「ハッ!」
「ふっ!」
オーズとリュウガは、タイガ、ファム、ガイに化けたライダーヤミーと交戦していた。
クワガタ!カマキリ!バッタ!
ガータガタガタ!キリッバ!!
ガタキリバ!!!
オーズはガタキリバコンボとなると、ライダーヤミーの数に合わせて分身した。
そして、ガタキリバ分身体に翻弄されるライダーヤミーを、リュウガが攻撃していく。
SWORD VENT!
STRIKE VENT!
リュウガは、右手に黒いドラグクローを、左手に黒いドラグセイバーを手にし、ライダーヤミーに立ち向かった。
とても明るく気さくな印象を受けた真司だったが、リュウガとなると、動きに無駄のない精錬された戦いを繰り広げていた。
「はああああ!!!!」
リュウガは、ガイに黒いドラグクローを向ける。クローから黒い火球が放たれるとガイに直撃、瞬時に灰へと変えた。
「うっとおしい!!」
FINAL VENT!
ファムは、ブランウイングを召還した。
「させるか!」
サイ!ゴリラ!ゾウ!
don!don!サゴーゾ!!
DON!DON!サゴーゾ!!!
オーズは、ファムの技を懸念し、サゴーゾコンボへ変身した。
スキャニングチャージ!!
オーズを中心に強力な重力場が生まれた。
「ぴぎっ!?」
オーズの目の前に飛翔したブランウイングは、その重力場に捕らわれ、地面に落ちた。そして、そのままオーズの方へ引き寄せられる。
「はあああ…、せいやああああ!!!!」
オーズは、引き寄せたブランウイングに頭部の角と両腕を突きだした。それらがブランウイングに直撃すると同時に強力な衝撃波が発せられ、ブランウイングを粉々に砕いた。
「うっ…、こ…ぼっ!」
ファムが何かを言い切る前に、ファムのバックルからドラグセイバーが突き出した。
引き抜かれると同時に、ファムはセルメダルの塊に変わった。
「後は…!」
ザバーン!!
オーズ達が戦っている近くの海辺から何かが飛び出した。
ライアのエビルダイバーだ。
「おわっ!?」
「映司!!」
エビルダイバーの奇襲を受けたオーズは、そのまま海水に落とされてしまった。
「うひゃひゃ!流石のオーズも海じゃ何もできないでしょお!」
STRIKE VENT!
海中でオーズを待ち受けていたライアが、エビルニードルを装備して迫ってきた。
「俺の占いはあたる…。お前はここで死ぬんだよ!」
「まさか!」
シャチ!ウナギ!タコ!
シャ・シャ・シャウタ!!
シャ・シャ・シャウタ!!!
シャチヘッド、ウナギアーム、タコレッグを持つ、青い水棲系コンボ・シャウタコンボに変身したオーズは特攻するライアを、水を得た魚のように素早くかわした。
「嘘!?」
ライアは驚いていた。
「はっ!!」
オーズは、ウナギウィップをライアに振るった。鞭は、ライアの腕を捕らえた。そして鞭から強力な電気が発せられた。
「うぐっ…が…!」
スキャニングチャージ!
オーズの足が、蛸の足のように8本に分裂し、足先をライアに向けた。
「せいやああああ!!」
「ぎっ…!」
感電したライアは身動きが取れず、オーズの8脚による蹴りをかわせなかった。
蹴りの勢いによって、ライアは海面から押し出され、宙を舞った。
「はあああ!!」
それを狙うように、リュウガの手甲から黒炎弾が放たれ、ライアに直撃。灰となった。
「背中ががら空きだよお!!」
リュウガの背後から、タイガが飛び掛かった。
しかし、リュウガは手にしている剣の切っ先を背面に向けた。
「がふっ!?」
タイガは、吸い込まれるように剣先に身体を預け、自重により深々と身体に刺さってしまった。
間もなく、タイガもメダルの塊となり沈黙した。
「ハァ…、ハァ…。これで4体…。」
オーズは、陸に上がるとタトバコンボに戻った。立て続けのコンボにより、体力を消耗してしまった映司は息が上がっていた。
「大丈夫か、映司?」
「はい…、何とか。」
心配するリュウガに対し、オーズは答えた。
「そうか。まだ、厄介なのが現れていないのが恐いな。」
リュウガは静かに言った。
残るは9体。ヤミーといえど、仮面ライダーの力を持つため、その力はグリードに匹敵する。優位に立ち回る為には、亜種コンボも含めオーズのコンボを多用かつ適格に使っていく必要がある。しかし、純正コンボの使用は、タトバコンボ以上に映司の身体へ負担をかけてしまう。純正コンボを複数回多用するなど、持っての他である。このままのペースで戦い続けるには、苦しいものがあった。
「どこか、休める所を探そ…。」
リュウガが言いかけた時、リュウガは瞬時にカードを黒いドラグバイザーに装填した。
GUARD VENT!
