召喚獣狂騒曲   作:ソウブ

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†最終章†3

 

 

「お前……荒谷……なんでそんなところにいんだよ!!!!!!」

 

 俺の敵《カニバ》は、なぜか荒谷戒(あらたにかい)の姿をしていた。荒谷戒の腹に、大口が根を張っている。

 

「大海代悟コロスウウウウウウウウウウウゥウゥウゥウゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」

 

 俺の敵は、またしても、荒谷戒だった。

 恐らく【貪食】に俺への復讐心を利用されたのだろう。

 恐らく《カニバ》は人間の感情を利用する系の能力持ちだ。

 

「……何度来ても、ぶっ倒してやるって言ったからな」

 俺は身構える。言ったからには、有言実行するだけだ。

 

「大海代悟オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

 

 絶大なる死の気配。

 普通に避けようとしたところで、殺されると直感した。

 

 廃工場の床に散らばっていた金属板を蹴り上げて、荒谷戒の視界を阻む。

 金属板が喰われ消失した。

 

 荒谷は、次はツキの方を見た。

 

「奴の視界に入るな!!!!」

 

 だが、普通に避けても今からでは間に合わない。

 ならば。

 

【能力拡張】

【飛行能力強化】

【代償が伴います。よろしいですか?】

 

 もう一度、あれを使う!

 

 ツキの翼が、白く輝き巨大化した。

 飛行能力がブーストされ、数メートルの移動なら刹那の間に可能となる。

「ご主人様!」

 ツキが低空飛翔、俺を抱え、共にフォークリフトの陰に隠れる。

 

 さっきまでツキがいた場所の後ろにある廃材が喰われた。

 

「痛ってえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!」

 代償の痛みが襲う。気が狂いそうな痛み。

 すぐさま【能力拡張】を解除。

 痛みが消える。

 

「ご主人様大丈夫!?」

「問題ねえ……くっそ、もうあれは使いたくなかったってのに……」

 痛みと焦りで出た汗を袖で拭う。

 

《カニバ》の能力は、恐らく、奴の視界にいる限り、回避は不可能。

 避けるには、何度も地獄の痛みを味わう必要があるだろう。

 シット!!!!!!

 

 荒谷が元々使っていた、相手の《サモンアビリティ》を封じる能力は使ってこない。使えなくなっているのだろう。あいつの召喚獣も見当たらねえし。

 

「ツキ、発動だ」

「うん! 【ウルトラミラクル】!」

 

【勝利条件:10回射精しろ】

 

「馬鹿じゃないの!?!!??!!!???」

「ウッ!!!!!!!!」

「早っっっ!!!!」

「これで一回だ……!」

「これで一回だ、じゃないんだよ! なんの理由で出したの興奮したの!?」

「お前」

「まじ!?!?!? いつもの扱いからして女として見られてると思ってなかった!!!!!!」

 

 陰にしていたフォークリフトが喰われて消えた。

 

【能力拡張】

【飛行能力強化】

【代償が伴います。よろしいですか?】

 

「いけ!」

「イってるのはご主人様! っていわせないで!!!!」

 

 また翼が白く輝き巨大化した、ツキに抱えられ、工場の機材に隠れる。

 

 代償が襲う。

「痛ってええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!! ウッ!!!!!!!!」

「痛がるかイクかどっちかにして!!!!!!!!」

 

 攻撃が来て、【能力拡張】をし避け、激痛。状況を変えられないまま、それが続いた。

「ウッ!!!!」

「だから早いって!!!!!!!!」

 

「ウッ!!!」

「ほんとに人間???????」

 

「ウッ!!」

「今更だったね!!!!!!!」

 

 度重なる射精と【能力拡張】を行使した疲労が蓄積してきた。

 

《カニバ》が、荒谷が俺を見る。

 

「殺すゥッ!!!!!!!!!!!!!!」

 

【能力拡張】

【飛行能力強化】

【代償が伴います。よろしいですか?】

 

 この【能力拡張】は、俺がこの質問にyesと答えることで初めて発動する。

 今までは、即決で答えることができていた。

 だが、疲労と幾度も味わった痛みで、反応が遅れた。

 発動も必然遅れる。

 

《カニバ》の攻撃を、避け損ねた。

 精巣を喰われた。

 

「ぐぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

 激痛なんてもんじゃねえ激痛。

「ご主人様あ!? 攻撃食らったの!? どこ!?」

「精巣」

「精巣??!!??!!?!?!」

「俺……不能になっちまった……」

「やばいよ!!!!!!!!!」

 

