俺、なんかやっちゃいました? いや、なろう系のネタじゃなく、ガチで。ほんと泣きそう。
直せるところは直します、だから何らかの反応をくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
特撮界隈ではゴジラの造型に携われた開米栄三さんがお亡くなりになりました。
キンゴジのコングの体毛を作られた方です。心からご冥福をお祈りいたします。
リアス一同が人間界へ帰還する前日、最後だからとダイスケは両親が暮らすグレモリー領内の高級マンションに来ていた。
ダイスケの不徳が原因でこのようになったが、移住したからといって暮らしが辛くなったと言うことはない。むしろ人間界にいた頃よりも快適であり、都心のタワーマンションすら霞む豪邸暮らしは夢のようである。父の仕事も人間界におけるビジネスマナー講座が軌道に乗っており、よその家の領内に護衛付きで訪問開業している。
「いやぁ、おかげで人生順風満帆! ダイスケ、この調子ならどんどんその赤い竹とやらと喧嘩してこい! 奴らに今の父さん達を見せつけたいくらいだ、あっはっはっはっは――あいだっ!?」
容赦なく父の頭上に振り下ろされる鉄拳。その威力たるや、一撃で体格が勝る父を轟沈させた。
「あなた? ダイスケが私たちのために命を賭けているっていうことわかってるの?」
「……申し訳ありませんでした、頭を踏むその綺麗な御御足をどけてください。新たな癖が目覚めてしまいそうです」
家の中の力関係が一発で見て取れるその光景は、ダイスケにとって久々のものだ。母の方も元気そうで、冥界の異能技術が元になった化粧品や美容法で前よりも若くなったように見える。
「お陰で若い頃を思い出してなぁ。最近じゃ夜のほうも復活してこのまま行けば来年の後半辺りにダイスケにも弟か妹が――」
振り回されるその綺麗な御御足は、見た目以上の破壊力で父の側頭部にクリーンヒット。その母の顔は真っ赤に染まっている。
「……子供にする話じゃないでしょう?」
「いや、父さんも母さんも仲いいみたいで別にいいよ。弟か妹だってべつに出来たって気にしないし」
「あらそう? なら今夜辺り首締めプレイとかでたっぷり搾り取ろうかしら」
「お母さーん!? 貴女の方がよっぽど息子である俺の前で教育上よろしくないこと言ってますよ!?」
あれ、ウチの両親ってこんなんだったけ? と困惑するダイスケ。冥界に来てからこの両親、生活に想像以上のゆとりが出来たせいで相当はっちゃけて自分を解放しだしているようだ。
「まぁあれだ、父さん達は父さん達で元気にやってるから――」
「――ダイスケはダイスケで、高校生の節度を持って同居している彼女さんとヤりなさい。あと避妊もね」
「あれ、冥界の空気って人間に変な影響与えるの? 親らしからぬとんでもない発言出たよ?」
というか、なぜ両親はダイスケがミコトという女性一人(正確には二人)と同居していることを知っているのだろうか。複雑な事情があるのでそこの所は先日泊まった際の近況報告では言っていないはずだ。
「このまえミコトさんが手土産もってご挨拶に来てね。伊勢の方の方だからかしら、干しアワビと一夜干し伊勢エビの詰め合わせを持ってきてご挨拶してくれたのよ」
「相当歳上(千年単位)らしいがいい娘さんじゃないか。父さんと母さんみたいな同い年もいいが、姉さん女房もいいもんらしいぞ。二重人格のおかげで三人暮らしの楽しい生活になるんじゃないか?」
「……冥界に来たのはこっちが本命か、ちきしょう!!」
その二人の様子から、ミコトが「あ、これはつまらないものですが、ご挨拶の品です♪」といってこの二人に高額賄賂を送った様子が容易に想像できる。
「あら、でも昨日ヴェネラナさんが連れてこられたメイドさんはどうなのかしら。二股?」
「ダイスケの隅々まで知っているって話だったもんな。何からナニまでお世話してたって」
「なんで「何」と「ナニ」で文字表記が違うんですかねぇ? つーか母さん、ミコトは神話関係と俺の監視で一緒に住んでいるだけで疚しい関係じゃないから。ほら、俺の宿しているもの関係で縁があるってだけだよ。リリアだってヴェネラナさんのお付きで来ただけだし」
「「……そうなのかなぁ」」
どうやら息子がやることヤってる以上にヤリまくってる勘違いしているようだ。普段無遠慮にくっついてきたりしている分自分を抑えるのにどれだけ苦労しているのか理解してくれていないらしい。
