記憶を失ったフリをしてみた結果   作:あばずれ

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2. 本当にごめんなさい

「さーて……どういう事か、説明してもらうわよ」

 

「半端な理由であれば消し炭にしますので、言葉の選び方には気を付けた方がいいかと」

 

 裁判開廷。

 

 俺は陽炎達の部屋に監禁され、尋問されています。

 ぶっちゃけ監禁ならされたいかなって思ったけど言えば本当に殺されかねないので黙ります。

 

「えーとですね……出来心というかー……探究心というかー……」

 

「へぇ……そんな出来心で私達を騙そうとしてたんだー……不知火」

 

 あっやばい。艤装出てきた。ガチャンって砲弾装填した音聞こえたよ。

 

「ストップストップストップストップ!! いや本当にごめん! ただ君達の反応が知りたくてさ! 騙したのは悪いと思ってから許して!!」

 

 土下座するのは久しぶりだなぁ。

 前に赤城さんとイチャコラした時に間違ったフリして胸触ったらエスカレートし過ぎて加賀さんと翔鶴さんにボコボコされたからなぁ。

 

 いやまぁ、下着見えたんで結果オーライです。

 

「……はぁ……私達本当に心配してたのよ? 記憶喪失って聞いて悲しかったんだから」

 

「ショックを受けてる艦娘だっているんですよ?」

 

「それは本当に申し訳ないと思ってる。ただ……俺はちゃんと君達とやっていけてるかどうかを知りたかったんだ……もし仲が悪ければ君達は俺の事を心配なんてしない……」

 

「それは……」

 

「だから嬉しいんだ、心配してくれていた事は。俺は仲良く出来るんだ、って」

 

 ついでにセクハラも出来る且つ、許してくれればなって思います。

 

「……仕方ないわね。いいわ、付き合ってあげる」

 

「え……本当か!?」

 

「本当よ。ね? 不知火」

 

「致し方ありません。陽炎姉さんが言うのであれば許しましょう……ですが」

 

「司令官が心配せずとも大丈夫よ! 私達にとっては最高の司令官だから!」

 

「心配する必要はありません。私達は貴方がいれば安心出来るので」

 

 え? 優しすぎない? 

 

 何これ、浄化されちゃう。俺の邪心がどんどん浄化されちゃうよ? 

 涙出そう。この娘達がこんなに優しいなんて嬉しい以外の言葉が見当たらない。

 

 あー……軍人やって正解だなー……。

 

「……まぁそれはさておき」

 

 あっ。

 

「騙していたという事はこれまで私がしてきた事も覚えているはずなので司令には罰を受けてもらいます」

 

 ……。

 

 あっ。不知火の赤面顔かわいいなぁ、写真に収め(殴

 

 

 

「──んで、これからどうしますか司令」

 

「どうひようへ」

 

 何発か殴られてまともに喋れません。電気アンマされて股間も物凄く痛いです。

 

 というのは嘘でぶっちゃけ気持ちよかった。

 

「一応全員分の反応を確かめたいから……このまま騙していたいんだけど……」

 

「まだ騙し続ける気? 手遅れになっても知らないわよ?」

 

「後で私達に縋っても協力はしません」

 

 確かに陽炎の言い分は当たってるんだよなぁ。

 前の吹雪や翔鶴みたいに記憶を失った事でショックを受けた艦娘が複雑な事を起こして、実は覚えてましたーって言えば何されるか分からないわけで。

 

 場合によっては不知火みたいに罰を受ける可能性すらあるんだよね。

 

 まぁ我々にとってはご褒美だったんですけど。

 

「大丈夫だって。そのうち考えるさ」

 

「ではとりあえず、各々反応を確かめますか? 司令?」

 

「うん、行くよ。付き合わせてごめんね陽炎、不知火」

 

「大丈夫よ」

 

「……いえ、大丈夫です」

 

 何とか陽炎と不知火の二人には了承を得て同行してもらう事になりました。

 他の艦娘達が何かすれば意図的に演技してくれるらしいのでこのまま続けようと思う。

 

「はぁ……」

 

 さて部屋を出て、艦娘達の反応を確かめたい訳ではあるけれど……。

 

「何ため息吐いてるんですか。元はと言えば司令の自業自得ですよ」

 

「いやいや早くバレたのが悔しくてさ」

 

「それも司令官の自業自得」

 

「いやでも不知火が言ってくれたのは嬉しかったなぁ」

 

「それも司令の自業じ……と……く……」

 

「「……」」

 

「……いえ……私の落ち度です」

 

