クソトカゲのヒーローアカデミア   作:丑こく参り

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未來に干渉する個性って……はっきり言って、チート過ぎない?

「よっと。」

 

それなりの速度で山を下っていく。

 

合流するのは早い方が良いだろうし……何より、もし『ビルダーベア』のような殺人に特化したSCPの力を持ったヴィランがいれば、犠牲が出てしまう。

 

パァン!

 

「……!」

 

銃声が聞こえた瞬間、左の障害物の影に転がって隠れた瞬間、先程までいた場所の足元を弾丸が撃ち込まれる。

 

……銃を持った奴がいたのか……!ただの拳銃なら俺の肌を通すことはない。が……警戒に越したことはないな。

 

「……流石、と言うべきか。」

「……誰だ、てめぇ。」

「……『バレット』と呼ばれるヴィランだ。黒霧殿にここの殿を任された者だ。」

 

頭を障害物から出し、相手を視認しながら一挙手一投足を警戒する。

 

女の姿は……ありふれた警官のような服装をしている俺らよりも数歳年上の顔立ちが整った若い女で手には六発入るリボルバーライフルを持っている。

 

バレット……『弾丸』か。俺や切島のような肌が頑丈な奴には効かないだろうが、普通なら厄介極まりない相手のような気がする。

 

「それにしても、私の『無音の銃声』を避けるとは……見事だよ。」

「……無音?音は出ていたぞ?」

「あぁ、それなら……既に撃ったよ。」

「がっ!?」

 

突如銃声がしたと思った瞬間、頭から血が流れる。

 

バカな……!?『バレット』は()()()()()()()()()()()!?なのに、何で撃たれているんだ!?

 

「ちっ……!」

「予想出来ているよ。」

「ごふっ!?」

 

再び頭を障害物に隠した瞬間、銃声が聞こえ、足に銃弾が撃ち込まれる。

 

物質的に防げない弾丸か……!しかも、俺の肌を撃ち抜くか……!

 

俺の肌は普通の銃弾なら弾く程の硬度を誇る。なのに、あいつの銃弾は俺の肌を撃ち抜く。……しかも、俺の行動は読まれている。

 

……読まれている?なら、これで分かる筈だ……!

 

「予想出来ているよ。」

「くっ!」

 

障害物を腕力で投げ飛ばすが、弾丸が銃声と共に俺の胸を貫き、肺を穿つ。

 

やっぱりだ……!こいつの個性は……!

 

「未來予測……、そして()()()()()()()か……!」

「……よく分かったね。私の個性は『未來』、そして『タイムマシンリボルバー』。……分かるでしょう?貴方の個性では、勝てない。」

 

俺は傷を癒しながら『バレット』の個性を暴き、『バレット』そのようすを見て感心する。

 

『未來』……未來を予測できるSCPは多いからこの際は除外する。だが、もう一つの方は厄介極まりない。『タイムマシンリボルバー』……正式なライセンスは『SCPー710-jp』。『今』撃った弾丸を『過去』と『未來』に送ることができる時間の不可逆性を利用した銃……!

 

その特性を生かせば……阻止できない殺人を起こすことも可能な個性だ。

 

しかも、未來を予測出来るとなると更に危険性が高まる。

 

このSCPは未來を予測できる個性ではない。故に、未來に撃ったらどうなるか撃った本人は分からない。だが、未來を予測出来るとなると……俺のようになるのか……!

 

「葉秋君!助けを読んできたよ!」

「予想外……!」

「来るんじゃねぇっ!」

 

応援の先生を連れてきた葉隠に向け、銃を向けた瞬間、俺は走り出す。

 

誰かを助けれなくて……何がヒーローだ!俺は普通のヒーローにはなれない。何せ、『正義の味方』なんて……『クソトカゲ』である俺には許されない未來だから。なら、『誰かの味方』……大切な奴らを守れるヒーローになる!

 

あの日、そう誓った!

 

その誓いを守れなくて……ヒーロー以前に、人以前に、()()()として許される訳がない!!!

 

「がふっ!?」

「えっ……?葉秋君!?」

「葉秋君!?」

「スナイプ……銃使いのヒーローか。厄介以上に憎たらしい……!けど、一人戦闘不能に出来たから問題ないだろう。」

 

銃声と共に弾丸は葉隠を庇った俺の心臓を的確に射ぬき、俺は倒れこむ。

 

くっ……起きれない……。無念……!

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