発揮される。一応、直接的な描写は控えているので『R-15』で大丈夫な筈です。

ところで、FGOユーザーの皆様は今回の2000千万ダウンロードの星5配布鯖に誰を選びましたか?
作者はあの時点で持っていなかった星5は以下の六名でした。
『ナポレオン』『ブラダマンテ』『エウロペ』
『アナスタシア』『刑部姫』『項羽』

……さて、誰を選んだでしょう?(刑部姫から目を逸らしながら……)



白鷺城の刑部姫 其の①

「——猫娘、好きだ」

「——え?」

 

 美しい夕陽が眺められる、どこかの建物の屋上。

 沈む太陽を背景に、鬼太郎が猫娘に愛を告白していた。

 彼の表情は真剣そのもの——そこに一切の躊躇も迷いもない。

 

「う、嘘よね、鬼太郎……だって!」

 

 その告白に猫娘は戸惑い、彼の言葉を鵜呑みにすることが出来ずにいる。

 

 だって、あの鬼太郎なのだ。

 色恋沙汰など興味も関心もなく、どこ吹く風と何十年もマイペースを貫いてきた。

 朴念仁でニブチンで、いつも側にいる猫娘の好意にすら気づいた様子もなく、常に彼女をヤキモキさせてきた。

 

 そんな、男として色々と鈍感な彼が、自分から愛の告白を申し出てくる。

 そんな現実離れした事実を、猫娘はすぐに受け入れることができない。

 

「……やっと気付いたんだ、自分の気持ちに」

 

 だが、これを現実と受け入れることのできない猫娘の迷いを払うかのように、鬼太郎はさらに想いの丈をぶつけていく。

 

「ずっと、君のことが好きだった……仲間としてじゃない。一人の女の子として、君を愛している」

「鬼太郎……あっ!」

 

 言葉だけで足りないのなら、直接その身に触れる。

 猫娘の華奢な体を、鬼太郎は慈しむように抱きしめる。

 

「長い間待たせて済まない。けど、もう離さない。君を……必ず幸せにしてみせる!」

「鬼太郎……鬼太郎!!」

 

 猫娘の瞳から涙が溢れ出す。

 何十年と想い続けてきた自身の恋が実ったのだ。彼女の喜びは——それはもう、言葉にできないほどのものだっただろう。

 

「好きだ、猫娘……君さえ良ければ——」

 

 返事に詰まっている彼女に、何度でも愛を囁くゲゲゲの鬼太郎。

 彼はポケットから小さな小箱を取り出し、パカッと猫娘の前で開いてみせる。

 

「ボクの……家族になってくれないか?」

「——!!」

 

 その箱に納められていたのは『結婚指輪』だった。

 清い交際も、結納もすっ飛ばし、何故かいきなり婚姻を申し出る鬼太郎に猫娘の顔をさらに真っ赤に染まる。

 

 嬉しさのあまり、とめどなく溢れ出す涙を何とか堰き止め、猫娘は輝くばかりの笑顔で彼の求婚に応える。

 

「はい! 私を……鬼太郎のお嫁さんにしてください!!」

「……ありがとう」

 

 猫娘の許しを得たことで、鬼太郎はそっと彼女の手に触れる。

 まるでお姫様の手を取る王子様のような優しい手つきで、猫娘の薬指にその指輪をはめさせる。

 

「……猫娘」

「……鬼太郎」

 

 ムードが最高潮に昂まり、両者は見つめ合う。

 どちらからともなく自然と顔を寄せ合い——二人の影が一つに重なる。

 

 

 そして二人は——幸せなキスをした。

 

 

 その後、さらに二人は暗い密室の中でズッコンバッコンと想いの丈をぶつけ合うことになるわけだが——

 

 

「——なっ……!」

 

 生憎と——現実の猫娘はそこまで読み進めることが出来ず。

 

「な、なななななななな……!」

 

 その場面が描写されるシーンを直前に。

 

「何なのよ! これはっ!?」」

 

 顔を真っ赤に悲鳴を上げながら——手にした薄い本を投げ飛ばしていた。

 

 

 

 

 時を巻き戻そう。

 

 そこにいたるきっかけは猫娘、彼女の何気ない呟きから始まった。

 

「……最近、妙な視線を感じるのよね」

 

 昼下がり。優雅なティータイムを友人と楽しんでいた猫娘。彼女は紅茶のカップを傾けながら、どこか憂鬱そうな顔色でそんなため息を溢していた。

 そのため息に対し、向かい側に座っていた猫娘の友達——おかっぱ頭の美少女・花子さんが咳き込む。

 

「けほっ! し、視線って……ど、どういうこと、猫ちゃん?」

 