 やはり赤面する不知火はかわいい。pi〇ivとかに描いてる人いないかな。

 

「司令官ですね!」

 

「あ~さぅわぁ~いいねぇ~……ごめん、この娘達は?」

 

 あっぶな、思わず名前呼びそうになったわ。

 朝はいいねぇとかなんだよ、殺すぞ俺。

 

「……ハァ……朝潮型の皆さんです。順に黒髪長髪の娘が朝潮」

 

「よろしくお願いしますね司令官!」

 

「ちょっと黄色の……あーもう面倒くさいんで端折ります」

 

「「端折るな!!!」」

 

 案の定、満潮と霞が怒り出してる。

 この二人は初めて会った時から少し苦手なんだよなぁ。

 凄い見下してくるし、クズなんて言ってくるし。挙句の果てには嫌われてるし。一体俺は何をしたんだろうか……心当たりがありすぎてどれだか分からない。

 

「ったく……記憶喪失ってのは本当かしら? 不知火」

 

「えぇ……まぁ……本当です」

 

「……あぁそう。まぁ大して何も変わってないようだけど、仕方ないわね」

 

 凄い上から目線の様な気がするけど気にしない気にしない。

 後でパンツでも覗いてなかった事にしよう。

 

「えーっと……朝潮に満潮、霞だね。これからよろしく」

 

 前だったら手を勢いよく叩かれたけど今回もそうなのかな。

 

「よろしくお願いします!」

 

「……よろしく」

 

「……よろしく頼むわ」

 

 あれ? 

 凄い素直じゃん。前までの高圧的な性格はどこにいったのかな。

 

「ところで司令官は覚えていないのでしょうか?」

 

「何をだい?」

 

「私達と一緒に寝てくださった事です」

 

 ……。

 

 

 

 え? 

 

 

 

 いやいやいやいや待つんだソウルブラザー。一回冷静になろうぜ、心を落ち着かせるんだ。

 邪心に飲まれ過ぎだぜ。

 

 今の寝たという発言はすなわち添い寝を意味する可能性がある。だが場合によってはヤっちゃったら(自分の身が)危ない艦娘ランキング上位勢と乱〇パーティーした意味になってしまうではないか!! 

 

 それはそれでヤってみた――じゃなくて!! 

 

 一回聞こう! それがいい!! 

 

「ごめん……それって……?」

 

「そのままの意味ですよ? とても良かったのに……」

 

 何で詳細を話さないの!!? とても良かったって何!? 

 そのままの意味で分かるわけ無いじゃん!! 二つの分岐があるんだぞ!! 

 

 本当に一緒に寝たのか、それとも乱〇パーティーしちゃったのか!! 

 

 いや待て。疑い過ぎじゃないか? 

 まぁ確かに心当たりはあるものの、それは全て自身の記憶にあるものだ。

 ただでさえ俺は記憶喪失という状態……! 

 吹雪の様に嘘で新しい記憶を捩じ込もうとしてる可能性がある。

 

 だがしかし腑に落ちない。あんなに真面目で賢い朝潮が普通、他の艦娘達の様に嘘をつくだろうか。

 

 まずは陽炎と不知火の反応を確かめよう。

 

「これって……一緒に寝てあげたって事だよね?」

 

「さぁね」

 

「さぁどうでしょう」

 

 ……んまぁ、砂浜に打ち上げられたビニール袋を見るような目で見てくる時点で大体は察してたよ……。

 

「満潮、霞、君達と一緒に寝たって事は添い寝、みたいな事かい……?」

 

 そうだよ!! 満潮と霞なら否定してくれるかも──、

 

「……言わせないでよ……バカ」

 

「本当に覚えていないのね……」

 

 否定しろよぉぉぉぉ!!!! 

 

「あの時は痛かったんだから……」

 

「少しだけ認めてたのよ……?」

 

 えっ、えっ、えっ、えっ? 

 

 待って? マジで覚えてないって。

 

 痛かったって何? 初めて破っちゃった? 

 もらっちゃった? 俺。

 

 俺のイメージ相当酷くね? これじゃまるで変態ロリコン女たらしクズ野郎じゃん。

 

「うわっ、最低ー……」

 

「……変態ロリコン女たらしクズ野郎」

 

 クズだけ無駄に強調しないで!! 泣きたくなってくるから!! 

 

 あーもう分かりました。ヤりましたよ、ヤっちゃいましたよ。ヤった事にすればいいんでしょ? 

 

 どうせクズですよ。どうしようもない変態ロリコンですよー! 

