久しぶりに対魔忍RPGで十連ガチャを引くと、確変が起こって黄色のファイルが虹色のファイルに進化。その虹色のファイルから氷神きららが紹介されました。
その勢いで書いてみました。
「銀華っ!」
アンリードがジェットリボルバーの引き金を引いた瞬間、俺は銀華の身体を抱き寄せて庇おうとした。もちろんこんなことをしても、ジェットリボルバーの弾丸は俺の身体ごと銀華を貫くのだろうが、思わず身体が動いたのだ。
「………?」
しかし、いつまで経っても弾丸に身体が貫かれる様子がなく、俺が瞑っていた目を開いて辺りを見回すと、俺と銀華はいつの間にか正体不明の球体の中にいた。その球体は半透明で、前を見てみると鋼鉄製の人形の背中があり、俺はその背中に見覚えがあった。
「お、お前は、俺の……!?」
「オ久シブリデスナ。頼人殿」
そう、今俺達の前にいるのは、俺の右眼が邪眼になった時に現れた八つ目のロボットだった。
八つ目のロボットは、四本の脚がついた巨大な鉄球と背中が繋がった格好をしていて、どうやら俺と銀華はその鉄球の中にいるらしい。更によく見ればジェットリボルバーの弾丸は、八つ目のロボットの左手の人差し指と親指でつままれており、撃った本人であるアンリードは驚愕の表情を浮かべていた。
「俺達を助けてくれたのか……? でも、それだったらどうして今まで出てこなかった?」
右眼が邪眼になった時、八つ目のロボットはまずライトイーター、左眼の邪眼を使いこなすように俺に言った。だからそれまでは出てくることはないと思っていたのに……。
「イエ、呼バレマセンデシタカラ」
「呼んだら来たんかいっ!?」
こちらを振り返って言う八つ目のロボットの言葉に、俺は思わずつっこんだ。
いや、呼ばれなかったからって何!? それって呼んだら出てきたってこと? じゃあ、あの時のアドバイスは何なんだよ? 左眼の邪眼を使いこなすのがお前を呼び出す条件じゃなかったのか?
「だったらそれを先に言えよ! こっちはお前に色々と聞きたいことがあったんだぞ!」
「聞カレマセンデシタシ。流石ニ今回ノヨウナ危機ニハ駆ケツケマスガ、頼人殿ハ安全策バカリデ今マデ危機ナドアリマセンデシタカラ」
俺の言葉に表情は分からないけど当然のように答える八つ目のロボットだけど何だよそれっ!? コイツ、こんな奴だったの?
「安全策をとって何が悪い? 対魔忍の任務は暗殺から偵察まで、どれも危険なものばかりなんだぞ。充分に準備を整えて、安全かつ確実にやるのは当然だろうが?」
何故か責められた気がした俺が思わず言うと、それを聞いて八つ目のロボットが僅かに首を傾げる。
「……頼人殿ノオ言葉ハ正ニ正論。シカシ、対魔忍カラソノヨウナ言葉ガ出ルノハ、十連がちゃデ十回連続虹色ノふぁいるガ出ルクライノ確率デスナ」
何でお前がガチャ知っているんだよ? お前、本当に俺の邪眼が作り出した忍法なのか? ……あと、その意見は止めろ。悲しい現実を突きつけられて落ち込みそうだ。
「……サテ、無駄話ハコレクライニシテ、彼女ヲナントカシマショウカ」
「っ!?」
八つ目のロボットはそう言って顔をアンリードに向け、それに対して彼女は再びジェットリボルバーを撃とうとしたのだが……。
「……!」
「「…………………………え?」」
次の瞬間、八つ目のロボットは背中の鉄球の中にいる俺と銀華ごとアンリードの近くまで接近して、目にも止まらぬ攻撃で彼女を気絶させていた。しかし俺と銀華は八つ目のロボットがいつアンリードを攻撃したどころか、移動したことさえも分からなかった。
いや、本当に何したの、コイツ?
俺が疑問に思っていると八つ目のロボットはこちらを振り返って話しかけてきた。
「頼人殿。初メテ会ッタ時、拙者ノ能力ヲ聞イタノヲ覚エテオリマスカ?」
もちろん覚えている。能力を聞いた時にこの八つ目のロボットは質問に答えず「能力者バトル漫画で最強の能力、あるいは反則技」とよく分からないヒントを出していた。
その時のことを思い出していると、八つ目のロボットは自分の能力について説明してきた。
「拙者ハ頼人殿、ソシテ周囲ノ対魔粒子ヲ吸収シテ雷ノ如キ超スピードヲ発揮シマス。更ニ今ノヨウニ頼人殿ヲその鉄球ノ中ニ入レテ守ルコトモデキマス。ツマリ『相手ノ能力ヲ封ジツツ、時ガ止マッタカノヨウナ超すぴーどで動キ、本体ヘノ攻撃ヲ防グ』。ソレガ拙者ノ能力デス」
「そんなの分かるわけないだろうが!」
ある意味ヒント通りなのだが、予想していなかった八つ目のロボットの能力に叫んだ俺は悪くないと思う。