 猫娘の言葉を聞くや、飲んでいた紅茶でむせ返る。彼女は学校の怪談でお馴染み『トイレの花子さん』。調布市のとある中学校の三階女子トイレに棲まう幽霊である。

 一応地縛霊の一種ではあるのだが、彼女は比較的自由に住処である学校から移動できる。数ヶ月前も、自身をストーカーしていた『二階男子トイレのヨースケくん』の魔の手から遠ざかるため、わざわざ地方の温泉へと逃げ出していた。

 そのヨースケを退治したと猫娘から連絡を貰い、花子は安心して学校へ戻ってきた。少し遅れたが今日はそのお礼にと、花子が猫娘をお茶に誘っていたのだ。

 

「そ、それって……もしかしてストーカー!? 猫ちゃんにも、あんな恐ろしい奴らの魔の手が!!」

 

 彼女は己の実体験から、好きでもない男につきまとわれる恐怖を知ってしまった。友達である猫娘も同じような目にあってるのかと、親身になって彼女の話に耳を傾ける。

 しかし、身を乗り出す花子さんとは正反対に、猫娘はどこか腑に落ちないといった様子で言葉を濁す。

 

「う~ん……そういうのとは、なんか違うのよね……」

 

 猫娘はそのモデルのようなスタイリッシュさもあってか、街中でナンパされることも多い。その中にはヨースケのようなタチの悪いストーカー男もいるにはいた。

 ところが今感じている視線はそういったものとは違うと、猫娘は詳しい内容を語っていく。

 

 

 彼女がその視線に気づき始めたのは、一ヶ月ほど前のことである。

 何気なくゲゲゲの森を歩いていた折、道先で何かしらの雑談をしている妖怪たちと出くわす。すると、彼らは猫娘の存在に気づくやギクッとした表情で固まり、すぐさま彼女から距離を置いて何やらヒソヒソ話を始めた。

 

『? 何、なんか用?』

『い、いや! べ、別に!』

『な、何でもないよ! は、ははは!!』

 

 勝気な猫娘は彼らに対して強気に問いただすも、妖怪たちは適当にはぐらかし、その場をそそくさと逃げ出していく。

 

『……?』

 

 その時は特に何も感じなかったが、異変はそれ以外に留まらない。

 

 例えば街中。たまたま見かけた知り合いの妖怪に声をかけたところ、何故か苦笑いをしながら遠巻きに離れていく。

 また妖怪アパートでも。猫娘が顔を出すや、そこの住人たちが渇いた笑みを浮かべながら一斉に自室へ戻っていく。

 最近では、一反木綿や砂かけババアなど、それなりに親しい相手からも何故か気まずそうに距離を開けられている。

 

『……何なのよ、どいつもこいつも』

 

 そう、自分に奇異な視線を向けてくるものの大半が妖怪であり、男女問わず猫娘を見るや、何やら恥ずかしそうに顔を背けるのである。

 

 

「鬼太郎やまなはいつも通りだし……まったく、意味分かんないわよ!」

 

 鬼太郎や目玉おやじ、犬山まななど。いつも通りに接してくれる面々もいるため、自分の顔に何かがついているというわけでもなさそうだ。その状況がさらに猫娘を困惑させている。

 

 いったい、他の妖怪たちの間で何があったのだろう?

 

「ねぇ、花子。あんたは何か心当たりない?」

 

 愚痴を溢した勢いのまま、猫娘は花子さんに何か心当たりはないかと尋ねる。

 もっとも、彼女とは久しぶりに顔を合わせたため、あまり良い回答は得られないだろうと思っていた。

 

 ところが——

 

「へ、へぇ~……そ、そうなんだ。な、なんか大変だね~……」

 

 花子さんは声を震わせ、僅かに頬を朱色に染めながら冷や汗をだらだらと流していた。

 明らかに動揺したその態度に、猫娘の目がギラリと細められる。

 

「花子……あんた、何か知ってんの?」

「へっ!? な、何のことかな~!?」

 

 そう指摘され、あからさまに狼狽する花子さん。その態度に猫娘は彼女が何か隠し事をしていると睨む。

 そういえば——

 

「そういえば、私は遠巻きに見てる連中の何人かが、妙に薄っぺらい本を手にしてたのよね……」

「っ!! あっ、そ、そうなんだ! へぇ~……」

 

 猫娘が思い出していたのは、自分を避けていたものの何人かが薄い本を手にしていたことだ。その本と猫娘を交互に見返しながら、妖怪たちは妙な視線を自分に向けていた。

 そして——

 

「ねぇ、花子。確か……アンタも何か読んでたわよね。私が来るまで妙に薄い本を……」

「ぎくっ!!」

 

 さらに思い出したのが、花子さんも似たような本を読んでいたことだ。

 待ち合わせの間、彼女は何かの本を一心不乱に読み進めていた。猫娘が来たところで慌ててその本をカバンの中に仕舞い込み、何事もなく笑顔を振りまいていたが。

 今思い出せば若干、その笑顔が引きつっていたような気もする。

 

