ブレワイの世界観をしっかりと入れていきたいですが、テンポを良くした方がいいのだろうか塩梅が難しいです
プロット段階でボリュームを多くし過ぎたかな
「なぁ、けちくさい事言わんともっと詳しく教えてーな。世界中駆けずり回ったウチでも初めて聴く内容なんや」
「だから本当にちょっとしか見てないんだって、確かにちょっと黄色っぽかったけどアンタの言うような龍じゃなかったし、上空で撃ち落とされたんだよ?運よく雪の深い所に落ちていなかったら間違いなく死んでたんだから」
カッシーワさんに紹介されたナズリーの家に向かってみるとハイリア人のヴァーイがリト族のヴォーイに話しかけていた、どうやら先客らしい。
彼女の言葉遣いは初めて聞くゲルド語みたいなものだろうか?
「ん?ああいらっしゃい。キミが村長の言ってたリンクちゃんだね?2人とも要件は一緒だし、纏めてでもいいよね?この通り治療中なんだ」
ナズリーさんの腕には布が巻き付けられていた。
彼らリト族にとって腕は大空を自由に飛び交う翼であり、弓を引く武器でもあり、カッシーワさんに至っては音も奏でる。
リト族にとってほぼ全てといっていい程重要なものだ。
落下地点に雪が積もっていなければ大変な事になっていたとのことだけど砂漠の砂みたいなものなのかな?
以前、立ち寄ったハテノ村からはラネール山という霊峰が聳え立っていて、所々白く化粧をしているみたいだったっけ。アレの事なのかな?
かつてゼルダ様が祈りの修行をしたという神聖な場所なんだって。
母様から聞いた話では、ゲルド地方にも街から北へまっすぐ進むとゲルド高地がありそこも雪が降り積もっているらしい。
「構いません、よろしくお願いします!」
「しゃーないな、お嬢ちゃん。ウチはミツバっちゅうんや。ウワサのミツバちゃんって記事見た事無い?」
「あっ、それ見た事ある!不思議な情報がいっぱい載ってるっていうあれでしょ?」
「こんな小さな子まで見てくれるなんて嬉しいなーっと話が逸れたな、ナズリーさんもう一度説明を頼むわ」
「ああ、とは言っても狐につままれたような感覚なんだけど。あの悪天候が続くようになってから村長の指示で調査をしていてね。どうやらへブラ山の奥の方から吹き荒いでいるみたいなんだ。天候を荒らしている何かがいる…そう思って飛んで近づいて行ったんだけどね。でっかい雄たけびが聞こえたと思ったら―」
彼の話を落雷の轟音が遮る。心無しか昨日よりも若干激しさを増している気がした。
近くに落ちたのだろう光ったと思ったら直ぐに音が鳴り響き、少しだけど足場が揺れた。
いつになったら収まるのだろうか、シーカーストーンの天気予想では雷を表す記号ばかりが並んでいる。
「こんな感じでね、雷が落ちて来たのさ。おかしいよね、知っての通りハイラルの雷は金属に落ちてくるのに。薄れゆく意識の中おぼろげながら見えたんだ、3つの角を持つ紫色の粘液を纏った龍の姿が」
「龍の姿を見たっちゅう噂はわずかだけど確かに存在する。不思議な事に見たって人の殆どは小さな子供やったけどな。問題なのはその姿や、角が3つもあったり、紫色に染まっているなんて話は聞いた事も無い。新種の幻の龍!?これはスクープ間違いなしや!」
でも、本当に困っている人達がいる話で記事にすんのはなー。とミツバさんは零す。
どうやら彼女の作る記事の内容には合致しないものだったらしい。
そう言えば姉ちゃんが見ていた記事にはそんな物騒なものは何もなかったな。
もしかしたら人の不幸を飯のタネにはしないという拘りがあるのかもしれない。
「そう言えば先程の話で気になったんですけど、ちょっと黄色っぽかったんですよね?もしかしてその上を何かが覆っていたりとか?」
「ん?言われてみると確かにそんな感じだったのかも…?ごめんね、ハッキリと意識が残ってたわけじゃないから細かいところまではわからないんだ。今は有事に備えてテバが飛行訓練場に息子を連れて特訓を重ねているよ」
「テバさん?えーっと、確かモモさんの父の友人…でしたっけ?」
「そうそう!テバはモモちゃんの父ハーツと仲が良くてね!彼の持ってる弓はハーツが作ってるんだ。飛行訓練場は僕らの英雄リーバル様の功績を称えて作られたみんなの練習場でね、ここから北西の方角に道なりに進んでいけば日が沈む前にはたどり着けるはずだよ―っとこんな所かな」
「ありがとうございます!それでは失礼します!」
一通り情報は集まった!飛行訓練場でテバさん達と合流しよう!
