ようこそ人間讃歌の楽園へ   作:夏葉真冬

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彼はCクラスの王と出会う。

 

 

 

7月。それは学生にとって、1学期最後の月。

今日はその月の初め、7月1日だ。

朝の教室はいつにも増して賑やかというか騒々しい。

何故なら今日は、学校からポイントが支給される日なのだから。

振り込まれるポイントの額は、クラスポイントの値に100を掛けた値と決められている。

つまりクラスポイントの値が高ければ高いほど、貰えるポイントは増えるのだ。

Dクラスは5月頭に、そのクラスポイントを0にしてしまった。

そのため、今日の今日までDクラスの面々は支給額0の日々を過ごしていた。

しかし今日、いや今月こそポイントが支給されるはずだと彼らは確信していた。

理由は言わずもがな、中間テストでの大健闘だ。

皆が皆好成績を収めた件のテストは、間違いなくクラスの評価を上げたはずなのだから。

 

しかし、朝端末を確認した彼らはある違和感に気づいた。

そう、ポイントが全く変化していなかったのだ。

 

 

 

「おはよう諸君。今日はいつにも増して落ち着かない様子だな」

 

ホームルームの開始を告げるチャイムの音と共に、茶柱先生が教室へ入ってきた。

 

「佐枝ちゃん先生!俺たち今月もポイント0だったんですか!?

 朝チェックしたら1円も振り込まれてなかったんだけど!」

 

池の言葉で合点がいったのか、茶柱先生は腕を組んで嘆息する。

 

「なるほど、それで落ち着かなかったわけか」

 

「俺たちこの1ヶ月、死ぬほど頑張りましたよ。中間テストだって乗り切ったし......

 なのに0のままなんてあんまりじゃないですかね!

 遅刻や欠席、私語だって俺ら全くしてなかったはずだし!」

 

「そう結論を急ぐな。説明してやるから、ひとまず話を聞け」

 

ヒートアップする池を宥めると、茶柱先生は教室を見回した。

 

「確かにお前たちは今までとは見違えるほど頑張った。それは私も認めている。

 お前たちが実感を持っているように、学校側も当然それを理解している」

 

先生の言葉を生徒たちは黙って聞いていた。

 

「ではまず、今月のポイントを発表する」

 

先生はそう言うと、手にした紙を黒板に広げた。

紙には今月のクラスポイントが各クラス毎に記載されている。

ほぼ全てのクラスが先月の値にプラス100近く加算されていた。

Aクラスはなんと1090ポイントと、入学時の値を上回っている。

 

「......やっぱりどのクラスもポイントは増えたわね」

 

張り出された結果を見て、堀北は1人つぶやいた。

彼女は中間テスト前に柚椰としたやり取りを思い返していた。

彼が用意していた中間テストの必勝法。

全く同じ問題が出るという事実を知り、過去問を用いることでテストの点数を上げるという策。

確かに必勝法だったが、同じことを他のクラスもやってくるかもしれないということは事前に分かっていた。

堀北も、柚椰も、そして綾小路と櫛田も。

今回指導役に当たっていた4人は全員その可能性を理解していた。

そして案の定、結果がその事実が的中したことを指し示している。

クラス間の差は今回のテストでは縮まることはなかった。

 

今回発表されたDクラスのクラスポイントは190ポイント。

 

そう、確かに増えていた。

0だった値はこの期間で3桁にまでなったのだ。

 

「え?なに、190って......俺たちプラスになったってことかよ!」

 

ポイントが増えたという事実を知り、池が飛び上がって喜んだ。

周りの生徒たちも飛び上がりはしないまでも、皆喜びの表情を浮かべていた。

 

「やったね、黛君っ!」

 

「うん、全員の努力の結果だね」

 

櫛田と柚椰はこの結果を出した喜びを分かち合っていた。

 

