ガールズバンドは○○したい   作:ぽぽろ

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約半年ぶりですね。(定型文)
某小さな魔王様の眷属の浮気の小説読んでたら書きたくなったので。
あの八潮瑠唯ちゃん好き。
よく間違っている人がいますが紗綾じゃなくて沙綾ですからね!!!
前回のあらすじ
記憶喪失系主人公製造の裏側


山吹沙綾は甘やかしたい

口笛を吹きながら散歩でもしたくなるような爽やかな陽気の休日の朝、そんな中僕は惰眠を貪っている。

昨日のcircleのバイトですっかり疲れ果てた。

そんな中午前10時過ぎくらいに目を覚ましリビングで降りていくと、何やらとても美味しそうな匂いがした。

 

「美咲は確か今日練習って言ってたよね……」

 

幼馴染では無いとすると一体誰なのか。

色々頭に思い浮かぶ人はいるが起き抜けだからなのか、頭が働かないので考えるのをやめる。

そして、扉を開けるとさらに強くなる美味しそうな香ばしい香り。

 

「あ、おはよう。お寝坊さん。」

 

山吹沙綾、彼女がキッチンに立って朝ごはんを作っていた。

 

「おはよう………?」

「うん、おはよう。」

 

暫く目の前の状況が呑み込めずリビングと廊下を分けるドアの所に立ち止まっていると少し困った様な笑みを沙綾は浮かべた。

いや、困ってるのは僕なんだけど。

 

「髪の毛、寝癖付いてるから直してあげるね。」

 

一旦鍋の火を止めスリッパをパタパタと鳴らしながら近づいてきて髪の毛を水で軽く押さえつけるように触る。

 

「うーん、取り敢えずこんなものかな。うん、かっこいい!朝ごはん食べよう?もう出来てるから」

「あぁ……うん」

 

まだ頭が回ってない僕はそんな生返事しか出来なかった。

 

***

 

そして、椅子に座って机に沢山並べられた色とりどりの美味しそうなご飯を食べようと箸を持とうとしたが…

 

「あれ、箸がないや。」

 

しょうがない。取ってくるか。

 

「あ、箸ならここにあるよ。」

 

いつも使っている少し色褪せた箸は沙綾が持っていた。

 

「ありがとう」

 

受け取ろうと手を伸ばすが上に高く上げた沙綾

そして、何故か隣に腰を掛ける。

あの……えっと……なぜ隣?

あと箸返して

 

「私が食べさせてあげようと思って。」

「僕そこまで赤ちゃんじゃないよ???」

 

僕を何だと思っているのか。

他人が居ないと何も出来ないダメ人間だとでも思われているか。

失礼な!確かに家事は何も出来ないし美咲に任せっぱなしだけどその分僕にも出来る事は多分いっぱいあるだろうし…………

あれ?僕ってダメ人間?

それでも1人でご飯を食べれないほどでは無い。

 

「いいのいいの。私がやりたいだけなんだから。」

「僕はとっても恥ずかしい気持ちなんだけど」

 

同級生の女の子にご飯を食べさせて貰うなんて飛んだ羞恥プレイだ。

いくらポピパの中で母性がある沙綾ちゃんと言えど恥ずかしい。

 

「ほら、あーん」

 

ふっくらホカホカに炊き上がっているご飯を箸で掴み口の前に差し出してくる。

その炊き上がったばかりのご飯の湯気が僕の顔を包む。

そして顔に香り高い香ばしい匂い、ふっくらと炊き上がったツヤツヤの米の一粒一粒が僕を催促するかのようにいるように見えた。

 

「いや、僕一人で食べれるって………」

「ほら、あーん」

「あの、僕一人で……」

「ほら、あーん。」

 

ダメだ。沙綾ちゃんは、ほら、あーんBOTになってしまった。

それかRPGで冒険に出るまで、「さあ、行くのだ!」しか言わなくなる王様状態。

無限ループに僕は囚われた。

この無限ループを抜け出す方法はただ一つ。

肯定をする事。この場合は差し出されたご飯を食べること。

無限ループに入ったら一体どうなるのかは、さあ沙綾(?)

 

諦めた僕は差し出されたご飯を食べた。

1回くらいならまだそこまでじゃないからね!(フラグ)

 

「はい、次」

 

え?(絶望)

1回で終わりじゃないの?

 

「全部これで食べさせてあげる。」

 

***

 

あのまま朝ごはんを全てあーんで食べされられるという羞恥プレイを耐え抜いた僕は今新たな困難に陥っている。

今は対して広くない机に2人肩を合わせて座っているのだが………

 

喉の乾きを覚えた僕は机の上に乗っているマグカップを取ろうと手を伸ばす。

…………のを沙綾が弾く。

 

「はい。」

 

沙綾がマグカップを持ち僕の口の前に運ぶ。

そう。僕に何もさせてくれないのだ。

全て沙綾がやってしまう。

介護される高齢者の如く、生まれたばかりの赤ん坊の如く。

何か食べる時も飲む時も全て沙綾抜きでは出来ない。

トイレまで着いてこようとしたのはびっくりした。

 

「あの……僕赤ちゃんじゃないからここまでされなくても……」

「え?」

「あ、いや何でも無いです。」

「そっか。」

 

あんなドスの効いたえ?を初めて聞いた。

千聖さんよりもこの時は怖いと思ったね。

 

甲斐甲斐しくこれが生きがいと言わんばかりに嬉しそうにお世話というか介護をする彼女を見ていると、母性と言うよりもダメ男生産機みたいな感じがする。

まぁ、万が一も僕が同級生に母性を感じてママ!何て叫ぶことはありえない!(鋼の意思)

 

「膝枕してあげよっか?」

 

ママァ!(砂の意思)

 

***

 

僕は膝枕+頭なでなでという悪魔的なコンボを食らっている。

それと一緒に女の子特有の甘い匂いの中にパン屋の娘らしいパンの香ばしい美味しそうな匂い、服が太陽に照らされた匂いが心を落ち着かせる。

……今の変態みたい。

 

時計を見るともう18時過ぎ。

外は既にくらい。

 

「そろそろ帰んなくてもいいの?」

「18時か……うぅ…このまま泊まりたいけど、紗南とかの面倒も見なくちゃいけないからもう帰んないと………」

「そっか、ありがとう。沙綾ちゃん。」

「どうしたしまして、またやって欲しくなったら呼んでね?」

「いや、僕が呼んだわけじゃ…」

 

ガチャンと忙しなく荷物を纏めて扉を閉めて出ていった沙綾ちゃん。

結局何がしたかったんだろう。

世話がしたかっただけ…………かな。

 

甘やかされるのっていいなぁ。




山吹沙綾
主人公を自分無しに生きられないように日々主人公を甘やかす事に命を燃やす少女。
美咲が居ないと聞いたらいつの間にか、主人公の元へと駆けていたらしい。
今回で大分手応えを感じた様子。
頑張れ、籠絡まであと少しだ!

太陽の匂いと書くととてもいい匂いの様な気がするが、太陽の光によって死んだダニの匂いと書くと同じ匂いでも何だか不潔であまりいい匂いと思えなくなる叙述トリック。
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