「ふっ!」
「はっ!」
「ぐっ!」
「はあ!」
もはや誰が敵なのか味方なのかわからない程、ライダー同士の戦いは混迷を極めていた。
DIVE VENT!
DIVE VENT!
ライアとアビスは、陸に面していた海面に向かって飛び込んだ。ライアの背にエビルダイバーのヒレを身につけ、一方のアビスの両足はアビソドンの尾鰭の様に変化した。
海洋性モンスターの恩恵を受けた二人の騎士は、水中を高速で移動しながら戦い始めた。
STRIKE VENT!
COPY VENT!
アビスがアビスクローを召還すると、それと同じものをライアは装備した。
「はっ!」
「はっ!」
アビスとライアは、それぞれのアビスクローから水弾を相手に向け打ち出した。
互いに攻撃し合い、また、それをかわしていく。
アビスの水弾がライアに着弾したかと思うと、エビルバイザーを盾代わりに使い、それを防いだ。
STRIKE VENT!
ライアはアビスの攻撃を防ぐと同時にカードを装填。エビルニードルを装備した。
「ちぃっ!」
エビルニードルから放たれる針は、その構造から水弾以上の速度でアビスに向かった。
アビスは、回避を余儀なくされ攻撃を中断した。
「そこだ!」
ライアは、エビルニードルを正面に構え、アビスに向かって高速で水中を進んだ。
「なめるな!」
SWORD VENT!
しかし、アビスはアビスセイバーを手にすると、突進してきたライアの攻撃を受け止めた。
「くっ!」
「はあっ!」
アビスは、エビルニードルを剣で弾くと身体を大きく捻り、回し蹴りの要領でライアに尾鰭を叩きつけた。
「うわっ!」
ADVENT!
バランスを崩したライアに追い討ちをかけるように、アビソドンがライアに迫った。
ADVENT!
だが、ライアもまたエビルダイバーを呼び出し、アビソドンと交戦し始めた。
「こんな戦いは無駄だ!」
「無駄な訳がない!この戦いに勝利し、私が唯一の法となるのだ!!」
「いいねぇ。おたく、中々強そうじゃん!」
ガイはタイガを指して言った。
「ごめん…。ガキには興味ないんだ。」
タイガは冷徹に言い放った。
「…。言ってくれるじゃねぇか!」
STRIKE VENT!
「邪魔をするなら…。消えてもらうね。」
STRIKE VENT!
「消えんのはそれだ!」
CONFINE VENT!
ガイが左肩のメタルバイザーにカードを投げ入れると、タイガが呼び出したデストクローが消滅した。
「何!?」
「行くぜぇ!」
ガイはメタルホーンを掲げ、タイガに迫った。
「くっ!」
タイガはデストバイザーを手に、ガイの攻撃に備えた。
「興味ないって言ったけど、撤回するね。」
タイガがガイに言った。
「へぇ、それは光栄だね。あんたにとっての強敵になれたか?」
「まさか…。ただただ、目障りなだけだよ!」
タイガは、デストバイザーを大きく振るい上げた。
「くそっ!でも、それくらいじゃねぇと殺りがいがないよな!」
シザースの体術にファムはやや押され気味だった。
相手は警察官。いくらライダーになったからといっても、戦いについては素人であるファムは苦戦を強いられていた。
「女性といえど、容赦しませんよ。詐欺師ならば尚更ねぇ!」
SHOOT VENT!
シザースの右腕に、契約モンスター・ボルキャンサーの頭部を模した手甲・シザースシューターが装着された。
「はっ!」
シューターから水弾が飛ばされた。
GUARD VENT!
ファムは契約モンスター・ブランウイングの翼を象った盾・ウイングシールドを召還し、シザースから放たれた水弾を防いだ。
「汚職刑事が!」
ファムはウイングシールドを正面に突き出した。するとシールドから無数の白い羽が噴き出された。
「目眩ましですか、小賢しい真似を!」
シザースは構わずシューターでファムを狙う。しかし、さっきまでそこにいたはずのファムの姿が見当たらない。
「どこへ消えた!?」
依然として羽が舞っていた。次の瞬間、シザースの背後に斬撃が走った。
「ぐはっ!何!?」
シザースは振り替えるも、やはりファムの姿がない。
しかし、何度も斬撃が繰り出されシザースにダメージを与えていた。
「くそ!」
BABBLE VENT!