「喜ぶのはまだ早いぞお前たち。

 他クラスの連中はお前たちと同等以上のポイントを増やしているだろ。

 今回は中間テストを乗り切った1年へのご褒美として各クラスに最低100ポイント支給されることになっている」

 

「でもでも、それでも1ヶ月ちょいでこれって俺ら結構頑張ったってことでしょ佐枝ちゃん先生!」

 

池は先生が言った前提を踏まえても、この成長度合いは凄いことだろうと主張した。

先生もそれは理解しているのか、呆れたようにため息をつきつつも、その表情は心なしか柔らかかった。

 

「まぁそうだな。

 ご褒美の100ポイントを差し引いても、お前たちが今回90ポイントを稼いだことは事実だ。

 5月の時のお前らでは考えられないほどの成果だということは認めよう」

 

その言葉にクラス中が一層喜びに包まれた。

5月頭のホームルームであまりに冷たい言葉を浴びせかけてきた茶柱先生が、今回自分たちのことを僅かながらに褒めたのだ。

定期テストで結果を出すということが、クラスポイントに良い影響を与えるということが証明された。

その事実だけでも、この1ヶ月の努力は無駄ではなかったことが実感できたのだから。

 

「黛君の言ってた通りだったね。定期テストで良い成績を出せば報われるって」

 

「ね!頑張って勉強して良かったかも!」

 

「ホントホント!黛君、ありがとね!」

 

平田の言葉に乗っかるように女子たちも皆ポイントが増えたことによる喜びと、柚椰への感謝を表している。

しかし柚椰は彼らの言葉に首を横に振った。

 

「いや、この結果は全員で勝ち取ったものだよ。

 誰か1人でもやる気にならなかったらこうはならなかった。

 褒めるなら全員、頑張った自分自身のことを褒めてやりなよ」

 

柚椰が言ったことは事実だった。

もし、誰か1人でも諦めていたら、テストなど無理だと匙を投げていたら。

テストで結果を出すことはおろか、他の生徒が稼いだ分のプラスを打ち消してしまうことだって考えられた。

しかし、今回Dクラスは皆が一丸となってテストに臨んだ。

その事実こそ讃えられるべきことだと柚椰は指摘した。

柚椰の言葉を謙遜と受け取ったのか、先ほど柚椰を褒めていた女子たちは彼にうっとりとした視線を送り始めていた。

 

「あれ?でもさ、クラスポイント増えてんのになんで1ポイントも振り込まれてないわけ?」

 

浮かれ気分から一転、池は至極当然の疑問に原点回帰した。

その言葉に皆我に返って茶柱先生を見る。

クラスポイントは190。つまり今月支給されるポイントは19000ポイントのはずだ。

にも関わらず、ポイントは全く振り込まれていない。

一体どうしてなのだろうか、という疑問が彼らに渦巻いている。

しかしその疑問に先生はすぐに答えを出した。

 

「今回、少しトラブルがあってな......1年生のポイント支給が遅れている。

 お前たちには悪いが少し待っていてくれ」

 

「えーマジっすかぁ〜?学校側のトラブルなんだからなんか詫びポイントとかないんすか?」

 

ソーシャルゲームの詫び石のようなものを池は求めた。

池と同じような不満は他の生徒たちも持っていた。

20000近くポイントが支給されるはずだったのだから、その不満はある種当然と言えるだろう。

 

「そう責めてくれるな。私にはどうすることも出来ん。

 トラブルが解消次第ポイントは支給されるはずだから我慢してくれ。

 ......尤も、ポイントが残っていれば、だがな」

 

茶柱先生は最後に意味深な言葉を残してホームルームを締めくくった。

 

 

 

 

 

 

ホームルームが終わるや否や、柚椰の端末が通知を発した。

 

「ん?」

 

端末を取り出し、確認するとそれはメールだった。

三年生のとある男子生徒からのメールだ。

 

『黛、数日前に特別棟で男子生徒が喧嘩してる動画が撮れたから送る。

 制服からして1年生だと思う』

 