「……何を読んでたのよ。ちょっと、見せてもらうわよ!!」

「あっ! やめ、やめて!?」

 

 猫娘は事の真偽を確かめるべく、花子さんのバックを引ったくりその中身をチェックする。罪悪感を覚えはしたが、花子さんの慌てた様子に何かを隠していることはほぼ確定である。

 いい加減、この何ともはっきりしない現状に終止符を打つべく、猫娘は彼女の読んでいた薄い本の正体を確かめる。

 

「まったく、何をこそこそと読んで————」

 

 だが、その本の表紙、タイトルを見た瞬間——猫娘の時間軸が停止する。

 

 

 本のタイトルは『ボクと猫娘、愛しき想いが今通じ合う』。

 表紙には——猫娘と思しき女性、そして鬼太郎と思われる少年が描かれ…………。

 

 

 

 二人は——まるで恋人のようにベッドの上で抱き合っていた。

 

 

 

「なっ——!?」

「あ!! ああ、こ、これは……その!」

 

 絶句する猫娘。花子が必死になって言い訳を取り繕うとするも、気の利いた言葉など出てくるわけもなく。

 猫娘は顔を真っ赤にしながらも、ほぼ反射的にその本の内容を確認していく。

 

 

 

×

 

 

 

「……な、なんなのよ……! いったいどういうことよ!!」

「ああ! そんな、乱暴に扱わないで!!」

 

 そして、猫娘は自分と鬼太郎の濃密なラブシーンに最後まで目を通すことができず、その薄い本を投げ飛ばす。猫娘が放り投げたその本を花子さんは慌ててキャッチし、大事そうに懐へと抱え込んだ。

 

「花子!! その本は何!? 説明して貰うわよ!!」

 

 何故花子の荷物からこのような本が出てくるのか。いや、そもそもその本は何なのかと、説明を求める猫娘。

 

「え、ええと……じ、実は……」

 

 猫娘の鋭い眼光に晒され、花子さんは観念したのか。

 やむを得ずその本——『同人誌』を入手した経緯に関して話していくこととなる。

 

 

 だがその前に——そもそも同人誌とは何なのか?

 

 

 同人誌とはその名称通り同人、すなわち『同好の士』によって製作された雑誌の略称である。

 古くは明治時代。文学や小説、俳句や短歌の同好の士が発表の場を求めて自費で刊行した同人雑誌から始まっている。商業誌などとは違い、作家たちが思い思いの作品を自由に発表する場として何かと重宝されてきた。 

 歴史上の著名人、文豪と呼ばれるようになる作家たちもそういった場で作品を発表し、後々になって有名になっていくというパターンも珍しくない。

 日本の文学界などの発展にも大いに貢献した、なくてはならない概念だっただろう。

 

 だが、近年はそういった元々の同人誌とは別の意味で界隈を賑わせている。

 漫画やライトノベル、ゲームやアニメといった娯楽作品。俗に『オタク文化』とも呼ばれる作品の刊行が圧倒的多数を占めるようになった。

 

 勿論、それも同人誌という意味では何も間違ってはいない。

 昔と違いネットの普及やコミケなどの大規模イベントの影響で需要も高まっており、多くの人たちが自身の作品を自由に発表する場を設けられ、活躍の場を広げている。

 その勢いは通常の商業誌すら上回りかねない規模で成長し、ひとつのビジネスとして形を成すようになってきた。

 

 しかし、市場規模の拡大と共に問題も浮き彫りになってくる。

 二次創作に関する著作権の問題や、実在の人物をモデルにする『実在創作』と呼ばれるジャンルの開拓。

 今回猫娘が被害にあった案件こそ、まさにこれである。自分の知らないところで勝手に自分がモデルにされ、鬼太郎とあんな事やこんな事をさせられている。

 当然、人間社会の法的にもアウトであり、本人が訴えれば間違いなく勝訴できる案件である。だが——

 

「何で、何で私と鬼太郎がこんな……こんな事になってんのよ!!」

 

 そもそもな話、何故自分と鬼太郎がモデルにされた同人誌が存在するのか、猫娘にはそれが疑問だった。

 

「花子!! どこで手に入れたか知らないけど、何でアンタもこんな本を大事に抱え込んでんのよ!!」

 

 さらに言えば、どうして花子さんの持ち物からこんなものが出てくるのか。その本を大切そうに持ち歩いているのかが分からない。恥ずかしさに赤面しながら叫ぶ猫娘。すると、その疑問に花子さんは何の気もなく答える。

 

「だって、気になってたんだもん。猫ちゃんと鬼太郎さんの、恋の行く末が……」

「はぁっ!?」

「だって猫ちゃん——鬼太郎さんのこと好きなんでしょ?」

「——!!」

 

 友人である花子さんから自分が隠し通してきた筈の気持ち——自分が鬼太郎のことを好いているという想いを指摘され、動揺が表に出てしまう猫娘。

 

