SCPオブジェクトたちのコナン生活   作:菅野アスカ

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SCP-1048 ビルダーベア
著者 Researcher Dios
http://www.scp-wiki.net/scp-1048
http://ja.scp-wiki.net/scp-1048

SCP-2295 パッチワークのハートがあるクマ
著者 K Mota
http://www.scp-wiki.net/scp-2295
http://ja.scp-wiki.net/scp-2295

SCP-049 ペスト医師
著者 Gabriel Jade, djkaktus(改稿)
http://scp-wiki.net/scp-049
http://ja.scp-wiki.net/scp-049

SCP-049-ARC ペスト医師
著者 Gabriel Jade
http://scp-wiki.net/scp-049-arc
http://ja.scp-wiki.net/scp-049-arc

SCP-085 手描きの"キャシー"
著者 FritzWillie
http://www.scp-wiki.net/scp-085
http://ja.scp-wiki.net/scp-085


作り手 なおし手 被造物

コナンサイド

 

「ねえ、哀ちゃん、コナン君!!」

「どうしたの?」

「なんだ?」

「今日ね、転校生が来るらしいよ!」

「あら、3人目じゃない」

 

同じクラスに3人も転校生入れるか、普通。

 

「へえ、名前はなんて言うんだ?」

「男の子ですか?それとも女の子?」

「女の子だって。名字だけならわかるよ!」

「ふうん。何て?」

「小さいっていう字に、白黒の黒で、小黒さんって言うらしいよ」

「あんまり聞いたことない名字ですね」

「『コナン』よりは多そうだけどな!!」

「おいおい、名字と名前を比べるなよ…」

「確かに、コナンなんて名前はあなたくらいでしょうね」

「灰原まで!?」

 

「はーい!みんな静かに!」

 

小林先生が入ってきた。

 

「今日はみんなに転校生を紹介したいと思います!さあ、入ってきて」

 

入ってきたのは、1人の少女。

茶色いゆるふわカールの髪と、焦げ茶の目は、どことなく灰原を連想させられる。しかし、受ける印象は別物。それどころか、正反対だ。とにかく活発そうというか、明るそうというか。

服は、上が薄いオレンジのTシャツ、下は黒い短パン。スカートよりズボン派なんだろうか。

作り物みたいな見た目だった。

 

「僕は小黒稲美って言います、お米の稲に美しいで稲美です。よろしくお願いします!!」

 

にっこりと笑って少女…稲美が言うと、主に男子が歓声を上げた。

 

 

 

××××

 

 

 

「よろしくねー」

 

稲美の席は、ちょうど空いていた元太の隣に決まった。

 

「どこから来たの?」

「お家どこ?」

 

定番の質問が繰り広げられる。

 

「前のところは杯戸小。家は、米花町4丁目14番地。できれば1個1個聞いてくれると嬉しいかな」

「あれ?4丁目の14番地…?ちょっと待ってください、そこ『ヘンゼルとグレーテルの家』じゃないですか!?」

「なんだそれ?」

 

初耳なんだが。

 

「あ、それ私も聞いたことある!すごく大きなお屋敷で、ずっと昔3人家族が住んでたけど、その家の男の子が目のない赤ちゃんを連れてきてすぐ後、家に住んでた全員が死んじゃったって言う…」

「それ、デマだよ」

 

そう言い放つ稲美の目は、ひどく冷たかった。

 

「死んだのは全員じゃなくて親2人だけだし、それだって2年くらい前だから、赤ちゃん拾ってすぐじゃないよ。憶測だけでギャーギャーわめくの、やめて」

「え、あ、ごめん…」

「す、すみません」

 

謝罪する歩美と光彦。

 

「わかってくれたならいいんだよ」

 

稲美はそう言うと、笑顔に戻った。

 

 

 

××××

 

 

 

「…あら?」

 

放課後、帰ろうとすると、稲美が門の前で立っていた。

 

「稲美ちゃん、誰か待ってるの?」

「うん。もうすぐ来るはずなんだけど…あ、来た!」

 