シザースは再びシザースシューターを構え、自信を中心に円を描くようにシューターを振り回した。それと同時にシューターからはシャボン玉のような泡が振り撒かれた。
「うわっ!」
そのシャボン玉は機雷のごとく爆発を繰り返し、羽に紛れていたファムを捉えた。また爆発により白い羽も消えていった。
「ようやく見つけましたよ!」
「くっそおおお!!」
SWORD VENT!
SPEAR VENT!
ガキィン!
ナイトとインペラーはそれぞれの武器を交えた。
「あのさぁ、俺達と組もうよ。お金あげるからさ、ね?」
インペラーがナイトに言った。
「ほぅ。いくらだ。」
「あんたが欲しいだけ!ね?いい条件でしょ?」
「ああ。確かに魅力的だ。だが!」
ナイトは力づくでインペラーを押し返した。
「この世界じゃ、金なんて無意味だ。」
TRICK VENT!
ナイトはカードをダークバイザーに装填した。するとナイトの分身が4体姿を表した。
「まぁ確かに!俺が大金手にするのだって、この戦いに勝たないとだしね!」
TRICK VENT!
同じくインペラーも自身の分身体を生み出した。
「はあ!」
複数のナイトと複数のインペラー。それぞれが武器を、拳を交えて戦い始めた。
「くそっ!でも、数ならこっちが有利!」
ADVENT!
「ギギャー!!」
インペラーの契約モンスターであるギガゼール。そしてその同族の複数のモンスター達も戦いに加わった。
「ちぃ!」
今度はナイトが数で押されていき、一体、また一体と分身体が消えていった。
「勝負ありだな!」
「決めつけるには、まだ早い!」
NASTY VENT!
「キィィィィィ!!!!」
「ゔっ!?」
ダークウイングから発せられる超音波により、インペラー、モンスター達の動きが止まる。
BLOW VENT!
「はあ!!」
ウイングランサーに風の力を纏わせ、横一閃、斬撃を飛ばした。
「!?」
インペラーとギガゼールは何とかかわしたが、分身体と他のモンスター達は直撃し爆散した。
「くっそ、マジかよ!」
「覚悟しろ。」
「もう止めろ!ライダー同士、戦うことはないはずだ!」
龍騎がオルタナティブに訴えかける。
「黙れ!」
しかし、オルタナティブは聞く耳を持たず、龍騎に迫った。
SWORD VENT!
オルタナティブは右腕に装備されたカードスキャナー・スラッシュバイザーにカードをスキャンした。
カードが青い炎を上げて消滅すると共に大型の剣・スラッシュダガーを召還した。それを手にしたオルタナティブが龍騎に斬りかかる。
GUARD VENT!
龍騎はドラグレッダーの腹部を模した盾・ドラグシールドを手にし、オルタナティブの斬撃を防いだ。
「くっ!」
「ぐっ!はぁ!!」
オルタナティブは力任せに剣を盾に叩き付けた。
一撃一撃、その衝撃が盾から伝わる。
「うわっ!」
やがて龍騎の手からドラグシールドが弾き飛ばされてしまった。
ACCEL VENT!
オルタナティブはカードの効力により、動きが超高速になった。そして、その速度から生まれる力で龍騎を刻みつけた。
「こ、この…!」
ADVENT!