「は、はぁっ? い、意味分かんないし!! 何で私が鬼太郎なんかのこと!!」

 

 自分の気持ちに素直になれない猫娘は咄嗟にそのように言い返し、自身の恋心を否定する。

 だが、それは花子さんも予想の範囲内だったのか。

 

「ああ、大丈夫だよ、猫ちゃん」

 

 猫娘の言い訳に、特に何でもないことのように告げる。

 

「猫ちゃんが鬼太郎さんのこと好きだってこと——もう大体の人は知ってることだから」

 

 もっとも、その言葉は猫娘からして見ればかなり衝撃的だったのか。

 

 

「…………………………はぁ!!?」

 

 

 猫娘は暫くフリーズした後、あまりの恥ずかしさからその後数十分間。まともに会話することもできない状態が続く。

 

 

 

 

 

 そう、猫娘が鬼太郎に淡い恋心を抱いていることは、両者を知る妖怪たちの大半が知っている事実である。

 

 気づいていないのは当の本人である鬼太郎や父親の目玉おやじ、あとはその手の話題に鈍い一部の者たちくらいだろう。

 ゲゲゲの森の仲間たちや、妖怪アパートの住人、花子さんのように猫娘と親しい友人たちにも全て、彼女が隠しているつもりの気持ちなどお見通しである。

 それは別に特別なことでも何でもない。猫娘の鬼太郎への態度、彼に向ける視線などを見れば自然と察することができる。

 

 しかし、そこで「猫娘は鬼太郎のことが好きなんだ!」と、本人たちに指摘するほど彼らも野暮ではない。

 

 猫娘の気持ちを理解した上で、何も言わずに黙っている。

 いつか、鬼太郎が猫娘の気持ちに気づくのか? あるいは、猫娘の方から鬼太郎への想いを切り出すのか?

 彼らの行く末がどのような形で収まるのか、温かい目で見守るのが暗黙の了解となっていた。(予断だが、その行く末を賭け事の対象としている妖怪たちまでおり、結構な額の賭け金が貯まってたりする)

 

 そんな中、どこからともなく出版されたこの同人誌——通称『キタネコ本』は彼らに激震を走らせた。

 

 鬼太郎と猫娘の恋が成就するまでの過程、あるいは成就したその先を描いた数々のシュチュエーション。中々進展しない二人の仲にヤキモキしていた面子にとっては、まさに目から鱗の発想だった。

 

 そうだ、現実での二人の仲が進展しないのであれば、自分たちの脳内で補完すればいいのだと。

 この同人誌が、大事なことを教えてくれた。

 

 このキタネコ本。定期的に新刊が刊行され、その度に妖怪たちの間で爆売れしている。描かれるシュチュエーションもその都度違うため、常に新鮮な気分で楽しむことができる。

 シリアスなバトルものから甘々な恋愛もの。何故か学生服を着たパロネタや、時代設定の変更まで何でもあり。

 そして、明らかに成人向けなシーンから、子供まで出来ちゃったりしている。

 まさに自由な創作活動、同人誌だからこそ出来ることの全てを表現していると言っても過言ではない。

 

「——冗談じゃないわよ!! こんなこと、今すぐ辞めさせるわよ!!」

 

 しかし、それをネタにされる本人としては決して見過ごせるような事態ではない。自分の想いが既に周知の事実だという割とショックな出来事から何とか立ち直り、猫娘はこの本の出所を花子さんに問い詰める。

 

「う~ん……元を辿るのはちょっと難しいかもね」

 

 だがこれらの同人誌を購読している花子さんにも、大元の販売元は分からないという。

 基本的にこれらの品は妖怪が目を通すようなネットショップで販売されており、花子さんもその伝手を借りて入手しているとのこと。

 一体誰がこんなものを描いて、販売しているのか誰も知らないのだ。

 

「いったいどこのどいつよ! このおっきーって!?」

 

 唯一の手掛かりは表紙に記載されている『おっきー』という作者名。身元がバレないようにするためのペンネームだろう。それだけではどこの誰と人物を特定することはできない。

 

「もう~! どうしたらいいっていうのよ!?」

 

 このまま自分と鬼太郎の薄い本が世間に広まっていくのを指を咥えて見ていることしかできないのかと、猫娘はどうにもできない事実に悔しそうに歯噛みする。

 

「………ん?」

 

 だがふと、猫娘の視界に作者名とは別の情報が目に留まる。

 それはデカデカと書かれている作者名のすぐ下。小さな文字だが、確かにこのように記載されていた。

 

 

『企画・発行——ビビビサークル』

 

 

 もう、それだけで誰が裏で糸を引いているか一目瞭然である。

 

 

「…………ねずみ男ぉおおおおおおおおおおお!!」

 

 

 猫娘は憤怒の絶叫を上げ、急ぎその男をとっちめるために駆け出していた。

 

 

 