そんな話から一転、父が「そう言えばな」と切り出す。
「テレビで見たぞ、試合」
テーブル上の茶菓子をとろうとしたダイスケの手が一瞬止まる。
「そっか、見てたのか」
「ああ、ジオティクスさんから教えられてな。観戦のお誘いがあったんだが……」
「ごめんなさい。母さんどうしても見るのが怖くて……」
俯きながら母が言う。いかに父に強く当たれるとはいっても、やはり息子が実際に死なないとはいえ死ぬほどの怪我を負うようなものを直視できなかったのだ。
「母さん一人おいて出かけるのも忍びなかったからさ、家で一人で見たんだ。……強くなったな、本当に」
「……まだだよ。世の中まだまだ強い奴がいて、俺を敵視する奴もわんさかいる。そんな連中と渡り合うに、俺はまだまだ実力が足りない」
「昔からそうだったな。誰よりも優れた力を持っているのに、一歩引いて自分を見ていた。それが昔は抑える方向を向いていたけど、今は逆に伸ばそうとしている。急に生きる方向性を変えるのは大変だ。だけど、必要ならやるしかない。――応援しているからな」
「母さんは……やっぱりダイスケが怪我したりしたらと思うと怖い。でも、それがダイスケの優しさや誰かを想うが故のものなら……しっかり向き合えるように頑張るから」
やはりの二人は離れて暮らしていても自分の両親だ。そして心底この二人の息子でよかったと思う。
「……ありがとう。おれ、やれるとこまでやってみる。それで、守るべきものを守れる男になってみせるから――見守っていて欲しい」
「当たり前だ。自分の息子の成長を見守るのが親の一大事業なんだから」
「母さん達はセキュリティの関係で冥界を出られないけど、いつでもこの家にいらっしゃい。待ってるわ」
「……うん」
思わずダイスケの目頭から一滴漏れる。それを拭い、ダイスケは笑顔で応えたのだった。
その日は久々に、親子川の字で寝ることにした。
*
「では一誠君、またの来訪を心待ちにしているよ。いつでも気兼ねなく遊びに来てくれたまえもう。この家は君の家同然、いや将来的にも君はもう家族だ」
「ありがとうございます! で、でもちょっと恐れ多いです」
「いやいや、これは私の本心だ。向こうでもリアスのことをよろしく、末永くよろしく」
「貴方、そこは「ウチの娘はお前にはやらん!」というくらいでないと。もうちょっと家長らしくしてくださいな」
「しかしもう
「あら、どうせなら娘の将来の相手に威嚇するくらい出ないと。ねぇ、リアス?」
「お願いですお父様、お母様。これ以上間接的に私の心を抉るのはお止めください……イッセーからも言ってやって」
「……どういうことっすか?」
冥界滞在の最終日、そんな光景がグレモリー家私有駅で繰り広げられていた。どうやらグレモリー家総出のイッセー婿化は第一章を終え第二章に入ったらしい。
そんなことを思いながらダイスケは両親の家がある方向を見る。今日は両親ともに仕事があったので迎えにはこれていない。だが、列車なりグレモリー家の者に連絡を入れればすぐに送り迎えをしてくれるとのことだったので寂しいとは思わない。
「じゃあみんな。向こうでも元気で。リアスもたまの手紙くらいは送っておくれ」
「リアスねぇ様、またお会いしましょう!」
サーゼクスとミリキャスも出迎えに来てくれていた。それぞれに挨拶を交わし、握手する。
「さぁ、もうすぐ列車が出ます。白線の内側へ」
「はい!」
注意するグレイフィアに、快活に応えるミリキャス。そしてその傍らにはサーゼクスと三人並んでいる。そこで、イッセーはある感覚を覚えてダイスケにひそひそ声で耳打ちする。
(な、なぁ、ダイスケ。もしかしてこの三人……)
(……魔王様には魔王様の事情があるんだ。言わないでおこうぜ)
(……だな)
追求を止めて荷物を預け、みな客車に乗った。それを確認したレイナルドが汽笛を上げる。
そこへ、小さな人影が走り込んでくる。
「ダイスケ様!」
リリアであった。メイドとしての領分を越えた行動ではあった。だが、その心を知っているヴェネラナは転移魔術でリリアをダイスケがいる車両の窓際に移動させた。
「ごめんなさい、仕事の合間にこれを作っていて……」
そう言ってリリアは小さな紙袋を窓越しにダイスケに手渡す。その中身は手製の弁当だった。
「あの、一応手荷物にならないように紙の箱で弁当箱になっていますので……皆様でどうぞ」
「わかってる。気遣いありがとうな」
列車内の一同もダイスケに習って礼を言う。