 

 ……あぁもう自分で言ってて悲しいわ……コレ。

 

「仕方ありません、また作ればいい話です。改めてこれからよろしくお願いします!」

 

 いやもう勘弁して、お願いだから。給料少しだけ上げるから……。

 あぁ……帰っていった……。

 

 パンツ、何色か知りたかったな……。

 

「振り回されっぱなしね」

 

「見てて面白いモノがあります」

 

 くそっ……この二人にバレたのはやはりまずかったか……!! 

 

「因みに朝潮さんの言葉は一緒に添い寝してもらった事ですよ」

 

「やっぱりそうじゃん!! 何で言ってくれなかったの!?」

 

「戸惑う司令が見れると思って」

 

 怖っ、悪魔の子かよ。現代の娘達は何するか分かったもんじゃないな。

 

「おっ提督……つっても初めましてか?」

 

「えーっと……この娘は……」

 

「俺様の名は天龍だ! フフフ、怖いか?」

 

 いや全く。

 

「て、天龍か。よろしくな」

 

「フン……ちょっとこっち来てくれないか?」

 

「え? は、はぁ……」

 

 ん? 何かよそよそしいな。

 天龍にしては珍しいというか、こそこそ話なんてする奴だったっけ? 

 

「あのさ提督って本当に記憶喪失なんだよな?」

 

「あぁ、そうらしいけど……それが?」

 

「……実はさ俺、提督とケッコンを前提に付き合ってたんだよ」

 

 What? 

 

「え……そうなんですか……? でも俺は翔鶴とケッコンしてるって……」

 

「馬鹿野郎、そんなの嘘に決まってんだろ?」

 

 Oh……。

 

 天龍お前……俺が記憶失ったからって新しい記憶を捩じ込もうとしてるな。

 しかも辻褄がいいようにちゃんと話作ってる辺り、用意してたなコイツ。

 

 あーでも肩寄せて腕組まれた状態から見下ろす天龍の胸見えるわー。

 バインバインだな本当に。どんな生き方したらこんなでっかい山二つが出来るわけ? 

 

 牛乳飲み過ぎじゃない? 

 

 やっば興奮してきた。胸見えすぎだもん。仕方ないね。

 

「って聞いてんのか提督!」

 

「あっ、あぁごめん。考え事してた」

 

「はぁ……そういう所は覚えてんだな……」

 

「なぁに嘘ついてるのかなー?」

 

「ゲッ」

 

 胸凄いなぁ……って龍田さんじゃん。

 

 ……。

 

 胸凄いなぁ……。

 

「あ、いや、龍田! これは……その……!」

 

「ごめんなさいね提督。天龍ちゃん、ちょっとばかりショック受けてて気が動転してるの」

 

「えーっと君は、龍田……?」

 

「えぇそうよー。天龍ちゃんの妹なの。よろしくね」

 

「は、はい! よろしくお願いします!」

 

 さっきから焼け焦げた塵カスを見るような目で見ないで。陽炎さん、不知火さん。

 

 分かってるって。反応確かめるだけだから。

 

「ほら行きましょー天龍ちゃん」

 

「お、おう。分かった」

 

「あ、提督! 一つ言い忘れてました」

 

「はい、何でしょう」

 

 うわっ、いきなり近付いてきた。耳元に口を寄せてきて、吐いた息がじかに感じる。

 

 エロ過ぎるだろ!! セクハラだ!! 

 

「また遊んであげるからね……? ばいばい」

 

 What?(2回目)

 

 遊んであげる? 何を? おっ○い? 

 

 はいそこの君、遊んであげるでエロい想像した人は心が汚いぞ。

 現にあの遊んであげるは本当だからな! SMプレイも中々いいから、よく覚えろよ!! 

 

 え? 俺の所為だって? 

 

 はい……

 

 ……ごめんなさい。

 

「茶番は済みましたか? ロリコン」

 

「見ててイライラしたけどね。変態マゾ」

 

「悪口は褒め言葉として受け止めておくよ」

 

 本当はめちゃくちゃ泣きたいけど!! 

 

「ちょっと外に出ようかな。色んな艦娘と出会えるかもしれない」

 

「私はいいけど案内任された不知火は地獄よね……」

 

「後で間宮チケット数十枚貰う予定です」

 

「さぁ行こうか!! 二人とも!!」

 

「何で司令官はやる気なの?」

 




主人公が変態過ぎて引いてしまう。
何でこんな奴についていってるんだ、ここの艦娘達は。うらやまけしからん。
恐らく更新は来週になる予定。
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