×

 

 

 

「——痛ってぇな!! いきなり何しやがる!?」

「フシュウウウウ……」

 

 ねずみ男が住処であるボロアパートでゴロゴロしていると、突然猫娘が窓ガラスをぶち破り襲い掛かってきた。

 相当お怒りなのだろう、まともな言語を発することなく唸り声を上げながら、一匹の獣として容赦なくねずみ男をしばき倒す。

 ようやく、彼女の怒りが一旦収まりかけたところで、ねずみ男は猫娘に抗議する。いったい自分が何をしたのかと、まるで身に覚えがないとばかりに。

 

「しらばっくれてんじゃないわよ! アンタの仕業でしょ、これは!?」

 

 猫娘はねずみ男に花子さんから没収した薄い本を突きつけて問い詰める。ビビビサークル何てふざけたサークル名、彼以外の誰が用いるのだと。

 自分と鬼太郎の同人誌を売り捌いているのが間違いなくねずみ男だと、確信のもとに彼を糾弾する。

 

「いったいどういうつもりよ! こんなもの描いて売り捌くなんて! 新手の嫌がらせ!?」

「……ああ、なんだ。見つかっちまったの……はぁ~」

 

 だが、己の悪事が暴かれて慌てふためくかと思いきや、ねずみ男は意外と冷静であった。

 その言葉からこの同人誌の販売元がねずみ男であることは確かのようだ。しかし、彼に悪事を働いたという自覚はなく、どこか疲れた様子で重苦しい溜息を吐いている。

 

「な、何よその反応! アンタがわたしと鬼太郎の……こんな、ふ、ふ、ふしだらな漫画描いてるんでしょうが!!」

 

 その反応に納得がいかず、猫娘がさらにねずみ男を問い詰める。ところがそれに負けじと、ねずみ男も猫娘に言い返していた。

 

「うるせぇ!! 俺だってこんなもん、売りたくて売ってるわけじゃねぇんだ!! 何が悲しくて鬼太郎とお前がイチャイチャしているような本を売らなきゃなんねぇんだよ……」

 

 ねずみ男と猫娘は犬猿の仲だ。そんな彼がフィクションとはいえ、どうして彼女の恋路が上手くいくような話を売らなければならないのかと、かなり不満な調子で吐き捨てる。

 

「? どういうことよ。この漫画はアンタが描いたんじゃないの?」

 

 どうにも要領の得ない言い分に、猫娘は疑問を投げ掛ける。それに対し、ねずみ男は喧嘩腰に答えた。

 

「はっ! 誰がそんな気色の悪いもん描くかよ! 俺がそんな小綺麗な絵を描けるわけねぇだろ!!」

「言われてみればそうね……」

 

 どうやら、この漫画の作者はねずみ男ではないようだ。

 確かに猫娘の知る限り、彼にこのような漫画を描くスキルはない。話の内容に色々と突っ込みたいところはあるが、中身の絵自体は綺麗に描けている。

 何せ漫画など普段はあまりよく読まない猫娘の目から見ても、そこに登場する登場人物が鬼太郎と猫娘であることを一発で分からせるほど、よく特徴を捉えているのだ。

 相当な画力、それこそプロの漫画家と見まごうほどの出来栄えである。

 

「まったく……何だってそんな本が売れるのかねぇ。毎回売れ行きがいいから俺としては文句はねぇが……はぁ~」

 

 販売元であるねずみ男も、何故鬼太郎と猫娘の同人誌が売れるのかよく分かっていない様子だった。売り上げが好調で彼にしては懐があったかいようだが、どうにも素直に喜び切れない複雑な思いが、そのため息からこぼれ落ちている。

 

「けど……刑部のやつが『今はキタネコ本しか描きたくない!!』……何て言いやがるもんだからな。俺としちゃ、それを売るしかねぇんだよ。はぁ~……」

「……おさかべ? そいつがこの本を描いてんの? いったい、どこのどいつよ!?」

 

 ねずみ男が愚痴を繰り返す中、ようやく彼の口からその本の作者——『おっきー』と思しき者の名が上がる。

 おっきー。本名は刑部というのか。その人物の詳しい素性を猫娘は問い詰めた。

 

「そうだな。ここいらでこの商売も引き時かね……」

 

 観念したのかと、それとも売りたくも無いものを売っていて疲れたのか。

 ねずみ男にしては珍しく、素直にその本の作者である『おっきー』なるものの正体を白状する。

 

「そいつの名は——刑部姫。姫路城の天守閣に隠れ棲んでる……ひきこもりの妖怪だよ」

 

 

 

×

 

 

 

 姫路城は兵庫県姫路市にそびえ立つ日本を代表する城の一つである。

 