SHOOT VENT!
「うわぁ!!」
「うおわ!!」
オーズ達に砲弾が襲いかかった。
リュウガは龍の腹部を模した黒い盾を両手に装備し、砲弾を防いだが、勢いに負け、二人は大きく吹き飛ばされてしまった。
「あ~ぁ。一発であの世に送ってやろうと思ったんだけどな。」
聞き覚えのある声に、オーズとリュウガは顔を上げた。
「北岡さん…!」
オーズ達の視線の先には、ベルデ、オルタナティブ、インペラー、そしてギガランチャーを構えるゾルダの姿があった。
「あれぇ?大分疲れてるみたいだねぇ?」
インペラーが、ネグと同じ口調で言った。
「じゃ、死ね!」
オルタナティブのかけ声と共に、ライダーヤミー達がオーズ達に迫った。
「うっ!」
ベルデとゾルダがオーズに、オルタナティブとインペラーがリュウガに攻撃を加えていく。
次第に、オーズとリュウガは分断されてしまった。
「くっ…。は、早くブラカワニにならないと…。」
オーズは、超回復能力があるブラカワニコンボへ変化するためにも、コアメダルを手に取ろうとした。
「させないよぉ!」
HOLD VENT!
ベルデは、バイオワインダーをオーズに投げつけた。それは、メダルを持つ手に直撃し、オーズの手からメダルが弾きとんでしまった。
「このっ!」
オーズは、メダジャリバーを持ち、ベルデに応戦した。
「うひゃひゃひゃ!」
ベルデは高笑いしながら攻撃を続ける。オーズも、ベルデの投げるバイオワインダーを弾きながら戦う。が。
HOMING VENT!
「うわっ!」
ベルデと戦うオーズに、ゾルダの放った追尾弾が襲いかかる。
そして、怯んだオーズに対し、ベルデが執拗に攻撃を加えていった。
「はぁ…、はぁ…、うおお!!」
オーズは、再びベルデに剣を振り下ろす。
CLEAR VENT!
しかし、ベルデはカードの効力により姿を消し、目標を見失ったメダジャリバーは空を掠めた。
「消えた!うわっ!!」
ゾルダは、オーズの隙を逃さず、さらに射撃していく。
「うっ…。北岡さん、止めてください!」
オーズはゾルダに訴えかけた。
「北岡ぁ?…クククっ」
ゾルダは、馬鹿にするような笑い方をした。
「んな訳ないじゃぁん。ばーか!!」
「…このっ!」
オーズは、激しい憤りを抱いていた。かつてライダー達が戦いの中で散っていった命。そして、叶わぬ願い。ネグはそれを、己の欲望を満たす為に利用している。しかも、己のヤミーを生前の彼等に成りすまさせ、丸で人として生きようと、願いを叶えようと演じていた。その行いは、死者への冒涜と言っても過言ではない。映司は、それを平然とできるネグが許せなかった。
そして、目の前にいる仮面ライダーゾルダもまた、北岡ではない。頭では分かっているが、敵として割り切れない自分がいることも自覚していた。
「その声で、しゃべるな!!」
オーズは気力を振り絞り、ゾルダに迫る。
その時、オーズとゾルダの間にリュウガが入って現れた。
「城戸さん!?」
突然現れたリュウガに、オーズは戸惑ってしまった。
「…はぁ!!」
突如、リュウガがオーズに襲いかかった。
「うわっ!城戸さん、どうして!!」
オーズは、リュウガの攻撃を受け流しながら言った。
「死ね、火野ぉ!!」
リュウガの重い蹴りを受けたオーズが大きく仰け反った。
SPLIT VENT!