「ダイスケ様。此度の一件、お助けくださり本当にありがとうございました。……あの、その……」
「――ああ、また会いに来るよ」
「――はい!」
リリアが満面の笑みを見せ、汽笛が鳴る。燃料室から生み出された熱エネルギーが運動エネルギーに変換され、列車は動き出した。徐々に広がるの距離は、時間が経つにつれて比例的に大きくなる。だが、リリアは追うようなことはしない。
なぜなら、もうわかってる。損な事をしようがしまいが、自分達の心は繋がってるとわかっているからだ。だから、ただひたすら笑顔で贈った。
そして列車はカーブを曲がり、ついに最後尾も見えなくなった。
「リリア、わかっていますね?」
「……はい」
ヴェネラナに呼ばれるリリア。キツく叱られるのは覚悟の上だ。
「今回の貴女の行動はメイドの分を越えた行為です。ですから罰を与えます。いいですね?」
「はい、どのような罰も甘んじてお受けいたします」
「では……ちょっと耳を貸して」
「……はい?」
リリアが片耳をヴェネラナに向け、ヴェネラナは小さな声で耳打ちする。その言葉を聞いたリリアは驚いた。
「いいかしら? これが罰にして貴女の新しい仕事よ。やってくれる?」
「はい! 不祥リリア、謹んでこのお話をお受けさせていただきます!!」
その詳細が明らかになるのは数日後。この話の中心である
*
『終点駒王町裏駅、駒王町裏駅でございます』
やっと帰ってきた。出発時に見えたホームがなぜか酷く懐かしいものに見える。
それもそのはず、イッセーとダイスケが見てきたのは人知を越えた裏の世界。超常の世界にはいるまえに見たこの光景はまさに境界線だ。
「うっし、ナイスタイミング! 今年はこれで宿題全部終わっちゃったもんね!!」
「いや、普通初日か配られた当日に徹夜でやりこんで終わらすだろ。どれだけため込んでるんだ、なぁ木場」
「……僕は計画立ててじっくりやる派だから、二人とも異常にしか見えないよ」
二年男子組のやりとりを微笑ましく見てた女子勢+ギャスパーも話を止めて下車の準備をする。
とは言っても広げたトランプや菓子箱を片付ける程度で、手荷物も広げていないから楽なものだ。後は下車したときにレイナルドからキャリーケースなどを受け取るだけ。
列車は停車し、客車のドアが開く。真っ先に降りたリアスは、エレベータ降り口付近に誰かいるのに気付いた。その人物はリアスを確認すると、つかつかと歩いてこちらにやってくる。
「ディオドラ? あなたディオドラよね? なぜここにいるの?」
その人物とはリアスと同じ若手悪魔のディオドラ・アスタロト本人であった。
「グレモリー家に連絡は入れてある。無断侵入ではないよ。それよりも……」
ディオドラはリアスの後ろから降りてくる、とある人物に目を止めた。そして、その人物に歩み寄る。
「えっと……なんでしょうか?」
驚いたのはアーシアだった。そして、ディオドラは告げる。
「やっと見つけたよ。会合の時にもしやと思って調べたら……これを覚えているかい?」
そう言ってディオドラは己の胸元を開いて見せた。そこには痛々しい傷跡がある。それはどうやらアーシアにも見覚えがあるものらしく、非常に驚いていた。
「そう、そうだよアーシア。僕だ。あの時君に助けられたのは、僕なんだよ」
それを聞いてさすがのイッセーも思い出した。それは、アーシアがこの街に来る切っ掛けになった追放の原因。一人の悪魔を助けたというアーシアの過去。その悪魔とは――
「僕は君の事を片時も忘れなかった。でも、いくら探しても君を見つける事はかなわなかった。でも……これは運命だ」
そう言ってディオドラはアーシアのまえに傅く。
「――結婚してくれ、アーシア。僕は、君を愛している」
まーた面倒が起きた。驚く一同の中でただ一人、ダイスケはそう心の中で毒づいた。
はい、というわけでVS42でした。
ダイスケの両親はこんなんですが、一応一般人です。同い年かつ大恋愛で結ばれました。なので子供に対する愛情の注ぎ具合は人一倍です。
リリアの罰……実際は罰じゃないです。メインキャラなのにいつまでも冥界オンリーじゃ扱いづらいですから。そう言う処置です。
そして次回から対ディオドラですが……多分驚く人いるだろうなぁ。いろいろぶっちゃける回になると思います。
なお、感想などもお待ちしております。いつでも待ってますのでどしどし送ってきてくださいね。皆様から頂く感想はオンタイセウの活力となります。
それではまた次回。いつになるかは分かりません!!