「大海代悟瀕死いいいいいいいいいい!!!! ざまあああああああああああ!!!!!!! ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」

 

 荒谷が高笑いしている隙に、ツキが俺を引きずって廃材の陰に隠れる。

 

「はあ……はあ……」

「ご主人様頑張って! わたしが一緒だから!」

 

 とにかくこのままでは、もう【ウルトラミラクル】の条件を達成不可能だ……。

 勝利条件がさらに難しくなるが、再設定するしかねえ……。

 

【条件破棄:再設定】

 

【勝利条件:敵のイチモツを握りしめ、おちんちん大使と叫べ】

 

「近づけねえ!!!!!! 無理だ!!!!!!」

「それ以外のところにも異論を唱えて!!!!!!!!!」

 

 隠れていた廃材がまた喰われた。

 

《カニバ》が、荒谷が俺を視界に収め、見つめている。

 

 絶体絶命、だ。

 

 今から避けることはできない。

 

 このまま、刹那のあとには喰われて死ぬのを待つしかない。

 

「ご主人様!」

 

 ツキが俺に覆い被さって抱きしめて来た。

 これなら一度だけ俺への攻撃は防げるかもしれないが、ツキが死んだら意味がねえ。

 

 勝つ方法は、本当にないのか。

 

 

 

 突然!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 視界が眩い光を捉えたと思った瞬間。

 

 光の球が、天から降りてきた!!!!!!!

 

 目の前に浮遊する光の球。

 

「なんだ……?」

「ご主人様なにこれ」

 

 戸惑いも置き去りに、光は俺に激突してきた。しかし衝撃はなく。

 光が、俺の体に入ってくる。

 光を受け取り、魂に浸透した。理解が広がる。

 

【ウルトラミラクル】条件達成せずに強制発動。

 不完全発動ではないから弱体化もしない。真の無敵。

 さらに、【ウルトラミラクル】の勝利対象があらゆる敵へと。

 

「なんかわからんが覚醒した!!!!!」

「覚醒雑過ぎない!?!?!?!!? これ最後の戦いだよね!?!!?!?」

「うるせえ知るかこれが運命だ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 天まで届く黄金色のオーラを纏い、ついでに復活した右腕の拳を握り、荒谷の目の前に神速で移動した。

 

「大海代悟オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」

「ウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルウルッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

 

 連続で拳を叩き込むっ!!!!!!!!

 

 最後に、右ストレート!!!!!!!!!!!

 

「ウルトラァアアアアッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「ぐへあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!!?!?!?!!?!?!?!?」

 

 荒谷戒は、《カニバ》は吹っ飛ぶ。

 

 瞬殺!!!!!!!!!!

 荒谷戒は殺さずに、《カニバ》のみ殺した。

 

 さらに、俺は飛ぶ。仲間の元へと神速で空を飛翔し()く。

 

 引野たちが戦っている場所まで着いた。

 今まさに、巨大化した【貪食】に引野たちが喰われる直前だった。

 

「なんか来た!?!? 大海!?!?!?!!?」

 

「ウルトラッ!」

 

【第二貪食】《グラトニー》粉砕!!!!!!!!!

 

 さらに俺は飛翔し、アリスたちが戦っている場所へと着いた。

【貪食】に追い詰められ、狙撃される直前だった。

 

「……!」

「大海さん!?!?」

 

「ウルトラッ!」

 

【第四貪食】《イート》粉砕!!!!!!!!!

 

 次は雫たちが戦っている場所へと到着。

【貪食】と激戦を繰り広げている最中だった。

 

「ししょー!?!!?」

 

「ウルトラッ!」

 

【第五貪食】《マンジャーレ》粉砕!!!!!!!!!

 

 そして最後に、ライライの元へと。

【貪食】と笑いながら殴り合っているところだった。

 

「はあ!? なんだてめえ救世主!? 邪魔すんな!!!!!!!!!!!!!」

 

「ウルトラッ!」

 

【第三貪食】《グール》粉砕!!!!!!!!!

 

 仲間の敵も、すべて粉砕!!!!!!!!

 

 虚空に拳を叩き込み、異次元に穴を開ける。

 ついでに雫の両親も異次元から救出!!!!!

 

 

「これが俺の――HAPPY FIGHT END」

「滅茶苦茶だよ!!!!!!!!!!!! どーすんの!? こんな終わりでいいの!?!?」

 

 

 

 

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