そこに、ゾルダの散弾がオーズに襲いかかった。
「うっ…。くっ…。」
とうとうオーズは膝をついてしまい、映司の姿に戻ってしまった。
「そんな…。」
結局、城戸真司もライダーヤミーだったということなのか。
映司は、絶望に打ち拉がれていた。
「くくく…。」
リュウガが笑いながらオーズに迫る。その時だ。
「ぐあっ!?」
リュウガに何かがぶつかった。それと同時に、リュウガの鎧が消え、ベルデが姿を現した。
「今のは…!?」
映司は、リュウガにぶつかった後、地面に刺さった物を見た。
「メダガブリュー!?なんで!?」
「くっ、だぁれ!?」
ベルデは、メダガブリューが飛んできた方向を見た。
そこにいたのは、黒スーツの映司だった。
「まだ、俺に死なれちゃ困るからね。どのみち、俺が俺を破壊するけど。でも、まずはお前達だ。」
そう言う黒スーツの映司の手にあるものを見て、映司は驚いた。
「オーズドライバー!?」
黒スーツの映司は、腰にオーズドライバーを装着。そして、紫の3枚のコアメダルを装填した。
「変身。」
プテラ!トリケラ!ティラノ!
プ!ト!ティラーノ!!
ザウルース!!!
黒スーツの映司は、プトティラオーズに変身した。
「恐竜コンボ!?そんな、どうして!?」
失われていた恐竜系コアメダル。なぜ、黒スーツの映司が持っているのか。映司は理解できないでいた。
「もう一人のオーズぅ!?」
ゾルダも、突如現れたプトティラオーズに驚きを隠せないでいた。
「ぐぅおおおああああ!!!!」
プトティラオーズは雄叫びをあげると、ゾルダとベルデに迫っていった。
「お前も死んじゃえ!」
LAUNCH VENT!
ゾルダはギガキャノンを装備し、プトティラオーズへと砲撃を始めた。しかし、プトティラオーズは、砲撃に臆することなく距離を詰めていく。
HOLD VENT!
ベルデは、再びバイオワインダーを装備し、地面に刺さっていたメダガブリューへ投げつけた。バイオワインダーがメダガブリューに絡み付くと、それを引き抜き、ベルデの手に収まった。
「お返しだぁ!」
ベルデは、迫るプトティラオーズに向け、メダガブリューを振るった。プトティラオーズは、それをかわすが、ベルデは再び振るう。が、プトティラオーズは、メダガブリューを素手で掴み、受け止めた。
「ぐわぅ!!」
プトティラオーズは、ベルデからメダガブリューを強引に奪い取った。そして、それを使ってベルデを切りつけた。
「ぐあ!!」
「何なんだよ、お前!」
ゾルダは、尚も迫るプトティラオーズに砲撃を続けた。
「はぁっ!!」
プトティラオーズは、ゾルダの砲弾をも斧で両断した。
「破壊してやる!!」
スキャニングチャージ!
プトティラオーズは、オースキャナーでコアメダルをスキャンした。
「ぐっ!?」
プトティラオーズの両肩から映えている角が、触手のように伸びたかと思うと、ベルデとゾルダそれぞれに突き刺さった。
「ふん!」
プトティラオーズ頭部の羽根が大きく広がり羽ばたく。すると羽ばたきから冷気が発生し、身動きの取れなくなった2体のライダーヤミーに直撃、氷付けにした。
「ぐおおおおお!!!!」
そして、プトティラオーズの腰から恐竜の尾のような物が伸び、凍った2体のライダーヤミーに大きく振るった。それは凍ったライダーヤミー達を粉々に砕いた。
「お前は…、一体。」
映司は、プトティラオーズの戦いを見終え、無意識に呟いていた。
プトティラオーズがゆっくりと映司の方を向いた。
「次は、俺だよ。」
「…っ!?」
プトティラオーズは、メダガブリューを振りかざしながら、映司に迫った。
「はぁ!!」
プトティラオーズが、メダガブリューを大きく振り下ろした。
第20話、いかがでしたでしょうか。
リュウガと共闘し、次々とライダーヤミー達を撃破していくオーズ。
続くゾルダ達の登場に苛立ちを覚えたオーズの元に、それに呼応するかのように現れたもう一人の映司・プトティラオーズにより、ゾルダ達ライダーヤミーも粉砕。
そして、プトティラオーズは映司に刃を振るいます。
映司の運命は…。
次回もお楽しみに!