ガンダムビルドダイバーズRe:Bond【完結】   作:皇我リキ

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ガンダムビルドダイバーズReBond

 空の果てまで光が瞬く。

 

 

「戦況どうなってんだ!? 何も分から───うわぁぁ!?」

 ハンブラビを貫く一筋の光。

 

 その光が何処から放たれているのか、全くもって対戦相手には分からなかった。

 

 

 

「───好き放題してくれてるぜ、スズの奴」

「やっぱ戦わないと、後で不利だよね」

 ロックとユメはそう目合わせをして、その光の向かうは向かう。

 

 

 

「こい……ユメ、タケシ。……返り討ちにしてやる」

 大きなイベントバトル。

 

 そこでReBondのメンバーはライバル達とのバトルを繰り広げていた。

 

 

 

 ☆ ☆ ☆

 

 通信が鳴る。

 

 

「「負けたーーー!!!」」

 ユメとタケシの悲鳴。

 

 観戦室からそんな泣き言を放つ二人を見て、ケイは頭を抱えた。

 

 

「……メフィストフェレスと戦うのはリスキーだってニャムさんも言ってたのに」

「このイベント戦、復活なしっすからね」

 イベントバトルの内容は復活なしのバトルロイヤル。フォースでチームを作り、最後まで生き残ったダイバーが優勝である。

 

 

 スタートの時にステージにランダムで放り出されるシステムの為、まずは合流が優先だが───

 

 

 

「け、ケイ!! 助けてくれ!!」

「ヤバイヤバイヤバイ! カルミアとヒメが死んだ!」

「言い方よ」

 逃げるようにケイの元に向かってくるイアとアオト。

 

 イアの機体は変形機構付きのモビルドールで、アオトのイージスブレイクと共に猛スピードで何かを連れてきているようだ。

 

 

「ケイ殿、ジブン嫌な予感がするっすよ」

「俺も……」

「───周り込め、獲物が増えたぞ!! フォーメーションデルタ!!」

「「やっぱり……」」

 どうやら逃げる途中でフォース砂漠の犬を連れてきてしまったらしい。

 

 これはもう、詰みである。

 

 

 

 ───その後、ケイ達は奮闘虚しく一瞬で全滅させられるのだった。

 

 

 

 

「───私達の……勝ちですわーーー!!!」

 イベント終了後。

 

 見事に優勝したのは、フォースメフィストフェレスである。

 

 

 大喜びするアンジェリカを讃えるように、アンディやニャムが拍手を送った。

 

 

 

「まさか僕の戦術を見破るとはね。恐れ入ったよ」

「ジブン達は何も出来ずにボコボコにされたので、本当に完敗って感じですね」

「今回は運もあったからな。しかし、それを見越しての作戦も立てた。それに、今回のようなバトルはうちのエースが生きる」

 自慢げにそう言うトウドウの横で、レフトとライトが「僕も頑張った!」「僕も活躍した!」と胸を張る。

 

 追い詰められたメフィストフェレス陣営からスズを脱出させ、狙撃で一網打尽にした最終局面はこの二人が居なければ成り立たなかったのだ。

 

 

 

「うぅ……私があの時、もう少しノワールさん達に早く気が付いていたら」

「そもそもあの局面で最初からミラコロ使って隠れてるのヤバいだろ」

 真っ先にスズと戦い返り討ちにされたユメとロック。

 

 初動で孤立したのか、トウドウとスズしか見えなかったスズを先に仕留めようとした二人だが───ミラージュコロイドで隠れていたノワールとアンジェリカのせいで返り討ちになった事を思い出し二人は項垂れる。

 

 

「確かに判断は良かったかもしれないな。スズはお前達にとって落としておかないといけない相手だ。……ただ、今回は俺達の読み勝ちだ」

「つ、次はよく見て倒す……」

「そうだよ!! 負けないよ!!」

「……やってみろ。別に今からやっても良いぞ。二人まとめて来い」

「「勝負だーーー!!」」

 元気な三人を見て目を細めるノワール。ただ、ノワールも黙って見ている程冷めては居ない。

 

「俺も混ぜろ」

 そうして突然始まる2on2。お疲れ様会のつまみには少し贅沢なバトルが開始された。

 

 

 

「そういやさ、ケイ」

「なんだ? アオト」

「お前ら付き合ってないの?」

「───ブフッ」

 突然の質問に飲み物を吐くケイ。GBNの中なので悲惨な事にはなってないが、ケイの表情は真っ青である。

 

 