「グオオオオオオ!!!!」
ドラグレッダーが飛来すると、大きな口から火球を吐き出した。それは高速で動くオルタナティブを直接狙わず、辺りにばら蒔くように火球が降り注いだ。
「うわ!!」
火球の雨に晒されたオルタナティブは、そのいくつかが直撃し高速の世界から姿を表した。
「お前は、何の為に戦うんだ!」
「貴様に話す気はない!!」
オルタナティブは、尚も龍騎に迫りかかった。
ベルデとオルタナティブ・ゼロは睨み合っていた。
「ここで決着を着けようか。香川!」
「決着など…、くだらない。私は、この戦いを止める為に戦っている。」
「はん!その為の邪魔者を潰しているんだろうが!」
ベルデが先に動いた。
「はっ!」
ベルデは拳や脚を振り上げながら体術を繰り出す。それに合わせ、オルタナティブ・ゼロはベルデの攻撃を受け流す。また、オルタナティブ・ゼロも攻撃を加えるが、ベルデも見切ってかわした。
オルタナティブ・ゼロは戦局を変えるべく、デッキからカード引き抜く。
SWORD VENT!
右腕のスラッシュバイザーにカードを通す。オルタナティブと同じく、スキャンされたカードが青い炎を上げて消えると同時にスラッシュダガーが召還された。
「もらった!」
STEAL VENT!
ところが、ベルデの右手から出た紫のワイヤーが剣を捕らえ、ベルデの手に収まった。
「デッキがリセットされたか!」
「はあ!」
ベルデが剣を振り下ろした。
SWORD VENT!
オルタナティブ・ゼロは再びカードをスキャンさせ、今度は二振りの短剣・スラッシュショートダガーを呼び出した。
そして短剣二本を交差させると、ベルデの剣を受け止めた。
「ちっ!」
「あなたの動きなど、"読めていますよ"!」
「いつまで意気がってられるか!」
CLEAR VENT!
「ふん…。」
カードを装填したベルデが空気に溶け込むように姿を消した。
「く…。うわっ!」
オルタナティブ・ゼロに突然衝撃が走る。それも様々な方向からだ。しかし、攻撃の先を見てもベルデの姿はなかった。
オルタナティブ・ゼロは攻撃されながらもカードを引き抜いた。
SENSITIVE VENT!
カードの効力で超感覚を得たオルタナティブ・ゼロは神経を研ぎ澄ませ、消えたベルデの気配を探した。
「…そこか!」
オルタナティブ・ゼロが何もない所に剣を振り下ろす。
「ぐはっ!」
予期せぬ斬撃を受けたベルデが姿を表した。
「言ったはずですよ、高見沢さん。あなたの動きは読めていると!」
「香川ぁ!」
オルタナティブ・ゼロが再びカードを引き抜こうとしたときだった。
「うるぁ!!」
「!?」
オルタナティブ・ゼロの目の前に、突如剣が振り下ろされた。間一髪かわしたオルタナティブ・ゼロが斬撃の方を見た。
「ここか、祭りの場所は…!」
斬撃の主、王蛇が乱入してきたのだ。
「浅倉!?こんなときに!」
「あぁ、もっと楽しもうじゃないか!!」
警戒するオルタナティブ・ゼロとは別にベルデの気持ちは昂っていた。
そして、王蛇の乱入によって、戦局は大きく変わった。
第6話、いかがでしたでしょうか。
榊原率いる非戦派、高見沢率いる武闘派、香川率いる効率戦闘派(?)による三つ巴のライダーバトルが始まりました。
対戦カードを整理すると
ライアVSアビス
タイガVSガイ
ファムVSシザース
ナイトVSインペラー
龍騎VSオルタナティブ
ベルデVSオルタナティブ・ゼロ
といった具合です。
これらの理由は、龍騎本編で為し得なかった対決をさせたかったからです。
特にファム、ベルデ、アビスはそれぞれ登場メディアが異なるため、その辺りを意識してみました。
また、彼らにもそれぞれ新アドベントカードが実装されています。
カニ刑事、強くなってますよ!笑
本作オリジナル設定として、カードデッキのリセット機能を付随しました。カードを全て使い切るか一定時間経過すると、カードを再使用できる。というものです。
一種類のカードを複数所持(ガイのコンファインベントのような)にしてもよかったのですが、筆者が使用回数忘れてとんでもなくチート化しそうだったので、リセットとしました。リセットされない限り、一度使用したカードの再使用は不可能という具合です。言い訳です、はい。
そんな混沌を極めた戦いに、王蛇も乱入しました。
ライダーバトルの行く末は…。
次回をお楽しみに!