純粋な愛が歪んだ   作:mimi@ロー推し

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自分のサイトで書いているお話2話目になります。
完全なる自己満足です。




手紙に映る愛

 

 

 

 

 

 

 

船に揺られている内に荷物の中から服を出しておこうと鞄に手を入れる。

 

ガサッ....

 

「え?」

 

手に当たったのは何かの紙で....それを掴み、持ち上げれば、それは手紙だった。

 

「いつの間にこんなものが.....」

 

手紙には宛先も何も書かれていないで綺麗に風だけが綺麗に閉じられている。

震える手でそれを開ければ、沢山の手紙が出てきた。

嗚呼、だから道理で分厚かったのね....。

 

「ドフィお兄様、ロシーお兄様、ベビー5様、ロー様.....」

 

幹部全員の手紙が入っていた。

紙の色はそれぞれを表すみたいに個性的で少しだけ寂しくなる。

もう会えない彼等にまた会いたいと思う。

 

「....ぐすっ、しっかりするのメイリア」

 

涙を拭い、ドフィお兄様の手紙から開ける。

ゆっくりと読み、次にロシーお兄様の手紙を開けて次にベビー5様、その次にロー様、またその次にーーーー

それを続けて最後の手紙を読み終える。

 

「ふっ...寂しい、ファミリーの皆に会いたいです」

 

悪かった。

本当は行かないで欲しかった。

幸せになってね。

何時でも帰ってこい。

何時までもお待ちしております。

恋しくなったらこれを見ろ。

貴方様はただ笑っているだけでいいのです。

俺達も、私達も貴方の事を誰よりも愛してます。

 

「私も!私も誰よりもファミリーの皆を愛してる!」

 

泣かないって決めたつもりだった。

あれで思い出すのは止めようって思っていたのにこんなの見てしまったら泣いてしまうじゃないか。

思い出しちゃうじゃないか.....ファミリーの皆の笑顔とかけがえのない思い出を。

 

「.....っ、」

 

嗚呼、願うことならばもう1度だけドフィお兄様にロシーお兄様に、ファミリーの皆に会いたい。

べそべそと泣いていれば、扉がノックされる。

 

「!」

「入っていいか?」

 

どうやら私を訪ねてきたのはさっき別れたばかりのカタクリ様だった。

 

「少々、少々お待ちくださいませ!」

 

涙を拭う。

目の回りがなるべく赤くならないように優しく。

 

「お待たせして申し訳ありません。」

 

扉を開ければ、そこにはやっぱりお顔があまり見えないカタクリ様が居た。

 

「....目元が赤いようだが、」

「その....」

 

正直に言ってもいいのかしら?

 

「もう家族が恋しくなってしまい....」

 

もしかしたら怒られるかしら?

そうなったらどうしたらいいのだろうか?

 

「....そうか。」

「申し訳ございません」

「何故謝る?」

「自分でも未練がましいと思っております」

 

それでもやっぱり思い出すだけで寂しくて会いたくて帰りたくなる。

女々しい、未練がましい。

これじゃあ、本当に何時までたってもお兄様達からは離れられない。

 

「家族を恋しく思うことは悪いことじゃない。」

「カタクリ様....」

「普通は寂しいと思うのが当たり前だ。」

 

カタクリ様の言葉にまた涙が出てくる。

それを見たカタクリ様は慌てている様子で、思わず笑ってしまった。

願わくば目の前の彼が、カタクリ様が私の旦那様でありますように。

 

 

■■■■

 

 

泣き止んだ私とカタクリ様は椅子に座る。

なんか大きな椅子があるなって思っていたらそれはなんとカタクリ様サイズだったらしい。

カタクリ様は紅茶を用意してくれて、ドーナツまで出してくれた。

カタクリ様に全てやらせてしまうなんてなんと無礼な事なのか。

今更ながらに怖くなって顔が青ざめる。

そんな私の様子に気が付いたのか、気にしなくていいと言ってくださったカタクリ様はお優しい。

 

「菓子は何が好きだ?」

「お菓子ですか?そうですね....よくお兄様達にはいちごのお菓子をねだっていました。」

「ほう...ショートケーキか?」

「いえ、ショートケーキではなくいちごのパイです。」

 

私は昔からいちごのパイが大好きだった。

それを知っているドフィお兄様は特注でいちごのパイを買ってくれていた。

 

「あまり食べませんけど、ドーナツも好きです。」

「当たり前だ。ドーナツは美味しい」

「ふふっ....」

「どうした?」

「いえ、余程ドーナツがお好きなんですね。」

 

まさかカタクリ様がそこまで言うほどドーナツが好きだなんて思いもしなかった。

そう思って顔を綻ばせるとカタクリ様はファーを手で上に引き上げ、そっぽ向いてしまった。

しまった!と慌ててカタクリ様を見れば、耳が赤くなっているのが分かった。

え....もしかして照れてらっしゃるの?

呆然としながら見ていれば、それに気が付いたカタクリ様に軽く睨まれてしまい、慌てて顔を逸らす。

そこで気が付いた。

さっきまでお兄様達の事を思い出しては悲しんでいたのに、今はカタクリ様とのお話で忘れていたことに。

じんわりと胸に何かが沁みる。

 

「メイリア?」

 

急に黙り込んだ私にカタクリ様が不思議そうにこちらを見やる。

お兄様達が綺麗だと言ってくれた笑みを浮かべて、首を振る。

 

「いえ、楽しいなと思いましたの。」

 

その言葉にカタクリ様は少しだけ驚いたように目を見開いた。

だけど次の瞬間には口元が隠れてしまい、よく見えないけど微笑んでいるように見えた。

それがあまりにも綺麗に見えてしまい、それを隠すように私はドーナツを頬張った。

 

 

 

 

 






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