その文面と共に送られてきたのは1つの動画ファイル。

一般生徒のトラブルの動画の提供料は1本20000ポイントだ。

柚椰はメールを確認し終えると、すぐに送り主である男子生徒の番号を入力した。

そして20000ポイントを入金し終えると、先のメールの返事を打った。

 

『情報提供ありがとうございます。先程ポイントを入金させていただきました。

 今後とも、いい取引を期待しています』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ、久しぶりだね坂柳」

 

「えぇ、お久しぶりですね黛君」

 

昼休み、食堂には柚椰と坂柳の姿があった。

別に2人は一緒に昼食を食べようと約束していたわけではない。

柚椰が食堂に来た時には既に、坂柳はテーブルに座り、優雅に紅茶を飲んでいた。

4人掛けのテーブルを1人で使っていたため、柚椰は彼女の向かいの席に座っただけなのだ。

 

「1人で昼食?意外だね」

 

「いいえ、普段はクラスの方と一緒ですが、今日は特別です。

 ......予感がしたのですよ。今日このお昼休みの時間に貴方がやってくるだろう、と」

 

坂柳はフッと微笑んだ。

ティーカップを片手に微笑むその姿は、一つの絵画のような美しさがあった。

 

「さしずめ、中間テストどうだった〜とかかい?」

 

「いえいえ、貴方がいればDクラスは中間テストなどどうにでもなるということは読めていました。

 しかし......問題児だった生徒を中位以上の成績を取らせるまでに持っていったことは流石ですね」

 

「Aクラスの女王様に褒められるとは光栄だね」

 

「ふふっ、相変わらずドライですね。中間テストでは過去問を用意したのですか?」

 

「あぁ、駄目押しのカードとしてね。その口ぶりだと坂柳もやったらしいね」

 

「えぇ、使えるものは使っておくに越したことはありませんので」

 

「君も相変わらず頭が切れるね」

 

「お互い様、でしょう?」

 

2人は互いに笑みを浮かべながら、互いのことを褒め合う。

建前抜きで、相手が自分にとって認めるに足る強敵だと理解しているが故に。

 

「そういえば、最近ポイントはどうですか?」

 

坂柳は柚椰のプライベートポイント事情が気になるのか、そんな質問をした。

 

「あぁ、6月中に前にやったのと同じようなやり方で稼いだよ。

 1ヶ月空ければ相手もポイントが貯まるだろうからね」

 

「なるほど、では以前見せていただいた額よりもさらに増えていると考えてよろしいのですね?」

 

「まぁね。でも稼いだ分、一気に使うことも多いけど」

 

「ほう、それは如何様な?」

 

「んー、秘密。坂柳も知ってるだろう?ポイントがあれば出来ることは増える」

 

柚椰は敢えて言葉を濁したが、坂柳は暗に柚椰が言っていることに気づいていた。

その証拠に、彼女は感慨深そうに紅茶を一口飲んだ。

 

 

 

「やはり貴方は面白いですね......Dクラスにはつくづく面白い方がいらっしゃるようで」

 

「坂柳がそう評価する奴って......綾小路かな?」

 

柚椰がそう尋ねると、坂柳は僅かに瞳孔が開いた。

僅かであるため分かりにくいが、彼女が驚いていることは確かだ。

 

「まさかそこまで見抜いているとは......どうしてそう思ったのか聞かせていただいても?」

 

「ウチの担任が俺と綾小路を指して姫さんに言ったんだよ。

 Aクラスに上がるためのヒントになる、ってさ」

 

「なるほど......」

 

「わざわざそう言った相手がテスト平均50点。

 しかも難問クリアしてるくせに中学レベルの問題を間違える。

 綾小路は間違っても凡人なんかじゃない。あれは紛れもない()()()だ」

 

「ふふっ、クラスメイトに対して酷い言い様ですね」

 

「能ある鷹はなんとやらと言うけど、あれは完全に壊れてる。

 凡人に憧れる天才なんてのは創作物の中にはありふれてるけど、綾小路は少し違う。

 俺に言わせれば......綾小路清隆は()()()()()()()()()、ってところだね」

 