「……な、何の話だ」

「ユメカとだよ。なんか、全然前と変わってなくないか? なんならユメ……お前やタケシくらいバトルジャンキーになっててそれっぽさないぞ」

「……その、なんだ……。……実は───」

「お兄さん。裏で滅茶苦茶イチャイチャしてますよ」

「ヒメ!?」

 その背後から、ヒメが目を半開きにして話しかけてきた。

 

 現実とは違う金髪の髪。彼女のガンプラ───ヒメカプルは、ヒヨコを連想させる彼女と同じく可愛らしい機体である。

 

 

 しかし冷たいその眼差しは現実のヒメカそのものだ。

 

 

「マジか」

「恥ずかしがり屋なんです、二人共。初々しいというか……なんというか」

「やめて……やめて……」

 高校生にして幼馴染とのはじめての恋愛。

 

 ケイスケもユメカも、二人きりになると物凄く緊張して黙るのでヒメカ的には見ていられないという関係である。

 

 

「お前なぁ……」

「イアとなんも進んでないお前に言われたくない」

「なぁ!? いや、俺は! 俺はただイアの事が……大切なだけで。別に……そういうんじゃ───」

「ボクがどうかしたのー?」

「うわぁ!? な、な、な、な、な、なんでもないぜ!?」

「……本当に人の事言えないじゃないか」

「何々ー、何の話ー? おじさんにも聞かせてよー。ケー君とユメちゃんのラブラブ話ー?」

「うわ面倒なおじさん来た……」

「面倒なおじさんとか言わないで!?」

「そ、そうだ! アンディさん!! アンディさん結婚式はどうするんですか!?」

 面倒になってきたので話を切り替えるケイ。

 

 そんなケイに、アンディは「今回のイベントで優勝したら前の続きをするつもりだったんだけどねぇ。全く困ったもんだ」と苦笑いを溢した。

 しかし相棒のリリアンは楽しそうに「いつまでも待ってるわ」と微笑む。

 

 GBNはいつまでも楽しめる、そんな場所だ。

 

 

「ケー君! 勝ったよ!」

「うん、見てた」

「……く、くそ。タケシめ」

「ロックな!! ハッハッハッ!! 俺の勝ち!!」

「流石だな、ロック」

「何してるんですのノワール。こうなったら私が仇を討ちますわ!!」

「その勝負、ジブンが乗るっすよ!!」

「良いねぇ。なんなら憂さ晴らしに僕も参加しようかな」

「アオト、なんかやるみたいだぞ! ボク達もやろうよ!!」

「ちょ、待てイア! 待てって!」

「いやー、もうそろそろおじさんは帰って寝たいんだけどなぁ」

 スズ達とのバトルも終わり、打ち上げもそろそろという時間になる。

 

 

 

 そんな時、ケイに二通の連絡が届いた。

 

 

「……リクとヒロトからだ」

 二つのビルドダイバーズから。その内容は───

 

 

 

「どんなメッセージなの?」

「───バトルしよう、だって」

 ───フォースバトルの誘いである。

 

 

「おー。どうする? ケー君」

「そんなの、決まってるだろ」

「そうだね」

「皆、行くぞ!!」

 少年達は駆けた。

 

 

 この広い世界を。この楽しい世界を。この大切な世界を。

 

 

 

 

 

 

 

 

「───レイア、やっと……ここに来れたよ。特にいう事もないがな。そうだな、一言だけ」

 また、いつか、どこかで。

 

 

 

「ありがとう」

 ───ガンダムビルドダイバーズRe:Bond『完』




三年と三か月ほどのお付き合いありがとうございました。


ケイ、ユメ、タケシ、アオト、ニャム、カルミア、イア、レイア、セイヤ達の物語に長らくのお付き合いありがとうございました。これにてこの物語は完結になります。

しかし、彼らの戦いはこれからだ!!()
フォースメフィストフェレスのアンジェリカやスズ達、フォース砂漠の犬のアンディ達、原作のビルドダイバーズの面々と共にこれからもGBNを満喫する事でしょう。

そんな彼らの一幕を『ガンダムビルドダイバーズRe:Bondバトローグ』みたいな番外編なんかでまた描けたらな?なんて思っております。こちらは気が向いたらの投稿になりますが……。



多くは語りません。この作品で書きたい事は全部描き切ったつもりです。
ガンプラが好きな男の子と、ガンプラが嫌いになってしまった男の子、それらを再び繋ぐ物語。お楽しみいただけたのなら幸いでございます。



読了ありがとうございました。
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