リトの馬宿でドラグを引き連れて言った方が早いかな?
「ちょい待ち!!」
「えっと、ミツバさん何の用でしょうか?」
「冗談は顔だけにしときーな。アンタその格好、この天候で向かうんか?北西といったら極寒で有名なへブラ山やで?」
そう指摘されて改めて己の服装を観察する。
薄手のズボンに金属製の鉢がね、上半身に至っては覆っているのは胸当てぐらいでその殆どで素肌が露出している。
なるほど、濡れ鼠になったままこの衣装で雪山登山となれば自殺行為でしかないだろう。
「仕方ないな、子供用の服装なんて殆ど持ってないしちょっと古いけどこれで我慢してくれ。へブラ山に向かうのにその上着は流石にないよ」
リトの羽毛服を手に入れた
タバンタやへブラを訪れる人や自分達の為にリト族の生え替わりの羽を使って作られた服
羽毛を幾層にも重ねており保温に優れる
「暖かい…いいんですか?こんなにいいもの頂いてしまって」
「別に構わないさ、それは子供だった頃のものだし今となっちゃあ流石に着れないからね。テバ達によろしく」
「はい、ありがとうございます!それでは失礼します!」
◆ 飛行訓練場道中
リトの馬宿でドラグを引き取った後、リリトト湖を時計回りに迂回して道なりに進みリノス峠に辿り着くと辺り一面に銀の世界が広がっていた。
鞍を通して伝わる不思議な踏み心地はゲルド砂漠の砂と似ているけれどどこか違っていて、絶え間なく空から降りつもる光景は妖精の贈り物のようだった。
(ナズリーさんから服を借りれたのは本当に助かった…。寒さには慣れてるつもりだったけどこれはきついや)
メテオロッドが激しく燃え盛るのとは対称的にフリーズロッドは静かに輝くだけ。
でも今はそれがありがたい。
寒さに強いゲルド族とは言え、ずぶ濡れになったままの雪山は流石に堪えるもの。
段々と背骨まで冷えていく感覚にこれは不味いと思い、ポカポカハーブやポカポカダケを使ったピリ辛山菜焼きをドラグに跨ったまま口に運ぶ。
あまり行儀のよい行為ではないが、雪の上に腰を下ろして身体を冷やしては本末転倒だ。
命の危険には代えられない。
「ふぅ~、ちょっと暖かくなった気がする。―ドラグも食べるか?」
口元に山菜焼きを持っていくが、辛いもの特有の刺激的な匂いに顔を背けてしまう。
ポカポカの実はその特有の辛さ故に野生生物から殆ど食されず、子孫を残すことが出来たと考えるものもいるとかいないとか。
「そっかこれはちょっと辛いもんな。待ってろ、焚火の準備をするからさ」
へブラ山の寒冷な気候によって雨は深々と降る雪へと変わった為、メテオロッドを使って薪に着火し暖まる。
パチパチと音を鳴らしながら冷え切った身体を、濡れた服を暖め乾かしてゆくのだ。
じっと眺めていると不思議なもので心が落ち着く。
ここには雪以外何もない。
それ以外の物を強いて挙げたとしても精々転がる石ころや樹木ぐらいの、静寂な大地だ。
果てまで続きそうな孤独を癒すは遥かな昔よりずっと支えて来た火への安堵であろうか。
ずっとこのまま佇んでいたい気はする、―でもそんな我儘は許されない。もう間に合わないのは沢山だ。
服が乾くのを確認し、後始末をして再び歩みを進める。
―
僅かに雪の少ない場所を進んでゆくと木組みの小屋が顔を覗かせた。
態々極寒の切り立った崖に作られただけありその環境は異質の一言に尽きる。
右を向けばそり立つような氷壁が一面広がっており、左を向けば大きな大きな窪みが大口を開けている。
その口からは絶えず持ち上げる様な強い風が巻き起こり、軽い物なら簡単に吹き飛ばしてしまいそうだ。
パリン! パリン!