コツコツという、靴音とはまた違う独特な音を立ててやって来たのは、中学生くらいの少女。髪は黒だが、肌は褐色。妙な違和感のある目は、赤。どれも日本人離れしている。

これだけでもかなり目立つのだが、極めつけは手にした杖…正確には、白杖。点字ブロックの上を歩いているし、たぶん目が見えていないんだろう。両目も、ひょっとしたら義眼か何かかもしれない。

 

「夏海!!」

「はいはい、そんなに大声出さなくても聞こえますよっと」

 

夏海と呼ばれた少女はそう言うと、稲美の方に腕を伸ばす。稲美は迷わずその手を取り、こちらに手を振った。

 

「バイバイ!」

 

そこでようやく俺たちの存在に気づいたのか、夏海は俺たちの方に顔を向けると、手を振り言った。

 

「うちの子、よろしくね」

 

 

 

××××

 

 

安室サイド

 

 

夕食時というのは、大体の飲食店が混雑する時間だ。

とは言っても、うちは喫茶店だから、夜より昼の方が混むのだが。

それでも、客が皆無というわけではない。今この時のように。

 

『やれやれ、まさか来る羽目になるとは…どれだけ人手と技術が足りていないんだ』

『でも、おかげで久しぶりにあの子たちにあえるわよ?』

『それはそうだが』

『実際、お父さんは腕は確かだよね』

『こら。腕は、というのはどういう意味だ』

『そのままの意味でしょ、この空回り医者』

『ベティ、やめなさい』

『キャシー母さん、何で止めるのー』

『ロッシュさんに失礼でしょう。ごめんなさい、ベティったらいつまでたっても悪戯ばかりで』

『いえいえ、お構いなく。カイロスもやんちゃな頃がありましたから』

『お父さん!!』

 

話しているのは、英語。外見も考慮すると、おそらく欧米人だろう。

30代ほどに見える男性と、20代前半のように見える女性、そして10歳前後の男の子と女の子が1人ずつ。こうやって表現すると4人家族のようだが、会話内容で考えると、「仲のいい片親家庭2組」と言った方が近い気がする。

 

普段は、こんなにも客の会話に耳を傾けることはない。

しかし、そうせざるを得ない理由があるのだ。

先ほど、偶然聞こえた会話の中に…「SCP-085」という単語が含まれていたのだ。

ほとんど聞き流していたから、どう言う内容なのかはわからない。だが、SCPと言っていたのは確かだ。

盗撮した写真と聞こえてきた名前を即座に風見に送信し、会話内容に集中する。

 

だが、聞こえてくるのはごく普通の家族としか思えないようなものばかり。

よもや聞き間違いだったかと思った、その時。

 

『そう言えば、名前なんだっけ、SCP-023』

 

ベティと呼ばれた少女が、言った。

間違いなかったと安堵したのち、名前を聞き逃さないようにさらに意識を集中させる。

 

『夏海よ。小黒夏海』

 

キャシーと呼ばれた女性が答える。

新たに風見にその名前を送信。続きを待つ。

 

『しかし、すごいことになるな。SafeとEuclidとKeterが一堂に会するとは…』

『おまけに、Euclidのうち2人は潜在Keter。すごいよねー』

『SafeからEuclidすっ飛ばしてKeterになったやつが何を言うか』

 

セーフ?ユークリッド?ケテル?何のことだ?