 その始まりは1333年。赤松則村という人物が姫路の地に築いた砦が始まりとされているが、今の姿に落ち着いたのはさらにその数百年後。

 関ヶ原の合戦の後に城主となった池田輝政により1609年に城の大改築が行われ、今のように城壁や屋根が真っ白に染められた。

 その美しさから別名・白鷺城(シラサギジョウ・ハクロジョウ)とも呼ばれ、その後四百年間。修復を重ねながらも、現代にその美しい姿を保ったまま現存している。

 その美的完成度、歴史的価値から国宝・重要文化財。果てはユネスコ世界遺産にすら認定されるほどの超貴重建造物である。

 

「……ほんとにこんな大それた場所に、こんなふざけた本を描いたやつが住んでるわけ?」

 

 ねずみ男の言い分をとりあえず信じ、姫路城の正門へとやってきた猫娘がその城を見上げながら仁王立ちしている。

 カラスに乗って急いでここまで来たが、それなりに時間を食ってしまい現時刻は夕暮れ時。あと一時間もすれば閉城時間になるため、観光客もまばらで人気もかなり少なめである。

 

「ああ、ここが奴の住処だ。ここで……あいつがその同人誌を描いて、俺が売るって手筈になってた」

 

 猫娘が本当にこんな歴史的建造物で同人誌が作られているのかと怪しむも、ねずみ男は疲れた様子でここで間違いないと頷く。

 

「ひきこもりの人見知りだからな。基本的にこの城から出てくることはねぇ。まっ、例外もなくはないが……」

 

 商売相手として刑部姫と接してきたねずみ男。たびたび出来上がった原稿を受け取りにここを訪れるのか、慣れた様子で姫路城の敷地内へと足を踏み入れていく。

 

「こっちだ。とっとと用件を済ませちま——」

「——あれ? ねずみ男?」

 

 だが、ねずみ男と猫娘が城門を潜るや、思いがけない人物と出会すこととなる。

 

「猫娘も一緒か……奇遇じゃないか」

「き、鬼太郎!?」

 

 何と、姫路城の敷地内に既に先客としてゲゲゲの鬼太郎がいたのである。

 同人誌のことが知られたくなかった猫娘は当然、鬼太郎には内緒でこの案件を処理しにここまでやってきた。なのに彼は自分たちより先にこの地に訪れている。

 

「なんじゃ? ひょっとして、お主らも刑部姫に用があるのか?」

 

 鬼太郎の頭からひょっこり顔を出す目玉おやじが猫娘たちに用件を尋ねる。

 どうやら彼らも自分たち同様、刑部姫に用があるようだ。そしてタイミング的に考えて、例の同人誌のことで文句を言いにきた可能性がかなり高い。

 

 ——そ、そんな!! き、鬼太郎に……アレを見られたなんて! ど、どうすれば!?

 

 もしも鬼太郎があの同人誌——自分と彼があんな風にイチャコラしている場面など見られたら日には。いかに漫画とはいえ、猫娘は恥ずかしさのあまり二度と彼の顔を見ることができなくなってしまうかもしれない。

 ある意味で鬼太郎が石にされたとか、牛鬼になってしまった以上に絶望的状況に身をよじる猫娘。しかし、慌てふためく猫娘とは裏腹に、鬼太郎は実に冷静な態度で自身がここに訪れた用件を伝える。

 

「最近、妖怪ポストにこの城絡みの相談事が多くなってるんだ。何でも、怪奇現象が頻発してるとか……」

 

 鬼太郎が言うにはここ最近、この姫路城にて不可思議な現象が起きているとの手紙が数多く寄せられているらしい。一つ一つが小さな問題ではあるらしいのだが、中には『巨大な化物』を敷地内で見かけたという報告も上がっている。

 鬼太郎と目玉おやじは事の真偽を確かめるべく、この地に棲まうとされる刑部姫に会いに来たのだ。彼女なら、その怪奇現象について何か知っているのではないかと期待して。

 

「そ、そうなんだ……ほっ」

 

 どうやら、鬼太郎は刑部姫が描いている同人誌については知らないらしい。そっちの件については一切触れてこなかった。

 猫娘はそのことに安堵し、手にしていた同人誌を後ろ手に隠す。

 

 彼にだけは絶対に知られるわけにはいかないと気持ちを引き締め、改めて刑部姫の居城・姫路城——その天守閣へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

「刑部姫……確か、城や建物を住処とする城化物という妖怪の一種じゃったのかのう」

 

 姫路城を階段で登っていく道すがら、目玉おやじは目的である人物——刑部姫について語っていく。

 刑部姫は元々、姫路城のある姫山にいた『刑部大神』として祀られていた神、あるいは鬼神とされている。彼女は自身の土地に城が建てられたことにより、いつしかその城に棲みつくようになった。

 彼女のように城や建物に棲みつく妖怪は俗に『城化物』と呼称されているが、その正体は数百年と生きた狐の妖狐である。

 

「奴は一年に一度、城を治めていた人間の城主に自分のところに挨拶に来させていたと聞く。じゃが時代が進み、城主という存在そのものが必要なくなってしまった」

 