リト族の戦士が舞い上がる風に乗り、的を1つ、宙返りをするついでにまた1つと撃ち抜いてゆく。
華麗だ、リト族の中でも戦士として空を舞うその姿に、思わずため息が零れる。
なるほど、飛行訓練場と言われる理由はここから来ていたのか。
リト族の戦士として必要な空中での動きを磨き上げる設備としてこれ以上の物はないだろう。
「あれ?こんな所にお客さん?こんにちは!」
どうやらこちらに気が付いたらしい、こちらへと飛んで近づいて来る。
足場のない所からでもすぐに移動できるのはちょっと羨ましい。
馬に乗ったままというのも失礼なので降りて挨拶をする。
「こんにちは!俺はリンクといいます、テバさんはいらっしゃりますか?」
「うんうん、元気よく挨拶が出来るのはいいことだ!俺はチューリ、よろしくな!父さんなら小屋の中さ」
チューリさん…確かモモさんの幼馴染だったな。
彼にも若いリト族特有の頬の赤さが残ってる。
生憎ヴォーイだったからゲルドの街には遊びにこれなかったけれど、その人となりはモモさんやナンさん達5人姉妹を通して聞いている。
村一番の戦士であるテバさんのような弓使いになりたくて修練を積んでいるのだとか。
「よし、いいぞチューリ!今の動き方を忘れるな!―む?客か。外は冷えるだろう、小屋の中へ上がってくれ」
白い体毛に身を包んだ精悍な顔つきのリト族、彼がテバなのだろう。
リトの村で見かけた他の者とは風格が違う。
ビューラ様を彷彿とさせる存在感は長年の修練の賜物であろうか。
――
「…成程な、村長に頼まれたか」
全くお人よしにも困ったものだ とテバは愚痴を零す。
以前にもこんな事があったが息子よりもかなり小さい子供ではないか、遊びではないのだ。年齢に不釣り合いな程修羅場は潜っているようだがそれでも村長には頑として断って欲しかった。
「リンクといったか、あの男と同じ名前とは妙な縁でもあるのかも知れんな。―ただ、手伝うとは言っても当てはあるのか?俺達には唸る様な雄たけびが聞こえただけで手掛かりも皆無だ」
「リトの村で情報を集めたところ龍が怪しいそうです。それも他の地方では子供が見つける事が多いのだとか…これは私の我儘でしかありませんが危険な場所にリトの子供達を巻き込みたくはない。お願いします」
「そうか。ならばお前の実力を見せてくれ。仲間達を危険に晒したくないのは有り難いがリト族の子達と違ってお前は飛べない。どうしたって俺達が背負う必要が出てくる。それだけの価値を示してみろ。弓ぐらい使いこなせないと話にならん」
剣の腕ならば街一番の自信があるが弓に関しては他の者達にはとても敵わなかった。
ゲルドの弓は遠くまで飛ばせるよう弦が強く張られており、子供の力では満足に引けなかったからだ。
だからといってそれはここで許される訳では無い。
彼にとって新たな修練の始まりであった。
こっちの世界観だとチューリ君はリーバルぐらいの年齢をイメージしてます。
人間でいうところの高校生ぐらい?
大人に近い体格になっていますが、大人とまでは言えないぐらい。