セーフは安全という意味。ユークリッドは、主にユークリッド幾何学のことを指す。もしくは、その語源のギリシャの数学者、エウクレイデスの英語読みだ。だが、ケテルという単語には聞き覚えがない。

「セーフからユークリッドすっ飛ばしてケテルになった」という言葉から推測すると、階級か何かを表す言葉だろうか。それが正しければ、セーフが最も下、ユークリッドが真ん中、ケテルが最上位ということになるだろう。潜在ケテルというのは、ケテルになる素質があるということか。

しかし、その場合、あの少女…ベティが最上位ということになってしまう。おまけに、全員が気兼ねなく接するあの様子。演技という可能性もあるが、とても最下位と最上位の会話とは思えない。

 

だが、覚えておくに越したことはないだろう。近くのメモ帳に書き留めておく。

 

 

 

 

 

翌日、僕は風見が調べ上げた情報に絶句することとなる。




SCiPたちは、擬人化した状態でも、相手が元SCiPだというのは直感でわかるという設定にしてあります。同時に、オブジェクトクラスもなんとなく分かるので、「こいつ野放しにしたらアカン」と思って引き取ったり、「面白そうだから育ててみよう」と思って引き取ったり。結果的にSCP一家が増えていく。

なお、ペスト医師とキャシーは仕事の都合で来ています。クマ2名は着いてきました。

SCP-085
女性。推定年齢23歳。マイペース3号。
かつての姿に色を付けたような見た目。金髪碧眼。身長体重はどちらもアメリカ人女性としては平均的。
子供がいないある夫婦の家の前に出現、引き取られた。数年前、ある孤児院の横を通りがかった際にキチクマを見つけて引き取る。
能力オンオフできるようになったやつその3。実体が持ててうれしい。たぶんこの状況を誰よりもエンジョイしている。旅行やピクニックが好き。現在はエンジニアとして活動している。
いつぞや飲んで以降、チョコバナナミルクセーキがお気に入り。
人間としての名前は「カサンドラ・ハンド」。愛称キャシー。
カサンドラ→絵の下に書いてあったやつ
ハンド→「hand drawn」より

SCP-049
男性。推定年齢32歳。ツッコミに見せかけたボケ。
黒髪で黒い目、抜けるように白い肌。身長189㎝。こいつも縮んだがでかい。実は逆サバを読んでいるといううわさがまことしやかに流れている。
アメリカのとある病院の前に出現し、院長夫妻に引き取られ、そのまま病院を継いだ。その後、自分と同じように病院の前に出現したSCP-2295を引き取った。
能力オンオフできるようになったやつその4。まっとうに医者やってる。割と名医。ただし、空回ってるのは相変わらず。
過去版と改稿版が混ざっている。経歴は過去版、中身は改稿版、能力は折衷。
人間としての名前は「ロッシュ・ドクリル」。
ロッシュ→伝染病避けの聖人ロッシュより
ドクリル→ドクターと似た音の名字がこれしかなかった

SCP-1048
女性。推定年齢13歳。サイコパス1号でありマイペース4号。みんな大好きKeterグマ。
明るい茶色のふわっとした髪をツインテールにした、焦げ茶の瞳の美少女。身長体重ともに平均より若干下。
孤児院の前に出現。キャシーに引き取られるより前にSCP-2295に出会い、片思い中。しかし本人には全力で避けられている。
サイコなところは少々弱まったものの、どこかで要らん情報を摂取しヤンデレと化した。
人間としての名前は「エリザベス・ハンド」。愛称ベティ。
tale「ある少女の日記」での名前「Benny」のもじり。

SCP-2295
男性。推定年齢13歳。数少ない良心。
赤毛に黒い目。ショートボブ。可愛い系。身長体重ともに平均より若干下。
ペスト医師の経営する病院の前に出現し、彼に引き取られる。「脳も治せる医者」になることが夢。チョコレートキャンディーバーが好き。
財団に来てからずっと「キチクマじゃないほう」「まともな方のクマ」と呼ばれ続けたのが原因で、キチクマにはあまりいい印象がない。
実は飛び級しており、通信制の高校に通っている。日本で言うところの高校2年。追いかけてくるキチクマを振り切ろうとして猛勉強したら相手が追いついてきた、というのが真相。
やっぱりパッチワークなどの手仕事が好きだし今でも能力が使えるが、おおっぴらに使ったら大騒ぎになるということを理解しているため、緊急時以外には使わない。
人間としての名前は「カイロス・ドクリル」。
「クマのカイロス君」というメッセージカードより
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