初めて視たときから、柚椰は綾小路が普通の人間ではないことに気づいていた。

普通に話している分には、ただの人間とそう変わらない。

しかし、綾小路という人間はあまりに人間臭くない。

人特有の揺らぎがあまりにも感じられないのだ。

 

「無機物、ですか......黛君は面白いことを言いますね」

 

柚椰の分析が愉快だったのか、坂柳はニコリと笑った。

 

「確かに、私が興味を示している対象は綾小路君ですよ。

 彼のことは以前から知っていましたので」

 

「へぇ、不思議な縁もあったもんだねぇ」

 

「詳しく話すことは出来ませんが、私は彼の秘密を知っています。

 私にとって彼は、貴方と同様評価するに値する人、ということです」

 

「なるほどね。まぁ、いいや。アイツのことはどうこうする気もないから」

 

柚椰はそれ以上は深く触れないことにしたようだ。

坂柳が仄めかしていることは、恐らく綾小路にとって爆弾になりうるもの。

それを握ることは、転じて彼を掌握することでもあるが、同時に敵対するリスクも含まれている。

今現在、柚椰に綾小路と敵対するメリットはないのだ。

だからこそ、今はそれ以上聞くつもりはなかった。

 

 

 

 

「おうおう、今日は珍しく男と2人で逢引か?坂柳」

 

2人が話していると、1人の男子生徒がゆっくりと彼らのところへ歩いてきた。

背丈はわりと高く、やや癖のある黒髪ロングヘアーの男子。

目つきは鋭く、餓えた獣のような獰猛さを孕んでいた。

男からの問いかけに嘆息しながら坂柳はティーカップを置いた。

 

「そんな貴方も、今日はお連れの方がいらっしゃらないのですね。龍園君?」

 

坂柳はその男子生徒の名前を呼んだ。

龍園という単語から、柚椰はすぐさま彼が何者であるかを察した。

以前図書室でCクラスの生徒たちといざこざがあったときに1人の生徒が口にしていた名前だ。

つまり、目の前の男はCクラスを束ねているリーダーであると理解する。

 

「食堂に来てみれば、テメェが男と2人でいるのが見えたからな。

 他の奴らはどっか別のとこで適当に食ってろと追い出したまでだ」

 

「相変わらず乱暴ですね。クラスメイトに対して随分な仕打ちじゃないですか」

 

「はっ!テメェには言われたかねぇな」

 

坂柳の指摘を龍園は鼻で笑った。

すると彼は、今度は坂柳と一緒にいる柚椰に目を移した。

 

「それで、テメェはどこのどいつだ?」

 

「Dクラスの黛だよ。よろしくね龍園君とやら」

 

ギロリと睨むように見られていながらも、柚椰はカラカラと笑いながら自己紹介をした。

ふてぶてしい態度と映ったのか龍園は不機嫌そうに舌打ちした。

 

「んだよ、雑魚クラスの奴か.....

 にしても、坂柳が雑魚とつるんでるなんてどういう風の吹き回しだ?」

 

「黛君は雑魚ではありませんよ。私は彼のことを高く買っています。

 もしAクラスであったなら、どんな手を使ってでも手に入れたいほどに」

 

「ほう?」

 

坂柳の言葉に引っかかったのか、龍園は再び柚椰をジロジロと見始めた。

 

「ツラは良い。身体つきも悪くねぇ。だが、坂柳が評価してるっつーことは......