 姫路城は少し特殊な城で、時代ごとに城を治める城主がコロコロと変わる。

 歴代の城主の中にはかの有名な戦国武将・豊臣秀吉もいたとされ、刑部姫はそういった城主たちに対し「自分こそがこの姫路城の真の主である」と、自分に敬意を払わせ、一年に一回の挨拶を欠かさず行うよう言いつけていたという。

 だが時代が進み、城を治めるものもいなくなり、姫路城は国によって維持・管理されるようになった。

 その影響か人々はすっかり彼女の存在を忘れ、姫路城の美しさにばかり目がいくようになっていった。

 

「ここ数十年はとんと話を聞かなくなった。てっきりどこぞへと姿を消したかと思っていたが……まだこの城に棲んでいたようじゃな」

 

 そんなこともあり、目玉おやじはひょっとしたら刑部姫がもうこの地にはいない可能性を考えていた。だが、自分たちと同じように猫娘たちが刑部姫に会いに来たと聞き、彼女の健在ぶりを知ることになったのだ。

 

「へぇ~、そんな大層な妖怪だったとはね。今の姿からじゃ想像できねぇな……」

 

 刑部姫の半生を知り、ねずみ男が何とも複雑そうな呟きを溢している。

 この中で唯一、刑部姫と面識のある彼は今現在案内役を買って出ている。ねずみ男を先頭に一行は刑部姫が棲んでいるとされる天守閣までの道を進んでいく。

 

「——ほらよ、着いたぜ!」

 

 そうして、鬼太郎たちは姫路城の天守閣・最上階の一方手前までやってきた。

 最後の一階、目の前の階段を登れば最上階である大天守・刑部姫を祀る『刑部神社』へと辿り着ける。ねずみ男の話によると、刑部姫はその最上階のフロアを丸々改築し、今もこの地に居座っているらしい。

 人間たちには自分の居住フロアに入れないよう結界を張っているらしいが、妖怪である鬼太郎たちなら何も問題なく入れるとのこと。

 

「よし! では早速、会いに行くとするかのう」

「はい、父さん」

 

 鬼太郎たちは依頼解決のため、すぐにでも刑部姫に面会しようと階段に足を掛けた。

 

「ああー! ちょっと待って、鬼太郎!!」

 

 だがそんな鬼太郎の歩みを止め、猫娘が懇願するように彼に願い出る。

 

「悪いんだけど、先に私の用件から片付けさせてもらえないかしら!?」

 

 猫娘の用件、例の同人誌に関して。彼女としてはさっさとその問題を片付けて安心しておきたいという気持ちがあった。鬼太郎と刑部姫との会話の際にも、そちらの話題が上らないようにするためにもそれが不可欠。

 故に鬼太郎の用事の前に、刑部姫に釘を刺しておく必要があった。

 

「別に構わないが……そういえば、猫娘たちも刑部姫に用があったんだったな。どんな用事なんだ?」

 

 鬼太郎は特に不快感を示すことなく猫娘の提案を受け入れるが、当然の流れとして彼女たちの用事とやらを聞いてくる。

 

「べ、別に鬼太郎には関係ないことだから気にしないで! ほら行くわよ、ねずみ男!! 鬼太郎はここで待っててね!」

「痛っ! 髭を引っ張るんじゃねぇ! 痛い、痛いって!!」

「……?」

 

 勿論、その質問に答えることができず、猫娘は逃げるように階段を登っていく。

 髭を引っ張られて連れ去られていくねずみ男と彼女を見送りながら、鬼太郎は終始首を傾げていた。

 

 

 

×

 

 

「いいわね、ねずみ男? 鬼太郎には、絶対にあの本のこと知られんじゃないわよ!?」

「分かった! 分かったから、髭から手を離せよ! おお、いってぇな……」

 

 階段を登りながら、ヒソヒソと鬼太郎には聞こえない声で内緒話をする猫娘とねずみ男。鬼太郎に同人誌のことを知られたくない猫娘は、かなり必死な形相でねずみ男を脅しつける。

 彼女の本気の度合いを理解し、迂闊なことを漏らせば何をされるか分かったものではないと、今回ばかりは素直に従うねずみ男。

 そうして、細心の注意を払いながらいざ、二人は刑部姫の居住空間へと足を踏み入れる。

 

「おう、居るか刑部姫? 俺だ、ねずみ男だ」

「まったく……どんなふざけた奴よ。こんな本を嬉々として描いてる馬鹿は! 文句言ってやるんだ……から…………何これ?」

 

 開口一番、勝手に自分と鬼太郎を漫画のネタにした失礼な相手に怒鳴り込んでやろうと意気込む猫娘だったのだが——

 彼女は刑部姫の居住空間。そのプライベートスペースのあまりの混沌ぶりに暫し言葉を失ってしまう。

 

