問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~招かれた幻想~ 作:幻想の住人
最近何かと忙しいので暇があるときに投稿していこうと思います。
それでは、どうぞ。
※2014年2月1日 少し訂正しました
※2014年2月8日 またまた訂正しました。すっげえ読みにくかったorz
「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだ。この状況だと、招待状書かれてた箱庭とかいうものの説明をする奴が出てくるもんじゃねえか?」
「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの」
「確かにな。折角こんなトコまで来てやったっていうのに」
「.........。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」
(全くです)
黒ウサギはこっそりツッコミを入れた。
もっとパニックになってくれれば飛び出しやすいのだが、あまりにも場が落ち着いているので出るに出られないのだ。
(まあ、悩んでいても仕方がないデス。これ以上不満が噴出する前にお腹を括りますか)
そう考えて出ていこうとする黒ウサギ。だが、
「まあ、これ以上待つのも面倒だからな...出でこいよ、そこにいる奴」
遥斗が放った一言でカチンと固まってしまった。
「あら、貴方も気づいてたの?」
「ああ、気配でモロバレだ」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
「.........へえ、面白いなお前ら」
焦る黒ウサギ。理由は簡単、彼らの目が笑ってないのだ。それはもう視線で相手を殺せそうなほどにこちらを見ている。
とりあえずは茂みから出たほうがいいだろう。そう思って茂みから出てきた。
「や、やだなあ皆様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギはしんじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いてくれたら嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「嫌だ。そしてウサギはそんなにヤワじゃない」
「あっは、取りつくシマもないですね♪...って、最後の方!何でそんなことを知っているのですか!」
「何でって...実験したから?」
「何やってんでございますか貴方様は!」
バンザーイ、と降参のポーズをとったかと思えば、いきなりツッコミを入れてくる黒ウサギ。
ツッコミに気がいっている黒ウサギは背後から近寄ってくる春日部に気づかず、
「えい」
「フギャ!」
春日部にウサ耳を思いっきり引っ張られた。
「ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「へえ? このウサ耳って本物なのか?」
「.........。じゃあ私も」
「ちょ、ちょっと待、」
黒ウサギは唯一絡んできていない遥斗に視線を送る。それに気づいた遥斗はやれやれといった様子で
「お前ら、終わったら俺にもさせてくれよ」
「「「了解」」」
黒ウサギの最後の希望は、絶叫と共に崩れ去った
「―――あ、あり得ない、あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはきっとこのような状況を言うに違いないのでデス」
「いいからさっさと進めろ」
十六夜がそう言うと、黒ウサギはこの世界、箱庭について話し始めた。
side遥斗
黒ウサギの説明が終わり、一息つく俺。
黒ウサギの言っていたことを整理すると、
・この世界にはギフトと呼ばれるものを持った者どもが住んでいる場所である
・この世界で生きていくためには、必ずどこかの”コミュニティ”に属する必要があること
・ギフトゲームでは様々なものを賭けあって勝負するということ
・そのギフトゲームが箱庭の法そのものだということ(ただし例外あり)
とまぁ、こんなもんか。
(なんか、幻想郷みたいなところだなぁ)
「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である
皆さんを何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話しさせていただきたいのですが.........よろしいです?」
黒ウサギが俺たちに確認をとる。まあ聞きたいことはあるが、あとはあいつが言ってくれるだろう。
「待てよ黒ウサギ。まだ俺が質問していないだろ」
「.........どういった質問です? ゲームについてでございますか?」
「そんなもんはどうでもいい。腹の底からどうでもいいぜ」
そして十六夜は俺たちを見回して、
「この世界は.........面白いか?」
そう、俺が聞きたかったのはそれだけだ。
こっちに来たときに見た奴らはどれもそこそこの力をもっていた。
だがそれだけだ。それぐらいの奴なら幻想郷にも腐るほどいる。
もしそんなのしかいないのなら、俺はここを出て行くつもりだ。
他の二人も無言で返事を待っているようだ。
「―――YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界よりも格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
それを聞いて安心したぜ黒ウサギ。
.........さて、さっきから覗いている奴がいるみたいだし、まずはそっちに行くか。
sideout
場所は変わり箱庭2105380外門。ぺリベット通り・噴水広場前。
そこでダボダボのローブを羽織った少年は黒ウサギが戻ってくるのを待っていた。
取り巻きの子供たちも来ていたが、先に返してしまった。
彼の名前はジン=ラッセル。黒ウサギの所属するコミュニティのリーダーである。
しばらくして、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ジン坊ちゃーン! 新しい方を連れてきましたよー!」