 お前、知能犯か?」

 

「おいおい、まさかの犯罪者呼ばわりかい。言っとくけど、俺前科とかないからね?」

 

「ふん、肝も据わってるときたか......面白ぇ」

 

柚椰の返しがお気に召したのか、龍園は彼の隣にドッカリと腰を下ろした。

 

「改めて名乗るぜ。俺は龍園翔。Cクラスの王だ」

 

顎を上げ、柚椰を見下ろすように龍園は名乗った。

 

「王、ね......独裁者の間違いじゃないかい?」

 

「ハハハ!独裁者ときたか。こりゃ傑作だ!」

 

龍園は心底可笑しいとばかりにゲラゲラと笑う。

 

「だが、言い得て妙だな。力で捩じ伏せたことは確かだぜ?」

 

「おたくの奴隷さん、中間テスト前に俺らに喧嘩売ってきたことは知ってる?」

 

「あん?なんだそりゃ」

 

寝耳に水だったのか、龍園は片眉を上げた。

 

「静かにするべき図書室で、俺たちDクラスを不良品だなんだってゲラゲラ笑いながら馬鹿にしてきたわけさ。

 まぁ流石に、こっちも馬鹿にされることは仕方ないと割り切ってはいたけどね。

 主に馬鹿にしてきたのは山脇って奴なんだけど、ご存知?」

 

柚椰はかなり脚色して龍園に事情を伝えた。

実際初めに騒いでいたのは柚椰たちの方なのだが、それを割愛してあたかも山脇がいきなり馬鹿騒ぎをしてきたように伝えた。

龍園が事情を知らないと分かるや否や、躊躇なく相手方に非があるような言い回しをする辺り、柚椰の狡猾さが伺える。

 

「あぁ、あの馬鹿か。ちょっとボコボコにしてやったらすぐに従順になった奴だぜ?

 そりゃ悪かったな。

 いくら雑魚に雑魚と言っただけとはいえ、TPOを弁えねぇのはあの馬鹿の落ち度だ。

 お前が望むなら、後で俺が制裁しておくが?」

 

どうやら龍園は乱暴ではあるが、人並みの常識は弁えているらしい。

 

「いや、いいよ。君が主導でやらせたわけじゃないんだし。

 こっちももうそのことは水に流してるからお互い様にしようか」

 

「──!......ククッ、どうやら俺は一本取られたみてぇだな」

 

龍園は柚椰の狙いに気づいたのかクツクツと笑った。

 

 

 

「俺が暴力だけしか能がねぇただの乱暴者かどうか()()()()んだろ?」

 

 

 

「ははっ、正解。

 君が山脇の行動を肯定し、それがどうしたと突っぱねるような奴だったら、君は所詮ただの不良だ。

 だが、君はDクラスが雑魚だということは認めても、山脇の行動には非があることを理解していた。

 それは龍園翔という王が、冷静に物事を判断できる独裁者だって証拠だね。

 頭の切れる独裁者ってのは厄介だねぇ」

 

「そういうお前も、随分と頭が回るじゃねぇか。

 まさかDクラスにお前みたいなのがいるとはな......面白くなりそうだ」

 

カラカラと笑う柚椰と、ギラギラとした目で笑う龍園。

双方共に違いの認識を改めた。

相手は決して、甘く見ていい相手ではないと理解したのだ。

 

「お分りいただけましたか?彼の優秀さが」

 

「あぁ、所詮雑魚の集まりだと思ってたが訂正する。

 コイツがいる以上、Dクラスも潰すべき相手だ」

 

坂柳の言葉を肯定した龍園は、最後にチラリと柚椰を見ると席を立った。

 

 

「俺はもう行くぜ。じゃあな坂柳」

 

「えぇ。では、またいずれ」

 

「そして黛、お前のことは今日でしっかりと覚えたぜ?」

 

「カツアゲとかはやめてね?あと闇討ちも」

 

「ハッ、言ってろ馬鹿が」

 

坂柳と柚椰、それぞれに言葉を残し、龍園は食堂を出ていった。

 

 

 

 

 

 

「坂柳、紅茶冷めてる」

 

「......龍園君に今度会ったときに請求します」

 

 

残されたテーブルで、2人がそんなやりとりをしていたことを龍園は知ることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あとがきです。
黛君、Cクラスの王に目をつけられるの巻。

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