 

 猫娘たちが居る場所は天下の姫路城。日本が誇る城郭建築の最高峰、日本の美の象徴とされる世界遺産の筈だ。

 当然外観だけではなく、内部もその評価に相応しい、神聖なものでなくてはならない。

 

 だが、天守閣の最上階内部はその評価に相応しくない。

 身も蓋もない言い方をすると、俗世に染まりまくった実に『オタク然』とした様相に彩られていた。

 

 まず目に止まったのは四角い社——『刑部神社の八天堂』である。これは昔からここにあったもので、相当の年季が感じられる、実に歴史情緒あふれる社であるが…………もう、なんか『それ以外』がとにかく酷い。

 

 壁には美男子たちの煌びやかなポスターが貼られ、そのすぐ下の棚に精巧なフィギュアの数々がずらりと並んでいる。

 また壁際の本棚の中には漫画本がびっしり、収まりきれない数の本が床にジェンガのように積み重ねられている。

 天井にはいくつかの垂れ幕がぶら下がっており、その中の一つが「ひきこもりは蜜の味」と恥ずかしげもなく堂々と宣言している。

 他にもクッションやら抱き枕やら、ゲームに、ラノベ、床には食べかけのピザ……。

 

「…………何なの?」

 

 再度確認するように茫然と呟く猫娘の視線が、自然とその部屋の主の元へと注がれる。

 それは部屋の中央。何故かコタツがあり、その上にセットされたパソコンのモニター三つを眼鏡を掛けたフードの女性が鬼気迫る表情で睨みつけている。

 

「……ここで必要な描写は……いや、猫娘の気持ちを考えればまだ早いかも。……でも、彼女はずっと鬼太郎のことを待ち焦がれてたのよね……これくらい羽目を外させても………いや、やっぱり駄目よ! 駄目駄目!!」

「…………………」

 

 正直言って近づきたくない。

 そんなオーラをひしひしと感じさせるその女性を前に、猫娘は怒りさえ忘れ直立不動で固まっている。

 

「おい、刑部姫! 俺だ、ねずみ男だ! いい加減戻ってこい!」

 

 ねずみ男は既にそんな彼女に慣れているのか。さっさと用件を伝えて面倒ごとを終わらせようと、無遠慮に声を掛ける。

 

「…………ううん、でもだからこそ——ん? って、ねずっち?」

 

 そこでようやく我に返ったのか、女性がねずみ男の存在に気づき振り返る。

 

「どうしたのよ? 締め切りにはまだ早いわよ! まだ全然原稿も………………」

「…………」

 

 振り返った眼鏡の彼女は、そこで立ち尽くしていた猫娘と目と目が重なる。

 静かに見つめ合う両者。だが次の瞬間にも——

 

「ひゃあぁぁぁぁっ!? あわわ……ど、どうして? 何で猫娘ちゃんがこんなところに……はっ!?」

 

 相手が猫娘と理解するや、唐突に取り乱す。そして、その視線を彼女の手元——猫娘が刑部姫を糾弾するために持ち込んだ同人誌に向ける。

 それで全てを悟ったのだろう。彼女は見ている方が心配になるほどの狼狽ぶりで慌てふためく。

 

「ちょっと! ダメじゃない、ねずっち!! よりにもよって『生モノ』を本人に見せるなんて!! 同人界最大の禁忌なのよ!?」

「いや、知らねぇし。だったら最初から描くんじゃねぇよ」

 

 彼女の言い分に呆れ返るねずみ男。彼にはその辺のルールやタブーの問題がよく分からないがそもそもな話、本人の許可もなく勝手にモデルにしている時点でマナーも何もあったもんじゃない。

 

「あわわ……は、初めまして。ね、猫娘さん……」

 

 とりあえず背筋を正し、なんとか取り繕って挨拶をする眼鏡の女性。

 しかし、何もかもが遅い。刑部姫の描いた同人誌を手に、念のため猫娘はねずみ男に確認をとる。

 

「こいつがそうなのよね、ねずみ男?」

 

 その疑問に対する彼の返答は明確だった。

 

「ああそうさ。こいつがこの同人誌を描いた張本人だ」

 

 

 

「この漫画の作者『おっきー』こと、刑部姫。この姫路城の——自称『真の主』さ……」

 

 

 




登場人物紹介
 刑部姫
  今回の主役。一応、鬼太郎の五期に刑部姫というキャラは登場したらしいですが、あくまでFGO基準のキャラクターです。
  城化物という特性から、引きこもりという属性が付いたのでしょうが、まさかここまでの人気キャラになるとは……。
  名前に関してですが『長壁姫』という呼び方もあるそうですが、とりあえず今作では『刑部姫』で統一します。
  
次回は、彼女がキタネコ本を描くことになったきっかけからスタート。
長くても三話構成で終わらせるつもりですので、よろしくお願いします。
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