「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性二方が?」
「はいな、こちらの御四様が―――」
振り返り、カチン、と固まってしまう黒ウサギ。
「.........え、あれ? もう二人いませんでしたっけ? ちょっと目つきが悪くて、かなり口が
悪くて、全身から”俺超問題児!”ってオーラを放っている殿方と、和服を着ていて、なぜか空を飛ぶことができる”不思議”が服を着て歩いているような殿方が...」
「ああ、十六夜君と遥斗君のこと? 十六夜君なら”ちょっと世界の果てを見てくるぜ!”と言って駆け出していったわ。あっちの方に」
そう言って飛鳥が指した先は先程落ちていくときに見えた断崖絶壁。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
「”止めてくれるなよ”と言われたもの」
「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」
「”黒ウサギには言うなよ”と言われたから」
「嘘です、絶対嘘です! 実は面倒くさかっただけでしょう御二方様!」
「「うん」」
二人の息の合った答えにガクリ、となる黒ウサギ。
新たな人材に期待していた数時間前の自分が妬ましくなる。
「あれ? ならばもう一人の殿方は何処へ?」
「遥斗君のことね。彼は最初からいなくなったわよ」
「嘘っ!?そんな早くから!ってなんで教えてくれなかったのですか!」
「だって黒ウサギがとても楽しそうだったから」
「私のせいでございますか!?」
「「うん」」
二人の言葉に再びガクリとなる黒ウサギ。しかも気づかなかった理由がはしゃいでいた自分のせいだと思うと悲しくなってくる。
黒ウサギは地面に膝をついてorzな状態になっていた。
「み、皆さん! 冗談を言ってる場合ではありません! ”世界の果て”にはギフトゲームのために野放しにされている幻獣が」
「幻獣?」
「は、はい。簡単に言うとギフトを持った獣を指す言葉です、特に”世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後、とても人間では太刀打ちできません!」
「あら、それは残念。もう彼はゲームオーバー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?.........斬新?」
「だから冗談を言ってる場合ではありません!」
ジンは必死で事の重大さを伝えるが、二人はどこ吹く風といったようだった。
「はあ.........ジン坊ちゃん。申し訳ございませんが、御二人様のご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
ようやく立ち直った黒ウサギが言う。なぜか彼女の周りが歪んで見えるのは気のせいだろう。
「わ、わかった。でも、黒ウサギはどうするの?」
「問題児たちを捕まえに参ります。事のついでに―――”箱庭の貴族”と謳われるこの黒ウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
そう言うと、黒ウサギの髪が艶のある黒から淡い緋色になっていく。
外門めがけて飛んでいく黒ウサギ。外門の柱まで行くと壁に張り付いて、
「一刻ほどで戻ります! 皆さんはゆっくりと箱庭ライフをご堪能ございせ!」
「.........。箱庭の兎は随分速く跳べるのね。素直に感心するわ」
「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴族です。彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思いますが.........」
「黒ウサギも堪能してくださいと言っていたし、御言葉に甘えて先に入るとしましょう。エスコートは貴方がしてくださるのかしら?」
「え、あ、はい。コミュニティのリーダーをいているジン=ラッセルです。齢十一になったばかりの若輩ですがどうぞよろしくお願いします。二人の名前は?」
「久遠飛鳥よ。そこで猫を抱えているのが」
「春日部耀」
「分かりました。それでは箱庭にまいりましょう」
そう言ってジンたちは箱庭に入っていくのだった。
森の中
「ここまでくれば大丈夫か.........」
遥斗はそう言って歩みを止めた。黒ウサギ達と別れてだいぶ時間が経っている。
ここならあいつを呼んでも気づかれないだろう。
「ということで、いるんだろ紫」
「やっぱり気付いてたのね」
目の前の空間が割れて上半身だけ紫が出てくる。何時見ても奇妙な登場だ。
「ていうかお前、こっちに来れたのかよ」
「ええ、そうよ。......実際には来れるようになった、かしらね」
「ん、どういうことだ?」
「あなたの気配を探っていたらこの世界を見つけたのよ。私の能力を使えばこんな世界になんて簡単に来られるのだけど、目印がないと私でもほかも世界に行くのは無理よ」
「なるほど。ということは俺を目印にこの世界に来たのか?」
「そういうことよ。今回来たのはただの様子見だから、心配することはないわ」
「そうか、わかった。なんかあったらお前経由で俺に知らせてくれ」
「わかったわ。それともう一つあなたに伝えることがあるのだけど」
「ん、なんだ?」
「あなたの能力.........この世界じゃ呼び名が変わっていると思うわ」
「どうしてそう思う?」
「さあね? 唯の勘よ。......それじゃあ私は行くから」
「ああ、あっちの奴らに宜しく言っといてくれ」
「ええ、わかったわ」
紫はそう言うとスキマを閉じて帰っていった。
紫が言ったことは気になるが、今は一先ず黒ウサギ達と合流せねば。 そう思い、黒ウサギの気配がする方に行くのだった。
どうも、幻想の住人です。
なかなか小説を書く時間が取れなかったので少しおかしい部分があるかもしれません。
あと、更新速度はもっと不定期になっていくと思います。すいません。
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